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383. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:42:25.80 ID:Z0uVs9wc0
「何をするの、さわちゃん!!」

私が背筋を凍らせていると、ゆい先輩は山中さんに言いました。……まだ、会ったばかりなのに、さわちゃんというあたり、社交性が強いといいますか、なんというか。

「何って、バトルよ。命がけのね」

「ふ、ふざけないでください。きてください、ハッサム。バレットパンチ」

私はハッサムを出して、先制攻撃を仕掛けます。

「サイドン」

サイドンもそれを受け、ガシッと両手を持ち、力比べを始めます。

「ふ〜ん、強いわね。……でも」

「……!!  あずにゃん、ニュー太を出して!」

「え!?」

「ハッサム」

力比べをしている、ハッサムの背中に、空気の刃が襲い掛かります。

「サイドン」

その攻撃で、怯んだ、ハッサムをアームハンマーで地面に叩きつけます。

「ハッサム!  後ろからなんて、卑怯ですよ」

「卑怯?どこがかしら?それよりも、次の攻撃に気をつけなさい」

「!?」

その瞬間、空気の刃が今度は私達に向かってきました。私は何とか、それをかわします。
384. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:43:34.45 ID:Z0uVs9wc0
「あずにゃん、他のポケモンを出さなきゃ」

「そうですね。来てください、ニューラ、デルビル」

「そんな、2体でどうするの?サイドン」

倒れている、ハッサムにアームハンマーで追撃を加えていた、サイドンがこちらを見ます。……まずいですね、この2体じゃ、あいつにはきついです。

「ハッサム」

その隙を突いて、ハッサムは素早く、起き上がり、こうてつのはさみを使った、メタルクローでサイドンを引き裂きます。

「ハッサム!!今のうちです。デルビル、これに火をつけて下さい」

私はデルビルにそこらへんに落ちてた、枝に火をつけてもらいました。

「君達はこれを持って、宿泊所まで逃げてください」

「……でも、お姉ちゃんは?」

「私はこの悪い人を倒してから、戻ります」

「大丈夫?」

「死んじゃ嫌だよ」

「大丈夫です、私にはゆい先輩もついてますし」

「!!」

「そっか。ちゃんと無事に帰ってきてね」

「はい。明日は一緒に朝食を食べましょうね」

「うん」
385. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:46:34.53 ID:Z0uVs9wc0
「ニューラ、デルビル。この子達の護衛をして。終わったら、すぐに戻ってきて」

「ニューラ」

「デルビル」

「そんな簡単に行かせると思ってるの?」

再び、空気の刃が襲い掛かります。

「しゃがんでください!!」

私の合図で皆、しゃがんでかわします。

「早く、行ってください。出てきて、イーブイ」

私はイーブイを出します。しかし、相手がどんなタイプか分からない以上、対処のしようがありませんが、ひとつだけ、確かなことがあります。この技はおそらく、エアスラッシュ。だとすると……。

「イーブイ、これで進化してください」

私はイーブイをかみなりのいしでサンダースに進化させます。エアスラッシュはひこうタイプの技で、覚えられるのはひこうタイプです。だとすると、相手はひこうタイプ。ならば、でんきタイプのサンダースが有効です。

「サンダースね、なるほど。でも、どこからの攻撃か、分からなければ、意味がないわね」

その声とともに、空気の刃が迫ってきます。……でも、これで場所が分かりました。
386. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:47:34.54 ID:Z0uVs9wc0
「サンダース、空気の刃が出てきたところに10万ボルトです」

サンダースはそこに10万ボルトを出します。

「クロバーーット」

という、鳴き声とともに、バタッと落ちる音が聞こえました。

「やるわね。でも、あっちはどうかしら?」

バーンという音とともに、ハッサムが叩きつけられていました。やはり、先ほどの、ダメージが効いていましたか。こっちの手持ちはサンダー
スとミニリュウ。この2匹じゃ、サイドンには勝てません。ここは、ゆい先輩しか、いませんね。不本意ではありますが。

