41. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 19:49:41.50 ID:l4NtlJZA0
「あそこで休憩にしようよ、うい」

「そうしよっか、純ちゃん」

「それにしても、ポケモンなのにこんなところに興味があるなんて不思議ね」

私の名前は、鈴木純。トキワシティ出身で、一応、ポケモンリーグに出るために、旅をしている。で、こっちの幼稚園児くらいの女の子はういっていうんだ。こんな容姿でも、ポケモンで17歳らしい。トキワシティで、迷ってたところを私が声をかけた。そしたら、お姉ちゃんとはぐれたらしいから、私が一緒に探してあげたんだけど、見つからなかった。だから、警察にでも、保護してもらおうかと思ったんだけどね。その時に私はポケモンだなんて言い出すからね。初めは何を言い出すんだと思ったけどね。それで、私にモンスターボールをあててみてくださいって言ったんだ。さすがにびっくりしてね、『もし、あなた、ういって名前だっけ。ういがポケモンだったら、私がトレーナーになるんけどいいの?』って聞いたら、『鈴木さんはいい人そうだから、問題ないよ』って言うもんだからね。とりあえず、モンスターボールを投げたら、本当にゲットできちゃったんだから、びっくりしたよ。

「せっかく、ニビに来たんだからね。こういうところにも行きたいと思ったんだけど、だめだった?」

「まあ、いいんだけどね」

それにしても、この子にも、お姉ちゃんがいるってことはこんな女の子みたいなポケモンがまだいるってんだから、不思議だよ、ポケモンは。果たして、そんなポケモンを誰がゲットしたのだろう。願わくば、特殊な趣味の方がゲットしてないことを祈るばかりだね。
42. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 19:50:27.70 ID:l4NtlJZA0
「うるさいです。もう、行きますよ」

「まってよ〜、あずにゃ〜ん」

「まったく、ゆい先輩は……」

ドン。

「あ、イテッ」

「あ、すいません」

休憩スペースを出たところで人とぶつかってしまいました。

「すいません。大丈夫ですか」

「気をつけてよね。まったく、ちゃんと前見て歩きなさいよ」

「すいません」

「純ちゃん、そんな言い方しちゃ駄目だよ」

そんな声が聞こえたけど、この人の周りには、誰もいない。ふと、下を見ると、ちっちゃいポニーテールの女の子がいました。どこかで、見たことある容姿なんだけど、どこでしたっけ。

43. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 19:51:10.78 ID:l4NtlJZA0
「待ってよ〜、あずにゃ〜ん。先に行くなんてひどいよ〜」

のんきな声が聞こえました。やっと追いついてきたようです。

「あ、お姉ちゃん」

「ん?あ、ういだ〜」

なるほど、この小さい女の子がどこかで見たことあると思ったら、妹だったんですね。なるほど。……って。

「「この子が妹(お姉ちゃん)!?」」
44. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 19:54:15.14 ID:l4NtlJZA0
とりあえず、私たちは博物館を出て、喫茶店に。

「ねえ、あずにゃん。ケーキ食べていい?」

「駄目です」

「え〜、あずにゃんのケチ、ケチ。ぶう〜ぶう〜」

「分かりましたよ。でも、あんまり高いのは頼まないで下さい」

「わ〜い」

「それで、あなたたちは一体」

「私の名前は鈴木純。こっちは、こんな容姿でもポケモンで…って、あなたには分かるよね。なまえはういっていうんだ」

「ういです。よろしくお願いします」

随分、丁寧な子ですね。こっちで、のんきに「ケーキ、まだかな〜」って待ってる子とは大違いです。
45. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 19:55:01.22 ID:l4NtlJZA0
「私の名前は中野梓です。こっちは…」

「私はゆいだよ〜。よろしくね、純ちゃん」

「よろしく。ところで、君はどこから来たの?私はトキワシティから、来たんだ」

「あ、私はマサラタウンから来ました」

「ふ〜ん、中野さんは、マサラタウンから来たんだ。ということは、あの人たちとも知り合いなの?」

「あの人たち?」

「ニビジムのリーダーに勝った人たちだよ。聞いたことない?」

「さっき、ちょっと、話してるのは聞きましたけど、よくは……」

「圧勝だったらしいよ。ほとんど、タケシにバトルさせなかったって話だし。ちょっとした、騒ぎだよ、今年のマサラは違うって。しかも、全員女の子だし」

やっぱり、澪先輩達ですね。
46. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 19:56:09.76 ID:l4NtlJZA0
「ところでさ、あなたも強いの?」

