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梓は席に着く。さて、どうしたものだろうか。

「ところで、梓」

「何ですか?」

「澪にぼろ負けしたんだってな」

「ブー」

「汚いわよ、澪ちゃん」

「ごめん」

「……ええ」

「で、どうするんだ?」

「……私は」

さっきの今で、答えられるはずないだろ、と思ったが、

「あずにゃんは旅を続けるよ」

言いよどむ、梓のかわりにゆいが答えた。

「あずにゃんは旅を続けるよ」
私が答えあぐねていると、ゆい先輩がかわりに答えていました。

「ちょ、ゆい先輩」

「あずにゃんはポケモンリーグで澪ちゃんを倒すよ」

「……それでいいのか、梓は」

律先輩が私に聞いてきます。

「私は……」

私はゆい先輩がそう答えたのは自分のやりたいようにやりなさいといってるように感じました。だから……。

「私は澪先輩には悪いですけど、旅を続けます!」

「…そうか」

律先輩はニコッと笑いました。まるで、その答えを待っていたかのように。

「だってさ、澪。どうする?」

「どうするもなにも……。どうして、梓はそう判断したんだ?」

「……さっきの戦いで澪先輩ともっともっと、戦いたくなったんですよ」

「え?」

「ポケモンリーグで、皆の見てる前で、最高の戦いをしてみたいって」

「……」

「こりゃ、澪が戦わないほうがよかったな」

「そうね」

「ロケット団に狙われるかもしれないぞ」

「勝てばいいんですよ!」

「そうだよ。あずにゃんには私がついてるもん」

「ぷっ、ゆいに大分、毒されたな」

「あ~、りっちゃん、ひどいよ~」

「……手は抜かないぞ」

「望むところです。やってやるです!」


ヤマブキシティ編① 「敗 北!」 終了



カントー地方のある施設にて

『そろそろ、邪魔になってきたな』

ロケット団のボス、サカキは重苦しく言う。ここには曽我部とサカキしかいない。今、モニターに映っているのは、ツインテールの少女と幼稚園児のような女の子だ。この少女達はイーブイの脱走事件から、サントアンヌ号襲撃、タマムシ研究所の邪魔をされてきた。始めは無視していたが、今回のシオンタウン占拠を妨害され、伝説のポケモンの1匹ファイヤーを破り、ロケット団ではなかなかの実力者のマコトも倒されたのだから、無視できなくなっていた。

