律「あぁ?なんだと?お前先輩に向かってその口の利き方はなんだよ」
梓「先輩とか後輩とか関係ありませんよ。田舎臭いから田舎臭いって言ったまでです」
律「ちょ・・・。お前・・・」
梓「だいたいなんなんですか?そのカチューシャ」プッ
律「」ピクッ
梓「大学生にもなってカチューシャとか。先輩陰口言われてません?」クスクス
律「言われてないっての」
梓「まぁ、本人がいるようなとこで陰口なんて言うわけないから知りようもないですよね」クスクス
律「・・・」
梓「大学生で、カチューシャ」クスクス
律「・・・」
律「・・・えだって」ボソッ
梓「え?なにか言いました?」
律「・・・お前だって」
梓「はい。なんでしょう。私がどうかしました?」
律「お前だって、高校3年生のくせにツインテールじゃねーか」
梓「・・・」
梓「・・・」
律「お前は自分のこと棚にあげて私のカチューシャ、笑ってるけど」
律「いまどきの高校生でツインテールとか、梓くらいしかいないだろ?」
梓「・・・」
律「ってか、最近じゃカチューシャするのはやってるみたいだし」
律「お前が言うほどそこまでおかしくないし、カチューシャ」ボソッ
梓「・・・あの、律先輩」
律「・・・なんだよ」
梓「あ、ごめ、間違えた。ド田舎先輩」
律「・・・」
梓「カチューシャがはやってるとか本気で言ってるんですか?」
律「あぁ?思ってるよ。みんなしてるじゃん」
梓「みんなしてるねぇ・・・」
律「つーか、私はさっきお前のツインテールのことについて聞いたんだけどなに話すりかえようとしt」
梓「おい」
律「・・・んだよ・・・人がしゃべってるだろ」イラッ
梓「カチューシャしてる女の子って、どんな気持ちでカチューシャしてるんですかね」
律「・・・」
律「・・・」
梓「私、生粋のツインテーリストなんで、カチューシャとかしたことないんですけど」
律「へーそうなんだ・・・」
梓「はい。そうなんです。で、カチューシャしてる人ってどんなこと考えてカチューシャしてるんですかね」
律「・・・」
梓「教えてくださいよ、ド田舎先輩♪」ニッコリ
律「・・・」
律「・・・」
律「・・・」
梓「答えられません?まさかそんないことないですよね?ずっとカチューシャしてきたんだから」
律「・・・」
梓「ねぇ、教えてくださいよ~」
律「・・・しらねーし・・・そんなの」
梓「知らないことないでしょ?」
律「前髪がうざったいからしてるだけだけど・・・」
梓「へー・・・前髪がねぇ・・・前髪がうざったいなら切ればいいんじゃないですか?」トコトコ
律「・・・別にカチューシャであげればいいんだから切る必要はないだろ・・・ってなんで近づいてくんだよ・・・」
梓「んー・・・」マジマジ
律「な、なんだよ、い、いきなり人の顔ジロジロ見んなよ」
梓「うん・・・やっぱ、顔は悪くないジャン」
律「なっ!?」
律「な、なに、言い出すんだよっ!?い、いきなりっ!?」
梓「だから、顔は悪くないって言ってるんですけど」
律「だ、だから、なんでそんなこと」
梓「先輩、そこのイス座ってください」
律「はい?」
梓「だから、そこのイスに座ってくださいって」
律「なんでだよ・・・」
梓「あー、もう、いいから座れってば」
律「・・・」
律「・・・」ストン
梓「まったく、素直にしたがってくださいよ、めんどくさい・・・」
律「・・・なんなんだよ、お前は一体・・・」
梓「私?私は先輩の後輩じゃないですか」
梓「ね?律先輩」ヨイショっ
律「」
律「・・・なんで私の上にまたがってくんだよ」
梓「だって、私先輩の後輩ですし」
律「なんなんだよ、その理屈は・・・わけわかんねーっつーの・・・」
梓「ドラムイスじゃないんだからもうちょっとイスに深く腰掛けてくださいよ」
