300. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/06(月) 20:31:11.71 ID:jngqW+4w0
「か、勝ちました」

「まさか、ミーが負けるとは……」

「よくやりました、ゆいせんぱ……」

審判が結果を言うと、ゆい先輩がバタッと倒れてしまいました。私はゆい先輩に駆け寄ります。

「大丈夫ですか、ゆい先輩」

「あう〜、あずにゃ〜ん分」

私がゆい先輩を抱き起こすと、そう言って、胸に顔をうずめて、抱きついてきます。

「怪我とかは大丈夫ですか?十万ボルトとかをまともに食らってましたけど」

「それはポケモンセンターに行けば、大丈夫だけど、あずにゃん分だけは補給しなきゃね〜」

「何を言ってるんですか」

まあ、でも、頑張ってくれたので、ゆい先輩をぎゅっと抱きしめてあげます。

「すまなかったね、キュートガール」

そうしてると、マチスさんが来ました。

「約束だ、これがオレンジバッチだ。それと、1万円」

「あ、ありがとうございます」

私はお財布とバッチ入れにそれぞれ入れます。

「長話もなんだ、早く、ポケモンセンターに連れて、行ってやれ。次のジムでも頑張ってくれよ」

「はい。ありがとうございます」

私はマチスさんとがっしり握手をして、ジムを後にしました。
301. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/06(月) 20:31:53.71 ID:jngqW+4w0
あう〜。今、私はあずにゃんの腕の中で、あずにゃん分を補給しています。それにしても、さすがは私、主人公だよね(注:違います)。危なく、あずにゃんがあのマッチョさんの専属メイドさんとか訳の分からないことになるのを救ったんだから。

「それにしても、人が多いですね。なにか、あるんでしょうか」

たしかに、人が多いね。まあ、ここは港町らしいしね。でも、どうでもいいや。この腕の中は天国だよ。

「この後、どうするの?」

「そうですね、イワヤマトンネルに行くので、いったんハナダシティに……」

「あら、梓ちゃんじゃない」

何やら、不穏な声が聞こえた気がするんだけど……。

「あ、ムギ先輩」

あ、やっぱり。これで、のんびりできると思ったのに、一難去って、また一難って奴だね。でも、頑張らなきゃね、私は主人公だし(注:違います)。今にして思えば、このムギちゃんとの出会いは序章だったんだろうね、あの戦いの。

302. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/06(月) 20:35:47.38 ID:jngqW+4w0
クチバ編?  「VSマチス」  終了
>>273
たいしたミスでもないけど、クチバ編?じゃなくて、クチバ編?で

しかし、ゆいの戦闘はこれでいいんですかね?と毎回疑問に思う。
306. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:19:30.32 ID:OUpXHxdh0
前回までの状況(トレーナとポケモン)
梓          ゆい  ハッサム  デルビル  イーブイ   ニューラ

澪          ゼニガメ

律          リザード  サワムラー  ニョロゾ

ムギ        フシギダネ

純          うい

クチバ編?  「梓争奪戦?・ゆいVS紬」  以下、投下
307. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:20:50.29 ID:OUpXHxdh0
「あの、私が参加しっちゃっていいんですかね?」

「気にしなくていいのよ」

私達は、今、ポケモン大好きクラブ主催のパーティにムギ先輩と参加しています。というのも……。
308. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:21:52.00 ID:OUpXHxdh0
『こんなところで会うなんて、偶然ですね。もう、てっきり、イワヤマトンネルを抜けて、シオンタウンに行ってるとばかり……』

『実は、明日、サントアンヌ号でやるパーティに参加しなきゃいけなくてね』

そういえば、ムギ先輩はお嬢様でしたね。

『なるほど。しばらくは足止めなんですね』

『まあ、明後日には出発するんだけどね。……ところで』

『はい?何ですか?』

『いや、あなたの腕の中にいるゆいちゃんだけど……』

『ガルル』

『なんで、私に威嚇してるのかしら?』

『さ、さあ。時々、私にも、よく分からないことをするので』

『まあ、いいわ。それよりも、時間ある?』

『ポケモンセンターに行ってからなら、ありますけど』

『それじゃ、私と一緒に行ってほしいところがあるの』

『いかがわしいホテルは駄目だよ。そんなのこのわた……モガ』

『え、えーと、どこですか?』

『ポケモン大好きクラブのパーティ』
309. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:23:26.28 ID:OUpXHxdh0
というわけで、この夕食会に参加はしてるんですけど……。

