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―――研究室

律「なんだこりゃ……」

梓「ここで……私達が?」

そこには何本もの培養カプセルが並んでいたが

液は満たされてなく

どのカプセルも空っぽだった

唯「っっっ!!頭が……」

律「唯!?大丈……

……
………

目加田「君はこれから我々と脱出するのだ
     君の忌まわしい記憶は消しておいた
     君が自分の名前を思い出すのに
     苦労したのも実はそのせいだ……」

花田「まずいぞ目加田!感づかれたらしい」

目加田「まだ四人残っている!!
     …ならば唯だけでも……
     わかった花田、すぐに始めてくれ」

花田「よーしスイッチを入れるぞ!
    奴らに思い知らせてやる……クヒヒヒヒヒ」

……先輩………唯先輩!!……

唯「はっ……」

梓「唯先輩!!ボーっとしてどうしたんですか!!」

唯「ゴメン……ちょっと頭が…ととと…」ふらっ

ピッ

……唯……君はいつか記憶を取り戻し……

唯「目加田博士の声!?」


……ここへまた来ることになるだろう……

……そこにマシンが見えるはずだ……

……ここに来たということは……

……私からディスクを受け取ったということだ……

……マシンを起動してディスクのデータを……

……直接君の頭に読み込めば……

……本来の記憶と……力が手に入る……

……君の精神が持ちこたえることができるなら……

……唯……君は……ザザ…ザ……

……君が神の僕となるか
   悪魔の手先となるか
   これは大いなる”賭け”だろう
   全ての人間の未来を賭けた………ブチッ

ボイスレコーダーはここで途絶えていた……

唯「………」ガチャッ ピッ ピッ

ブ……ン 

律「おい……唯?」

梓「ディスク……読み込むつもりですか?」

唯「うん……なんか…本当の私を……
  知りたくなっちゃった……」

律「よせ!精神が崩壊するかもしれないんだぞ!?」

唯「わかってる!!……でも…大丈夫……」

唯「あたし……もうどんなことでも受け入れる
  覚悟できてるから……」

律「!!」

梓「わかりました……唯先輩……
  絶対無事でいてくださいよ?」

律「……ったくイカレてるぜお前は~!」

唯「えへへ……大丈夫だよ…あずにゃん、りっちゃん」

唯「そばにいてね……」

唯はマシンに腰掛け

ヘッドマウントディスプレイを下げる

唯「じゃあ……お願い」

律「唯……いくぞ」ベリッ カチャッ

梓「ディスク……入れますね」ウイィィ…ン

……NOW ROADING……

―――60%―――80%―――100%

律「…………」

……テンソウヲカイシシマス……

唯「!!!!!!!」ビクンッ

梓「唯先輩!!」


――――――――――――――――――――――――――
ソウダッタワタシタチゼッタイユルサナイハナシガツウジタ
オバアチャン唯「ああああああああ!!!」イッテキマスマジョ
ワタシキュウセイシュヤメルアズニャン唯「ーーーーー!!!」
タスケニイカナキャ唯「あ゛あ゛あ゛あ゛」ガッコウワタシタタカウ
モトドオリ……唯先輩!!……ウデガイタイイタイピラーガ
ミオチャンリッチャンマカイ……唯!!死ぬな!!ムギチャン
ガッコウノユメ唯「きゃあああああ!!」キボウノタマ
ルシファーウイイモウトサタン

ズットイッショダッタンダ



ウイ……オワッタヨ……

――――――――――――――――――――――――――

……テンソウカンリョウ……


律「唯……?」

梓「唯先輩!!!」

唯「…………」ガチャッ

律「!!」

梓「唯先輩……髪が……!!」

脳に直接送られてくる膨大な情報に

必死に耐えたのだろう

綺麗な栗色だった唯の髪は

銀色にも見紛うような白髪へと変わり果てていた

唯「……りっちゃん…あずにゃん……」

唯「あたし……平沢 唯です」

唯「……ただいま」

律「……お帰り、唯」

梓「お帰りなさい!唯先輩!!」

唯「さ、行こっ?」

律「ああ……」

……
………

律「この先に元老がいるのか……?」

梓「静かですね……」

唯「なにか来る!!」

ゴゴゴゴゴゴ…… ドスン!!!

律「おわぁ!!かか、壁!?」

……ここを通らんとするは何者ぞ……

……通らんとする者は我が言葉を聞け……

……そして答えよ……

梓「壁が喋った!!」

唯「………」

律「唯……お前に言ってるみたいだぞ?」


……答えよ……

……汝の妹が料理を作ると言っている……
……本来なら汝が料理を振る舞うつもりだった……
……汝の妹に料理を振る舞うと言えば妹は怒るだろう……
……それでも汝は料理を作るのか?……

唯(せっかく作ってくれるって言ってるんだから……)

唯「妹に料理を作ってもらいます」


……汝は欲しいものがある……
……だが所持金は無い……
……仲間が魔貨を分けてくれると言っている……
……その魔貨を汝は受け取るか?……

唯(せっかくくれるって言ってるんだから……いいよね)

唯「ありがたく頂きます」


……罪も無い少女が叱られている……
……少女は汝を見て助けを求めている……
……だが少女を助けている時間は無い……
……それでも少女を助けるか?……

唯「助けてあげたいけど……」

唯(叱られるってことはきっと必ず理由があるはず……
  そうでも思わないと……)