律「・・・なんでだよ・・・つーか、降りろよ。だれか来たらどう説明すんだよ、この状況・・・」
梓「誰か来たら来たらでいいじゃないですか。別にやましいことしてるわけじゃないし」
律「・・・やましくなくても、おかしいから。梓が私にまたがってるっていう状況はおかしいから」
梓「いいからさっさと深く座ってくださいよ。私が落ちるじゃないですか」
律「・・・」
梓「はやく~」
律「・・・」ヨイショ
梓「よし、オッケー」モゾモゾ
律「いや、全然おっけーじゃねぇし」
律(あ~・・・もうなんなんだよ・・・いきなり梓からメールで)
『今すぐ部室にきてください』
律(なんてメールが着たから何事かと思っていそいで来てみたら・・・)
梓「♪~」
律「顔がちけぇよ」ボソッ
梓「ん?なにか言いました?」
律「・・・言ってません」
梓「そうですか」
律「・・・」
梓「♪~」
律(今日、バイトだったんだけどなぁ~。きっとクビだな、こりゃ)
律(ていうか、今日の梓はなんなんだよ・・・)
律(私にいきなりド田舎先輩って言ってきたり、カチューシャにいちゃもんつけてきたり)
ぎゅ
律「うぐっ!?」
梓「んー・・・やっぱ唯先輩と比べると柔らかさが足りないっていうか、物足りないっていうか・・・」
律「あ、あずさぁ!?い、いきなりなにすんだよ!!」
梓「なにって、抱きついてるんですけど。それがどうかしました?」
律「」
梓「まぁ、でも、暖かさは唯先輩と同じくらいかな?」ギュ
律(な、なんなんだよぉ・・・助けて澪ぉ・・・)
梓「♪~」
律(ケータイで助けを呼ぶにも、バッグが長いすの上だよ・・・ん?)
梓『あ、荷物は長いすの上においてください』
律『おう!おーけーおーけー』ドサッ
律『で?どうしたんだよ、今すぐ部室にこいだなんて。これでも私忙しいんだぞ?』
梓『あのですね・・・律先輩、いや』
梓『おいド田舎』
律「・・・」
律(長いす・・・ケータイ使えなくするフラグだったのか・・・?まさかな)
律(つーか、ド田舎先輩って・・・こいつは・・・)チラッ
梓「う~ん・・・やわらかさがぁ・・・」ギュ
律「・・・」
律「おい、梓」
梓「なんですか?」
律「そんなにいうなら何で私じゃなくて唯を呼ばなかったんだよ」
梓「唯先輩?なんでですか?」
律「そうだよ。さっきからやわらかさがーとか、暖かさが唯と同じとか言ってんじゃん」
梓「・・・」
律「そんなにグダグダいうなら、最初っから唯を呼べばよかっただろ?」
梓「・・・」
律「だいたい、人を呼び出しておいて、ド田舎先輩だ、カチューシャが変だとか」
律「かと思ったらいきなりだきついてきたり・・・先輩なめるのも大概にしろよ?」
梓「・・・」
梓「・・・」
律「おい・・・なんか言えよ、さっきの勢いはどうしたんだよ?」
梓「・・・めてんのはどっちですか」
律「なんだって?」
梓「なめてんのはどっちですかって言ってるんです!!」
律「はい?」
梓「先輩、大学生ですよね!?」
律「一応は・・・」
梓「一応ってなんですかっ!?大学生でしょ?」
律「は、はい。ですね」
梓「高校のときはカチューシャしてても
『まぁ、まだ社会的にも高校生なら』って感じがあったから、まぁ、我慢してましたよ!」
律「なにをだよ」
梓「高校卒業して、きっと大学生になったらカチューシャもさすがにとるんだろうな、大学生デビューするんだろうな、って思ってました」
律「・・・しかとですか」
梓「でも、ど う し て!!」カッ
律「おわ!?」
梓「どうしてまだカチューシャしてるんですか!!あなたはっ!!」
律「えっ!?ど、どうしてって・・・別に・・・いいだろ・・・私の勝手だし」
梓「そうやって、『私の勝手』って言ってわがままきめこんでどれだけの人が失望したかわかってるんですか!?」
律「えー!?」