「はい?」

「だってさ、マサラタウンの出身者の3人がこんなに強いんだから、あなたも強いのかなって」

「そ、それはどうでしょう。私はあの人達とは違いますからね」

「やっぱり、知り合いなんだ。あの人達の名前ってなんていうの」

「多分ですけど、秋山澪先輩、田井中律先輩、琴吹紬先輩だと思います」

「なるほどね」

「それにしても、ういでしたっけ。まさか、ゆい先輩の妹だなんて。びっくりしましたよ。妹がいるなんて聞いたことがなかったので」

「もぐもぐ、言ってなかったけ?」

「言ってません」

「お姉ちゃんとの旅はどうですか、中野さん」

「あ、梓でいいですよ。そうですね……」

「ラブラブで楽しいよ。ね、あずにゃん」

「さあ。それはどうでしょう。それよりも、口にケーキついてますよ」

「ん?…あずにゃん、拭いて〜」

「まったく、しっかりしてくださいね」
47. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 19:57:35.26 ID:l4NtlJZA0
ふきふき。

「ものすごく仲よさそうだね、純ちゃん」

「そうね。……ところで、その、ゆいちゃんだっけ。どれくらい強いの?」

「え、えーとですね。それなりに強いというか」

「なんか、歯切れが悪いわね。……ねえ、今から、私のういとあなたのゆいちゃんで勝負しない?」

「今からですか」

「私達はこの後、おつきみやまにいくからね」

「でも、バトルをやってから行くと夕方になるから、危ないんじゃ……」

「おつきみやまの入り口に宿泊施設があるから、そこで休んで、明日の朝に山を抜けるのよ。それに、ゆいちゃんの強さもみたいし」

なるほど。私も、明日はジムリーダーと戦うわけだし、良い経験になっていいかもしれません。でも……。
48. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:00:24.86 ID:l4NtlJZA0
「それじゃ、他のポケモンにしませんか。さすがに姉妹で戦わせるのは……」

「私は大丈夫だよ、梓ちゃん」

「そうですか。ゆい先輩は」

「もぐもぐ、もぐもぐ。ん?私は大丈夫だよ」

「まだ、食べてたんですか。まあ、2人がいいっていうなら、いいんですけどね。じゃあ、早く始めましょうか、鈴木さん」

「……」

「どうしたんですか、鈴木さん」

なんか、急にこの子何を言ってるんだろうって顔してるんだけど。

「鈴木さん?」

「……あ、ああ、うん。そうだね。ところで、見たとこ、同い年だよね。何歳?」

「17歳ですけど」

「やっぱり。もっと、フランクにいこうよ。鈴木さんじゃなくて純でいいよ」

「それじゃ、純。早く行きましょう」

49. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:02:07.53 ID:l4NtlJZA0
私達は、ニビの外れに来ました。

「勝負は1対1。掛け金はなしでいいね」

「はい。それじゃ、頑張って下さい、ゆい先輩」

「任せてよ〜」

「それじゃ、うい。適当にね」

「そんな、いい加減な」

「問題ないでしょ。ういなら」

「そんなに過信されても困っちゃうよ」

「う〜い。あの時の約束覚えてるよね。手を抜いちゃだめだよ」

「……分かってるよ、お姉ちゃん」
50. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:02:54.58 ID:l4NtlJZA0
「「バトル開始!!」」

「いけっ、うい。まずはおたまで遠距離攻撃よ」

おたま!?

「うん」

ういは両手に持ったおたまをゆい先輩に向かって投げてきました。

「よけて下さい、ゆい先輩」

「うん」

「うい」

「分かってるよ、純ちゃん」

ゆい先輩は最初の攻撃を何とかかわしました。

「わ〜い。よけたられたよ〜」

「!?油断しないで下さい」

「え」
51. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:05:37.49 ID:l4NtlJZA0
ういはすでに、次のおたまを投げてきました。

「また、よけるから、大丈夫だよ、あずにゃん」

また、ゆい先輩はまっすぐ投げてきたおたまをかわしました。いつも、こんな風にしてくれればいいんですが。

「さすが、お姉ちゃん。……でも、アウトだよ」

「え。・・・・・・あ、イテッ」

ゆい先輩がよけた先でにはさっきのおたまよりもスピードの速いおたまがゆい先輩のおでこに命中しました。さっきのは囮!?
52. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:06:45.41 ID:l4NtlJZA0
「次は、フライパンで叩きつけて、うい」

