89. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:38:55.73 ID:iX6EJWeI0
『ほら、あずにゃん。もっと、近くに寄らなきゃ濡れちゃうよ』

『は、はい。それにしても、ついてませんね。いきなり、雨が降るなんて』

『まったくだよ。……と言いたいけど、私はあずにゃんと相合傘できるから、悪くないよ』

『変なこと言わないで下さい。それにしても、小さい傘ですね。2人だときついですね。コンビニがあれば傘を買いましょうか』

『もったいないし、いいよ。それに小さいほうがお互いにくっつけていいと思わない?』

『いつも、くっついてるじゃないですか』

『そうなんだけどね〜。でも、雨の日はそういう機会もないし。……えいっ』

ぎゅっ。

『にゃっ』

『こうして歩いていけば、濡れずにすむよ』

『急に抱きつかないで下さい。歩きづらいですよ、まったく。……早く帰ってから、ゆっくりした方が……』

『なんて言ったの?ちょっと聞こえなかったんだけど』

『なんでもありません』
90. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:39:34.61 ID:iX6EJWeI0
「イワーーーーーク」
イワークの体がさっきよりも多くの範囲で火で炙ってるみたいに赤くなり、イワークの体がその熱でたくさんひびが入り始めて、さっきよりもひどい状態に。そして、ガシャンと倒れました。

「次がラストだよ〜」

のんきな声とともに、次の世界が。今度は木枯らしの吹公園みたいですね。やっぱり、あそこに、2人組みが……。
91. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:40:53.42 ID:iX6EJWeI0
『今日は寒いですね』

『こんな日にはマフラーだよね』

『でも、長くありませんか』

『それはね、あずにゃんと一緒にするためだよ〜』

あずにゃんの首にマフラーをかける。

『あったか、あったかだね。あずにゃん』

『それはいいんですけど、2人だと短くありません?』

『それはね』

ぎゅう〜。

『あずにゃんと密着して、体全体を暖めるためだよ』
92. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:41:59.65 ID:iX6EJWeI0
「イワーーーーーーーーーーーーーク」

イワークの体全体が火で炙ってるみたいに赤くなり、イワークの体がその熱でたくさんひびが入り始めて、さっきよりもひどい状態に。そして、ガシャンと倒れました。それでも、なんとか、起き上がろうとしています。

「もういいかな?いくよ〜、ギー太」

ゆい先輩の持ってるギターが光り輝いています。

「この技のもう1つの意味はこの技によって出た、エネルギーは敵にダメージを与えるだけじゃなく、ギー太に蓄積されるんだ。そして、その
エネルギーを開放して、敵に大ダメージを与えるんだよ〜」

「!?  よけろ、イワーク」

「ゆいちゃん真拳超奥義『ゆいちゃん衝撃波スーパー』」
93. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:43:01.55 ID:iX6EJWeI0
ゆい先輩のギターから、ビームがイワークに向かって、発射され、イワークはさっきまでの攻撃によるダメージの蓄積で、避けきれずに直撃し、壁まで、ふっ飛ばされてしまいました。

「ま、まさか、イワークをふっ飛ばすなんて、いったい、どれくらいの力なんだ」

「イワーク、戦闘不能。えーと……」

「ゆいだよ〜」

「ゴホン。ゆいの勝ち。よって、中野選手の勝利です」

「……勝っちゃいました」


「わ〜い。やったね、あずにゃん」

「まさか、負けるとは。おめでとう、君にはポケモンリーグ規定のグレーバッチを渡そう」

「あ、ありがとうございます」

ついにやりました。まだ1個目ですが、ようやく、ポケモンリーグへの道に1歩近づけた気がします。

「やったね、あずにゃん。おめでとう。……でも、もう駄目だよ〜。あずにゃん分〜」

「はいはい」

私は、ゆい先輩を抱っこします。
94. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:43:37.23 ID:iX6EJWeI0
「ありがとうございました、タケシさん」

