律「まぁ今日お菓子買い過ぎてアイス買い食いする金も無いしなぁ」

唯「なんでそんなにお菓子一杯買ったのさ」

律「そりゃ唯がケーキ無いってゴネるだろうと思って……あ」

唯「りっちゃん……私の為に?」ウルウル

律「……っていう事にしとけば理由になるだろ?」

唯「あ、はぐらかした」

律「良いじゃん。素直に喜んどけ」

唯「他に何が有るの?」

律「ん~っとなぁ、酢こんぶと~」スッ

唯「酢こんぶ選手はベンチで」ズイ

律「え~。じゃあ他にはサッポロポテトと~、プリングルスと~、アルフォートと~」

唯「スゴイよりっちゃん、大漁だね!」

律「全部私のお金だけどな!」

唯「うん!ありがとう!」ガサガサ

律「いやいや、自分の方に寄せるなよ。一緒に食べようよ」

唯「もう、しょうがないなぁりっちゃんは。食い意地張っちゃって~」

律「……そんな扱いするなら帰るぞ?」

唯「食べ終わるまで待ってよ」

律「OK。じゃあ一緒に食べよう」

唯「そうだね」

律「んぐんぐ」モグモグ

唯「まぐまぐ。お茶おかわり」ヒョイパク

律「あいよ」コポポポ

唯「ありがとりっちゃん。さんきゅーりっちゃん」

律「何で言いなおした?」

唯「大事な事だからだよ」

律「そか。二回言われて二倍嬉しい」ヒョイパク

唯「でしょ?」モグモグ

律「じゃあ私も唯が大事だから今度からゆいゆいって呼ぼうか」モグモグ

唯「じゃあ澪ちゃんもみおみおって呼んであげなよ」

律「みおみおねぇ。う~ん……」

* * *

澪『おはよう、律』

律『おはよう!みおみお』

澪『ん?』

律『みおみお一時間目の数学の宿題やった?』

澪『え、あぁ、当たり前だろ?』

律『じゃあ見せて!』

澪『駄~目~だ。自分でしっかりやれ』

律『え~!?間に合わないって~』

澪『いい加減自分で勉強する癖を付けろ。って言っても今更か……』ハァ

律『ねぇみおみお~お願い~』ユサユサ

澪『ゆ~ら~す~な~。っていうかさ』ユサユサ

律『じゃあ見せて!』

澪『……しょうがないな、今回で最後だぞ』

律『やった!みおみお大好き!』

澪『取り敢えず変な呼び方するな!』

ゴンッ!