「ゆい先輩、出番で……何をしてるんですか?」

「私にはゆい先輩がついてますだなんて、あずにゃんたら、もう。やっぱり、あずにゃんは私を頼ってるんだよね。えへへ〜」

と、顔を赤くして、なにやら、悶えています。

「唯先ぱーい。戻ってきてくださーい」

「……ハッ。なんだい、あずにゃん」

「あの、戦うことってできますか?」

「もちろんだよ!さあ、どんな奴が相手だい」

「サイドン」

「…………あれが相手かい?私に任せなよ」
387. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:48:11.79 ID:Z0uVs9wc0
ジリジリ。

「どうして、後ずさるんですか!」

「……あずにゃんはあれに私が勝てると思う?」

「……やっぱり、無理ですか」

ここは退くしかないですか。私は、サンダースとハッサムを戻し、逃げ出そうとします。

「私が逃がすと思う?」

サイドンは私達に向かって、突撃しようとしています。

「ゆい先輩、早く逃げますよ!」

「うん。……イテッ」
388. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:48:47.66 ID:Z0uVs9wc0
私に向かってこようとするゆい先輩が

ドテッ。

と転んでしまいました。

「大丈夫ですか、ゆい先輩」

「あう〜、大丈夫だよ〜」

「あ、危ないです、ゆい先輩」

サイドンはハッサムを粉砕した、アームハンマーをくらわせる為にゆい先輩に向けて、拳を振り上げます。

「ご、ごめんなさい。あめちゃんあげるから、許して〜」

「サイドン」

サイドンは拳を振り落とします。

「危ないです、ゆい先輩」

私はゆい先輩を庇うように覆いかぶさります。でも、きっと、無駄でしょう。その拳は私もろとも、ゆい先輩を粉砕するでしょう。そんなことを考えながら、私はその拳が振り下ろされるのを待った。
389. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:49:51.25 ID:Z0uVs9wc0
「ニューラ」

ドーン。

私が最後を覚悟した時、ニューラの鳴き声とともに、サイドンが倒れる音が聞こえます。

「ニューラ」

「デルビル」

「ニューラ、デルビル」

この2匹が戻って来てくれたら、まだ、戦えます。

「よし、じゃあ、行きますよ」

「待った、あずにゃん」

「何ですか?」

「抱っこして〜」

「……」

私はゆい先輩を抱っこして、ついでに頬をつねります。

「いふぁいよ、あずにゃん」

「とりあえず、無事に逃げましょう」

「結局、逃げるの?」

「まだ、相手は2匹のみ。そのうえ、まだ、敵が隠れているかもしれませんから」

私達は改めて、逃げ出します。
390. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:51:15.51 ID:Z0uVs9wc0
「サイドン」

サイドンは起き上がり、再び、こちらに向かいます。

「ニューラ、こおりのつぶてで、サイドンを足止めしてください。デルビルは私達を先導してください」

それぞれの連携で、私達は逃げ出しました。

「いいコンビネーションね。でも、無駄よ」

空気の刃が私達の行く手を遮ります。

「また、クロバット!?」

もう、回復したんですか。私はもう一度、サンダースを出します。

「無駄よ、今度は移動するもの」

その言葉通り、逆の方から、空気の刃が襲い掛かってきます。

「……くっ!?」

私は何とかかわしますが、完全にかわしきれず、腕にかすってしまいました。

「あ、あ、あずにゃん、腕から血が……」

「かすり傷ですから、心配しないで下さい。……くっ」

とはいっても、ちょっと痛いですね。

「あずにゃんの綺麗な肌が……プチ」
391. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:52:22.78 ID:Z0uVs9wc0
「あの、ゆい先輩。どうしたんですか?」

「……あずにゃん、降ろして」

「で、でも……」

「いいから!!」

「は、はい」

「何をする気か知らないけど、無駄ね」

空気の刃がゆい先輩に向かって迫ってきます。

「フン」

ゆい先輩はお玉を出し、空気の刃が出てきたところに投げます。……って、お玉!?