「いえいえ、こちらこそ、楽しいバトルでした

「では、私たちはおつきみやまに向かいますので」

「次のジムも頑張って下さい」

「はい、ありがとうございます。また、機会があれば、バトルしてください」

「ええ、喜んで」
95. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:44:31.13 ID:iX6EJWeI0
「お兄ちゃん、また、負けちゃったの?」

「またとは、失礼だな」

「だって、これで5連敗だもんな」

「そ、それを言われるとつらいな」

「で、今日の人はどうだったの?強かったの?」

「あの、ゆいっていうポケモンはそれなりのポケモンだったな。ただ……」

「ただ?」

「トレーナーがな」

「そうなの?それなりに頑張ってたと思うけど」

「頑張ってたとは思うけど、最初の4人と比べると甘いな」

「厳しいんだね」

「だけど、面白いコンビだとは思うぞ。一見、真面目で、しっかりしてるけど、心がまだ弱いトレーナーとのんきそうな感じだけど、大事なところでは心が強いポケモンだったからな。これからが楽しみなコンビだ」
96. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:45:35.68 ID:iX6EJWeI0
「あずにゃん。もう、おつきみやまに行くの?」

「ええ。ポケモンセンターで回復してから。といっても、純の話では宿泊施設があるらしいので、今日はそこで宿泊する予定ですけどね」

「そっか」

なんとなく、寂しそうな顔をするゆい先輩。

「……ゆい先輩、ポケモンセンターに行ったら、どこかで甘いものでも食べますか?」

まあ、今日はゆい先輩も頑張りましたからね。

「え、いいの?」

ゆい先輩はニコッと笑顔になりました。私としてはその顔が見た……ゴホン。

「今日はゆい先輩のおかげで勝てたんですから、特別です」

「わ〜い。何を食べるの?」

「ゆい先輩が決めていいですよ」

「わ〜、あずにゃん、太っ腹」

「ただし、高いものは駄目ですけどね」

「え〜、ぶう〜、ぶう〜」

97. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/21(土) 22:48:27.03 ID:iX6EJWeI0
ニビシティ編?、終了。

戦闘がひどいと思うけど勘弁してください。

念のために、ゆいの戦闘は分かると思うけど、ボーボボをモデルにしてます。
99. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:11:38.88 ID:15vI4tBr0
主人公  梓  手持ちポケモン  ゆい  ハッサム デルビル  
          
注  一部残酷な表現(?)もあるかもしれないから注意

以下、おつきみやま編  「ロケット団との死闘・前編」投下

100. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:12:10.36 ID:15vI4tBr0
梓達が純達と戦った日のヤマブキシティ近くのある研究所にて

『……ハア……ハア』

『脱走したぞ。早急に捕まえろ』

『くそっ。どこに行きやがったんだ』

『貴重な実験材料だったんだぞ』

ボクは、ここから逃げなきゃと思った。この力は、こんな人たちに使わせちゃいけないと思ったから。

『多少、傷つけてもかまわねえ。さっさと、捕まえろ!!』

そして、願わくば、心の綺麗な人たちに使ってほしかったから。おそらくは異端であるこの力を。

101. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:13:23.15 ID:15vI4tBr0
「このお花可愛いね、あずにゃん」

「そうですね〜」

私達はニビジムでタケシを倒し、おつきみやま近くの宿泊施設にむかって、歩いているところです。

「ねえ。天気もいいし、ここで、おやつにしよっ」

「さっき、歩き始めたばかりですよ。まだ、早いです」

「え〜」

「え〜、じゃありません。我慢してください」

「うぅ〜、分かったよ〜」

「それにしても、ゆい先輩とういはどこから来たんですか。たしか、姉妹でしたよね?」

「うん、そうだよ〜。でも、ごめんね。私達がどこから来たかはしゃべっちゃいけないんだ」

「そうなんですか」

「なんでも、人間さんは怖い存在だから、場所を知られたら、きっと、私達の居場所を荒らして奪っていくからって」

「なるほど」

「だから、本当は私達の住んでる島からは出ちゃいけないって決まりなんだ」
102. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:14:40.19 ID:15vI4tBr0
「そうなんですか。あれ?じゃあ、どうして、ゆい先輩やういはここにいるんです?」

