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夕方・突然の夕立

『あずにゃん、ごめんね。駅まで傘、持ってきてくれないかな?』

『分かりました。でも、タクシーで帰ってくればいいんじゃないでしょうか?』

『お金、もったいないし、私はあずにゃんと帰りたいんだよ~』

『はあ。分かりました。ちょっと待っててくださいね』

しばらくして。

『お待たせしました』

あずにゃんが傘を持ってやってきた

『……はあ』

『どうしたんですか?』

『どうして、傘を2本持ってきたの?』

『どうしてって、持ってきてって、頼んだんじゃないですか』

『頼んだんだけどね。1本にしてくれれば、相合傘で帰れたのに』

『な、何を言ってるんですか』

『ま、せっかく、あずにゃんが持ってきてくれたんだもんね。ありがとね』

ナデナデ。

『こ、こんな人がたくさんいる場所で撫でないでください』

『人がいなきゃいいの?』

『そういうことを言いたんじゃありません』

『まあ、いいや。せっかくだし、たまにはお寿司でも食べていこうか』

『……え』

『そこに美味しいのができたんだよね~』

『そ、そうですね。お寿司、美味しいですもんね』

『……』

『ど、どうしたんですか。早く、お寿司を食べに……』

『やーめた』

『はい?どうしたんですか、急に?』

『だって、家に帰れば、お寿司よりも美味しい食べ物があると思うんだ。だから、早く帰ろう』

私はあずにゃんの手を握って、帰路に着く。

『な、何を言ってるんですか。それに、傘は……』

『たまには、相合傘で帰ろう。もっと、くっついてさ』


「相合傘っていいよね。いくよ、ブイ太」

「シャワズ」

「くらえ、ゆいちゃん真拳協力奥義『ラブラブ☆ポンプ』」

シャワーズのハイドロポンプがカラカラ達に命中し、次々とカラカラ達をふっ飛ばしていきます。

「どうだい、あずにゃん。あと少しだよ~」

「は、はい。あ、あの、ところで、もう、技やめにしません?」

「え、どうして?もう少しで全滅なのに」

「私にはちょっと、刺激が……」

「あ、なるほど。刺激がなさ過ぎるんだね。もう、あずにゃんたら。先に言ってくれればいいのに~」

「え、いや、ちが……」

「まったく、あずにゃんたら、大胆なんだから。その大胆さを、想像にじゃなくて、もう少し、私に向けてくれればいいのに。もう、照れ屋さん」

「クソガキがーー。来い、サンドパン」

「サンドパン」

「あのガキの首を切り裂け」

サンドパンがゆい先輩に向かって、突撃する……が、カポエラーによって、阻まれる。

「ムギ先輩!!」

「ゆいちゃん。納得しかねる部分も多々あるけど、早く、トドメを」

「うん。では、次、スタート!!」


夕食後・浴室にて

1人でお風呂に入っているあずにゃん。

『唯に美味しいって、言ってもらっちゃった』

体を洗いながら、1人、呟く、あずにゃん。初々しいねえ。

『嬉しかったかい?』

『それはもう……って、何でいるんですか!!』

『なんでって、お風呂に入りに?むしろ、それ以外に何かあるかな?掃除?』

『そうじゃなくて、今、私が入ってるんですけど』

『そうだね、知ってるよ』

『知ってるなら、どうして、入ってきたんですか!』

『私は夜の生徒の健康状態とかを知っておかなきゃいけないんだよ。発育状態とかもね、先生として』

『手をワキワキしないでください』

『さてさて、どれくらい成長してるかな~』

『や、やめて下さい。だいだい、毎日、やってるじゃないですか』

『そうだっけ?じゃあ、今日はやめようか』

『え?』

『サッサと出て、寝ようか』

『あ、あの……』

露骨に慌ててる、あずにゃん。可愛いな~。

『どうしたんだい、あずにゃん。早く出て、寝よう』

『あー、うー』

『何が言いたいんだい、あずにゃん。先生には分かんないよ?』

『………がいします』

『ん?なにか、言ったかな?』

『お願いします』

『何をお願いするんだい?』

『わ、私の成長具合を、た、確かめてください、唯先生』

『仕方がない生徒だね。いいよ。明日は休みだし、たっぷりと確かめてあげるよ。ベットでね』


「ハラホロヒレ~」

「どうしたの、あずにゃん。急に顔を真っ赤にして、頭から、湯気が出て、目をグルグルさせて、倒れて……ハッ、まさか、ロケット団の仕業だね。よくも、あずにゃんを……!!」

