491. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:31:03.34 ID:pv43EmZz0
「これで、終わりですか。ラフレシア、はなびらのまいでゆいちゃんを攻撃!」

ラフレシアは今度はゆい先輩に標準にして、こっちに向かってきます。

「まだ、私の奥義は破られてないよ。ゆいちゃん真拳超奥義『ゆいちゃん☆ルーレット』」

ゆい先輩の頭上に1〜12、計12マスのルーレットが出てきました。

「この奥義は当たった番号によって、いろいろな技を出せるんだよ。さて、早速、ルーレットスタート」

ルーレットが回り始めます。

「う〜ん、ストップ!」

ゆい先輩の合図で、ルーレットが止まりました。数字は1。

「1か。では、スタート」
492. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:31:58.37 ID:pv43EmZz0
『お正月』

『あけましておめでとうございます、あずにゃん』

『あけましておめでとうございます、ゆい先輩』

『挨拶も済ませたし、では早速……』

『初詣でですか?』

『ゴロゴロしよう』

『……はい?そんなのいつでも、出来るじゃないですか』

『だって、あずにゃん着物着てくれないんだも〜ん』

『なにを拗ねてるんですか』

『つ〜ん』

『せっかく、ゆい先輩との初詣を楽しみで来たのに』

シュン。

『あずにゃん、何してるの。早く行くよ』

『はやっ』

そして、神社に。

パンパン。

『何をお願いしたの、あずにゃん?』

『けいおん部に新入部員が入ってくれますようにって』

『そっか』

『唯先輩は?』

『私はこれからも、あずにゃんと仲良く出来ますようにって』

『なっ……。もっと、他にお願い事があると思うんですけど』

『そうかもしれないけど、私はあずにゃんとずっと一緒にいたいし』

『……唯先輩』

『……あずにゃん』
493. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:32:31.08 ID:pv43EmZz0
「ラフーーー」

いつもの寸劇が終わると、鏡餅がラフレシアに降って来て、つぶされました。

「あの、ゆい先輩。今の劇は?」

「ただのお正月の光景だよ?」

「……百歩譲って、それはいいんですけど、今の劇と鏡餅の関係は?

「どっちも、お正月に関係あるじゃない」

「そんな理由ですか」

「さて、次のルーレットスタート。……次は10か。さて、スタート!」

494. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:33:08.53 ID:pv43EmZz0
『さつまいも』

『今日は、さつまいもをもらってきたんだ。あずにゃん、一緒に食べよう』

『それはいいんですけど、生ですよ』

『知ってるよ。だから、今から、焼き芋をするんだよ』

『それはいいですね。じゃあ、まずは落ち葉を集めましょう』

『うん』
495. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:33:39.25 ID:pv43EmZz0
「ラフレシア」

さっき、鏡餅に潰された、ラフレシアが立ち上がろうとしています。

「ラフレシア、のんびりとしている、今がチャ……」

『あ、いい葉っぱ、みっけ』

必死に落ち葉を集めてた、劇中の唯先輩(大)がラフレシアを掴み、引きずっていきます。
496. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:34:30.50 ID:pv43EmZz0
『これでいいね』

『そうですね。じゃあ、火をつけましょう』

そして、劇中の『私』は集めた落ち葉とラフレシアに火をつけ始めます。

『ギャーーーーーーーーーーーー』

ラフレシアが燃えてる間に、焼き芋ができました。

『パクパク、おいしいね』

『そうですね』

『……アーン』

『なんですか、突然』

『食べさせあいっこしようと思って』

『何を恥ずかしいことを言ってるんですか』

『まあまあ。アーン』

『……アーン、パク。モグモグ』

『おいしい?』

『……はい、とっても』

『おっと、そういえば、火を消さなきゃね』

497. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:35:02.07 ID:pv43EmZz0
「キャーーーーーーー」

場面が転換し、ちっちゃいゆい先輩がさっきから、燃えて苦しんでる、ラフレシアにどこからか持ってきた消防車のホースでラフレシアに水をあてます。

「ふう〜、火はちゃんと消さなきゃね」

いくら、効果はいまひとつとしても、消防車の水はなかなかの勢いなのでそれなりにダメージを与えてますね。

「次が最後かな?ルーレット、スタート!……2だ。では、スタート」

498. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:35:39.65 ID:pv43EmZz0
『節分』

