律「全く・・・それより唯、家ではどうだった?ちゃんと言いつけは守ったか?」

唯「へ?」

律「だからー英語使っちゃ駄目ってさ」

唯「あ、あぁ、うん!もっちろん!」ギクゥッ!

律「そうか!偉いぞ!」

紬「唯ちゃんは英語を日本語に置き換えるのも上手だったし、気をつけているのなら0回と考えて良さそうね?」ニコニコ

律「おう、そうだな!」ニヤニヤ

唯「うん?なんで二人ともニヤニヤしてるの?」

律「いーや、なんでもない」ニッシッシ

唯「なんか隠してるでしょー?」ムー


ピロペロピン♪


律「おっと、私のだ」

唯「音切っておかないと怒られるよ?」

律(マナーモードと言わないとは・・・さすが唯だぜ)

紬「誰から?」

律「・・・憂ちゃん」

唯「へ?」

紬「あらあら」ニコニコ

唯「・・・ま、まさか」


律「・・・124回」

唯「な、何が?」ヒヤヒヤ

紬「それはもちろん・・・」

律「昨日唯が家で英語を使った回数だ」

唯「のぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

律「おい、唯!これはどういうことだ!」

唯「憂が私を裏切ったぁ!」

律「お前は私達を裏切っただろ!?」

紬「唯ちゃん、説明しなさい!」


ペンペロペン♪


律「お?また憂ちゃんからだ」

律「なになにー・・・唯が昨日使った英語・・・?」

紬「私にも見せて!」

唯「憂ぃ・・・信じてたのに・・・」シクシク

律「ほら」


これは昨日お姉ちゃんが使った英語とその回数を書き出したものです。

エフェクター・・・2回
イート・・・2回
ライス・・・2回
ディナー・・・2回
バスルーム・・・3回
ベッド・・・3回
ライト・・・3回
キッチン・・・3回
ベジタブル・・・3回
テーブル・・・3回
ミート・・・4回
リビング・・・4回
テレビ・・・7回
ギター・・・20回
憂ガール・・・28回
チョップスティック・・・35回


律「・・・唯、この憂なんちゃらってのは、なんだ?」

唯「憂は女の子だからそう呼んでみました!」

紬(箸のエンカウント率が半端ない件について)