「ねえ、どう、このスリープ。可愛いでしょう?」

中年くらいの年齢で眼鏡をかけた金持ちそうな女の人が話しかけてきます。

「そうですね、えーと、眼が特徴的で可愛いと思います」

「あら、分かる?そうね、まずこの目がね……」

上機嫌に自分のポケモンの魅力を語り始めます。このパーティーでは、いろんな所で、ポケモンの自慢をしています。

「あなたの自慢のポケモンを見せてくれる?」

さっきの女の人が自分の自慢話が終わったのか、もっとも、全然聞いていませんでしたが、聞いてきます。

「私の自慢のポケモンですか?それは……」

「もちろん、私だよ〜」
310. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:24:26.32 ID:OUpXHxdh0
今まで、ケーキを食べていた、ゆい先輩が得意げに胸を張って、話に入ってきます。

「あなたが?あ、なるほど。お姉ちゃんといっしょにポケモンごっこをよくしてるのね」

「違うよ〜。私は妹でもないし、立派なポケモンだし、これでも、18歳なの!」

「あなたは見かけは子供で、中身は大人だと?」

「そうだよ」

それはどうでしょうね。

「それじゃあ、どこぞの名探偵じゃない。とすると、このパーティでも殺人事件が起きるのかしらね」

「そんな、私は死神少年じゃないよ。あずにゃん、いつものを」

いつもの動作をします。

「分かってもらえたかな、私がポケモンだということを」

「ええ、分かったわ。ところで、あなた」

「は、はい」

「このポケモンを交換してくれない?」

「それは……」

「駄目だよ。私はあずにゃんと居たいの!!」

そう言って、ゆい先輩は私の後ろに隠れてしまいました。

「あら、そうなの?それは残念だわ。……それにしても、あなたはすごいのね」

「何がですか?」

「こんなにポケモンになつかれるなんて。それだけで、立派な才能よ」

「あ、ありがとうございます」
311. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:25:40.06 ID:OUpXHxdh0
「はあ〜、疲れました」

さっきの女の人との会話を終えて、ちょっと、隅の方に来ました。

「パクパク」

「さっきから、食べてばかりですけど、太らないんですか?」

ちょっと失礼な気もしますけど、聞いてみました。

「私はいくら、食べても太らないんだよ」

「そうなんですか」

「どう、梓ちゃん。楽しんでる?」

「あ、ムギ先輩。いろんな人やポケモンを見れて、楽しいですね」

「それはよかったわ。ゆいちゃんも楽しんでる?」

「うん!」

「そう」

ナデナデ。

ムギ先輩はゆい先輩の頭を撫でます。

「えへへ〜」

気持ちよさそうに笑う、ゆい先輩。何でしょうか、見ていて、微笑ましい光景のはずなのに、胸がムカムカするというか、なんていうか、あまり気分のいいものじゃないのは何ででしょうか。
312. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:27:07.24 ID:OUpXHxdh0
「やあやあ、紬君」

「あ、会長さん」

そんなことを考えていたら、白いひげをした、少し、偉そうな人が来ました。

「あの、ムギ先輩。その人は……」

「ああ。この人はこのクラブの会長さんで、私のおじいちゃんと友達なの」

「会長さん!?」

さすがはムギ先輩。なんていう人と知り合いなんですか。

「それで、これが、今日招いたお友達かい?」

「はい。こちらが、中野梓ちゃん。こっちの小さい子がゆいちゃん。これでも、ポケモンなの」

「よろしくお願いします」

「よろしくねー」

「うむ。よろしく。君がポケモンなのは聞いてるよ。さっきから、話題になってるよ」

「そ、それはどうも」

「ところで、1つ頼みがあるんじゃが」

「何ですか?」

「実はな、ムギ君とバトルしてもらいたいんじゃ」
313. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:29:03.68 ID:OUpXHxdh0
「はい?それはかまいませんがどうしてですか?」