『早速、始めようか』

『はいです』

『おにはーそとー』

『ふくはーうちー』

ゆい先輩(大)と『私』はラフレシア……ではなく、後ろにむかって、豆をまき始めます。ラフレシアは安心しきったのか、はなびらのまいで劇中の『私』達を無視し、ゆい先輩(小)に向かおうとします。

499. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:37:20.25 ID:pv43EmZz0
「ちゃんと豆まきしないと駄目だよ。じゃないと、鬼さんが来るんだよ」

ゆい先輩(小)は呟きます。ラフレシアの攻撃がゆい先輩(小)に迫る直前に、ラフレシアは後ろから、掴まれたのか、急に動きが止まりました。

「ラフレシア」

ラフレシアが後ろを振り返ると、顔が人みたいで、体全体が青っぽい化け物が立っていました。

「ほら。ちゃんと、豆まきしなかったから、あ○おにさんが来ちゃったよ」

あの、化け物みたいのは、口をパクッと開けて、ラフレシアを襲い掛かりました。

「ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

今までで一番の叫び声をあげます。そんな中、劇中の『私』達は……

500. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:37:46.43 ID:pv43EmZz0
『豆まきも終わったし、年の分だけ、豆を食べよう』

『なんでも、地域によっては自分の年数よりも一個多く食べると、体が丈夫になって、風邪を引かないっていうところもあるらしいですね』

『そうなんだ〜。あずにゃんは物知りだね〜』

ナデナデ。

『……えへへ』
501. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:38:30.79 ID:pv43EmZz0
と和やかな雰囲気をしています。その一方で、ラフレシアは食べられないように抵抗を繰り返しているんですから、すごい光景ですね。しかし、ゆい先輩の体力が尽きたのか、ルーレットが消えて、劇中の『私』達やあ○おにさんも消えました。

「ラフ……」

ラフレシアも体力は少ないですが、それでも、何とか、立ち上がります。

「さすがに強いね。出てきて、ゆいぐるみ!」

ポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポンポン

再び、ゆいぐるみを出す、ゆい先輩。

「でも、ゆいぐるみの奥義はさっき破られたんじゃ……」

「さっきとは違うんだよ、あずにゃん。では、ミュージックスタート(ふわふわ時間を想像して下さい)」

もう一度、ゆいぐるみの攻撃がラフレシアに迫ります。しかし、さっきとは違い、ラフレシアは抵抗できずに、殴られ放題です。
502. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:39:17.39 ID:pv43EmZz0
「さっきは体力満タン。でも、今は立っているのもやっと。状況が全然違うよ」

なるほど。確かにそのとおりですね。

「ふわふわ時間、ふわふわ時間」

このフレーズになると、たしか、ゆいぐるみが上に行くんですよね、たしか。そう思って、見ても、ゆいぐるみは上に行かずにラフレシアに集まります。そして、ラフレシアを胴上げし始めます。その高さはだんだん高くなっていき、天井くらいまで上がりました。ラフレシアの重さもあり、すごい勢いで落下してきます。

「くらえ、ゆいちゃん真拳奥義『ふわふわ☆胴上げ』」

ラフレシアは落下してきますが、ゆいぐるみは受け止める気配もなく、そのまま、地面にラフレシアは叩きつけられて、動かなくなりました。

「ラフレシア、戦闘不能。ゆいの勝ち。梓、1ポイント、1対2。よって、この勝負、梓選手の勝ちです」
503. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:40:33.15 ID:pv43EmZz0
「やった〜」

「すごい。……これが、ゆいちゃんの力なのね。完敗だわ」

ふう〜、今回も勝ちましたね。やれやれです。

「やったよ〜、あずにゃ〜ん」

ピョコピョコッと、駆け寄ってくる、ゆい先輩。

「よくやりましたね」

「そうでしょ、そうでしょ」

ちょっと、興奮して言うゆい先輩。

「私、頑張ったよ、いつもより」

「いつもそうして下さいよ」

「参りましたね」

エリカさんが近寄ってきます。

「まさか、こんなに強いなんてね」

「えへへ〜」

「では約束のバッチですね」

私はエリカさんから、レインボーバッチをもらいました。

「素晴しいバトルでしたね」

エリカさんは手を差し出してきます。

「あ、ありがとうございます。エリカさんもとっても、強かったです」

私もその手をギュッと握手を交わします。

「ありがとう。よければ、また、バトルしてね。その時にはもっと、強くなってみせるわ」

「はい。私も今よりも強くなります」

「それは楽しみね」
504. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:41:21.17 ID:pv43EmZz0
私達はタマムシジムを後にします。