「10年に1回だけ、島で主催するタッグトーナメントで優勝すると、そのコンビは島から旅立つことができるんだよ。それで、優勝したんだ」

「それはすごいですね」

「ういが頑張ってくれたんだけどね」

「やっぱり」

「まあ、私の妹だからね」

「似なくてよかったですね、ういは」

「むう〜、失礼だよ、あずにゃん」

「でも、場所を知られちゃいけないのに、どうして、そんな大会を……」

「たしかに、秘密を守ることも大事だけど、外に興味のあるポケモンもいるし、閉鎖的でもいけない。でも、たくさん出しすぎると大変だからね。ある程度の強さも必要になってくるから、このトーナメントを始めたんだって」

「なるほど」

「もっとも、 昔はよく旅立ってたんだけど、最近じゃ、優勝しても利用しない人も多いけどね。だから、最近の大会はただの村の催しになってるんだって」
103. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:16:22.21 ID:15vI4tBr0
「へえ〜。ゆい先輩はどうして、参加したんですか?」

「私はね、なんとなくかな」

「なんとなく、ですか」

「今まで、ダラダラしてたから、15歳になった時、なにかしないとニートになっちゃうって言われて」

「そ、そうなんですか」

ポケモンにもニートってあるのかな?

「それでね、ういと一緒に村長さんに教わりにいったんだよ」

「村長さん?」

そういえば一度言ってましたね。村長さんがどうとか。

「そうだよ。私達の村では、学校の他に、誰か、師匠さんをついてもらって、バトルの修行をできたりするんだよ〜」

「なるほど。でも、村長さんは人気じゃないんですか?よく、ゆい先輩が弟子になれましたね」
104. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:17:54.07 ID:15vI4tBr0
「失礼だね、あずにゃん。村長さんは強いんだけど、皆とは考えが合わないって言ってたんだ」

「なるほど。だから、弟子がいないんですね。ゆい先輩は大丈夫だったんですか?」

「私は大丈夫だったよ。だから、ここにいるんだよ〜」

「そういえばそうですね。どんなことを教わったんです?」

「バトルについての戦い方とか、後、えーと、例えば、ポケモンとして大事なことって何だと思う、あずにゃん」

「いきなりな質問ですね。そうですね、やっぱり、強いってことでしょうかね。正解は何ですか」

「村長さんが言うにはね、心が大事だって」

「心ですか」

「どんなに、すごい力を持ってても、心が弱いとそれを生かしきれないんだって」

「なるほど」

「後ね、どんなに邪悪な力を持っていても、綺麗な心を持っていれば、いいんだとも言ってたよ」

「つまり、精神論みたいなことを教わったんですか」
105. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:20:44.69 ID:15vI4tBr0
「うん、そうだね。あとね、よく言ってたのはトレーナーとの絆は大事にしなさいって」

「そういえば、トレーナーのことを恋人みたいにとかなんとか」

「私達はトレーナーの人達に尽くさなきゃいけないからね。だから、家族や恋人のようにその人のことを好きになって、尽くしていきなさいって」

「そうなんですか」

だから、ゆい先輩は普段から、恋人だとか言ってたわけですか。つまり、誰でもよかったのかな?なんだろう、なにか、もやもやする。

「だから、ゆい先輩は私の恋人だとか言ってたんですね」

そんなことを考えてたからだろうか。つい、そんなことを口走ってしまいました。

「まあ、そうだね」

「じゃあ、私じゃなくてもよかったんですか?」

「それは違うよ、あずにゃん。たしかに恋人恋人って言ってたのは村長さんから教わったからでも、それとは関係なしにあずにゃんのことは好きだよ。いつも、一生懸命だし。私はあずにゃんのポケモンになれてよかったと思ってるよ」
106. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:21:32.54 ID:15vI4tBr0
「……」