「な〜に、今日の余興じゃよ。ただ、その子を使ってほしいのじゃ」

「ゆい先輩をですか?どうしてですか?」

「その子が戦ってる姿が見てみたいという、会員もいるのでね」

「なるほど」

たしかに、こんな能天気にケーキを食べてる子がどんな戦いをするのか興味を持つのは当然だと思いますけど。

「でも、ポケモン大好きクラブの方って、バトルとか嫌いなんじゃ……」

たしか、このクラブの会員って、自分のポケモンの自慢話とか、見せびらかしたりとかをするのが好きなはずです。

「嫌いってわけじゃないんじゃがな。あまり好きではないのは事実じゃが。まあ、純粋な好奇心というのもあるな。どうじゃ、やってくれないかな?」

「分かりました。ムギ先輩、頑張りましょうね」

「ええ」

「それでは早速、準備に入ってくれないかの?」

「はい。……といっても、準備は特にないんですけど。あ、でも、その前に、えっと、お手洗いに…」

「では、10分後に始めようか」

「はい。じゃあ、ムギ先輩。ちょっと、ゆい先輩を頼みますね。すぐに戻りますから」

「任せてちょうだい」
314. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:30:41.88 ID:OUpXHxdh0
「パクパク。美味しいね、これ」

「気に入ってもらえたかしら」

「うん。それにしてもよかったよ。ムギちゃんは違うみたいで」

「何が?」

「別になんでもないよ」

澪ちゃん達がそうだったから、ムギちゃんもかなって思ったけど、さすがにそれはなかったね。

「ところで、ゆいちゃん。ちょっとお願いがあるの?」

「お願い事?なんだい、私が解決してあげよう」

私は紅茶を飲みながら、機嫌よく言った。

「実はね、梓ちゃんを私にくれない?」

「ぶー」

「どうしたの、ゆいちゃん。急に噴き出して」

「やっぱり、私の周りはあずにゃん以外、敵だらけだ」

私は生まれて初めて、神様を呪いました。

「今回のバトルで勝ったらでいいから」

「そんな可愛らしくお願いされても、あずにゃんは私のなんだよ。いいよ、その挑戦受けてたつよ。この物語はきっと、私があずにゃんを守るために懸命に戦って、結婚するための物語なんだね」

「きっと、それは違うと思うわ」

「とにかく、私はりっちゃんも倒したんだし、ムギちゃんも倒すよ」

「りっちゃんを倒したの?でも、りっちゃんは私たち三銃士の中でも最弱の存在。それくらいで調子に乗らないほうがいいわ」

「どうでもいいけど、りっちゃんの扱い、皆酷くない?」

315. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:31:25.48 ID:OUpXHxdh0
「お待たせしました。あれ、どうしたんですか?」

なんか、2人の間に重苦しい雰囲気が流れてる気がするんですけど、気のせいですかね。さっきまで、あんなに仲よさそうだったんですから。

「別になんでもないよ。ね、ムギちゃん」

「そうよ、なんでもないわよ」

2人とも、清清しい笑顔で言う。やっぱり、気のせいなんでしょう。

「じゃあ、始めましょうか。ね、ゆいちゃん」

「そうだね、ムギちゃん」

私が居ない間に何があったんでしょうか。こんなに仲がよくなるなんて。……ちょっと、面白くない気分になるのは何ででしょうかね?

316. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:32:17.35 ID:OUpXHxdh0
「それでは、今回の特別イベント。琴吹紬さんと中野梓さんの特別バトルを行います。なお、今回のバトルでは中野梓さんは世にも珍しいポケモン、ゆいちゃんを使っていただきます」

「さて、頑張ろう」

屈伸をして、気合を入れるゆい先輩。

「気合入ってますね、ゆい先輩」

「当たり前だよ。負けられない戦いがここにはあるんだよ」

フンスといつもよりを気合が入っています。いつも、こんな調子ならいいんですが。

「それでは、準備はよろしいですね」

「はい」

「ええ」

「「「バトル開始!!」」」
317. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:33:34.37 ID:OUpXHxdh0
「きて、フシギソウ」

「頑張ってくださいね、ゆい先輩」

「フシギソウ。ハッパカッターよ」

フシギソウから、葉っぱが忍者の手裏剣のように発射されます。

「かわして、ゆい先輩」

「いつも、簡単に言うけど、私、基礎的な能力って低いんだよね〜」

なんて、言いながらも、寸前のところでかわします。

「なら、これなら、どうかしら。エナジーボール」

フシギソウの蕾にエネルギーが溜まって攻撃してきます。

「それも無駄だよ〜」

ゆい先輩はひらりとかわします。

「やりました!ゆい先輩、反撃です」

「それはどうかしら?」
318. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:34:25.26 ID:OUpXHxdh0
「!?」