律『あ痛―っ!』

* * *

律「……あれ?何でか殴られたぞ?」

唯「まぁ、恥ずかしがるだろうね~」モグモグ

律「そうだな。ゆいゆいだけにしとくよ」

唯「じゃあ私もりっちゃんりっちゃんって呼ぶよ」

律「何その半端ない言い難さ」

唯「りっちゃんアンドりっちゃんだよ」

律「訳が分からないよ」

唯「りっちゃんオブザりっちゃん、フォーザりっちゃん、オブザりっちゃんだよ」

律「私って一体何?ていうかオブザ二回出てんじゃん、メチャクチャじゃん」

唯「りっちゃんのりっちゃんによるりっちゃんの為のりっちゃんだよ」

律「イコール只のりっちゃんだよな」

唯「うん。でも大事だから二回言うよ?」

律「……そか、まぁ頑張れ」

唯「……そういえば」

律「総入れ歯?」

唯「ポッキーゲームってさ」

律「うん」

唯「何するゲームなの?」

律「そりゃ……どっちが多く食べれるか競うんじゃないか?」

唯「食べちゃったら分かんないよね」

律「そうだな」

唯「それに、チューしちゃうよね」

律「しちゃう、なぁ」

唯「アレは良いの?」

律「……したい相手なら別に良いんじゃないか?」

唯「そっか……じゃあする?」

律「はぁ!?で、でもプリッツはさっき全部食べたぞ」

唯「ん~、じゃあアルフォートで」

律「短っ!?」

唯「はい!ひっひゃんひっひゃん!」パク

律「うぇ!?」アワワワ

唯「はやふはやふ~」フリフリ

律「いや、あの、チューするって分かってそうゆうのをするのはだな……」アタフタ

唯「ん~?」ハムハム

律「もっと踏む段階が有るというか、何と言いますか」キョロキョロ

唯「モグモグ。ざんねん時間切れ~」

律「あ……」ショボン

唯「ホントりっちゃんりっちゃんって乙女だよね」ヤレヤレ

律「な、なにを~!」

唯「そゆトコも好きだよ」

律「あぅ」カァァ

唯「何だかんだで私の世話焼いてくれる所も好きだし」

律「そりゃ、まぁ?私が好きでやってる事だから良いんだよ」

唯「私も世話されるの好き~」

律「いや、それは何か違うぞゆいゆい」ビシッ

唯「え~。お互い好きでやってるなら良いサイクルじゃない?」

律「和じゃないけど、こうやってニートが出来上がっていくんだな」ハァ

唯「世話されてるだけでニート!?」ガーン

律「お前が何もしなきゃ十分ニートだろ」コツン

唯「それもそっか」テヘ

律「一緒に暮らすにしても、役割分担はしっかり決めるぞ」

唯「そうだね!そうゆうのって良いよね!大事だよね!」ウキウキ

律「例えば私が掃除の日は!」ビッ

唯「お風呂にゆっくり浸かります!」ハイッ

律「繋がってない!」スパーン

唯「え~」

律「例えば私が洗濯の日は?」

唯「りっちゃんりっちゃんに下着見られるの恥ずかしいな……」モジモジ

律「論点が違う!」スパーン

唯「あ、でもりっちゃんりっちゃんになら良いかな?」

律「つ、次!例えば私が風呂掃除の日は?」

唯「一番風呂は譲ります!」ハイッ

律「だから仕事を選べ!」スパーン

唯「オデコが痛いよ……」ヒリヒリ

律「はい!例えば私がご飯を作ったら?」

唯「誰よりも美味しく召し上がります!」ハイッ

律「よし!もうお前帰れ!」スパーン

唯「そんなご無体な!?勘弁してくだせぇお代官様~」

律「誰がお代官だ」

唯「家には腹を空かした妹が待ってるんですぅ」ヨヨヨ

律「事実だけど、そりゃお前の帰りを待ってるからだろ!」

唯「それもそうだね。もうこんな時間だし」

律「おぉ、そうだな。そろそろ帰るか」

唯「だね。帰ろっか」

律「ゴミを片づけて~」ガサガサ

唯「カップを洗って~」ジャーカチャカチャ

律「なんだ?しっかり役割分担出来るじゃないかゆいゆい」

唯「もぅ、当たり前じゃん。りっちゃんりっちゃんったら私を何だと思ってるの?」プー

律「輝け!ニート候補生」

唯「そのイメージ、脱却します!」フンス

律「がんばれナイスニート、負けるなジャストニート」ガサガサ

唯「まだニートじゃないもん!」プンプン

律「そうだな、ならない様に頑張ろうな」ナデナデ

唯「……一緒に?」

律「おう、もちろん一緒に」ポンポン

唯「うん。頑張ろう!」

律「よ~し、お片づけOK!」

唯「来た時よりも美しい!」

律「それじゃ帰るとしますか」

唯「晩御飯も待ってるしね」

律「待ってるのは憂ちゃんだろ?」

唯「分かってるよ~」

律「ホントかなぁ……」

唯「でもアレだよね」テクテク

律「アレ?」テクテク

唯「一緒に暮らす様になったら毎日りっちゃんりっちゃんの手料理が食べれるんだよね?」テクテク

律「いや、お前も料理覚えろって」テクテク

唯「ん~。ほら、得意分野を任せる方が良いかなって」テクテク

律「じゃあ私が毎日料理担当ならゆいゆいは何担当なんだよ?」テクテク

唯「毎日美味しく食べます!」フンス

律「いや、それは良いから。嬉しいけど」テクテク

唯「でしょ?」クルリ

律「一緒にご飯作るとか良いかもな」テクテク

唯「お!それ魅力!」テクテク

律「何か、楽しそうに思えてきた」テクテク

唯「でしょでしょ!」パタパタ

律「受験……頑張らないとな」グッ

唯「そうだね」

律「大学行けなきゃ只の夢物語だもんな」

唯「頑張ろう!おー!」フンス

律「おー!」グッ

唯「受験を頑張るぞ~」テクテク

律「……」ニギニギ

唯「受験に負けないぞ~」クルクル

律「あ~、ゆいゆい?」

唯「ん?なに?りっちゃんりっちゃん」クルリ

律「……やっぱりソレ言い難くないか?」

唯「うん。でもねぇ、気持ちを表すには言葉が大事なんだよ?」

律「十分伝わったからさ、舌噛む前に止めとけ」

唯「分かった~。私にも伝わったから唯で良いよ?」

律「そうか?ゆいゆいも可愛いと思うんだけどな」

唯「私可愛い?」

律「うん。この世で一番」

唯「言い過ぎだよ~。で、なに?りっちゃん」

律「あぁいや、手でも繋ぐか?って言おうと思ったんだけど」

唯「お~、良いお誘いですな~」

律「じゃあ、ほい」スッ

唯「あ、でも火傷しない?」サッ

律「しないしない。させやしないさ」

唯「そっか。じゃあする」スッ

律「あ、でも安くないんだっけ」サッ

唯「もう、りっちゃんは特別にタダにしてあげるよ」

律「ホントか?」

唯「りっちゃんだけだよ?」

律「やった。じゃあお言葉に甘えて」

唯「うん」

ぎゅっ

END



3 ※律ちゃん誕生日SS
最終更新:2011年08月23日 23:19