「どうみても、ゆいちゃんのせいよね」

「許さないよ、ロケット団。サムちゃん、いくよ」

「サム」

「さあ、いくよ。 ゆいちゃん真拳協力奥義『煩悩☆ヘッド』」

私の力でハッサムの頭にエネルギーが溜まります。そして、バンギラスに向かって、たしか、アイアンヘッドって名前だっけ。とにかく、バン
ギラスに向かって繰り出します。

「バンギラス」

その技は、お腹に命中し、バンギラスの巨体は倒れてしまった。やったね。それと同時に、景色が変わり、また、あの、おぞましいサントアンヌ号の光景に戻っちゃった。

「馬鹿な、全滅だと……」

「ど、どうしますか、指揮官」

向こうは慌てふためいているね。それはそうだろうね、あれだけ、優勢だったのに、後は指揮官のあの人のポケモンしかいないんだもん。

「チッ、ここは退くぞ。おい、クソガキ。テメーの名前はなんて言うんだ」

「私の名前はゆいだよ~」

「ゆいか。次に会う時はテメーの前で、ツインテールのガキを犯して、テメーを絶望させてから、殺してやる」

負け犬っぽいことを言って、ロケット団の連中はトリポケモンを出して、逃げ出していった。

「やれやれ、私達の完全勝利だね」

その後、警察やら、いろんな人が来て、私達は救助された。


2日後、ポケモン大好きクラブにて

「いや~、よくやってくれたのう、君達」

「えへへ~、すごいでしょ」

「本当に疲れました」

「あずにゃんは途中から、寝ちゃってたじゃん。私とサムちゃんのトドメの技を見てないんだし」

「そうでしたっけ?途中から記憶がないんですよね。目が覚めたら、病院のベットでしたし。途中までは覚えてたんですけど……」

「まあ、どっちにしても、紬君を守ってくれてありがとう」

「いえ、いいんですよ。私にとっても、大切な先輩ですし。守るのは、当然です。あれ、そういえば、ムギ先輩は?」

「紬君はすでに、旅立ったよ。梓君には申し訳ないって言っておった」

「そうですか」

それは仕方がないでしょうね。いつまでも、クチバにいても、仕方がないし、嫌な記憶もありますし。早く、この町を離れたいと思うのも分かります。

「それで、梓君にはこれをあげよう。今回のお礼じゃ」

会長さんは私にボールを渡します。

「なんですか、これは?」

「これにはミニリュウが入っておるんじゃ。まあ、今回のお礼だと思ってもらってくれ」

「あ、ありがとうございます」

「やったね、あずにゃん」

「はい!」

「もう、退院したのかな?」

「はい。特に異常もないため、すぐに退院できました」

「それじゃ、もう、出発するのかい?」

「そうですね」

「え~、もっと、のんびりしようよ~」

そうも言ってられません。2日ものんびりして、皆に差をつけられてしまいます。とりあえず、いけるところまで行きます!!」

「うぅ、あずにゃんが燃えてる~」

「そういうわけで、私達はもう行きますね」

「うむ。頑張るんじゃよ」

「はい!!」


クチバ編③ 「サントアンヌの死闘」終了




トキワシティのある施設にある捕獲班部長の部屋

『また、失敗なの?』

山中さわ子は報告を聞き、そう言った。マコトほどの男が2度も失敗するとはね。しかも。同一人物に邪魔されたって、話しだし。

『それがこの女ね』

その写真には、ツインテールのなんともコスプレさせがいのある女の子と幼稚園くらいの女の子が写っていた。

『この程度のガキにやられたの?』

さわ子はマコトに言った。

『そいつらはただのガキじゃない。特に、幼稚園児みてーなガキはな』

『でしょうね。あなたが負けるんですもの』

『任務には失敗したが、勝負に負けたわけじゃない』

『どっちでも、いいわよ。それよりも、あなたにはやってもらいたいことがあるの』

『なんだ?』

『伝説のポケモンの捕獲』


――――

「今日はここでお泊りですね」

ここはいわやまトンネルの手前の宿泊所。クチバから、ハナダを抜け、ここまで来たんですけどね

「疲れたね、あずにゃん」

「ゆい先輩は全然歩いてませんけどね」

とりあえず、受付後に部屋に。

「さて、これから、どうしましょうか」

外に出るのもいいんですけど、ちょっと、暗くなってきましたし。

「じゃあ、温泉に入ろう」

「……温泉ですか」

「どうしたの?」

「いえ。……なんか、お風呂とかって、聞くと、なにか、とっても、恥ずかしいことがあった気がするんですけどね」

「? そんなこと、いいから、早く行こうよ」

「そうですね」

とりあえず、温泉の脱衣所の前に。