「ふん、強がっていら……あだっ!!」

バタン、とゆい先輩が転んでしまいました。ゆい先輩の足には、草が絡まっています。この技は……。

「くさむすび!?」

「油断は大敵よ、梓ちゃん」

なるほど、さっきの2つの技は囮だったんですね。さすがはムギ先輩。

「フシギソウ、今がチャンスよ。光のエネルギーを溜めて」

「これは!?早く、逃げてください!」

「そんなこと言っても、取れないよ、これ」

「トドメよ、ソーラービーム」

フシギソウの蕾の部分から、光の光線がゆい先輩に向かって、飛んできます。

「ゆい先輩!!」

「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
319. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:35:31.00 ID:OUpXHxdh0
ゆい先輩は逃げ切れずに、直撃しました。煙でまだ、見えませんが、このまま、ダウンでしょうか。

「さすがは、琴吹会長のお孫さんだ。ポケモンも強い」

「でも、ゆいちゃんの技も見たかったわね」

「まあ、見かけだけのマスコットだったわけだな。私たちには大歓迎だけれども」

皆さん、勝手なこと言ってますが、ゆい先輩の強さはこんなものじゃありません。そのことを知ってるのはこの会場だけでも私だけですね。……って何、得意げになってるんでしょうかね。煙もなくなってきて、いよいよ、ゆい先輩の姿が見えてきました。
320. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:36:32.56 ID:OUpXHxdh0
「お、おい。あれ、見ろよ」

「あ、ああ。ボロボロじゃないか」

確かに、ゆい先輩の体はところところ、焦げていて、服もボロボロです。……まさか、本当によけきれずに直撃したんですか。私が顔を青ざめていると、

「ふう〜、危ない、危ない。直撃するところだよ」

とのんきな声が聞こえてきました。よく見ると、焦げているのは、ゆいぐるみですね。

「これぞ、 ゆいちゃん真拳奥義『ゆいぐるみバリアー』」

「す、すごい」

「こんな技初めてみるぞ」

会員の方々も驚愕の声が聞こえてきました。
321. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:37:50.03 ID:OUpXHxdh0
「さて、ムギちゃんには悪いけど、ここからは私のワンマンショーだよ。行くよ、ギー太。D・Dモード」

D・Dモード?律先輩の時に見せたあの技ですか。しかし、律先輩に通じても、果たして、ムギ先輩に通じるでしょうか?なんて、律先輩に失礼ですけど。

「さて、行くよ。ゆいちゃん真拳奥義『ゆい戯王GX』」

バーン、と煙みたいのがゆい先輩の周りを包みます。

「ついにあの子の技を見れるぞ」

「一体、どんな技を繰り出すのかしら」

周りの会員の人たちも興味津々です。まあ、私自身も把握してませんが。おっと、煙が消えてきました。その姿は……はい?
322. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:38:36.00 ID:OUpXHxdh0
「……あの、ゆい先輩。なんていう格好をしてるんですか」

ゆい先輩の姿を見ると、へんな仮面をしていて、マントまで羽織っています。

「私はゆい先輩じゃないよ」

「じゃあ、何なんですか?」

「私の名前は、正義の味方ゆいちゃんマン」

「えー…」

いろいろと突っ込みたいことはたくさんあるんですけど……。

「ゆい先輩は女の人なのにマンっていうのは?」

「細かいことを気にしては駄目だよ、あずにゃん君」

「は、はあ」

まったく、また、訳の分からないことをして、皆さん、呆れ返って……
323. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:39:23.23 ID:OUpXHxdh0
「まさか、あれは伝説のアズリストの1人、 正義の味方ゆいちゃんマン !」

「え、なにを言ってるんですか、ムギ先輩」

「そうか、あれが……」

「私も噂では聞いたことがあるけど、実物を見るのは初めてよ」

え、何ですか、これ。有名なんですか。そもそも、アズリストって何なんですか。

「さて、ムギちゃん。勝負だ。デッキからカードを5枚引く。フッ。私のターンカードを1枚ドロー。…私は『正義の味方ゆいちゃんマン』を
召喚。効果発動、このカードはこのカードをリリースすることで手札にある、あずにゃんと名のつくカードを特殊召喚することが出来る。今こそ、伝説のカードを見せてあげるよ。出てきて、『ネコミミあずにゃん』」