「明日はデ〜ト、デ〜ト」

私の頭の上で、楽しそうに、鼻歌を歌うゆい先輩。

「楽しそうですね」

「うん!当たり前だよ〜。あずにゃんとデートだもんね〜」

嬉しそうに言うゆい先輩。といっても、ずっと、2人(?)で旅をしてるんですから、今更、そんなに喜ばなくても、いい気がするんですが、と言おうとしましたけど……。

「えへへ〜」

嬉しそうに笑うゆい先輩を見て、

「私も楽しみです」

そう言いました。
505. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/17(金) 17:44:36.57 ID:pv43EmZz0
タマムシシティ編?  「VSエリカ」終了

508. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:00:43.91 ID:1ik8bSfD0
前回までの状況(トレーナとポケモン)                                            
梓          ゆい  ハッサム  ヘルガー  イーブイ   ニューラ ガルーラ  ミニリュウ

澪          ゼニガメ

律          リザード  サワムラー  ニョロゾ

ムギ        フシギソウ  カポエラー

純          うい

タマムシシティ編?  「嵐の前の休息」  以下、投下

509. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:01:45.09 ID:1ik8bSfD0
こんにちは、中野梓です。今、私はポケモンセンターの前にいます。

「そろそろかな?」

私は腕時計を見る。9時45分ですね。ゆい先輩との待ち合わせの時間は10時なのでもうすぐ来ますね。どうして、待ち合わせをすることになったのか、昨日のことに遡ります。

510. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:02:34.06 ID:1ik8bSfD0
昨日の夜

「ルンルンル〜ン」

気分よく、鼻歌を歌いながら、明日の準備をしています。

「明日は何時くらいに出ましょうか」

私が問いかけると、ゆい先輩はやれやれ、といった感じで、答えました。

「あずにゃん、分かってないよ」

「何がでしょうか?」

「デートっていうのは、待ち合わせから始まるんだよ」

「そうなんですか?」

「そうなんだよ!」

力強く言う、ゆい先輩。まあ、私自身そんな経験もありませんから、よく分かりませんけど。

「普通にここから、一緒に行ったほうが効率的な気もするんですけど」

「あずにゃんよ。デートに効率性を求めてはいけないんだよ」

「は、はあ」

「とにかく、明日は待ち合わせしてから、一緒に行こう」

「でも、どこでですか?」

「とりあえず、ポケモンセンターで10時に待ち合わせをしよう」

「分かりました」
511. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:03:35.14 ID:1ik8bSfD0
というわけで、ポケモンセンターの前で待ってるんですけどね。時計を見ると、9時50分。そろそろ、来るでしょうか。

「あずにゃ〜ん」

そんな声とともに、ピョコピョコと走ってくるゆい先輩。

「ハア、ハア……お待たせ。待たせたかな?」

「まあ、少しだけですけど……」

「あずにゃん、ここは『私も今来たとこです』って言うところじゃないのかな?」

「なにを言ってるんですか。そんなに形に拘らなくても、楽しければいいじゃないですか」

私が言うと、ゆい先輩は虚をつかれた顔をして、

「そうだね」

と言いました。
512. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:04:03.61 ID:1ik8bSfD0
「私、デートとかしたことなかったから、ついつい、興奮しちゃって……。そうだね、楽しく行こう」

笑顔で私に言う、ゆい先輩。

「では、行きましょうか」

「待って、あずにゃん」

「何ですか?」

私がゆい先輩の方を向くと、ゆい先輩は手を出してくる。

「手をつないで行こう」

「……はい」

私はゆい先輩の小さい手を握って、タマムシデパートに向かいました。

513. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:04:47.69 ID:1ik8bSfD0
そして、タマムシデパートに。

「大きなデパートだね」

「そうですね。何階から行きましょうか?」

「えーと、特に決まってないし、1階から、順番に回って行こうよ」

というわけで、1階から、回って行くことにしました。

514. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:05:47.77 ID:1ik8bSfD0
1階