「あれ?あずにゃん、顔が真っ赤に……」

「もう、この話はやめましょう」

「え、別にいいけど。じゃあさ、今度は私が聞くね。どうして、あずにゃんはポケモンマスターになろうと思ったの?」

「そうですね。楽しいかなって、思ったんですよ」

「楽しい?」
「はい。私の両親がポケモンレンジャーだったんで、その影響で、ポケモンの知識や技術を深めていきたいなって。この旅でいろいろなポケモンと接する機会もあると思ったからですね。まあ、やる以上は目標は大きく持った方がいいですし、バトルは楽しいですからね」

「そっか。じゃあ、私もあずにゃんがポケモンマスターになれるように全力で頑張るよ。だから、期待しててね」

「はいはい」

107. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:22:10.16 ID:15vI4tBr0
そんなこんなで、宿泊所に。

「ここで休んで、明日出発するんだね」

「そうです。明日は朝早くから出発して、一日でおつきみやまを越えたいですね」

「つまり、今日はもうゆっくりできるってこと?」

「そうですね」

「じゃあ、この後、ゆっくりと……」

「駄目です。今から、皆で特訓です」

「ええ〜。おやつは」

「後で、買ってあげますから、合間で食べてください」

「あーうー」
108. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:22:48.16 ID:15vI4tBr0
私達は宿泊施設で部屋の手続きをし、荷物を置いた後、外に出ることに。

「さあ、特訓です」

「特訓って、何するの?」

「とりあえず、レベル上げです。まだ、デルビルも経験不足ですし、いつまでも、ハッサムに頼るというわけにもいきません」

「もう、あずにゃんたら。私に頼ればいいのに」

「頼りにしてほしかったら、普段からしっかりして下さい」

「あう〜、あずにゃん冷たい〜」

「それから、手持ちのポケモンも増やしたいですね。今のゆい先輩を入れた、3匹でも決して弱いわけではありませんが、多いに越したことはありません。もう少し、多ければ、ゆい先輩達の負担も大分減るはずです」

「そうすれば、バトル中でも、あずにゃんといちゃいちゃできるんだね」

「……ゆい先輩。少しは真面目にしてください」

「はい」
109. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:23:47.38 ID:15vI4tBr0
「戻れ、デルビル」

「わ〜、あずにゃん。これで、30匹目だね。おめでとう」

「おめでとう、じゃありませんよ。結局、1回も戦ってませんよ。戦ったのは全部デルビルじゃないですか。ゆい先輩も戦わなきゃ駄目ですよ」

「大丈夫、大丈夫。私はいざとなれば強いから」

「いざとならなくても、強くなって下さい。……ふう〜、そろそろ帰りますか」

私達は宿泊施設に戻って来ました。その施設の中にはレストランなどの飲食店が並んでいます。私達はポケモンセンターで回復後、そこで夕食を取ることにしました。

「今日の晩御飯は何にする?」

「そうですね〜、ゆい先輩は食べたいのありますか?」

「私は何でもいいよ」

「まあ、適当に決めましょう。それから、お風呂にも入りたいですね」

「そうだね。あずにゃん頑張ってたんだもんね」

「ゆい先輩も頑張ってください」
110. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:25:06.33 ID:15vI4tBr0
「分かってるよ。……でも、結局、ポケモンゲットしなかったね」

「まあ、これといってほしいのもありませんでしたからね。まあ、おつきみやまでもゲットするチャンスもありますから。それに今日はデルビルの経験値を積ませることが重要だったんですし」

「今日だけでも、結構、経験値を稼げたんじゃないかな?これで、ポケモンマスターに一歩近づけたね」

「まだまだです。今のままじゃ、澪先輩達には追いつけません」

「そういえば、研究所にいた女の人達って知り合いなの?」

「はいです。あの人達は私が博士の助手をしていた時の先輩なんです。きっと、ゆい先輩達とも、良いお友達になると思いますよ」

「そうなんだ。その人達は強いの?」

「強いですよ。その中でも、澪先輩はすごいと思います」

「そうなんだ」

「私も澪先輩のような、トレーナーになれるように頑張りたいです」
111. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:25:59.16 ID:15vI4tBr0
「……」

「あれ?どうしたんですか、ゆい先輩」

「別に。あずにゃん、あれ食べたい」

「ん?どれですか」

「あれ」

なになに。料亭ですか。値段は1万円ですか。たまには、いいか……って、1万円!?

