…………
………
……

《8ばんどうろ上空》


バサッバサッ…

N「……」

N「バルジーナ、少しスピードを上げてくれ」

バルジーナ「キョキョォー!!」ビュンッ

N「……」

N「…もうすぐだ。もうすぐ会える……トモダチ、ゼクロムに!」

バサッバサッ……




Episode.33 fin



Episode.34




《4ばんどうろ》


ブオオオ!!!

律「んおお…!」

律「一度アイリスと来たんだっけ?
やっぱり砂煙すげえな…」

ブオオオ!!!!!

律「これじゃあ進めないぞ…」

バシャッ!

律「! 野生ポケモンか!?
こんな時に…!」

「ムー!!」ドンッ!

律「こ、こいつは…?」ピッ

ポケモン図鑑『ムーランド、かんだいポケモン
やまや うみで そうなんした ひとを きゅうじょする ことが とくい。 とても かしこい ポケモン。』

律「へ~、頭いいんだな…って!
感心してる場合じゃないぞ! ポケモンを出して応戦しないと…!」カチャ

「おっと、待ってくれよ」

律「!」

「そのムーランドは私のさ」

律「あんたはシッポウジムリーダーの…」

アロエ「アロエさ。
なにか見かけた顔だと思ったら、あんただったんだね」

律「どうして、アロエさんがここに?」

アロエ「ある人に頼まれてね、『“こだいのしろ”へ行く手伝いをしてくれ』ってね」

律「ある人?」

アロエ「チャンピオンのアデクさんさ」

律「アデクさん!?」

アロエ「ああ。知り合いだったかい?」

律「はい…」

律(アデクさんも“こだいのしろ”に…)

律「アロエさん! 私も“こだいのしろ”へ行くところだったんです!!」

アロエ「なんだい、急に大声出して…って、あんたも?
ああ…プラズマ団か」

律「はい、でもこの砂嵐の中、進もうにも進めなくて…」

アロエ「そうだね…。じゃあアデクさんと同じようにムーランドの“すなかき”で……」

アロエ(いや、待ちなよ…確か……)

ヤーコン『律という娘に化石を渡しといたから、会ったら復元しといてやってくれ』

アロエ(って、ヤーコンの奴が言ってたね…。
その化石は………)

アロエ「あんた、化石を持っているよね?」

律「…え? あ、ああ…ヤーコンのオッサンから貰ったヤツか…」

律「それならここに……」ガサガサ

律「…ほらっ」ジャンッ

アロエ(やはり…この化石か。これなら…)

アロエ「よし、今すぐその化石を復元しよう! 貸しな!」

律「え? あ、はい」スッ

パシッ

律(なんなんだ?)

アロエ「…」カチャカチャ

律(梓やムギが用意してたような即席の復元装置か?)

アロエ「よし、できた!
あとは化石を設置して……」

スチャッ

ギュオオオ……

アロエ「……」

律「あのー、化石を復元してなにを?」

アロエ「化石から古代のポケモンが生き返るのさ」

律「いやそれは知ってるけど、なんで今?」

アロエ「そりゃあ“こだいのしろ”へ向かうためさ」

律「??」

アロエ「まあ見ていな…」

ギュオオオ……!!

アロエ「もうそろそろだ…!」

アロエ「化石がポケモンに…!!」

ピカアアッ!!!!!!

「アーケ?」ピョコッ

律「このポケモンは…?」ピッ

ポケモン図鑑『アーケン、さいこどりポケモン
かせきから ふっかつした ポケモン。 あらゆる とりポケモンの そせんと かんがえられている。』

律「アーケン…」

アロエ「そう! あんたが持っていた、“はねのかせき”から復活したポケモンさ!
つまり、こいつはあんたのポケモンさね!」

律「こいつが…」

アーケン「アーケ?」

律「っと…よろしくな」

アーケン「アーケ!」ニコッ

律「へへっ」

アロエ「さあて…、そいつを復活させたのは他でもない“こだいのしろ”へ向かうためだと言ったけど、まだ十分じゃないね」

律「…? あ、そうか!
こいつで空を飛んで…!」

アロエ「そうさ。だが今のままじゃあ、子供一人乗せることもままならないだろう。
だから…、ミルホッグ!!」ボム!

ミルホッグ「ミルー!」

律「…!」

アロエ「…私と戦ってレベルを上げ、進化してもらうよ!」

律「…へへっ、上等だな」

律「アーケン、やれるか?」

アーケン「アーケ!」フンスッ

律「やる気満々だな!
…よし! 行くぜ!!」

アーケン「アーケ!!」

アロエ「ふっ……」

ミルホッグ「ミルー!」

…………
………
……

《セッカシティ》


唯「それで…行かないんですか? “リュウラセンのとう”」

ハチク「……」

アララギパパ「ふむう…どうやら、まだ連中は来とらんようだしなあ」

ハチク「今は様子見、ということだ」

唯「ふぇ~」

アララギパパ「まあ一応、塔周辺には近づかないように街の人には言っておいたがな」

唯「でもどうせプラズマ団の人たちが来るなら、塔で待っていた方が…」

ハチク「いや、それはまずい。あちらから塔へ行くことは伝えたのだ。我々がそれを阻止してくることは必至。
だからこそ、我々が塔の中で待機しているのなら、あちらに外から来られ、逆に追い詰められてしまう」