「ここはサービスカウンターみたいですね」

「そうみたいだね。あ、あそこに案内板があるよ」

「行ってみましょう」

案内板を見てみると、1〜5階、それに屋上といった感じで、意外に小さいんですね。まあ、今まで、マサラタウン暮らしで大きな建物もそんなに見てこなかったんですけど。

「あずにゃん、あずにゃん」

「なんですか、ゆい先輩」

「今、私達は手を繋いでるよね」

「そうですね。でも、それが何か?」

「周りから、どう見えてるのかな?もしかして、恋人同士とかに見られてたりしないかな?」

ちょっと、興奮気味に言うゆい先輩。

「どうでしょうね」

多分、仲のよい姉妹か従姉妹同士に見えるんでしょうね。ゆい先輩が同じくらいなら、別の見方もあったのかもしれませんが、容姿が幼稚園児
ではね。さすがにご機嫌なゆい先輩には言えませんけど。

「じゃあ、2階に行こうか」

「はい」

515. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:06:38.57 ID:1ik8bSfD0
2階

2階にはトレーナーズマーケットとして、ボールやキズグスリ、ドラッグストアとして、タウリンなどの能力値アップの道具や、ディフェンダーなど戦闘中に能力アップさせる道具が売っているみたいですね。

「町のショップとは違うね」

「それはそうですよ。町のショップの本店らしいですし」

「何か、買い物する?」

「そうですね……」

私はバックを見てみる。少し、ボールやきずぐすりも補充しておいた方がいいかもしれません。

「じゃあ、しましょうか」

「うん」

私達はとりあえず、店内を回ることに。

「あ、あずにゃん。これ、な〜に?」

ゆい先輩が持っているのは、ディフェンダーですね。

「それはディフェンダーですね。それを戦闘中に使用すると、防御力がその戦闘中だけですけど、防御力が上がるんですよ」

「ふ〜ん、なんか、使いづらそうだね」

「そうですね。だから、あんまり使われないんですよね」

「そっか〜、あずにゃんは物知りだね」

「そ、そうですか」

「あ、照れてる。可愛い〜」

「う、うるさいです。サッサと棚に戻してください」

「はーい」

516. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:08:30.87 ID:1ik8bSfD0
3階

3階は洋服が売ってるみたいですね。

「あずにゃん、服を買おう」

「そうですね、高いのは無理ですけど、私もほしいです」

「じゃあ、行こう」

私達は洋服売り場に入りました。

「どの服がいいかな?」

私が選んでいると、

「……あずにゃん」

ゆい先輩の沈んだ声が聞こえてきました。

「どうしたんですか?」

「大変なことに気がついたよ」

「何に気がついたんですか?」

「ここには、私に合う服がないんだよ」

「ああ……」

ゆい先輩は18歳といっても、見た目は幼稚園児ですしね。


517. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:09:13.40 ID:1ik8bSfD0
「では、子供服売り場にでも、行きますか」

「それはさすがに……」

「私もついて行きますし」

「うぅ、なら、いいかな?」

とりあえず、子供服が売ってる場所に来ました。

「どれがいいかな?」

ゆい先輩が1着1着、丁寧に探しています。その、後姿がなんともいえませんね。

「どうしたの?」

「何がですか?」

「何か、ニヤニヤしてたから」

「気のせいですよ」

「そうかな?」

「そうですよ」

「なら、いいけど」

怪訝な顔をしつつも、再び、服を選び始めます。いけない、いけない。どうやら、考えてたことが表情に出てたらしい。自重しないといけませ
んね。そうこうしてるうちにゆい先輩の服も選び終わりました。

「では、レジを済ませて、次の階に行きますか」

「待って、まだ、欲しい物があるの」

「何ですか?」

「下着〜。あずにゃんを誘惑できるようなセクシーなのが欲しいんだ」

「……3枚で1000円とかそういうのでいいですよね」

「冗談だから、怒んないでよ〜」

518. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:10:26.14 ID:1ik8bSfD0
4階