「分かったよ」

今度はおたまじゃなくて、フライパンを持って、突っ込んできます。

「ゆい先輩。来ますよ」

「あうう〜」

ゆい先輩はさっきの攻撃でちょっとクラクラしています。ま、まずいです。

「ごめんね、お姉ちゃん」

ういちゃんはフライパンを振り上げ、ゆい先輩の頭に、叩きつけます。

バーン。

見事にヒットしてしまいました。

「ゆい先輩!!」

「大丈夫〜、まだ戦えるよ〜」

そんな、目を回してる状態で言われても説得力がないです。
53. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:09:29.85 ID:l4NtlJZA0
「うい。最後はバットでトドメよ」

「……うん、分かったよ」

ういちゃんはバットをゆい先輩に野球選手のようにスイングし、ゆい先輩は吹っ飛ばされてしまいました。

「わ〜」

「ゆい先輩。大丈夫ですか!!」

「うう〜、大丈夫だよ」

ゆい先輩はいつもよりもゆっくりと、足を引きずりながら、こっちに歩いてきます。

「うい。成長したね、前よりも強いよ」

「ありがと、お姉ちゃん」
54. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:11:15.72 ID:l4NtlJZA0
「でも、私だって、強くなったんだからね。いくよ、ゆいちゃん真拳奥義『分身の術』」

ポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポン

ゆい先輩の掛け声と煙とともに、また、ゆい先輩のヌイグルミが。でも、今度はういちゃんの周りを取り囲むように、並んでいます。

「慌てることないわ。所詮はヌイグルミ。分身っていっても、本体は正面よ」

「分かったよ、純ちゃん」

ういは正面に向かって、バットを振り回してきます。……正直、ちょっと怖いです。

今だ! ゆいちゃん真拳奥義『ゆいちゃん衝撃波』」

その声とともに横から、ゆい先輩はギターで、衝撃波を出して、正面に突撃しようとするういちゃんに攻撃を仕掛けます。

「何!?よけて、うい」

「……くっ。さすがにこれは」
55. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:13:10.39 ID:l4NtlJZA0
ういはよけきれずに、吹っ飛ばされそうになりながらも、何とか耐えました。

「今のは効いたけど、でも、次は効かないよ」

「まだまだ、行くよ〜。ミュージックスタート(GO!GO!MANIACを想像して下さい)」
を想像してください)」

またどこからか、音楽が鳴り始めました。前とは違う音楽のようですが。この歌とともに、周りのゆい先輩のヌイグルミが音楽に乗って、ういに襲い掛かります。

「な、何よ、この技は……うい、対処できる?!」

「ごめん、ちょっと厳しいよ」

確かにういも頑張ってるけど、数が多いので、全てを処理できずに、かなりのダメージを受けています。

「さあ、フィナーレだよ。みんな〜」

ゆい先輩の掛け声でヌイグルミの皆が3列に並びました。

「行くよ、うい。ゆいちゃん真拳奥義『ゆいちゃんパレード』」

3列に並んだ、ゆい先輩のヌイグルミがういに向かって突っ込んでいきます。

「かわして、うい!!かわせば、勝機が……」

「ごめんね、さすがに無理だよ」

バーンと、ゆい先輩のヌイグルミたちがういに突っ込み、ういは上に飛ばされました。

「さすがはお姉ちゃん。とっても、強いよ」

ガシャンとういが地面に落ちました。
56. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:15:36.03 ID:l4NtlJZA0
「……やれやれ。私の負けね。うい戦闘不能。よって、梓の勝利ね」

「大丈夫、うい」

ゆい先輩はういに駆け寄ります。

「私は大丈夫だよ、お姉ちゃん。それにしても、まだ、別れて、1ヵ月もたってないのに随分強くなったね」

「えへへ〜。ういも強かったよ。それに約束を守ってくれてありがと」

「うん。でも、次は負けないよ」

「私だって。……うぅ、エネルギーが……」

バタン。

「わ。お姉ちゃん、大丈夫?」

「うぅ、あずにゃ〜ん。抱っこして〜」

「やれやれです」

私はゆい先輩に駆け寄り、抱っこします。

「あずにゃん分補給〜」

「まさか、そんなに強いなんてね、その子」

「そうだね。私自身もゆい先輩の強さはよく分かってないから」

「なるほどね。じゃあ、ポケモンセンターにでも行って回復させましょうか。もうそろそろ出なきゃだし」

「そうですね」
57. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:17:58.29 ID:l4NtlJZA0
私は梓とポケモンセンターで回復させた後、別れて、おつきみやまに向かうべく、出発していた。