「クロバット」

しかも、命中し、クロバットが出てきました。

「ゆいちゃん真拳超奥義『無我の境地』」

そういうと、今度はクロバットに10万ボルトを仕掛けました。

「クロバーーーート」

クロバットはその攻撃で、大ダメージを受けながらも、つばさをうつ攻撃でゆい先輩に迫ります。そして、その攻撃はゆい先輩に命中……したかと、思いましたが、すり抜けてしまいました。今度はかげぶんしん!?そして、横から、ハイドロポンプ攻撃を仕掛けます。さっきから、次々と、不規則にバトルスタイルが変化します。一体、ゆい先輩に何が…!?
392. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:53:26.62 ID:Z0uVs9wc0
「この奥義はある週刊漫画雑誌から、編み出した技なんだよ〜。今まで、見てきた、技を繰り出すことができるんだ」

そう言うと、クロバットにかみなりパンチを当てて、クロバットはふっ飛んで、気絶しました。

「やったね!」

ゆい先輩は私に向かって、笑顔でVサインをします。

ドキン。

あれ、なんですか、私の心臓。まるで、気になる子の笑顔を見て、ドキンってなる、主人公みたいな感覚は。その時、

バシーン。

「ニューラ!」

ニューラがサイドンに叩きつけられました。あの,サイドンの戦闘力は一体……!?

「まだ、私がいるよ。いっくよ〜、 ゆいちゃん真拳……くっ」

その時、ゆい先輩の足がガクッと崩れ落ちました。
393. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:54:05.36 ID:Z0uVs9wc0
「大丈夫ですか、ゆい先輩」

「う、うん(この奥義はすごい、あずにゃん分を使うから、あずにゃん分が不足しちゃったよ。でも、ここで私が倒れたら……)。早く倒そう、ゆいちゃん真拳コスプレ奥義『ゆいDEメイド』」

バーンと煙がゆい先輩を包み込みます。しかし、いつも、思いますが、この、ネーミングセンスは何なんでしょう。煙が晴れると、ゆい先輩が
メイド服姿です。……正直、可愛いです。

「さて、時間もないから、行くよ」
394. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:54:57.77 ID:Z0uVs9wc0
『ゆい。今から、お仕事を頼むから、よろしくね』

『うん』

あれ?いつもと違いますね。『私』はなんていうか、主人みたいな格好をしていますが、ゆい先輩のほうは大きさはそのままです(服装はメイド服)。というより、主人みたいな『私』以外はいつもみたいにフィールドも変わってませんし。

『それで、お仕事はな〜に』

『私』はサイドンを指さし、

『あの、置物を綺麗にして下さい』

ニコッと怖いことを言う『私』。

『分かったよ』

ピョコピョコってサイドンに近づくゆい先輩。

『まずは、洗剤をかけないとね』

サイドンに何かをかけるゆい先輩。

「サーーーーーーーーイドン」

サイドンの体がプシューと煙をあげて、溶け出しています。

『あ、間違えて、硫酸かけちゃった。テヘッ』

……可愛らしく言うゆい先輩だけど、やってることは恐ろしいですよね。ちなみに、テヘッてところで、一瞬見惚れてたのは内緒です。
395. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:57:36.45 ID:Z0uVs9wc0
『気を取り直して、お掃除をしよう』

サイドンにあらためて、洗剤をかけるゆい先輩。

『あずにゃんのた〜めな〜らえんやこ〜ら〜』

鼻歌を歌いながら、のんきにサイドンを洗い始めるゆい先輩。歌はちょっとあれですけど。

「サーーーーイドン」

洗剤の泡が目に入ったのでしょうか、目を擦って苦しんでいます。

『さて、水をかけて、お終いっと』

どこから、持ってきた、ホースを持って、サイドンに水をかけます。サイドンの弱点はみずタイプ。サイドンは苦しそうにもがいています。

『あずにゃんお嬢様、サイドンのお掃除終わりました』

『よくやりましたね、ゆい』

ナデナデ。

『えへへ〜』

『次はモップがけです』

『ハーイ』

「サイドン、いい加減に倒しなさい」

「サイドン」

『お掃除、お掃除〜』

サイドンの進む道をモップで掃除し始めます。果たして、モップが意味あるのか分かりませんが。サイドンが足を一歩踏み出した時、ツルッと

滑って、転びました。

「どうして……あっ!」

よく見ると、ゆい先輩がモップにつけてたのは、ローション!?しかも、ビニールシートまで。つまり、ゆい先輩はビニールシートの上にローションをモップでかけてたってことですね。