ゆいちゃんマンはギー太にガードをセットすると、ネコミミをつけた、どこかの学校の制服(夏服っぽいの)きた、やっぱり、私が出てきました。
324. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:41:25.03 ID:OUpXHxdh0
「何なんですか、そのカードは!!」

「そういえば、聞いたことがある」

私がそう聞くと、答えがゆいちゃんマンではなく、別のところ、会長さんから返ってきました。

「あれは、伝説のアズリストの持つ世界に4枚しかないといわれるカードのうちの1枚。まさか、ここで拝めるとは」

「何を語りだしてるんですか!!」

「……可愛い」

ゆいちゃんマンはその私(?)を見て、頬を赤らめて、見惚れています。

「真面目にやって下さい。ムギ先輩とか、会員の人達に失礼じゃ……」

「本当に可愛いわ……」

「今、私達は人類の進化の到達点を見たんじゃないだろうか」

「もう、ここで死んでもいいんじゃないかしら」

私が周りを見ると、ムギ先輩のみならず、会員まで、顔を赤くして、見惚れています。何なんですか、この会場の人達は。
325. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:42:27.10 ID:OUpXHxdh0
「さて、『ネコミミあずにゃん』の攻撃、滅びのニャーストリーム!!」

私(?)は猫のように手をやり、ニャーって鳴き出しました(ちなみに、私は泣きそうです)。そのニャーって声とともに、私から、光線みたいのが出て、フシギソウに直撃しました。

「フシギソウ!」

直撃はしましたが、なんとか、耐えています。

「やるね。私はカードを1枚伏せて、ターンエンド」

「フシギソウ、ハッパカッターで、ゆいちゃんマンに直接攻撃よ」

葉っぱが手裏剣のように私を避けて、ゆいちゃんマンに襲い掛かります。

「さすがだと言いたいが、甘いよ、ムギちゃん。リバースカード発動。速攻魔法『エネミーコントロラー』」

「何!?」

「ライフを1000払い、↑←↓→A。このコマンドを入力することで、ハッパカッターの葉っぱを破壊するよ」

フシギソウの放った、ハッパカッターはこのカードの効果かすべて、爆発しました。

「さて、私のターン。カード、ドロー。……フハハハハハハ」
326. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:43:30.27 ID:OUpXHxdh0
いきなり、高笑いを始める、ゆいちゃんマン。なにを引いたんでしょうか。

「これで、勝利へのピースは全部そろったよ。いくよ、手札から魔法カード発動『融合』。場の『ネコミミあずにゃん』と手札の『ネコシッポあずにゃん』と『スク水あずにゃん(もちろん名前は平仮名であずさって胸に書いてある)』を融合。いでよ、『究極(アルティメット)嫁あずにゃん』」

……………………………………はっ。思わず、天国に逝きかけました。だって、目の前には、ス、ス、ス、ス、スクール水着を着て、ネコミミ、ネコシッポをつけた私みたいなものが、頬を赤く染めて、立っているんですから。

「………ふつくしい」

ゆいちゃんマンはその私みたいなものを見て、頬を赤らめて、見惚れています。

「もはや、芸術を超えて、神の域に達してるわ」

ムギ先輩は鼻血を出しつつ、うっとりとしてます。早く拭いてください。

「……素晴らしい」

「ええ。素晴らしいという言葉以外見つからないわ」

会員の皆さんも同じようにしています。会長さんに至っては、

「もう、ポケモンだいすきクラブをやめて、あずにゃんだいすきクラブにしない?」

とか、訳の分からないことを言い出しています。
327. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:44:45.28 ID:OUpXHxdh0
「これぞ、強靭(ネコシッポ)無敵(スク水)最強(ネコミミ)のカード。いくよ、攻撃。アルティメット、ニャースト」

私みたいなものは猫のように手をやり、ニャーって鳴き出しました。すると、光の光線がフシギソウに向かって、発射されました。フシギソウはさっきまでのダメージで動けないのか、直撃を喰らって、飛ばされました。