4階はかみなりのいしなどの石類や技マシンが売ってるみたいですね。後は人形とかそんなのですか。

「ピッピにんぎょうだ〜。可愛いね〜」

ピッピにんぎょうを抱っこするゆい先輩。

「そうですね。そういえば、ゆい先輩のぬいぐるみって、どこに保管してるんですか?」

「あれは……なんていうんだろ。ドラ○もんのポケット的な場所かな?」

「つまり、別次元ですか」

「そうだね」

「あれはどこに売ってるんです?」

「あれは、非売品だよ。……あ、あずにゃんも欲しいの?でも、あずにゃんには、ぬいぐるみなんかなくても、私がいるじゃない」

そう言うと、ピッピにんぎょうを置いて、私の足に抱きついてくるゆい先輩。

「キャッ。……もう、いきなり、抱きつかないで下さい」

「えへへ〜、あずにゃ〜ん」

スリスリ。

「顔を擦り付けないで下さい!」

「嫌がることないんだよ〜」

「もう!早く、次に、行きましょう」

「え〜。後、ちょっと〜」

「駄目です。さあ、行きますよ」

私はゆい先輩を引き離し、先に進みます。

「待ってよ〜、あずにゃ〜ん」
519. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:11:18.94 ID:1ik8bSfD0
5階

5階は書店や飲食店のようですね。時間も、ちょうどお昼過ぎですし、ここで昼食にでもしましょう。

「なにか、食べたいものはありますか?」

「う〜ん、どうしようかな?たくさんあって、迷っちゃうよ。あずにゃんは何がいい?」

「私はこれといって、食べたいものもないんですけどね」

「むう〜、何でもいいってことだね。つまりは昼食は私の判断で決まると」

「そうですね。でも、決められないなら、私が決めますけど」

「いや、大丈夫。私が決めるよ」

フンス、と気合を入れる、ゆい先輩。正直、そこまで、気合を入れなくてもいいんですけどね。

「じゃあ、あそこにしよう」

ゆい先輩が指差したのはケーキが美味しいと有名なお店ですね。

「でも、昼食にケーキは……」

「嫌?」

「……まあ、たまにはいいですよね」

私達はお店に入りました。
520. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:12:25.08 ID:1ik8bSfD0
「たくさんあって、参っちゃうよね。どれにしようか、あずにゃん」

「……」

「一通り、食べてみたいとは思うけど、どうしようか、あずにゃん」

「……」

「どうしたの、あずにゃん」

「?  どうしたの、あずにゃん」

「……ゆい先輩、1つ聞いていいですか?」

「な〜に?」

「どうして、私の膝の上に座ってるんですか?」

「いや〜、小さい体を利用しようかなって。大きかったら、出来ないし」

「それは間違っていませんけど」

実際、大人とかがこんなことしてる人がいたら、ドン引きですよね。

「それを食べさせっこする時に、私の大きさだと大変だし」

「……待って下さい。食べさせっこというのは……」

「お互いに、ア〜ン、パクって、食べさせることだよ」

「そんなに眼を輝かせて言われても」

「そんなことよりも、私はこれとこれとこれを注文するね。あずにゃんは?」

「そんなに食べられないでしょう。私はいいですよ」

「そう?まあ、足りなかったら、また、頼めばいいかな」

そう言って、店員を呼んで、注文を始めました。まったく、やれやれです。
521. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:13:08.24 ID:1ik8bSfD0
屋上

昼食後、屋上のベンチで一休みです。

「おいしかったね、あずにゃん」

「私は食べた気がしませんでしけどね」

ケーキがきてゆい先輩に押し切られるように、お互いに食べさせあいっこをしたら、周りの人の温かい目を集中的に浴びてましたからね。屋上は、お客さんがゆっくり出来るようなスペースみたいですね。

「いい気持ちだね〜」

「そうですね〜」

ちょうどよい日ざしと食後ということもあって、眠くなってきそうですね。

「う〜ん」

そんなことを思っていると、ゆい先輩がグテーと私の膝の上に頭を乗せて、ムニャムニャと眠り始めました。

「やれやれですね」

気持ちよさそうに眠る、ゆい先輩の頭を撫でてみる。ゆい先輩は気持ちよさそうな寝顔ですう、すうと可愛らしい寝息を立てて寝ています。

「たまにはいいよね、こんな一日も」

可愛らしいゆい先輩の寝顔を見ながら、そんなことを思いました。

522. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/18(土) 21:13:46.95 ID:1ik8bSfD0
タマムシシティ編?  「嵐の前の休息」終了
526. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:12:22.75 ID:W+blAKWT0
前回までの状況(トレーナとポケモン)                                        ボックス    
梓          ゆい  ハッサム  ヘルガー  イーブイ   ニューラ ガルーラ  ミニリュウ