『あ、これ、夜、あずにゃんお嬢様と使うやつだった。テヘリ』

また、可愛らしく笑うゆい先輩。用途については聞かなかったことにしましょう。
396. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 19:58:43.41 ID:Z0uVs9wc0
「これが、マコトの言ってたふざけた技ね」

『よくできましたよ』

『最後は夜のご奉仕だね』

『その前に、掃除してもらって悪いんですけど、そのサイドンを壊して下さい』

涼しい顔で何を言ってるんですか、あの『私』。

『分かった〜。よいしょっと』

ゆい先輩は10tって書いてある、ハンマーを持ち、サイドンに向かって、振り回す。

『え〜い』

可愛らしい声とともに、サイドンにお腹に叩く。サイドンの体はひび割れて、倒れて、動かなくなった。

『わ〜い、私の勝ちだね』
397. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 20:00:51.13 ID:Z0uVs9wc0
そんなのんきな声とともに、バーンと煙が発生し、メイド服姿ではなくなり、『私』もいなくなりました。

「……勝ちましたか」

「ふーん、やるわね。仕方ないわ、今日のところは一旦退くわね」

そういうと、山中さんはエアームドを出し、空へと逃げる。

「また、会いましょうね〜」

そう言って、去っていきました。……正直、助かりました。このまま、3匹目とかも、出されたら、おそらくは……。

「大丈夫ですか、ゆい先輩。顔色が……」

「そんなのは、どうでもいいよ。……ほら、腕を出して」

ゆい先輩はいつもとは違う、真剣な顔をして言った。


398. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 20:01:23.24 ID:Z0uVs9wc0
ドキン。

また、胸が高鳴りました。きっと、ここに来る前に、へんなことを考えてしまったせいですね。

「ゆいちゃん真拳超奥義『あずにゃん☆ペロペロ』」

なんていうか、いろいろと問題のありそうな名前ですね〜、って考えてたら、ゆい先輩が私の傷口を舐め始めた。

「ちょ、ゆい先輩」

「ペロペロ、嫌かもしれないけど、ちょっと、我慢してね」

ちょっと、くすぐったいですけど、私はそれを止められませんでした。そして、不思議なことに、ゆい先輩が傷口を舐め終わると、傷が綺麗に消えてしまいました。

「すごいですね、ゆい先輩!」

「えへへ〜、あずにゃんの綺麗な肌に傷を残し…ちゃ……駄目…だから」

バタッとゆい先輩が倒れました。

「ゆい先輩!!」

私はゆい先輩を抱き上げると、ゆい先輩の顔色は悪く、呼吸も苦しそうです。

「だ、大丈夫ですか」

そう聞いても、ゆい先輩は答えずに苦しそうにしています。私は、ゆい先輩を抱きかかえて、宿泊所まで、走り出しました。

399. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 20:01:59.96 ID:Z0uVs9wc0
『いいんですか、逃がしてしまって』

『いいのよ、それよりも映像は撮れた?』

『はい、もちろん』

『まあ、あの程度なら、大丈夫でしょう。マコトが負けたっていうから、どの程度の奴かと思ったけど、たいしたことはなかったわね』

『これから、どうしますか?』

『そうね、フリーザの捕獲もあるし、セキチクに行くわ』

『せっかくの温泉でしたのに』

『それは言わないでよ』
400. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 20:02:41.00 ID:Z0uVs9wc0
2日後

「ほえ」

私が目覚めると、知らない天井があった。あれ?私は、確か、山の中で、戦ってたはずなんだけど、知らないベットで寝ていた。私は必死に今までの記憶を思い出した。そういえば、あずにゃんの傷を治したら、あずにゃん分の使いすぎで、倒れちゃったんだっけ。私は近くにあった、カレンダーを見ると、戦った日から2日ほど、経っていた。まさか、こんなに寝ちゃうなんてね。うん、力の使いすぎはよくないね。

「……すう……すう」

可愛らしい寝息が聞こえたので、私のベットで、学校とかで、机に伏せて寝るように、あずにゃんが寝ていた。私が寝てる間、徹夜で看病してくれたのかな?そうだったら、嬉しいなって、考えるのは駄目だよね。心配かけちゃったわけだし。私は可愛らしい寝顔で寝るあずにゃんの頭をなでる。