「フハハハハハハハハ、粉砕・玉砕・大喝采。フハハハハハハハハ」

もはや、別人じゃないかって、笑い声を上げる、ゆいちゃんマン。

「フシギソウ戦闘不能。ゆいの勝利。よって、梓選手の勝利」

まったく、嬉しくない勝利ってあるんですね。
328. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:45:32.42 ID:OUpXHxdh0
「勝ったよ〜、あずにゃん」

いつの間にか、仮面とかを取った、ゆい先輩がピョコピョコって駆け寄って来ました。私はそのゆい先輩の頬を両手を使って、引っ張りました。

「なにをひゅるの、あすにゃん」

「なんとなくです」

「すごいわ、梓ちゃん。まさか、ここまで、強いなんて」

ムギ先輩がフシギソウをボールに戻し、やってきました。

「ムギちゃん。分かってるね」

「ええ。今回は引いてあげるわ」

「ずっと引いてよ。ムギ×梓なんて、このSSを見てる人は望んでないよ」

「あら、梓×ムギを望んでいる人はいるかもしれないわよ」

「もっと、いないよ。このSSを見てる人は唯×梓を望んでいるんだよ」

「それはどうかしら」

「あの、さっきから、何を話してるんですか?」
329. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:46:40.84 ID:OUpXHxdh0
「いやー、素晴らしいバトルだったよ」

私達はバトル終了後、会長さんの部屋に呼ばれました。

「すいません、どこがでしょうか?」

まったく、分からないので聞いてみた。

「分からないのかね」

「しょうがないわ。ずっと、ゆいちゃんの戦いを見てきてるんですもの」

「それもそうじゃな」

「それで、なんで、私達は呼ばれたんですか?」

このまま、続けていても仕方がないので聞いてみた。

「実は頼みたいことがあるんじゃ」

「何ですか?」

「実はのう、ある筋からの情報によれば、明日行われる、サントアンヌ号の船上パーティにロケット団が襲撃するという情報を得たんじゃ」

「ロケット団ですか」

あのオツキミヤマで戦った胸糞の悪い連中ですか。あの時は澪先輩がいなかったら、どうなってたことか、思い出しても、背筋が寒くなります。
330. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:47:43.73 ID:OUpXHxdh0
「そして、その襲撃の目的が紬君を誘拐することらしいんじゃ」

「ムギ先輩をですか。でも、どうしてですか?」

「以前に資金提供を頼んだんじゃが、会長が断ってのう」

なるほど。それの報復みたいなものですか。相変わらず、胸糞の悪い連中ですね。

「じゃあ、そのパーティーを中止にすれば……」

「それはできんのじゃ。いろいろなお偉いさんも来るし、なにより、琴吹家がロケット団に屈することになるからのう」

「なるほど、納得です。それで、私に何か用なんですか?」

「これは琴吹家の会長、つまり、紬君のおじいさんに紬君に護衛をつけてほしいと私に頼まれてたことなんじゃが、私は君に護衛をしてほしいんじゃ」

「はい?私に?」

「本当はボディーガードをつけておくべきかもしれんのじゃが、パーティの場じゃがちと雰囲気にあわんのじゃ。さっきのバトルを見ても、実力は十分じゃし」

「十分と言われても……」

「もちろん、別に護衛も用意する。それに紬君も友達といっしょの方がいいじゃろ。ホテルは用意するからの」

「いや、私じゃ無理ですよ」

「な〜に、心配ない。もしかしたら、デマということもある。気楽に参加してくれればいい」

結局、このまま、押し切られるように参加を承諾してしまいました。
331. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:48:52.69 ID:OUpXHxdh0
「まさか、こんな大役を頼まれるなんて……」

会長さんが用意してくれた部屋は今までとは全然違いますね。家よりもここで暮らしたいってくらい豪華です。

「すごい部屋だね〜。ソファーもふかふかだ〜」

「のんきですね、ゆい先輩」

「だって、パーティーだよ。きっと、美味しいものもたくさん出るよ。それに……」

「それに?」

「どんな敵が来たって大丈夫!私はあずにゃんがいれば無敵だよ。ムギちゃんとあずにゃんは私が守るよ」

フンスと気合を入れるゆい先輩。いつも、能天気な感じですが、時たま、こういう時もあるので、油断ならない人(?)です。

「そんなことよりも、さっき借りてきた、『けいおん!』を見よう」

ゆい先輩は『けいおん!』のDVDをセットします。

「あずにゃんも見ようよ〜」

「そうですね」

私は4人位座れるソファーに横になり(ゆい先輩は私のお腹くらいのところに頭を乗せて)、『けいおん!』とやらを見ることに。しばらく、見ていたんですけど、だんだんと眠くなってきちゃいました。……少しの間だけでも、目を瞑りますか。
332. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:49:36.54 ID:OUpXHxdh0
「面白いね、あずにゃん。……あずにゃん?」