澪          ゼニガメ

律          リザード  サワムラー  ニョロゾ

ムギ        フシギソウ  カポエラー

純          うい

タマムシシティ編?  「防衛×賭博×潜入」  以下、投下
527. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:13:21.75 ID:W+blAKWT0
「ゆい先輩、起きて下さい」

「う〜ん、後、五分〜」

「寝ぼけてないで起きて下さい」

「……仕方がないな〜。……ん?ここはどこ?私は誰?」

「何をベタなことを……。ここはタマムシデパートの屋上で、あなたはゆい先輩です」

「そうだったね。あ、私はあずにゃんとデートしてたんだったね。次はどこに行こうか」

「そうですね〜、まあ、まずは夕食ですね」

「夕食?やだな〜、あずにゃんたら。さっき、ケーキを食べたばかりじゃない。もう、食いしん坊なんだから〜」

「ゆい先輩。まだ、寝ぼけてるんですか。周りを見てください」

「ほえ……わ〜、綺麗な夕日だね。時間も5時だし、良い子は帰る時間だよ〜。……えっ!あずにゃん、これは一体どういうこと!?」
528. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:13:55.37 ID:W+blAKWT0
「どういうことも何も、ゆい先輩が寝ていたということですよ」

「わ〜ん、貴重な一日が潰れちゃったよ〜」

シクシク

「泣かないでくださいよ。……また、デートをすればいいじゃですか」

「え?また、デートしてくれるの!?」

「……一応、恋人(仮)ですからね。仕方がないです」

プイ

「わ〜い、わ〜い」

「納得してくれたなら、結構です。それじゃ、行きましょうか」

「うん」
529. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:14:47.15 ID:W+blAKWT0
タマムシシティにある、とある料理店

こんばんは、秋山澪だ。私は、律とムギと一緒にタマムシシティにある、とある料理店のお座敷で食事をしている。

「久しぶりだな、澪、ムギ」

「ああ、久しぶり」

「研究所からどれくらいになるのかしらね」

「まあ、積もる話もいろいろあるだろうけど、まずは本題に入ろう」

その律の一言で場に緊張感が走る。そう、私達は仲良く再会を祝うために集まったわけではないのだ。

「さて、諸君。私達は、ある一つの条約を結んで、今まで、やってきたわけだが、ここで、一つ、大きな障害が現れたわけだ」

私達は不毛な争いを避けていくために、博士の研究所を出発する半年前から結ばれたものだ。
530. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:15:55.02 ID:W+blAKWT0
「それで、ムギ。最後に会ったのはムギだったよな。あの2人の様子はどうだった?」

「かなりの信頼を寄せているようだったけど、そこまでの関係ではないと思うわ」

「ふむ」

「さすがに心配しすぎな気がするんだが。あくまでも、トレーナーとポケモンの関係だろ?」

「甘いな、澪。あれは相当に好きなはずだ。私が会った時点でも、そうだったんだから、今はもっとすごいかもしれない。だからこそ、対策が
必要なんだ」

「そうは言ってもどうしようかしら、りっちゃん」

「それを話し合うために集まったんだけどな」

しばしの沈黙が流れる。本人に会う機会がないのだから、対策のしようがないのだ。まあ、私に言わせれば、心配しすぎな気もするけどな。

「……私はちょっと、トイレに」

私はトイレに向かう。同性愛者かどうかは別にしても、ロリコンではないだろう。たしかに、性格も明るくて、年も18歳だとしても、容姿は幼稚園児だったし。そういえば、男がそんな容姿の子と付き合いたいとか、言い出したら確実にロリコンだろうけど、女の人の場合もロリコン
なのだろうか。まあ、そんな人が現実にいないだろけど。私はトイレを済ませ、律たちの所に戻ろうとした時、

「今日はここで夕飯なの?」

「ここは美味しいと評判みたいですからね。ちょっと、金銭的には厳しいですけど、食べてみたいな、って」

聞きなれた声が聞こえたので、振り向くと、

「あ、梓」

「あ、澪先輩」
531. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:16:49.13 ID:W+blAKWT0
「皆さん、お久しぶりですね」