「無理ですよ、さすがに」

「やだ。これがいい」

「どうしたんですか、急に。わがまま言わないでください」

「むう〜」

「あっちのファミリーレストランにしましょう」

「……それでもいいけど、今日、あずにゃんと一緒に寝てもいい?」

「分かりました。それでいいので勘弁してください」

「……分かったよ」

ゆい先輩はしぶしぶ承諾してくれました。それにしても、急に不機嫌になるなんてどうしたんだろう?
112. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:27:07.76 ID:15vI4tBr0
夕食後、お風呂に。ここでは湯船があるらしく、今まで、シャワーしかなかったので、久しぶりに湯船に入れます。

「広いね〜、あずにゃん」

「そうですね〜」

なかなか広い大浴場ですね。たまにはいいものです。

「あずにゃん。頭、洗って〜」

「はいはい」

「わ〜、この子達可愛い〜」

「すいません。なでてもいいですか?」

女子大生くらいの女の人達が話しかけてきました。皆さん、けしからん体をしてますね。特に上半身が。
113. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:27:59.79 ID:15vI4tBr0
「別にいいですけど。ゆい先輩は大丈夫ですか」

「うん。大丈夫だよ〜」

まあ、ゆい先輩は18歳っていってるけど、小さい子供みたいな感じですしね。撫でたくなるのも分かります。

「じゃあ……」

なでなで。なでなで。

うーん。実に気持ちの良い撫で方ですね。まるで、猫を撫でているようです。ゆい先輩も気持ち良さそうにしてます……って。

「わ、私も撫でるんですか!?」

「可愛いね、この二人」
114. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:29:21.01 ID:15vI4tBr0
「君達、姉妹かな?でも、全然、似てないね」

「名前はなんて言うの?」

「私はゆいっていうの。こっちは梓ちゃんって名前で、あだ名はあずにゃんっていうんだ」

「あずにゃん?面白い名前だね」

「二人はどんな関係?」

「え、えーと」

「ああん。もう我慢できない。もっと、なでなでしよう」

「私も」

「私も〜」

「むむ。私も負けないよ〜」

「ちょ。皆さんやめて下さい。ゆい先輩も対抗しないで助け……にゃ、変な所触らないでくだ……にゃーーーーーー」

115. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:30:34.94 ID:15vI4tBr0
「はあ。まったく酷い目にあいました」

「楽しかったね、あずにゃん」

「全然楽しくありませんよ」

私達は入浴後に今日、止まる部屋に戻ってきました。この部屋はベットが二つあって、あまり、広くないけど、ゆい先輩は小さいので、特に狭いってことはない。値段はちょっと高かったけど、たまにはいいですよね。

「ふう〜、せっかく、お風呂に入ったのに、疲れました」

私はベットの上に腰掛けます。

「でも、楽しかったよね。こういう出会いも旅の醍醐味だよね」

「それはそうですけど」

普通の交流だったらいいんですけどね。

「また、会いたいね」

「そうですね〜」

ゆい先輩はさっきの女子大生の人達ともすぐに打ち解けてましたし。私としてはできれば、遠慮したいのですが。
116. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:31:49.63 ID:15vI4tBr0
「あずにゃん、あずにゃん」