「なんか、嫌な予感がするんですよね」

「また~?」

「いえ、さっきのようなではなく、おつきみやまの宿泊所で……」

「ああ、女子大生の人達だね。また、会いたいよね~」

「私はごめんですけどね」

とりあえず、脱衣室に入る。見回すと、女子大生みたいな人はいない。

「ふう~、今回はゆっくり出来そうですね」

「つまんな~い」

「平和が一番なんです」

服を脱いで、温泉に入ります。中には、4人の小学生くらいの女の子がいました。まあ、いいんですけどね。

「あずにゃん、髪、洗って~」

「はいはい」

私がゆい先輩の髪を洗っていると、小学生の女の子達が寄ってきました。

「この子、可愛いね~」

「何歳なのかな?」

「お姉ちゃんの妹なの?」

「でも、全然似てないね~」

女の子達がゆい先輩に寄ってきます。なんとも、微笑ましい光景ですね。

「違うよ~。私は妹じゃないし、年は君達よりも上で18歳なんだよ」

「へ~、そうなんだ」

「くすくす。大人ぶってるよ。可愛いね~」

「大人ぶってるんじゃなくて、大人なんだよ」

「そうだね、大人だね~」

ナデナデ。

小学生にからかわれるゆい先輩。いつも、私をからかってるんだから、新鮮ですね。

「ねえねえ、お姉ちゃんは何歳なの~?」

「いくつに見えます?」

「う~ん、中学生かな?」

若く見られてるってことかな?それとも、子供っぽく見られてるってことかな?

「どうして?」

「「「「胸」」」」

「なっ!!これでも、17歳です」

「「「「へー」」」」

「何なんですか、その残念そうな目は!!」

「へへーん、君達はやっぱり子供だね。あずにゃんは可愛いから、これでいいんだよ!」

「ゆい先輩は黙ってて下さい」

「あーん、あずにゃん、冷たい~」

「2人はどんな関係なんですか?」

「それは、トレーナーとポケモ……」

「恋人~」

「え。……お姉ちゃんって、ロリコンなの?」

「ロリコンは犯罪だって、お母さんが言ってた」

「私達も狙われちゃうのかな」

「大丈夫だよ、あずにゃんは私にメロメロだから」

「さっきから、人を変態扱いしないで下さい!!わ、私とゆい先輩はそんな関係じゃ……」

「恥ずかしがらないでもいいのに……」

「ゆい先輩!」

「うぅ、分かったよ~」

シュン。

「あ、いえ、ちょっと強く言い過ぎましたね。落ち込まないで下さい」

「なんだか、よく分かんないけど、いいコンビだね」

「そうだね」

「まあ、とにかく、この子はこんな姿でもポケモンなんです」

「えー、そんなポケモン見たことないよ」

「見たことなくても、そうなんです」

「むちゃくちゃだよ、お姉ちゃん」

「ボールは脱衣所にあるので、後で見せてあげます」

「ほんと?約束だよ、お姉ちゃん」

「じゃあ、私達は先に出るから、ロビーに来てね」

「はい、分かりました」


そして、入浴後、ロビーで、いつもの動作を子供達に見せます。

「わー、すごいね」

「ごめんなさい。さっきは失礼なことを言って」

「いいんだよ、分かってもらえれば」

「お姉ちゃん達は何をしてるんですか?」

「私達はポケモンマスターになるために旅をしてるんです」

「ポケモンマスターに?じゃあ、バッチとかも持ってるの?」

「はい。……これですね」

「わー、すごいねー」

「私も大活躍したんだよ」

「今までの旅の話を教えて下さい」

「いいですよ。じゃあ、どこから、始めましょうか」


――――

山中さわ子は偶然にも、梓達と同じ、宿泊施設に来ていた。理由は伝説のポケモンの1匹、サンダーがいるとされる、むじんはつでんしょで、サンダーを 捕まえる任務があったためだ。

『骨が折れる仕事だったわ』

ロケット団の戦力アップとしては重要なことだろうけど、捕獲には相当の団員の犠牲があった。まあ、それはいいんだけどね。その捕獲任務も終わり、ゆっくり、温泉にでも入りたいと思って、ここに数名の女の団員とともに宿泊している。

『きつかったですよね~』

『マコトさんとさわ子部長がいなきゃ、どうなってたことか』

『褒めても、何も出ないわよ。……ん?』

『どうしたんですか?』

『面白いものがいたわ』

さわ子が指差す方向には子供達に何かを話してる、ツインテールの女の子が居た。

『あいつは報告書の……』

『どうしますか、さわ子部長』

『そうね。……いいことを思いついたわ』


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最終更新:2011年08月03日 02:58