梓「今日だって、今日だって・・・先輩のためにわざわざ部室借りてみんなには今日部活休みっていったのに」
律「だから人こないのかよ・・・」
梓「そうです」
律「つーか、なんで部室なんだよ。別にどっか、店とかでもよかっただろ・・・」
梓「なんというか、先輩がなつかしいって思うかなって思って」
律「いや、・・・たしかになつかしいけどさ、その気の使い方はちょっとおかしいぞ?」
梓「おかしいのは律先輩のほうです!!大学生にもなってカチューシャなんかして!!」
律「いや、だから、それは」
梓「こんなカチューシャなんてこうしてやるっ!!」グイッ
律「い、いてっ!?お、おい、い、いたっ!?ひっぱんなよ!!」
ぽーん
ぱさっ
梓「・・・」
律「ああたたたたたたた!!!梓ぁ!!なにすんだよ!!!乱暴にひっぱったらめちゃくちゃ痛いんだぞこれ!!」
律「前髪もうっとーしーい。てか、こんなに伸びてたのか・・・うへぇ・・・」
梓「・・・」
律「・・って・・・あ、あずさ?おーい」
梓「いい・・・」
律「え?」
梓「すごく・・・いい・・・やっぱ、さいこーですよ、律先輩」ウットリ
律「は、はい?なに言ってんだ、お前」
梓「私、ずっと思ってたんです。どうして先輩はカチューシャしてるんだろうって」
律「へ、へーそうなんだ・・・」
梓「はい。だって、顔は結構整ってるし、黙ってれば美人の部類に片足つっこんでそうでつっこんでないっていうか」
律「おい。色々とおい」
梓「でも、そんないえないじゃないですか『カチューシャ外してくださいよ』なんていきなり」
律「いや、別にいえるだろ・・・それくらい」
梓「いえませんよ、きっと先輩が在学中に言ってたら先輩のファンクラブできてましたもん」
律「いや・・・それはないだろ・・・澪じゃあるまいし」
梓「先輩は先輩が思ってるよりも、ずっとかわいくてかっこいいんですよ?」
律「・・・え?///」カァアア
梓「女子大入ったから、カチューシャとっても別に安心だなって思ってたのに」
律「安心って・・・なにが?てか、さっきお前結構こっぱづかしくなるようなこと言わなかった?」
梓「安心って、律先輩をとられる心配です」
律「と、とられるって・・・なんだよ、それ」
梓「だって、いやじゃないですか。私が知らないとこで先輩が他の人と仲よくしたりとか・・・」
律「・・・ごめん。言ってることがよくわからない」
梓「もう・・・だから、先輩は田舎臭いんですよ・・・この鈍感」
律「え?なにが鈍感?てか、お前、今日キャラおかしくね?」
梓「だから、つまり、私が律先輩のこと好きってことです」
律「うえぇ!?」
梓「えへへ、言っちゃった」
律「いや、ちょっとまてまてまて。今までのどこを要約したらお前が私を好きだってことになるんだよ」
梓「え?なにいってんですか。最初から全部読んでたらわかるじゃないですか」
律「いっやっ!!全然わかんないっ!!っぜんんぜんっわかんないよ!!」
梓「ったく、だからド田舎なんだよ」
律「そのド田舎っていう時点で絶対嫌いだろ、お前、私のこと嫌いだろ!?」
梓「いや、だから好きですってば」
律「なんでだよっ!?」
梓「とにかく、私、先輩のこと好きなので付き合ってくださいよ」
律「いや・・・ちょっと、私はそういう趣味はないっていうか・・・」
梓「・・・え」
律「あ、いや、その、別に梓みたいな人のことを否定するわけじゃないんだけどね!!」ワタワタ
梓「・・・先輩、私のこと嫌いですか?」
律「いや。。。好きか嫌いかって聞かれたら、好きだけど、別にその好きっていうのじゃなくて・・・ええっと・・・」
梓「そんな・・・私・・・」
律「あ・・・(き、傷つけた?)」
梓「いったん私を抱いてくれれば、忘れられなくさせられる自信があるから大丈夫ですよ♪」
律「」
最終更新:2011年08月21日 21:19