「……ううん。……ほえ、ゆ、ゆい先輩!!」

私が頭を撫でたせいか、あずにゃんは突然に起きて、私が起きているのを確認すると、涙ぐみながら、抱きついてきました。

「あ、あずにゃん」

「よ、よかったです。……もうずっと、目覚めないかと思いました」

「……私は大丈夫だよ」

優しく、あずにゃんの頭を撫でる。
401. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 20:03:45.61 ID:Z0uVs9wc0
「もう、体は、大丈夫なんですか?」

「うん、ちょっと力を使いすぎちゃっただけだから」

「どうして、そんな無茶をしたんですか?」

「だって、ああしなきゃ、負けてたし」

「それはいいとしても、私の傷を治すのにも、力を出すなんて……」

「それも、仕方のないことだよ。傷が残ったら、大変だし」

「だとしても、死ぬかもしれなかったんですよ。どうして、私のために……」

死ぬかもしれないって、大げさだな〜。まあ、2日も目を覚まさなかったら、そう思うのも無理ないけど。でも、そんなことよりも重要なことを言わなきゃね。

「だって、一番好きだもん」

あずにゃんは一瞬、虚をつかれたような顔をして、それから、顔が真っ赤になった。表情がころころ変わって面白いな〜。

「な、な、何を言ってるんですか、もう!」

顔を真っ赤にして言うあずにゃん。あー、とかうー、とか唸っている。なんだか、こっちが恥ずかしくなってくるよ。まあ、恥ずかしいこと言ってるけど。どこかの有名野球漫画の台詞の1つを言ってみたんだよね。この気持ちに嘘はないけど。

「………きです」

「ん?なにか、言った?」

その時、ガチャっと、ドアが開く音がした。あの時の小学生の女の子達だ。

「梓お姉ちゃん、ゆいちゃん、目さま……」

「私も、ゆい先輩のことが好きです!!」
402. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 20:04:27.79 ID:Z0uVs9wc0
「………」

しばらくの間、この部屋に沈黙が流れた。私は突然のことに頭が真っ白になってたし、あずにゃんも、突然の女の子達の乱入にびっくりしてるみたいだし、女の子達もこの光景にびっくりしているみたいだ。やがて、1人の女の子が沈黙を破った。

「今のって、……告白?」

「やっぱり、そうなのかな」

「ゆいちゃん、そうなの?っていうより、目を覚ましてるよ。大丈夫?」

「うん、私は平気〜」

「それはよかった。……では、ゆいちゃんにインタビューです。突然の告白ですけど、その心境は?」

「え〜、いきなり、聞かれても困っちゃうよ〜。でも、こうなることは運命だったのかな〜」

「運命ときましたよ。返事はどうなんですか?」

「もちろん、いつでも、ウエルカムだよ〜。これで、私達は恋人同士だね」

「だそうですが、ここで、梓おねえちゃんにも、話を聞いてみましょう。梓お姉ちゃん、ゆいちゃんはああ言ってますが、それについて、何か一言」

「………う」

「う?」

「うにゃーーーーーーーーーーーーー」

403. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 20:05:17.67 ID:Z0uVs9wc0
「いいですか、ゆい先輩」

あずにゃんは小学生の女の子達を追い出してから私に言った。

「好きですとは言いましたけど、普通の恋人とは違いますからね」

「違うの?」

ちょっとシュンとなっちゃった。

「……う。あ、あくまで、仮です。恋人(仮)です」

「なんか、変じゃない?」

「変じゃありません」

「(仮)はいつ取れるの?」

「そ、それは未定です。とにかく、今日はゆっくりして、明日には出発しますからね」

「分かった〜」

404. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 20:05:47.04 ID:Z0uVs9wc0
「……なんで、あんなこと言ったんでしょうか」

ゆい先輩があんなこと言うから、勢いで言ってしまいましたが、まあ、私自身、後悔はしてないし、ゆい先輩が目を覚まさない間、ずっと、考えてたことだけど、相手は同性のうえに、容姿は幼稚園児。これが私と同じくらいの身長なら、まだいいんですが、……って何を考えてるんでしょうか。ともかく、(仮)にしたのはまあ、いろいろと世間の目もありますし。だって、このまま、いっちゃったら、私は同性愛者の上にロリコンの烙印を押されてしまいますから。