「なんですか」

私がゆい先輩のほうを振り向くと同時に、

「えいっ」

という、可愛いという声とともに、ゆい先輩が枕を私に向かって投げてきました。

ボムッ。

そんな音ともに私の顔に枕が当たりました。

「わ〜い。命中したよ〜」

「……」

「あれ?あずにゃん、怒った?」

私はその問いに答えずに、枕をゆい先輩に投げました。

「わぷっ」

「仕返しです」

「むむ。やったね、あずにゃん。勝負だよ」

「望むところです。やってやるです」
117. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:32:57.71 ID:15vI4tBr0
〜1時間後〜

「……はあ、……はあ、ゆい先輩……なかなかやりますね」

「……はあ、……はあ、あずにゃんこそ」

「……少し、やりすぎましたね」

「うん」

また、汗かいちゃった。もう一回お風呂に行こう。

「ゆい先輩も行きますか?」

「お風呂?うん、行く〜」

私達は再び、お風呂に。……さっき入ったばかりですが。なにやってるんでしょうね、私達。そういえば、さっきの人達に、私達について、どんな関係かって聞いてきましたね。ポケモンとトレーナー?なんか違いますね。友達?それも違いますね。ちょっと恥ずかしいですけど、友達以上?それもちょっと違いますね。

「絆!!」
118. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:33:57.93 ID:15vI4tBr0
「わっ。突然なんですか」

「なんとなくふさわしいかなって」

「意味が分かりません」

「あー、また、あの子達だ」

「あ、さっきのお姉さん達だ〜」

「君達もまたお風呂に入るの?」

「は、はい。あなた達もですか」

「うん。じゃあ、一緒に……」

「な、なんですか。ま、まさか、また」

「大丈夫、優しくしてあげるから。ね、ゆいちゃん」

「うん」

「え、何で、同意してるんですか、ゆい先輩。私はちょっと急用ができたので……って引っ張らないで下さい。にゃーーーーーーーーーー」

119. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:34:38.65 ID:15vI4tBr0
「あー、また、疲れました」

「だらしないな〜、あずにゃんは」

「誰のせいですか」

「ふぁ〜あ。はやく寝ようよ、あずにゃん」

「そうですね、もう寝ましょうか」

それにしても、今日だけでハードでしたね。午前中に、ニビジムでのジムリーダー戦。ちょっと、休んで、ここまで、歩いて、その後にレベル上げ。さすがに私も眠いです。

ぽんぽん。

「早く寝よ、あずにゃん」

「分かってますよ。急かさないで下さい」

私はゆい先輩の待つベットの中へと入ります。

「おやすみ、あずにゃん」

「おやすみなさい、ゆい先輩」
120. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:35:24.66 ID:15vI4tBr0
梓たちが眠りについた頃  おつきみやま・ハナダシティ側

『……ハア……ハア』

2日間ずっと走り続けてきたけど、そろそろ、きつくなってきた。でも、彼らには捕まりたくない。捕まっちゃいけないんだ。

『どこまで、手間をかけさせるんだ。アーボック、ようかいえき』

『マタドガス、ヘドロ攻撃』

くそっ。しつこいな。ボクはなんとか、かわして、逃げ続ける。目の前に洞窟があって、ボクはその中に入る。誰でもいいから、助けてほしい。この先には僕を助けてくれる人はいるのだろうか。
121. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:36:19.38 ID:15vI4tBr0
『チッ。厄介なとこに逃げ込みやがって』

『どうしますか』

9人のロケット団員を引き連れた、ボスっぽい男に話しかける。

『そうだな、お前達2人はこのまま、ニビのほうに抜けろ。お前ら5人は洞窟の中を探せ。もしかすると洞窟に潜む可能性もあるからな。後の
2人はおれとともに、ここで待機だ』

『ハイッ』
122. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:37:02.92 ID:15vI4tBr0
次の日

「起きて下さい、ゆい先輩」

「う〜ん、後、五分〜」

「ほら、起きて下さい」

私はゆい先輩を抱っこして、洗面所に連れて行きます。

「サッサと顔を洗って眼を覚まして下さい」

「あう〜。分かったよ〜」

ビシャビシャ。

「冷たい〜」

「さ、ご飯を食べたら、出発しますからね」

「そんなに急がなくてもいいんじゃない?」

「早く行けば、ハナダシティでゆっくりできますからね」

「じゃあ、美味しいものも食べられるんだね」

「そうですね、それもいいかもしれません」

「じゃあ、早く行こう」
123. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:39:13.94 ID:15vI4tBr0
私達は朝食後、簡単に準備を済ませ、出発することに。