『さて、どうしたものか』

『計画通り、ヤマブキを攻め落とすべきです』

『しかしな』

『脅威となるべき、この少女達は現在、ヤマブキシティにいるそうです。そして、この少女達はポケモンリーグに出場するべく、ジムを巡っている』

『つまり、次はグレンタウンを目指すということだな』

『そうです』

『ならば、その時が狙い目か』

『そういうことです。そして、グレンタウンで彼女達を足止めするために、サンダーを使います』

『……随分、この少女達を警戒するんだな』

『念のためです』

『……お前はロケット団を利用して、何をしようというのだ?』

『別にそのような意図はありませんが』

『……まあ、いい。そのようにしろ』

『はい』



ヤマブキジム

現在の手持ちメンバー ゆい ハッサム プテラ  イーブイ  ヘルガー  ガルーラ

「さっそく、ヤマブキジムに挑戦です!」

「おっと、随分、やる気だね」

「当然です!ゆい先輩には期待していますよ」

「あんまり、期待されてもね~」

「昨日、あれだけ、澪先輩に強気に言ってたじゃないですか」

「あれは……その場のノリだよ」

「ノリって……まあいいです。とにかく、入りましょう」

私はヤマブキジムの扉を開ける。中は薄暗く、不気味な雰囲気をかもし出してます。

「なんか、怖いね、あずにゃん」

「そうですね」

「よく来たわね」

奥から、声がするとともに、髪の長い女の人が出てきました。

「あなた達は梓さんとゆいちゃんね。よろしく」

「え、どうして、私達の名前を……」

「実は、私、超能力者なの。だから、ゆいちゃんがポケモンだってことも分かるし、あなた達がここに来ることも分かってたわ」

「すごいよ、あずにゃん!!超能力者だよ!私、初めて見たよ」

「……」

「クスクス」

「あれ?どうしたの、2人とも」

「あのですね、ゆい先輩。前のセキチクジムでも言われましたけど、私達は噂になってるんですよ」

「そうだっけ?まあ、あずにゃん、可愛いもんね」

「いえ、主にゆい先輩のおかげで」

「え、私が可愛いって。もう、あずにゃんたら~」

「なっ!?ち、違います。ゆい先輩は珍しいポケモンだから……」

「分かってるよ、それは。冗談だったのに、そんなにムキになって否定しなくてもさ」

「す、すいません。別にそんなつもりじゃ、ゆい先輩は十分に……」

「くす。冗談だよ。もう、困った顔のあずにゃんも可愛いよ~」

「か、からかわないで下さい」

「ところで、いちゃつくのもいいけど、そろそろいいかしら?」

「べ、別にいちゃついてるわけじゃ……」

「えへへ~、うらやましいでしょ~」

「……まあ、いいわ。そうよ。梓さんが言うとおり、あなた達のことは噂で聞いてるわ」

「でも、どうして、私達がここにくるって分かったの?」

「ゆい先輩。そんなの、来た人達に後出しで、そう言ってるだけですよ。例えば、台風が来た後で、台風が来ると予言していたみたいに」

「おお、なるほど」

「梓さんはかしこいのね」

「べ、別にそんなことは……」

「くす。それじゃ、戦いましょうか。ルールは3対3の点取り試合ね。勝てば、1万円とバッチね」

「それでいいです」

「じゃあ、楽しい戦いにしましょうね」

私達はバトルフィールドに着きます。今回のフィールドは普通のフィールドですね。

「それでは準備はよろしいですか?」

「ええ」

「いつでもいいわ」

「では……」

「「「バトルスタート」」」

「来て下さい、ガルーラ!!」

「来なさい、ルージュラ」

相手はルージュラですか。ここはどうするべきか、……って、考えるほどでもありませんね。

「ガルーラ、メガトンパンチです!」

ガルーラは大きな体を揺らしながら、ルージュラに向かって、力をこめた、パンチを喰らわせるべく、走っていきます。

「ルージュラ、れいとうパンチで受け止めて」

「ジュラ」

ガルーラのメガトンパンチとルージュラのれいとうパンチが激突します。しかし、ガルーラの方が、力が勝っており、そのまま、ルージュラを押し切ります。

「よし!このまま……」

「梓さん、力が全てではありませんよ」

ルージュラはガルーラの拳を掴み、逃げられないようにし、そのまま顔をガルーラに接近させ、キスをしようと迫ります。

「ガルガル」

ガルーラは体を揺らし、キスから逃れようとしますが、ルージュラはその手をがっしり掴み、離しません。そして、そのまま、ガルーラの口にキスをします。

「あずにゃん、あずにゃん」

「何ですか?」

「私達も負けずにキスをしよう」

「な、何を藪から棒に……」

「だって、あんなに仲良さそうにキスをするなんて……妬けちゃうよ」

「あれは仲が良くて、キスをしてるんじゃなくて……。あ、ガルーラ!」

キスをされたガルーラは顔を歪めて、眠り始めました。

「あの技は何なの?」

「あれはあくまのキッスという技ですね。あれを喰らうと寝てしまうんです」

「それは厄介だね」

「ルージュラ」

「ジュラ」

ルージュラはガルーラに強い念力で持ち上げ、そのまま、地面に叩きつけます。

「ガルーラ!」

「トドメよ、ルージュラ」

ルージュラは空気を吸い込み、ガルーラにふぶきを吹き付けます。ガルーラはそのまま、目覚めずに、気絶してしまいました。

「ガルーラ、戦闘不能。ルージュラの勝利。ナツメ、1ポイント。1対0」

「やりますね、ナツメさん」

ガルーラだから、力押しにするしかなかったんですが、さすがです。

「ありがとう。でも、余裕ね」

「はい?」

「戦闘中に相手を褒めるなんてね」

「あっ……」

「くす、冗談よ。さて、次にいきましょうか」

「では、2回戦です」

私の次のモンスターはどうしますか。いつもだったら、安定のハッサムを出しますが……。

「来なさい、バリヤード」

「来て下さい、イーブイ」

澪先輩達と互角に戦っていくには、他のポケモンでも、勝っていかないといけません。無論、あくタイプのヘルガーなら、有利に戦えました
が、前回の戦いであまり活躍もできず、無残というのはあれですけど、手痛い敗北をしたので、ここで自信をつけさせてあげたいですし。