「どうしたの、あずにゃん」

「べ、別に何でもありません」

まあ、細かいことを考えても仕方がありません。なるようになるでしょう。

「あずにゃん」

「何ですか?」

「あらためて、これから、よろしくね」

「……はい」
405. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/11(土) 20:06:37.75 ID:Z0uVs9wc0
イワヤマトンネル編?  「VSさわ子  動き出す関係」終了


408. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 20:56:26.47 ID:AXYONVXh0
前回までの状況(トレーナとポケモン)
梓          ゆい  ハッサム  デルビル  イーブイ   ニューラ ミニリュウ

澪          ゼニガメ

律          リザード  サワムラー  ニョロゾ

ムギ        フシギソウ  カポエラー

純          うい

イワヤマトンネル編?  「VSガルーラ  祝・初進化」  以下、投下
409. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 20:57:20.51 ID:AXYONVXh0
『わ〜い、やっと、あずにゃんと恋人同士だよ〜』

『まだ(仮)ですよ』

『どっちでも同じだよ〜』

『同じじゃありません』

『まあ、いいじゃん。あずにゃ〜ん』

ギュッと抱きついてくる、ゆい先輩。

『にゃっ。もう、急に何するんですか〜』

『えへへ〜』

イチャイチャ。

『見ろよ。あいつ、ロリコンだぜ』

『まさか、梓がロリコンだなんて』

『ショックだわ』

『……ハッ。ち、違います。私とゆい先輩はそんな関係じゃ……』

『え、そうなの?あずにゃんは私が必要ないんだ』

『だ、誰もそんなことは……』

『じゃあ、やっぱり、ロリコンなのか』

『そうじゃなくて……』

『じゃあ、私を捨てるの?』

『だから、……』

『この性犯罪者め』

『違い……』

『捨てないで、あずにゃん』

『……うにゃーーーーーーーーーーー』
410. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 20:57:58.29 ID:AXYONVXh0
……ハッ。夢ですか。それにしても、なんていう夢ですか。……嫌な汗もかいてますし。時間を見るとまだ、早い時間ですし、ゆい先輩も、ぐう〜ぐう〜寝てますし。

「汗もかいちゃったし、シャワーでも、浴びますか」
411. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 20:58:46.92 ID:AXYONVXh0
「さて、行きますか」

私はシャワーを浴びて、朝食後、出発することに。

「うん、頑張ろうね。えへへ〜」

ゆい先輩は笑顔で言う。昨日から、ずっと、笑顔ですね。笑顔っていいましたけど、ニヤニヤしてるみたいな顔ですけど。

「……ご機嫌ですね」

「そう見える?えへへ〜」

「……まあ、いいです。行きますか」

「うん」

私達はイワヤマトンネルの洞窟に足を踏み入れます。

「真っ暗だね」

「ええ」

暗いことで、有名ですから、仕方がないですけど。私は懐中電灯で照らしながら、一歩一歩進んでいきます。

「気をつけて下さいね。怖いポケモンが出るかもしれませんから」

「大丈夫、大丈夫。ルンルンル〜ン」

気分よく鼻歌を口ずさみながら歩いていく、ゆい先輩。

「あんまり離れると危ないですよ」

「分かってるよ〜。近くに居てほしいんだね」

「誰もそんなこと言ってません」

「照れなくてもいいんだよ〜」

「分かりましたから行きますよ」

「うん。えへへ〜」
412. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 21:00:52.01 ID:AXYONVXh0
懐中電灯の明かりを頼りに歩いていますが、やっぱり、怖いですね。時折、ズバットの鳴き声も聞こえますし。早く、ここを抜けないと。地面もゴツゴツして危ないですし。