「じゃあ、出発〜」

ゆい先輩は私の頭の上、つまり、肩車をしてる状態ですね。そこで元気よく言います。

「元気なのはいいんですけど、自分で歩いてくださいよ」

「だって、この方が楽チンだもん」

「私が楽じゃないんですけどね。まあ、いいや」

そんなに重くありませんし。

「………ブイ」

「ん?今、何か聞こえませんでしたか?」

「え?別に聞こえなかったけど」

「そうでしょうか」

草むらの方で何か聞こえた気がしたんですけど、気のせいだったんでしょうか?
124. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:40:49.11 ID:15vI4tBr0
「………ブイ」

「ほら、やっぱり聞こえました」

「本当だ。あっちだね」

「行ってみましょう」

私達は鳴き声がした方に向かってみました。すると、そこには、

「イーブイです」

「あずにゃん。見て、この子」

私達が見つけたイーブイは首に風呂敷を巻いていて、体中が傷だらけです。

「どうしたんですか。こんなに傷だらけで……」

「あずにゃん、ポケモンセンターに」
125. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:42:15.24 ID:15vI4tBr0
「おっと。待ってもらおうか」

そんな声とともに、2人組の男の人が居ます。その人達は黒い服を着ていて、胸には「R」の文字が。まさか……

「あ、あなた達はロケット団!?」

「ロケット団?それってな〜に?」

「ポケモンを利用して、あらゆる悪いことをする連中です」

「なにそれ。許せないね」

「これはこれは。可愛いお嬢ちゃんに名前を知られてるなんて、光栄ですな」

「お嬢ちゃん達。大人しく、そのイーブイを渡しな」

「嫌です。こんなにこの子を傷つけるなんて、許せません」

「調子に乗るなよ、クソガキが」

「サッサとよこしやがれ、いけっ、アーボック」

「マタドガス」
126. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:42:50.23 ID:15vI4tBr0
くっ。仕方がありません。こちらも、ハッサムとデルビルで……

「待って、あずにゃん。こんな連中、私1人で十分だよ」

「はあ?!なめてんのか、クソガキ。アーボック、かまわねえ。そのクソガキののどを噛み千切れ」

アーボックはゆい先輩ののどめがけて飛び掛りました。

「ゆい先輩、避けて下さい!!」

ゆい先輩は、避けきれずにアーボックの攻撃を受けてしまいました。アーボックはゆい先輩の首を噛み千切ってます。

「……そ、そんな、ゆい先輩……」
127. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:44:37.07 ID:15vI4tBr0
「哀れなもんだな。これで分かったろ。サッサと、イーブイを」

「なんか私達に合わない感じの展開だね、あずにゃん」

「な、何!?」

よく見ると、アーボックが噛み千切ってるのはゆい先輩のぬいぐるみです。一体いつの間に……。

「悪い子にはおしおきだね。出てきて、ゆいぐるみ!!」

ポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポン

いつもどおり、ゆい先輩のぬいぐるみが落ちてきました。

「 ミュージックスタート(Utauyo!!MIRACLEを想像して下さい)」

いつもの通り、音楽が鳴り始めました。前とは違う音楽のようですが。この歌とともに、周りのゆい先輩のヌイグルミが音楽に乗って、アーボ
ックとマタドガスに襲い掛かります。

「何なんだ、この技は」

「くそっ。マタドガス、ヘドロこうげきだ」

マタドガスの攻撃は命中していますが、ゆい先輩のぬいぐるみの数が多いため、対処しきれてません。
128. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:45:39.31 ID:15vI4tBr0
「皆、行くよ〜」