私はあずにゃんの方を向くと、あずにゃんがスヤスヤと可愛らしく寝てます。こんなところで寝ちゃうなんて、風邪を引いたら、大変だと、かける物を持ってこなきゃ。……と頭では考えてはいたんだけど……。

「ゴクリ」

今、私が見ているのは目の前で寝ているあずにゃんの可愛らしい唇。柔らかそうだな。キスって、この唇と私の唇をくっつけるんだよね。ちょ、ちょっとだけでもやってみようかな。

「よし!」

ドキドキしながら、私はあずにゃんに顔を近づける。あずにゃんの寝息が私の顔にかかるくらい近くに顔を寄せた。そして、私は思い切って、やってみた。

チュッ。

私はあずにゃんの頬に唇をつけた。やっぱり、寝ている所に唇を奪っちゃだめだよね、うん。やっぱり初めてはちゃんと同意の上でしなきゃね。へたれたわけじゃないよ

「ううん……」
333. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:50:48.19 ID:OUpXHxdh0
「あれ。どうしたんですか、ゆい先輩」

私が目を覚ますと、ゆい先輩は顔を赤らめて、なにやら、考えているようです。

「なんでもないよ。それより、もう、寝ようよ。あずにゃん、まだ眠そうだし」

「そうですね〜。シャワーを浴びてから、寝ますか。ゆい先輩は?」

「ごめん、あずにゃん。今、あずにゃんとシャワー浴びたら、自分を抑えられる自信がないから、無理だよ」

「?  なんだか、よく分かりませんけど、分かりました」

それから、お互い、別々にシャワーを浴びてから寝ることに。

「おやすみ、あずにゃん。明日も楽しいといいね」

「そうなるといいですね。おやすみなさい、ゆい先輩」

334. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/07(火) 20:54:22.26 ID:OUpXHxdh0
クチバ編?  「梓争奪戦?・ゆいVS紬」  終了

本当にボーボボの作者はすごいと思う
338. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/09(木) 19:30:32.17 ID:B1xkSSrI0
前回までの状況(トレーナとポケモン)
梓          ゆい  ハッサム  デルビル  イーブイ   ニューラ

澪          ゼニガメ

律          リザード  サワムラー  ニョロゾ

ムギ        フシギソウ

純          うい

クチバ編?  「サントアンヌの死闘」  以下、投下
339. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/09(木) 19:31:38.70 ID:B1xkSSrI0
『到着か』

ここはサントアンヌ号の倉庫。ここを内部本部とし、襲撃時間まで、待機し、襲撃時刻に中と外から、同時に襲撃するという作戦なのだ。

『辛気臭い場所だな』

『仕方がないですよ』

ここにいるのは、マコトとかくとう、じめんタイプ班の面々だ。

『それにしても、よくこんなところに進入できましたね』

『まあ、内部にも協力者が居るってことだろ』

琴吹家に損害を与えることができ、それをロケット団のせいにできるのだ。喜んで協力する連中も居るだろう。

『わあ、お兄ちゃん。ここ、すごいね』

『そうだな』

その時、この場に相応しくない子供の声が聞こえた。
340. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/09(木) 19:32:48.38 ID:B1xkSSrI0
『こっちにも何か、……おじちゃん達、何してるの?』

『ん?何か居たのか。……お、お前らはロケット団!こんなところで何を……』

してるんだ。……その言葉を少年は一生言えないだろう。何故なら、その少年は……

『お兄……ちゃん。首が……キャ、モガ』

マコトは素早く妹の後ろに回りこみ、口を塞ぐ。

『クックックッ。お兄ちゃんは天国に旅に出かけちゃったんだよ。お嬢ちゃんもすぐに連れて行くから、安心しな。よくやったな、サンドパン』

あの時、マコトは素早くサンドパンを出し、少年の首を切断したのだ。

『おい。今から、この嬢ちゃんと楽しんでくるから、そいつの死体を片付けておけ』

『……はい』
341. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/09(木) 19:33:45.64 ID:B1xkSSrI0
「それにしても、私がここにいても、いいんでしょうか?」