「ゆい先輩。そろそろ、肩車をするので来て下さい」

「え、あずにゃんたら。そんな大胆な〜」

「何を言ってるんですか。そろそろ、地面もゴツゴツしてきて、ゆい先輩の体型じゃ危ないからですよ」

ゆい先輩を抱き上げ、肩車をして、懐中電灯を渡す。

「これで、私の前を照らしておいてください」

「分かったよ〜」

私は再び、歩き始めます。

「それにしても、真っ暗だね〜」

「ちゃんと、照らしておいてくださいよ」

「任せなさい!」

自信満々に言いますが果てしなく不安です。

「それにしても、どれくらい、深いんだろうね〜」

そう言って、上のほうに、光を当てるゆい先輩。

「ちょっと、足元を……キャー」

「ウワー」

ゆい先輩が上に光を当てると、それにびっくりしたのか、ズバットの大群が私の上を通過して行きました。

ガシャン。
413. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 21:02:32.81 ID:AXYONVXh0
突如として、周りが暗くなりました。

「ゆい先輩、懐中電灯を」

「ごめん、落としちゃった」

「なっ!!どうするんですか、こんな真っ暗で」

「う〜ん。……どうしよっか?」

「私が聞きたいですよーーーー」

私の叫びが洞窟に響き渡った。

「出てきて、イーブイ」

私は手探りでボールを取り出し、イーブイを出します。そして、バックから、かみなりのいしを取り出します。そして、イーブイをサンダースに進化させます。

「サンダース、フラッシュ」

サンダースの周りが、光り輝き、辺りが明るくなりました。

「最初から、こうすればよかったじゃん」

「そうなんですけど、ここは、いわやじめんタイプのポケモンも多く出ますからね。サンダースじゃ不利ですし。出てきて、デルビル」

私はデルビルを出し、その上にゆい先輩を乗せます。

「あう〜、あずにゃんは肩車してくれないの?」

「この方が楽でいいじゃないですか?」

それに、デルビルに乗る、ちっちゃいゆい先輩がかわい……ゴホン。
414. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 21:04:15.06 ID:AXYONVXh0
そして、サンダース、私、デルビル、その上にゆい先輩の順で、洞窟を進んでいきます。すると、梯子がありました。

「これを降りるの?」

「はい。……でも、どうしますか」

サンダースじゃ、梯子を下りれませんし、だからといって、ボールに戻したら、暗くて見えませんし。梯子の下を照らすと、意外に深いですし。

「サンダース」

「はい?」

サンダースが何か言いたそうに私に話しかけてきました。

「なんかね、私が、最初に梯子を降りるからついてきて、だって」

「は、はあ。でも、大丈夫ですか?」

「ダース」

「任せて、だって」

賢いですね、随分と。まあ、こう言ってる訳ですし、任せましょう。

「ゆい先輩は大丈夫ですか?」

「うん。私は、あずにゃんの背中におんぶしてもらうから」

「あ、すいません。私は荷物があるので、無理です」
415. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 21:05:32.31 ID:AXYONVXh0
「……え。……今なんて?」

「だから、荷物があるので無理です」

「そ、そんな。恋人である私よりも荷物を……」

「荷物がなかったら、大変ですし。後、恋人でなく、恋人(仮)です」

「うぅ、あずにゃん、冷たいよ〜」

「いいから、サンダースの上に乗って下さい」

私はサンダースの上にゆい先輩を乗せる。……うん、サンダースの上に乗るゆい先輩もかわい……ゴホン、ゴホン。私は何を考えてるんでしょうか。少し、落ち着きましょう。

「あずにゃんの背中には敵わないけど、ブイ太の背中も気持ちいいね〜。グテー」

たれぱんだみたいにグニャ〜ってなってるゆい先輩。それもまた、可愛いですね〜。……ハッ。違います、違います。ちゃんと、しっかりしないと。

「では、サンダース。ゆい先輩を頼みますよ」

私はゆい先輩を乗せたサンダースを先に下に行かせます。

「……あっ」

「どうしたんですか、ゆい先輩」

「どうして、あずにゃんはズボンなんだい?」

「……いきなり、何ですか?」

「だって、私は今、あずにゃんの下にいるわけだしさ、こうなるのがいいんじゃない?」

416. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 21:06:09.57 ID:AXYONVXh0
『大丈夫、あずにゃ……』

私は上を見る。そこには、スカートの中から見える縞々のパンツが……。

『どうしたんですか、ゆい先輩』

『……縞々』

『縞々?……ハッ、どこ見てるんですか!』

慌てて、スカートを押さえる照れるあずにゃん。

『いいじゃん、女の子同士なんだし〜』

『だからって、そんなにマジマジと見ないでください』

『もう。恋人同士なんだし、恥ずかしがらなくてもいいよ』

『そういう問題でもありません。あっち、向いてくださいよ〜』

照れながら言うあずにゃん。可愛いな〜。
417. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 21:06:40.06 ID:AXYONVXh0
「っていう、やり取りがあっても、いいんじゃない?」