「まったく、ういが負けちゃうなんてね」

「だから、言ったじゃない。お姉ちゃんは強いって」

「でも、そんなに注意する必要もないかな。次、戦えば勝てるでしょ?」

「そんなに自信満々に言われても……。それにしても、梓ちゃんはすごかったね。お姉ちゃんの力をあんなに引き出すなんて」

「梓ね。真面目そうな感じだけど、まだまだあまいわね」

「うわっ。言い切ったよ」

「いいでしょ、別に」

「優しそうでいい子だと思うけど」

「優しいだけじゃだめなのよ。まあ、いずれ、分かるでしょ。あの子も」

58. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:20:06.41 ID:l4NtlJZA0
その夜、ポケモンセンターにある宿泊施設にて。

「あずにゃん。もう寝ようよ〜」

「もう少し、待って下さい。これを読み終わってから寝ますから。ゆい先輩は早く寝てください」

「何を読んでるの?」


「博士のところで助手をしていた時にまとめてたノートです。明日はジム戦だから、ちゃんとしておきたくて」

「早く、寝ないと力出ないよ。だから、一緒に寝よう」

「どさくさにまぎれてなにを言ってるんですか。早く、自分の布団に戻ってください」

「ぶう〜、ぶう〜」

でも、たしかに、いい時間ですね。そろそろ寝ますか。

「ゆい先輩」

「なに。今、私は一人寂しく寝るんだけど」

「そんなにすねないで下さいよ。……たまには、こっちに来ていいですよ」

「え、いいの?!」

「今日は頑張りましたからね。特別です」

「わあ、ありがとね、あずにゃん」

ゆい先輩は枕を持って、嬉しそうに私の布団にやってきます。

「おやすみなさい、ゆい先輩」

「おやすみ、あずにゃん。……明日も楽しい日になるといいね」

「そうですね」
59. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/18(水) 20:23:28.31 ID:l4NtlJZA0
以上、ニビシティ編?終了


60. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/05/18(水) 20:44:00.62 ID:b78GbmDDO
乙!
てかピカチュウ一族とヒトカゲとミズゴロウしか知らんオイラにゆいとういがどれくらい強いのか教えてくれんか?


>>60
それを答えるのは難しいな。とりあえず、ういはそれらよりも強い。
ゆいは梓がいれば、強いということで。
62. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:13:33.52 ID:iX6EJWeI0
主人公  梓  手持ちポケモン  ゆい  ハッサム デルビル  
          
注  今回もグダグダな感じに。だんだん、ひどくなっていくな

以下、ニビシティ編?  「VSタケシ」投下
63. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:14:26.18 ID:iX6EJWeI0
それは、私が助手をし始めた時のお話。

『ポケモンバトルで大事な能力や大事なことは何じゃと思う』

『攻撃力だろ。やっぱり、力で押さないとな』

『あら、りっちゃん。力だけじゃ勝てないわ。特殊や補助技を駆使しないと勝てないわよ』

『ふむ。梓君はどう思う』

『は、はい。えーと、ポケモンとトレーナーとの絆だと思います』

『ぷっ。梓、何を言ってんだよ。絆だなんて』

『む。笑わないで下さいよ、律先輩』

『でも、さすがに、絆じゃ勝てないんじゃないかしら』

『ムギ先輩まで。澪先輩はどう思います?』

『私か。私は絆でもいいんじゃないか。ようは勝てばいいんだよ。梓がそれを正しいと思うなら、それで勝てばいい。そうすれば、律達だって認めるさ』

『さすが、澪。言う事が違うな』

『うるさい』

『で、博士。正解は何です?』

『正解はないともいえるし、あるともいえるのう。つまりは、結局、その人しだいということじゃな』

『何だよ、博士。そんな問題だすなよ』

『うむ。じゃが、大切なことじゃからのう。それらを意識して、今度の冒険でも活かしていってほしいからのう』
64. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:15:14.49 ID:iX6EJWeI0
「……ううん、もう朝か」

「ムニャムニャ。……あず…にゃん。ケーキ美味しいね……ムニャムニャ」

「そっか、昨日は一緒に寝てたんだっけ。今、何時だろ」

時計を見ると、まだ、5時半か。どうしようかな。起きるのには早いし。でも、今日はジム戦だし、起きて散歩でもしよう。私は、簡単に準備をして、散歩に行くことにしました。

「……んん。…もう朝?ムニャムニャ、あずにゃんどこ行くの?」

「すいません、起こしてしまいましたね。散歩に行くだけですから、まだ、寝てて下さい」

「散歩?……私も行くー。……ぐー」

寝ちゃった。また起こすのも悪いから、さっさと、行きましょう。
65. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:16:34.32 ID:iX6EJWeI0
「ふう〜、今日も良い天気になりそうですね」