「イーブイ、みずのいしです」

私はイーブイをシャワーズに進化させます。

「なるほど、それも噂に聞くイーブイね。それにしても、珍しいポケモンばかり、持ってるのね」

言われてみれば、そうですね。

「では、先制攻撃です!シャワーズ、ハイドロポンプ!」

シャワーズは口から、大量の水を激しい勢いで、バリヤードに迫ります。

「バリヤード」

「バリ」

バリヤードはひかりのかべを出し、ハイドロポンプを止めます。

「なっ!」

「言ったでしょ?力押しじゃ勝てないわよ」

バリヤードははっぱを撒き散らします。すると、そのはっぱはシャワーズに向かってきます。

「シャワズ」

シャワーズはその攻撃をよけきれずにその体に攻撃を受けます。

「これは、マジカルリーフ!?」

「くすくす。どうするかしら」

マジカルリーフはくさタイプの技。シャワーズには辛い技ですね。でも……。

「見せてあげますよ、ナツメさん。私の戦いを!」

「くすくす。楽しませて頂戴」

「シャワーズ、ねがいごとをして下さい」

「えーとね、私の願い事はあずにゃんとずーっと、一緒にいられますように!」

「な、何を言ってるんですか!」

「え、お願い事をすれば、あずにゃんが叶えてくれるんじゃないの?」

「違います!だいたい、シャワーズに命令してるんですから、ゆい先輩じゃありません」

「シャワーズ、ばっかりずるいよ。私の願い事も聞いてよ」

「だから、ねがいごとっていうのは……もう、めんどくさいので、これ見てください」

私はバックの出しやすいところに入れておいたノートをゆい先輩に渡します。

「何々、……ああ、なるほど」

「随分、余裕ね。バリヤード、マジカルリーフ!」

バリヤードは再び、はっぱを撒き散らし、攻撃を仕掛けてきます。

「シャワーズ、まもるです!」

シャワーズは水のバリヤを出し、その攻撃を一度、無効にします。そして、ねがいごとの効果で、シャワーズの体力が回復します。

「攻撃を防がれて、回復か。なかなかね」

「まだです!シャワーズ、あくびです!」

シャワーズはおおきなあくびをします。

「ふぁああ。もう、眠いよ~。おやすみ~。ぐう~」

「ゆい先輩に聞いてどうするんですか!」

しかし、バリヤードにも効き、ぐう~ぐう~、と寝息を立て始めました。

「よし、今がチャンスです!」

ここは、ハイドロポンプ?いや、ここは……。

「シャワーズ、接近して、かみつく攻撃です!」

シャワーズはバリヤードの首に噛み付きます。シャワーズは何回か、首筋を噛み付き、そのまま、バリヤードは力尽きました。かみつくはあく
タイプ。エスパータイプのバリヤードには効果抜群です。

「バリヤード、戦闘不能。シャワーズの勝利。梓、1ポイント。1対1」

「やるわね、梓さん」

「戦闘中に相手を褒めるなんて、余裕ですね」

「くすくす、そうね」

「では、最終戦です」

「いよいよ、5人のジムリーダーを倒してきた、ゆいちゃんの出番ね」

「そうとは限りませんよ」

「ええっ!そうなの、あずにゃん」

「い、今のは駆け引きですよ、ゆい先輩」

「な、な~んだ、びっくりした」

「私に聞こえたら、駆け引きもないわよね」

「ま、まあ、いいです。行きますよ、ゆい先輩!」

「任せんしゃい」

「では、こっちはフーディンでいくわ」

ナツメさんが出してきたのは、フーディン。


「頑張ってくださいね、ゆい先輩」
「うん!」

「ではいくわよ。フーディン、サイコカッター」

フーディンは心の刃を実体化させ、ゆい先輩に向かって、飛ばしてきます。

「ゆい先輩」

「任せなって。よっと」

ゆい先輩はリズムよくフーディンの攻撃をかわします。本当に攻撃をかわすのはうまいですね。

「なら、フーディン、サイケこうせん」

フーディンは不思議に光る、光線をゆい先輩に向けて、発射します。

「ふん。ならば、こっちはゆいちゃん真拳奥義『ゆいぐるみガード』」

ゆい先輩は自分のぬいぐるみを盾に攻撃を防ぎます。

「今度はこっちの番だよ。ギー太、Hモード」

Hモード?新しい技でしょうか?


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最終更新:2011年08月03日 04:21