ゆい先輩が「大好き〜」と言う歌詞になると、ゆい先輩のぬいぐるみがアーボックとマタドガスに抱きつきます。

「ゆいちゃん真拳奥義『ゆいぐるみバクダン』」

抱きついてるゆい先輩のぬいぐるみが次々と爆破していきます。

「アボーーーーーーーーー」

「ドガーーーーーーーーー」

「くそっ」

「煙で周りが……」

この爆発で煙が充満して周りが見えにくくなっています。
129. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:47:37.38 ID:15vI4tBr0
「今だよ、あずにゃん。早く逃げよう」

「はいです。ほら、ゆい先輩」

私はゆい先輩とイーブイを抱きかかえて、その場を逃げ出しました。

「わ〜、あずにゃんから抱っこしてくれるなんて、感激だよ〜」

「なにのんきなこと言ってるんですか。どうせ、あずにゃん分が足りない〜って言って、倒れちゃうんですから。早く補充して、自分の足で逃げてください。さすがに2匹は辛いですから」

「さすが、あずにゃん。よく分かってるね〜。そうだね、キスすれば、すぐに……」

「こんな時に冗談を言わないで下さい」

「これから、どうするの、あずにゃん?」

「一度、ポケモンセンターに戻って、回復をさせましょう。その時に、警察に通報すれば……」

「でも、大丈夫かな?」

「何とかなります」

「何とかなるって、言っても、ポケモンセンターって逆の方向だよ」

「そうですか。……えっ。今なんて……」

「 ポケモンセンターって逆の方向だよ」

「それを先に言って下さいよーーーー」

130. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:48:07.27 ID:15vI4tBr0
「くそっ。逃げられたか」

「どうする、隊長に連絡するか」

「そうだな。……写真は撮ったか?」

「ああ、念のためにな」

「その画像も送っておけ。……しかし、通報されると厄介だな」

「大丈夫だろ。あっちはおつきみやまの方角。つまり、袋の鼠だ」
131. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:49:04.72 ID:15vI4tBr0
おつきみやま・ハナダシティ側

「報告します。ターゲットは見つけたようですが、10代の女とまだ、幼稚園くらいの女の子に妨害を受けて、捕獲を失敗した模様です」

「……そんなガキどもの妨害で失敗しただと」

「報告によると、幼稚園くらいの女の子は奇怪な技を繰り出すそうです」

「奇怪な技?」

「なんでも、ぬいぐるみを操るそうです」

「わけの分からないことをいうんじゃない。殺してもかまわんから、ターゲットを取り返せ」

「はい」

「報告です。例の少女達の写真が届きました」

「どれどれ。……おい、さっきのは取り消しだ。なるべくなら、生かして捕らえろ」

「どうしてですか?」

「これだけの上玉だ。殺すのはもったいないだろう。おれらのおもちゃにしよう」

「なるほど。ではもう1人の子供は?」

「その手の趣味の奴らに売ればいい。このご時勢だ。高く売れるぞ。こいつの持ってるポケモンも価値のある奴は売って、ないものは兵隊として使用する」

「分かりました」

「この仕事がうまくいけば、組織において、研究所の奴らに貸しを作れるし、おれらに性欲処理道具もできるし、ガキやポケモンを売って、多額の金を得て、戦力もアップもできる。いいこと尽くめじゃないか」

「そして、このまま、幹部に」

「くっくっく。隊員に伝えろ。最初に捕らえた奴からやらせてやるとな」
132. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/05/24(火) 17:51:48.88 ID:15vI4tBr0
おつきみやま編  「ロケット団との死闘・前編」終了

悪役はこれくらいひどくてもいいと思ったので。別にそういうシーンも入れません。
133. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/05/24(火) 17:57:16.60 ID:6rXDOr1DO
あ、ポケモン知らないおいちゃんがちょいと聞きたいんだけど
これってゲームと同じストーリー展開なのか?


>>133
町は同じで、ポケモンジムも同じにしてるけど、ストーリーは違いますね。


最終更新:2011年08月03日 16:45