まだ、朝日も出たばかりだけど、気持ちの良い日にはなりそうだ。

「さすがにこんな時間だから、人通りも少ないか」

それにしても、1人で、歩くのも久しぶりだなー。最近はゆい先輩といつも一緒でしたからね。それが別に嫌だって言うわけじゃありませんが、たまには、1人もいいものです。ただ、いつも、明るく話しかけてくれる人(というべきかは謎だけど)がいないと寂しいなって何考えてんだろう、私は。

「もしもし、そこのお嬢さん」

そんなことより、今日のジム戦をどう戦いますか。たしか、岩タイプを使うタケシにはデルビルは辛いですね。そうだ、まったく関係ないけど、デルビルにお手入れをしてあげよう。

「もしもし、そこのお嬢さん」

それにしても、手持ち少なすぎです。もう少し、増やさないとこの先、苦労することになるでしょうし。

「もしもし、そこのお嬢さん!!」
66. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:17:28.98 ID:iX6EJWeI0
「え?私のことですか」

「ええ、もちろんです。他には誰もいないでしょう」

周りを見ると、女の人はいても、お嬢さんと呼べる年齢じゃありませんし。1番、お嬢さんと呼ばれるのは私でしょうね。

「すいません。ぼーっとしてたもので。で、用事は何ですか?」

「いえ、美しいお嬢さんがいたから声をかけただけです。どうですか、一緒に朝食でも」

「結構です」

朝から、ナンパってやつですか。朝からついてないですね。

「そんなに冷たくなさらなくてもいいじゃないですか。自分の作る朝食は美味しいと思いますよ」

「あ、いえ、本当に結構ですから」

「……そうですか」

うわ。露骨に落ち込んでます。こっちは悪くないのに、何故か、罪悪感でいっぱいです。

「……では、せっかく会ったんですし、ポケモンバトルでも」

「まあ、それくらいなら。でも、その前にあなたの名前は何です?」

「ああ、申し遅れました。自分は……」

「あずにゃ〜ん」

ん?あの声は……。
67. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:18:20.47 ID:iX6EJWeI0
梓が散歩に出て、すぐの事に遡る。

「……う〜ん。おトイレ〜」

おトイレを済ませ、部屋に戻る途中に時間を見ると、まだ、5時50分くらいだ。まだ、起きるのには早いよ。ねむねむだよ〜。

「うぅ〜、あずにゃん分〜」

私は半分寝ている状態で、あずにゃんを抱き枕みたいにして、寝ようと、あずにゃんを探します。

「あれ?あずにゃんがいない」

どこに行ったんだろう?トイレかな?でも、さっき行った時はいなかったし、行き違いになったのかな。

「まあ、いいや。眠いから寝よ。……ん?」

ふと、見ると、あずにゃんのパジャマが綺麗にたたんである。それに、昨日、置いてあった場所にモンスターボールがない。まさか、私を置いて、もう旅に。でも、こんな時間じゃ、まだ、ジムは開いてないはず。う〜ん、駄目だ。眠くて、頭が回らないよ。仕方がない、お着替えして、探しに行こう。
68. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:19:14.82 ID:iX6EJWeI0
「まったく、私の嫁さんは苦労をかけるよ」

あずにゃんがいれば、何を言ってるんですか、みたいなことを言ってくれるんだけど、それがないのが寂しい。私は着替えて、外に出た。あん
まり、朝早く出たことはないけど、気持ちのいい空気だ。

「あずにゃんはどこかな?」

ちょうど、その時、お散歩していたおじいちゃんがいたので、聞いてみた。

「ねえ、ねえ、おばあちゃん。あずにゃん知らない?」

「あずにゃん?だれじゃのう、聞いたことがないのう。お嬢ちゃんの親御さんかな?」

「違うよ。えーと、じゃあ、ツインテールの女の子を見なかった」

「それなら、あっちの方で、男の人と会ってたよ」

「そっか、ありがと。……男の人?ねえ、おじいちゃん。その子、男の人と一緒だったの?」

「おお、そうじゃ」

「……そっか。ありがと、おじいちゃん」

「まったく、タケシにも、困ったもの……あれ?お嬢ちゃんはもう行ってしまったのかのう。最近の若者はせっかちじゃのう」
69. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:20:10.52 ID:iX6EJWeI0
現在に戻る