「どうしたの、梓ちゃん。もっと、楽しみましょうよ」

「そうだよ。これ、美味しいよ」

「だって、偉い人ばかりですし。素直に楽しめませんよ」

私達はサントアンヌ号の線上パーティに参加している。パーティーだけあって、私とゆい先輩はドレスを着ている。

「それに、いつ、ロケット団が襲ってくるかもしれないんですよ。のんびりなんて出来ませんよ」

「そんなに気構えても仕方がないわよ。もっと、気楽にいきましょう」

「そうは言いますけどね……」

ロケット団を抜きにしても、さっきから、いろんな偉い人達にムギ先輩と挨拶に行って、正直疲れましたし。

「……嫌なら、別に無理しなくても……」

「あ、嫌ってわけじゃありません。ただ、偉い人達と会うのは気疲れするだけで」

「そうね。それは分かるわ。私も疲れるもの。ごめんね、無理させちゃって」

「あ、いえ、気にしないで下さい。私も嫌味っぽく言ってしまって」

「じゃあ、おあいこで。……そうね、息抜きにここの探検でもしましょうか?」

「え?でも、挨拶とかは?」

「いいのよ、大体は済ませたし。それに、こういうところ探検するのも面白くない?」

「そうですね。ゆい先輩も行きますか?」

「モグモグ、ゴックン。うん、私も行く〜」
342. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/09(木) 19:34:27.81 ID:B1xkSSrI0
『指揮官、時間です』

『ああ』

『……あの少女は?』

『今頃、ポケモンか魚の餌じゃないか?それよりも、対象の映像を』

『これです。ここに写っている、ブロンドの髪の女ですね』

マコトは写真を見ると、ブロンドの髪をした、なかなかの女ともう1人の女を見る。

『ククククククク』

『……あの、どうしたんですか?』

『まさか、また会えるとはな。本当は、ロングの女も犯したかったが、まあ、いいさ。楽しみが1つ増えたな』

『は?』

『気にするな。それよりも、配置には?』

『いつでも、大丈夫です』

『よし。では、スタートだ』
343. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/09(木) 19:35:41.75 ID:B1xkSSrI0
「ここが倉庫ですか」

「広いねー」

私達はショッピングモールや映画館、カジノなどを見て、最後に倉庫を見に来ました。

「でも、立ち入り禁止って書いてありましたけど……」

「ちょっとくらいなら大丈夫よ」

「そうだよ」

「そうは言っても……」

バーン、ガシャーン。

という爆発音とともに船が揺れだしました。

「わ〜、あずにゃん怖いよ〜」

ゆい先輩が私に抱きついてきました。怖いと口では言ってますが顔は楽しそうなので、きっと、ただ、抱きつきたかったんでしょう。って、冷静に考えてる場合じゃありません。

「一体、何がおこってるんでしょうか」

「分からないわ。でも、どこかで、爆発があったみたいだけど」

「とりあえず、外に……」

「まさか、こんなところにいるとはな」
344. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/09(木) 19:37:07.98 ID:B1xkSSrI0
その声とともに、見覚えがある服を着た連中が現れました。

「あなた達はロケット団!!」

3人のロケット団員と周りには、ワンリキーとマンキーが9匹ずつ、計18匹います。そして、3人のロケット団の後ろには、見覚えのある人
物が。

「久しぶりだな、あの、ロングの女はどうした?」

「あなたは!」

「知ってるの、梓ちゃん」

「はい。私達がおつきみやまで戦った奴です」

「あずにゃんにひどいことしようとした人だよ〜」

「まさか、こんなところで会えるとはな〜。つくづく、縁があるんだな〜。どうだい、その女を渡せば、お前だけは、おれの女として、無事に帰してやるぜ」

「誰があなたなんかの……」

「そうだよ、あずにゃんは私のだよ」

「それも違うわ」

「違わないよ!」

「少しは緊張感を持って下さい!!」

「そうだよ、ムギちゃん」

「違うわ、ゆいちゃんのことよ」

「2人ともです!!」


最終更新:2011年08月03日 16:54