唯「助けません」


……汝は戦いの場に赴いた際……
……愛用している剣を忘れた……
……間に合わせの剣で戦えば数名の犠牲者で済む……
……取りに戻れば確実に大勢の命が失われる……
……汝は剣を取りに戻るか?……

唯(戻れば大勢の人が死ぬ……)

唯「間に合わせの剣で戦います」


……行方を共にしていた仲間が……
……病に倒れてしまった……
……汝に病がうつれば仲間は治るだろう……
……しかし一度病に倒れれば死と隣り合わせ……
……それでも汝は病に感染する覚悟があるか?……

唯「う………」

唯(放っておけば仲間が死んじゃう……
  かといってうつればあたしも……)

唯(どうすれば……決められないよ……)


……どうした……

……答えぬというのか……

唯「……他に治す方法を探します!!」

……それが汝の答えか……

……汝が死を恐れているだけではないのか?……

唯「!!」


……よかろう……

……我が言葉を聞いた者よ……

……汝が歩む道は法と秩序か…混沌か………

……答えた言葉は真なる心の内……

……汝の天秤はすでに傾くことを得たり……

……迷うことなく進むがよい……


唯「どういう……」

ゴゴゴゴゴゴ……

壁は唯に質問を投げかけ終わると

不気味な言葉を残し消え去った……

唯「………」

律「唯…行こう」

唯「う、うん……」


―――元老の間

プシューッ

梓「な………」

唯「澪ちゃん!?」

律「嘘だろ……」

律「澪ーーーーっ!!」

澪は驚愕の表情を浮かべていたが

決して動くことはなかった

元老「澪を追って来たか……唯よ」

唯「あなたが元老……」

元老「奴は石の像となり果てた……
    これが裏切り者の末路よ!」

梓「なんてことを………」

律「許せねえ……絶対ゆるせねぇ!!」

唯「ケルベロス……力を貸して」

バシュウゥゥ……ン

ケルベロス「こ、こいつは……まさか」

元老「貴様も葬ってやる」

元老はローブを剥ぎ取ると

背中には白い羽が……

律「て、天使!?」

ケルベロス「あぁ、それもただの天使じゃない……」

ケルベロス「ついてないぜ……よりによって
       天使長ミカエルのおでましか……」

ミカエル「罪深き人の子よ……地獄へ堕ちよ」」

大天使 ミカエルが 一体出た


律(澪……必ずカタキはとってやる!)

梓「負けない……こんなとこで終われない!!」

唯「澪ちゃん……あたしも決心がついたよ……」スラァ

律「よくも……よくも澪を!!」

ゴゥ……

律「……のやろおぉぉ!!アギラオ!」

ケルベロス「火炎の息をくらえ!!」

ゴオオォォ

ミカエル「ふん…魔力の無駄遣いだな」

ブワッ!!

律とケルベロスの炎はウリエルの羽ばたきにより

一瞬で消し飛んだ

律「くそっ!!」

ウリエル「ふははははは!!」

バキィッ!!

律「ぐえぇっ」

梓「律先輩!!……このぉっ!!」

ガキィ……ン

ミカエル「剣術で私に勝とうなど……笑止千万」

唯「たぁっ!!」

ガキィン!

唯「く……」

ミカエル「死ねぃ!!」ブンッ

唯「……っ!!」

梓「唯先輩!!」ダッ


ズバッ……

唯「あずにゃん!!!」

ポタ…… ポタ……

梓「だ、大丈夫ですか……唯先輩」

唯「あ……あずにゃん……目が……」

梓「まだ……右目が見えるから大丈夫です」

唯「…………」

ミカエル「そろそろ覚悟はできたか……」

ミカエル「まとめて地獄へ行くがいい!!」

ミカエル「マハザンマ!!」

キイイィィィィ ズゴゴゴゴ

梓「きゃああぁっ!!」

律「うわあああっ!!」

ケルベロス「うおおっ!!」

グシャァッ

律と梓は強烈な衝撃波で吹っ飛び

壁に勢いよく打ちつけられた

律「な、なんて魔力だ………」

梓「………」

ミカエル「全員吹き飛んだか……」

ミカエル「!?」

唯「…………」シュウウウゥ

ミカエル「魔法が……かき消されただと?」

唯「…………」シャッ

ガキィ!!

唯「っっっ!!」ブン

ズバッ

ミカエル「ぐっ!……私に傷をつけるとは……」

律「ゆ……い……」

律(あたし……死ぬのか……)

梓「………」

律「梓……」

………情けないわね……律………

律(………和?)

………ここで終わり?………

……律…梓……生きるのよ……

律「和……」

律「お……体が……動く!!」」

梓「ん……あれ……」

ミカエル「許さん……」

ミカエル「地獄に堕ち裁きの雷を受けよ!」

キイイイィィ  ボゴォッ

ミカエル「ぐはっ!………き、貴様ら…」

律「地獄がなんだって?」

唯「りっちゃん!あずにゃん!!」

梓「くらえ……!!」

パアアァァァ

梓「あああ!!メギドラオン!!!」

カッ――――!!

ミカエル「ぬ……あああ!!!」

唯「だああぁぁっ!!」ザクッ

唯はミカエルの胸に刀を突き立てた

梓「雷を受けるのは……」パチ……

律「そっちだぜ!!」ジジ…ジ……

律梓「マハジオンガ!!」


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最終更新:2011年07月31日 00:57