「あずにゃ〜ん」

ん?あの声は……。

「ゆい先輩。もう、起きたんですか」

「もう、起きたんですか、じゃないよ。ひどいよ、私という者がいながら、男の人と会うなんて」

「開口一番意味わからないこと言わないでください。私が散歩してたら、この人が声をかけてきたんです」

「あ、妹さんですか。可愛いですね」

なでなで。

「えへへ〜。……はっ。違うよ、私は妹じゃないよ。失礼だね」

「妹じゃない?とすると、従姉妹さんかな?」

「それも、違うよ。私とあずにゃんはこ……もがっ」

「そうなんですよ。ちょっと、散歩してたら、この子が起きて、心配だから、私を探しに来たんだと思います。えっ、もう朝食の準備ができたから、呼びに来たって?すいませんけど、私はそろそろ……」

「なるほど。自分も兄弟の朝食の準備があるので失礼します。また、ご縁があれば」

「ええ。では機会があれば」


70. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:20:51.49 ID:iX6EJWeI0
「ふう〜、やっと行きましたね」

「モガモガ」

「あ、すいません、ゆい先輩」

「はあはあ、ひどいよ、あずにゃん」

「すいません、あの場はああするしかないなって……。苦しくなかったですか?」

「それは大丈夫だけど、私を従姉妹扱いするなんて。しかも、さっきの男の人は何?」

「知りませんよ。歩いてたら、声をかけられたんですから。それよりも、どうして、ゆい先輩はどうしてここに」

「そうだ、大事なことを忘れてたよ。あ〜ずにゃ〜ん」

「にゃっ。どうして急に抱きつくんですか」

「あずにゃん分の補給〜。そして、おやすみなさい。ぐう〜」

「寝ちゃった。くす、まあいいや、私も戻ろうっと」

71. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:21:52.39 ID:iX6EJWeI0
その後、私はゆい先輩を連れて、宿泊施設に戻って、朝食を取り、いよいよ、ジムリーダーに挑戦するために、ニビジムにやってきました。

「いよいよですね」

「うん、そうだね。私も頑張るよ、応援を」

「頑張ってください」

私はニビジムのドアを開けます。ジムの中には岩がところどころに置いてあるフィールドがあり、周りにはそれを見るためのスペースがあります。でも、ジムリーダーらしき人はもとより、誰もいません。

「すいません、どなたかいませんかー」

「はいはい、どちら様でしょうか。……あ、あなたは今朝会った……」

「え?!あなたがタケシさんですか」

たしか、我慢強い男って聞きましたが、どこがなんだろう?
72. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:23:19.62 ID:iX6EJWeI0
「では、あらためて。自分はニビジムリーダーのタケシです」

「あ、私はマサラタウン出身の中野梓です」

「マサラ?とすると、澪さん達と知り合いですか」

「まあ、そうですね」

きっと、澪先輩達にも声をかけたんだろうな。

「それにしても、こんな小さな従姉妹さんと旅とは大変でしょ。自分も、小さい弟や妹がいるもので」

「む〜、違うよ。さっきは言えなかったけど、私はあずにゃんの恋……もが」
73. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:24:44.27 ID:iX6EJWeI0
「ゆい先輩。前から、気になってたんですけど、恋人って意味分かって言ってます?」

「失礼な。……えーと、ポケモンとトレーナーがすごい信頼関係で繋がれているてことでしょ?」

「全然違います」

「え、そうなの?」

「一体、誰に聞いたんですか」

「えーと、村長さんがね、恋人さんみたいにトレーナーのことを好きになりなさいって、教わったんだ」

一体、何を教えてるんだろうな、その人。ってことは今まで、私のことを好きって言うのはこの人の教えだからなのかな。なんでだろう、あんまり面白くない。

「じゃあ、恋人ってな〜に?」

「恋人というのはですね……ゴホン。いいですか、ゆい先輩。恋人は恋愛関係で結ばれたものなんです」

「そうなの?」

「そうなんです。ゆい先輩の言ってる好きっていうのは、恋人としてなのか、友達としてなのか、トレーナーとしてなのか、どれです?」

「う〜ん、よく分かんない」

「あのー、バトルの方は……」

「あ、すいません。……とにかく、あんまり恋人とか言わないで下さい」

容姿が容姿なだけに、変態さん扱いをされてしまうかもしれません。それにちゃんと、恋人を選びたいし。でも、ゆい先輩も私の恋人としてはありだとはおも……ゴホン。
74. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:25:20.54 ID:iX6EJWeI0
「分かったよ。じゃあさ、あずにゃん」

「なんですか?」

「私がその好きって意味に気づいて、本気であずにゃんの恋人になりたいって言ったら、受け入れてくれる?」

「そ、それは……現時点ではなんとも」

「そっか」

「そ、そんなことよりバトルです。さあ、勝負です、タケシさん」

「え、ええ。いつでもかまいません」
75. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:26:20.51 ID:iX6EJWeI0
「使用ポケモンは2体。掛け金は1万円。先に全滅させた方が勝ちとする」