「……なにを言ってるんですか。こんなところで、スカートなんか穿いたら、足に怪我とかしちゃうじゃないですか」

「それは困るね。あずにゃんの綺麗な肌が傷つくのは天然記念物を傷つけるのに匹敵するからね」

「なに言ってるんですか」

418. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 21:08:33.17 ID:AXYONVXh0
とりあえず、梯子を降り終えました。

「さて、奥に行きますか」

再び、デルビルを出し、ゆい先輩を上に乗せる。

「ビル太、出す意味あるの?」

「サンダースがすばやく移動できるようにするためです」

あまり、サンダースに負担をかけたくありませんしね。

「デルビル」

「ダース」

「どうしたんですか?」

私が視線を先に向けると、野生のズバットが出てきました。

「よし、ゆいせんぱ……」

「よし。行くんだ、ビル太、先制攻撃でかえんほうしゃだよ」

「ちょ、何勝手に指示してるんですか」

「まあまあ、いいじゃん。ちゃんと、倒してるし」

たしかに、デルビルのかえんほうしゃによって、ズバットが黒焦げになって、倒れましたけどね。でも、一応トレーナーである私を差し置いて、ポケモンが指示を出して、勝つって、いうのはどうなんでしょうか。


419. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 21:09:11.97 ID:AXYONVXh0
「それにしても、なかなか進化しないね。まあ、可愛いからいいけど」

デルビルをナデナデするゆい先輩。……いいな、うらやま、ゴホン。

「そうですね、うん。進化しないと苦しいかもしれませんね」

私はごまかすように言う。まったく、最近の私は少し、変ですね。まあ、でも、実際、そのとおりですけどね。前回の山中さんとの戦いを見ても、ギリギリでしたし、仲間のレベルアップも重要です。

「よし、デルビル。イワヤマトンネルを抜ける前に進化できるように頑張りましょう」

「デルビル」

デルビルは元気よく、頷いてくれました。

「よし。2人とも、頑張って。私も頑張って、応援するよ」

「ゆい先輩もですよ。ちゃんと、鍛えないから、途中で倒れてしまうんです。2度と、あんなことがないように鍛えておかないと」

「あう〜。えーと、その、……そうだ!私よりも、リュウ太を鍛えようよ。まだ、もらったばかりだし」

「……そんなに戦いたくないんですか。まあ、ゆい先輩の言ってることも間違ってないので、今回は、デルビルの進化とミニリュウを育てるこ
とに重点をおきましょう!」

「デルビル」

「頑張れ〜」

そして、私達は再び出発しました。


420. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/13(月) 21:10:16.95 ID:AXYONVXh0
「ツブテ」

「よし。戻って下さい、ミニリュウ」

ふう、これで、何匹目でしょうかね。結構な数を倒してきたと思うんですが。

「なかなか、進化しないね」

「ビル」

デルビルは落ち込んでいるようです。

「そんなにがっかりしなくていいんだよ。デルビルは頑張ってるんだし」

ナデナデ。

私はデルビルの頭を優しく撫でます。

「あずにゃん、私も、私も」

ゆい先輩も頭を撫でてほしいのか、デルビルの隣に座って、頭を私に向けます。

「ゆい先輩は駄目です」

「え〜。あう〜、恋人に冷たいよ、あずにゃん」

シュンとなる、ゆい先輩。思わず、ごめんなさいと謝って、撫でようと思いましたが、ここは心を鬼にしておきましょう。甘やかしすぎはよくないですし。

「恋人(仮)です。それに、デルビルは頑張ってるんです。ゆい先輩も頑張って下さい」

「……うん、分かった」

ゆい先輩はやる気になったように言います。うん、動機は不純ですけど、やる気が出てきたのはいいことです。

「明日から、頑張るから、今、撫でていいよ」

「……行きましょうか」

「あう〜、冗談だよ〜。待って〜」


最終更新:2011年08月03日 16:57