アララギパパ「だから様子見なんだ」

唯「う~ん、よくわからないよ…」

アララギパパ「とりあえず、奴らが来るまでここで待っていよう。それが今できる最善の行動だ」

唯「はーい」

ハチク「…そうだな。
念のため、ポケモンは回復させておくぞ。いざという時に体力がないと一大事だからな」


唯(こんなにのんびりしてていいのかなあ…)

アララギパパ「しかし、遅いな…。今日来るとも言っていなかったのだろう?」

ハチク「…まあそうですね」

唯「ちょっと私、外を見てきます!」ガタッ

タタッ

唯「ふう…、プラズマ団はいな……」

バサッバサッ

唯「! あ、あれは…Nくん!?」

唯「じゃ、じゃあもうプラズマ団の人たちが!!」

唯「い、いけない! 早くアララギ博士とハチクさんを呼びに行かなきゃ!!」タタッ

バサッバサッ…

トッ……

N「着いたね…。
ここまでありがとう、バルジーナ」

バルジーナ「キョキョー!」

N「…さて、君たちもおいでよ」

下っ端たち「はっ!!」

N「今から“リュウラセンのとう”へ向かう!
目的はゼクロム!! 目指すは頂上だ!!!
邪魔をする者は、君たちに頼んだよ!!」

下っ端たち「はっ!! N様!!!!」

N「待っていてくれ、ゼクロム……。
待っていてくれ、ポケモンたち……。
これでやっと救われる。ポケモンたちも、僕たちの心も……。
やっとこの苦しみから解放されるんだ………」

N「これは、その初めの一歩だ。
世界が救われる、大切なたったの一歩……」ザッ…

N「ツンベアー、チョロネコ、バルジーナ、オタマロ、スワンナ……」

N「一緒に行こう、僕のポケモンたちよ」



………
……

ガチャッ!

唯「たいへ~ん!!」ダダッ

アララギパパ「ん? どうした?」

唯「プラズマ団が…“リュウラセンのとう”に!!」

ハチク「…!」

アララギパパ「なにぃっ!!」



《リュウラセンのとう》


下っ端「……」キョロキョロ

ササッ…

アララギパパ「…本当だ! プラズマ団が塔の中でウロチョロと…!」

ハチク「いつの間にこんな…」

アララギパパ「さっきまではいなかったのに…!
…クッ!! 芋ようかんなんて食べてる場合じゃなかった!!!」

唯「…クッ! じゃないですよお!
私も芋ようかん食べたかった!!」

ハチク「そっちかい」

アララギパパ「どうだ? この際『芋ようかん大作戦』でプラズマ団を一掃するというのは?」

ハチク「なんですか、それ」

アララギパパ「芋ようかんをばらまいて、プラズマ団がそれを拾い食いしてるところをパコーン!! っと」

ハチク「そんな阿呆な作戦、誰が…」

唯「うわあ、プラズマ団の人、ひいふう……十人以上はいるよ~」

アララギパパ(引っ掛かりそうな人が約一名…!!)

アララギパパ「よし、まずは芋ようかんを撒いてだな…。唯が芋ようかんを食べている隙に……」

ハチク「当初の目的忘れてません?」

アララギパパ「てぃやっ!!」ブンッ!

バラバラッ

下っ端1「誰かそこにいるのか!?」

アララギパパ(しまった!!)

ハチク(阿呆か!)

唯「わあ~! 芋ようかんだあ~!!」ダダッ

下っ端1「誰だ、お前!!」

ハチク「あああああ!」

アララギパパ「」グッ

ハチク「なにガッツポーズしてんですか!!」

下っ端1「侵入者だー!!」

下っ端2「なにい!」

下っ端3「侵入者だとォ?」

下っ端4「よし、久しぶりに暴れるか!」

下っ端5「N様には任したと言われたからな」

下っ端6「手加減はなしだ!」

下っ端7「覚悟しろよ、侵入者ども」

下っ端8「この数相手にどう出るかなあ?」

下っ端9「まあこれでも、プラズマ団の総戦力の百分の一にも満たないけどな」

下っ端10「プラズマ団下っ端は総勢一万はいるからなあ」

ゾロゾロ……

ハチク(いっぱい出てきたぞ!)

アララギパパ「ふむう……」

唯「パクパク……ふぐぇ?」

下っ端1「どうする? 侵入者たちよ。
勝ち目がないのは分かってんだろ?」

ハチク「……」カチャ

アララギパパ「ふむ…」カチャ

唯「もぐむぐ…」カチャ

ボム!!!

ハチク「フリージオ、“ふぶき”!!」

アララギパパ「ジャローダ、“グラスミキサー”!!」

唯「ラー太、“はじけるほのお”!!」

ドガアアアアン!!!!!!!!!!!

下っ端たち「」ドサドサッ!

ハチク「さあ、先に進むぞ!」


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最終更新:2011年08月06日 00:30