「あのー、1万円というのは……」

「最近は不景気でして。まあ、勝てば問題ありません」

「そ、そうですね」

勝たなきゃ、財布が大ピンチです。

「ねえねえ、あずにゃん」

「なんですか?」

「今回、私も戦いたい」

「珍しいですね。でも、今日は応援するって……」

「あずにゃんにいいとこ見せたいから」

「そ、そうですか」
76. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:26:58.22 ID:iX6EJWeI0
「では」

「「バトル開始!!」」

「よし、頑張るよ」

「下がっていてください、ゆい先輩。いけ、ハッサム」

「え、私じゃないの?」

「ゆい先輩は後です」

「いけ、ゴローン!!」
77. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:28:18.80 ID:iX6EJWeI0
タケシさんはゴローンですか。まあ、さっきの雰囲気からそんなに強くは……!?

「どうしたの、あずにゃん?手震えてるよ」

「……え、あ、ああ、大丈夫です」

さっきまでの優しそうな雰囲気から、バトルになったら、急に変わりました。例えるなら、囲碁とかの名人とかと対峙した時の威圧感みたいな
感じです。し、正直、怖いです。

「どうした。来ないなら、こっちから行くぞ。ゴローン、ころがる攻撃」

「ゴロン」

ゴローンは転がりながら、ハッサムに向かって突っ込んできます。

「よけて、ハッサム」

「ゴローン」

ハッサムは何とか、攻撃をかわしますが、ゴローンは方向を急に変え、ハッサムに突っ込んできます。だ、駄目、よけきれない。

「ハッサム」

ゴローンの攻撃はハッサムに命中し、上に飛ばされました。
78. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:29:43.67 ID:iX6EJWeI0
「ゴローン、落ちてくるところを追撃しろ、ばくれつパンチだ」

ま、まずい。このままでは……?!え、えーと。

「ハッサム」

私が、判断を迷っていると、ゴローンの追撃を受け、ハッサムは飛ばされてしまいました。

「なんだ、この程度か。ゴローン、トドメだ。きあいパンチ」

「ハッサム、よけて」

でも、ハッサムは目をぐるぐる回してます。

「知らないのか。ばくれつパンチをくらうと必ず混乱するってことを」

あ、しまった。ハッサムはそのまま、ゴローンの攻撃を受け、ガシャーンっと、壁に激突してしまいました。

「終わったか。審判、判定を」

「ハッサム、戦闘ふ……」

「待って。サムちゃんはまだ戦えるよ」

「えっ」

「何?!」
79. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:30:31.70 ID:iX6EJWeI0
ハッサムはほこりの中からもなんとか、立ち上がっています。

「あずにゃん、落ち着いてよ。あずにゃんは毎日、毎日、頑張って、サムちゃんの技とか戦術とかを頑張って、夜遅くまで、考えたりしてたじゃん。きっとうまくできるよ」

「ゆい先輩」

そうだね、私が慌てふためいては駄目だ。しっかりしないと。

「ハッサム、まだ、戦える?」

「ハッサム」

ハッサムは頷いてくれた。

「ありがと。そして、ごめんなさい。私が不甲斐なくて」
80. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:31:07.64 ID:iX6EJWeI0
「だが、体力も残り少ない。ゴローン、ころがる攻撃」

「ハッサム、かわして、メタルクロー」

ゴローンのころがるをなんとかかわして、ゴローンの横にメタルクローを命中させて、ゴローンをふっ飛ばしました。

「追撃です、アイアンヘッド」

「避けろ、ゴローン」

ゴローンは避けきれず、ハッサムの攻撃を受け、さっきのハッサムのようにふっ飛ばされてしまいました。よし。これで、私の勝ち……。
81. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:32:29.44 ID:iX6EJWeI0
「油断しちゃ駄目だよ、あずにゃん。さっき、サムちゃんも戻ってきたんだから」

「そうでした。ハッサム、トドメです。バレットパンチ!!」

ハッサムは立ち上がろうとするゴローンに追撃をいれ、ゴローンは動かなくなりました。

「ゴローン、戦闘不能。ハッサムの勝利」

「やるな。では、次だ。いけ、イワーク」

「戻って、ハッサム」

「ふっふっふ。いよいよ、私の番だね」

「大丈夫ですか?」

「問題ないよ」

「君、君。ポケモン以外はフィールドに入っちゃ駄目だよ」

「む。失礼な、私はポケモンだよ」

「そうなんですか、中野さん」

「まあ、これでも、ポケモンなんです」

仕方がないので、いつもどおり、モンスターボールの出し入れを行い、証明する。

「なるほど。しかし、その容姿じゃ……」

「かまいませんよ。ただ、手は抜きませんが」
82. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:33:50.89 ID:iX6EJWeI0
「タケシさんが言うなら……。ではバトル続行です」