私達はたまたま、やってきた料理店で律先輩達に会い、一緒に食事をすることになりました。

「ああ、久しぶり」

「ハナダシティ以来だよな」

「……梓ちゃん、サントアンヌ号の時は……」

「あ、気にしないで下さい。私のせいで、あの場に長く足止めされるより、旅を続けてくれた方がいいですし」

「そう言ってくれるなら、いいけど……」

「それにしても、皆さんはどうして、ここに?もしかして、待ち合わせですか?だとしたら、誘ってくれれば、よかったのに……」

「いや、たまたまだよ。なあ、澪、ムギ」

「そうだよ、たまたまだよ」

「ええ」

「それに、一緒に集まるなら、梓も誘うよ」

「そうですよね。……すいません、へんなこと聞いて」

「気にしなくていいよ。……それよりも、聞きたいことがあるんだ」
532. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:17:32.55 ID:W+blAKWT0
「何ですか?」

「……いつも、ゆいを膝において、食事をするのか?」

私がスルーしてほしかったことをズバッと言われてしまいました。まあ、逆の立場でも同じ事を聞いたでしょうけど。

「それは……」

「それは私たちが恋人同士だからだよ〜」

私の言葉を遮り、ゆい先輩が言い出しました。

「ゆい先輩、誤解させるようなこと言わないで下さい」

「……私との関係は誤解だったの、あずにゃん」

ゆい先輩は目をウルウルさせながら、見上げてきます。……その顔は卑怯ですよ。

「あ、あくまでも、(仮)で……皆さん、どうしたんですか?」
533. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:18:03.77 ID:W+blAKWT0
律先輩達の雰囲気が急に凍りつきました。しかも、皆さん、殺気を放ってるような気がするんですけど……。

「……梓、今の話は本当なのか?」

低い声で聞いてくる律先輩。

「本当だよ〜。あずにゃんは私の恋人なんだ〜」

恐怖で声の出ない、私の代わりにゆい先輩が答えて、ギュッと、私の胸に顔を埋めて、抱きついてました。

「「「……」」」

ますます、皆さんの空気が……。

「え、えーと、ちょっと、トイレに行ってきますね」

私はゆい先輩を置いて、魔界のような雰囲気の部屋を後にしました。
534. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:19:08.82 ID:W+blAKWT0
「……やってくれたな、ゆい」

「なんのことだい?」

「とぼけやがって」

「まあまあ、落ち着いて、りっちゃん」

「……………」

「戻ってきて、澪ちゃん」

「………はっ」

「これで、分かったでしょ。あずにゃんは私の恋人なんだから、諦めて、私達を祝福しなよ。それが、このSSを見てくれてるわずかな人々の願いなんだよ」

「?  ゆいはなにを言ってるんだ」

「澪ちゃん。深く、気にしちゃ駄目よ」
535. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/06/20(月) 20:20:34.72 ID:W+blAKWT0
「こうなっては仕方がないな、澪、ムギ」

「やっと、分かってくれたかい、りっちゃん」

「私達は元々、ポケモンリーグで一番成績のよかった奴が、告白して、周りがフォローするという約束でだったんだ」

「そんなルール、私は知らないよ」

「だが、私達はルールを変更することにする。今までのルールはそのままだが、新たにゆいに勝つこと、これをルールに加えることにする」

「わ〜お、私を無視して、話が続いてるよ」

「なるほど、名案だ」

「さすがはりっちゃん」

「ちょっと、待ちなさいな。勝手に話を続けないでよ」

「なんだよ。……あ、そっか。ゆいは弱いから、負けるのが怖いんだな」

「誰もそんなこと言ってないよ。分かったよ、その挑戦、受けてたつよ」

「言ったな、ゆい。後悔するなよ」

「ふん、後悔するのはりっちゃん達だよ。前にも、言ったかもしれないけど、この物語は私があずにゃんのために戦って、愛を掴み取る物語だ
ということを今ので、確信したよ。私は、あずにゃんとの愛をりっちゃん達から防衛しなきゃいけないんだね!私はあずにゃんとの愛を守るために戦うよ!!  覚悟してね、りっちゃん達!!!」

私はりっちゃん達に宣言する。それにしても、私の嫁はもてすぎて困るね、まったく。ま、もてない方がおかしいんだけどさ。でも、こうやって、言い寄ってくる虫さん達も退治していかなきゃいけないんだから大変だよ。愛とは戦って掴み取らなきゃいけないんだね。


最終更新:2011年08月03日 17:02