「イワーク、あなをほれ」

「イワーク」

「ゆい先輩、気をつけて下さい。下から、来ますよ」

「下からって言われても……」

ビギ。ゆい先輩の後ろの地面にひびが……。

「後ろです、ゆい先輩」

「イワーク」

「わー」

後ろから、イワークが地面から出てきて、その衝撃、ゆい先輩がコロコロと転がってしまいました。

「イワーク、しめつける攻撃」

イワークは倒れてるゆい先輩をそのシッポで拾い上げて、しめつけ始めました。

「ゆい先輩!!」

「あ〜う〜、苦しいよ〜」
83. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:34:33.69 ID:iX6EJWeI0
……どうすべきか。ハッサムに交換する?でも、さっきの戦いで、だいぶ、ダメージが。でも、このままじゃ、ゆい先輩が。

「イワーク、トドメだ。そのまま、その子を地面に叩きつけろ」

え、そんなことしたら、ゆい先輩は……。イワークはそのまま、シッポを振り上げて、ゆい先輩を地面に叩きつけるために下に振り下ろしました。このままじゃ……。

「待って、このしょ……」

「まだ、大丈夫だよ。ゆいちゃん真拳奥義『ゆいちゃんクッション』」

突如として、イワークが叩きつける地面にはゆい先輩の顔の入った大きなクッションが出て、衝撃を和らげました。

「何!?」
84. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:35:02.12 ID:iX6EJWeI0
「ふう〜、危なかったよ〜」

ゆい先輩はイワークが油断してるうちに脱出していたようです。もう、ゆい先輩の能力はわけが分かりません。

「さすが、ジムリーダーだよ。今までとは、全然違うよ。こうなったら、私の超奥義を見せるしかないよ」

「超奥義?」

あんなわけの分からない技のさらに上を行く技があるんですか。
85. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:35:47.97 ID:iX6EJWeI0
「いっくよ〜、ゆいちゃん真拳超奥義『アツアツ☆パラダイス』」

突如として、周りが今まで戦っていたフィールドから、喫茶店の中みたいな光景になりました。

「これは一体……」

「イワーク」

「何なんですか、これは」

「この奥義は、今から、カップルのいろんなアツアツな光景が見ることができるんだよ」

「それに一体どんな意味が」

「かまうな、イワーク。とっしんだ」

イワークはゆい先輩に向かって、とっしんするけど、それをひらりとゆい先輩はかわした。

「無粋だな〜、まったく。少しは落ち着きなよ。あれを見てさ」

ゆい先輩が指を指したほうには喫茶店の二人連れで正面に座ればいいのに隣同士で座ってる人達というかあれは……

86. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:36:19.86 ID:iX6EJWeI0
『あずにゃん、あ〜ん』

『あ〜ん』

パク。

『美味しい?』

『美味しいんですけど、どうして正面に座らないで、隣に座るんですか?』

『あずにゃんの近くに居たいからなんだけど、駄目かな?』

『駄目じゃありませんけど……』

『じゃあ、もう一回。今度は私にして』

『わ、分かりました。仕方ないですね、ゆい先輩は』
87. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:37:10.95 ID:iX6EJWeI0
うわ〜、なにあれ。片方の人は私にそっくりで、もう1人のほうはゆい先輩を大きくした感じですね。
冷静にいってるけど、この技ってなんか意味が……。というか、こんなの喫茶店にいたら、確実に因縁つけられそうですね。

「イワーーーク」

ジュジュー、ビキビキ。

イワークの体のところどころが火で炙ってるみたいに赤くなり、イワークの体にひびが入り始めています。

「この技はこのカップルのアツアツぶりについていけないと、体中が熱くなって、ダメージを受けるんだよ〜。じゃあ、次の世界に行ってみよう」
88. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:37:40.23 ID:iX6EJWeI0
その声とともに、世界が変わります。今度の世界は、雨の降ってる道ですね。雨が降ってるといっても立体映像みたいで、私は濡れませんが。ここでは、一体どんなことが。

「この技はやばい。イワーク、あなをほって、地面に逃げろ」

イワークは地面に逃げようとしますが、ゴツンと地面にぶつかってしまいました。

「無駄だよ。この世界からは逃げられないよ。ほら、始まるよ〜」


最終更新:2011年08月03日 16:43