律「お前は普段からこんな英語を使ってるのか?」

唯「ううん、昨日はずっと英語使わないように我慢してたからたくさん使っちゃったんだ!」フンスッ

紬「あらあらまあまあ」

唯「でも・・・まさか憂がそれを数えてるなんて・・・」

律「ふふふ、抜かったな唯。私がみんなと別れた後すぐに連絡したんだよ(何を何回言ったかの報告はお願いしてないけど)」フフン

唯「うー!」

律「ちなみに今日の部活までの時間、梓の監視もお願いしたぜ」


紬「こういうことには熱心ね」

律「うるせーやい」

唯「・・・124回ってことは、24回の罰が・・・」

律「残念だったな」ヘヘン

紬「たくさん罰を考えないとね?」

律「もうこの際だから唯も包帯でいいんじゃないか?」

紬「うーん」

律「もしくは全身眼帯」

紬「悪くないわね」

唯「やめてぇー」


紬「わかったわ、24個の罰をすぐに考えるのは難しいから、まず・・・」

律「まず?」

紬「間違い100回分の罰を考えました」

唯「なに・・・?」

律「100回分って・・・こりゃ相当の罰だな!」ニシシ

紬「今日の4時間目の授業に激しく食らいついて。いかにも『勉強熱心です!』って感じで」

律「えー?そんなんでいいのか?」ブー

紬「唯ちゃんは授業中寝てることが多いからね。起きてないといけないだけでもかなり辛いはずよ」

律「そんなもんかぁ?」

紬「さらに食らいつくっていうことはわからないことや曖昧なことはどんどん質問するという事」

律「あ、あぁ。それはわかるけどさー」

紬「ガタガタ言うなや」

律「はい・・・」



唯「じゃあ、とりあえずは4時間目にしっかり授業受けて、わからないことは手あげて質問ってことでいい?」

紬「えぇ。授業が終わった後できちんと理解しているか私から質問をするからね。知ったかぶりは通用しないわよ?」

唯「わかったよー。でもそんなのでいいんだ!よかった!」

律「私なんか一日中眼帯なのに・・・」

紬「いいから。ほら、そろそろ予鈴が鳴るわ」

律「お、おう」

唯(あ、そうだ・・・りっちゃんがその気なら私も・・・)ピッ



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その頃


和「澪、遅かったわね?」

澪「あぁ、ちょっとバスが遅れてたんだ」

和「そうだったの。朝から災難ね」

澪「遅刻しないだけよかったかなー」ノビー

和「まあそれもそうね」

澪「1時間目は、古典だっけ?」

和「えぇ」

澪「えっと・・・しまった、ノート忘れてきた・・・」

和「何してるのよ・・・」

澪「昨日予習してきたんだけど、机の上に置きっぱなしだ・・・」

和「それじゃ予習の意味があまりないわね」

澪「うー・・・これじゃ唯みたいだな」

和「あら、それは違うわ」

澪「えー、唯なんかはこういう忘れ物しょっちゅうしてるんじゃないのか?」

和「それはそうだけど・・・あの子は予習なんてしないからノートの忘れ物なんてほとんどしないわよ」

澪「唯・・・」

和「そういえば唯に聞いたんだけど、あなた達面白いゲームしてるそうね?」

澪「面白いゲーム・・・?あぁ、英語使っちゃ駄目ってヤツか?」

和「そうそう」

澪「そうなんだよ。意外なことに唯が無茶苦茶強いんだよ」


和「あの子、何故かそういうのは得意なのよね」

澪「不思議だよなー・・・私はてっきり唯が一番最初に罰ゲーム受けると思ってたのに・・・」

和「ねぇ、澪?」

澪「ん?なんだ?」

和「さっきから罰ゲームって言ってるけど、本当は言っちゃいけないんじゃない?」

澪「ん?あぁ、まあな。でも律たちもいないし、しばし休戦ってことで」

和「でもムギと律と唯は今も・・・」

澪「まあ、そうだな。大丈夫だって!バレなきゃセーフだよ」ハハハ


キーンコーンカーンコーン


和「あら、予鈴だわ」

澪「おっと」

和「あと・・・コレあげるわ」

澪「これ、ルーズリーフじゃないか」

和「えぇ、とりあえず古典の授業はこれで凌ぎなさい」

澪「ありがとう!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1時間目終了後


梓「ふー」

憂「どうしたの?」

梓「ううん、やっと1時間目が終わったなーと思って」

純「お昼まであと3時間もあるよ・・・」

梓「うーん、何して暇潰そうかな」

純「いや、授業受けようよ」

憂「こんなのことの繰り返しが高校生活で・・・大人になったらそんな暇つぶしをして無駄に過ごした日々が眩しく見えるんだよね、きっと・・・」

梓「いや、いいから。そういうしんみりした雰囲気いらないから」

純「そういえば、今日さ」

憂「うん?」


純「隣のクラスにジャズ研の友達のジャズ子っていうのがいるんだけどね」

梓「うん、たまに純と話してるところ見るよ」

純「その子にツインテールの子って純の友達でしょ?って聞かれたんだ」

梓「えーと、私のことかな?」

純「ジャズ子ってば意味わかんないんだけどさ・・・」

ジャズ子「よーっす!純、元気ー?」

純「噂をすれば・・・」

ジャズ子「あ!昨日のどじょうすくいの子だ!」





梓「」


ジャズ子「ねぇねぇ、昨日校門の前でどじょうすk」

梓「お前ちょっとこっち来い」グイッ

ジャズ子「へ?」

梓「ちょっとこの子借りるよ」バタン

純「・・・あ、あれ?ジャズ子と梓って知り合いだっけ?」

憂「うーん、どうだろう?」





空き教室


梓「というわけなんだ」

ジャズ子「なんだー罰ゲームだったんだ」

梓「そうそう、だからこのことは是非内密に・・・」

ジャズ子「わかったよ!」

梓「ありがとう!」

ジャズ子「もう言いふらさないね!」

梓「・・・『もう』?」

ジャズ子「クラスの子には話しちゃったんだよねー」タハハー


梓「・・・何人くらい?」

ジャズ子「うーん、そんなにたくさんじゃないよ?」

梓「じゃあ数人か。・・・悪いんだけど、口止めしておいてもらえるかなぁ?」

ジャズ子「うん!わかったよ!」

梓「ちなみに何人くらいに言っちゃったの?3人?4人?」

ジャズ子「ううん、20人くらい」

梓「口止めしても思いっきり手遅れだし!!!」

ジャズ子「うん、私もちょっと思ったー」

梓「・・・」

ジャズ子「だって、あれは人に言いたくなるよ。女子高生が校門の前でどじょうすくいだよ?」

梓「うるさい黙れ」

ジャズ子「でも可愛かったよー?がに股でほいさほいさってさー」

梓「言い残すことはそれだけか?」

ジャズ子「・・・へ?」



梓「おっと、いけない。そろそろ2時間目が始まる!」

ジャズ子「・・・」ピクピク

梓「ちょっと悪いんだけど、この空き教室掃除しといてくれる?」

ジャズ子「・・・」ピクピク

梓「それじゃね!」ダッ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

2時間目終了後



律「わかってると思うけど、今の授業のは間違いとして数えないからな?」

唯「わかってるよー、英語の授業は仕方ないよねー」

紬「えぇ、みんな回数がとんでもないことになっちゃうものね」

律「そういうこと!」

教科委員「みんなー!聞いてー!」

律唯紬「ん?」

教科委員「次の数学の授業が始まる前に、この間やった小テストを返すねー!」

律「うわ・・・」

唯「どうしたの?」

紬「りっちゃん、顔色が悪いわよ?」

律「・・・絶対追試だ・・・」

紬「大丈夫よ、10点満点で5点以上取ればいいのよ?簡単よ」

唯「私は今回は大丈夫だと思うなー」

律「・・・絶対5点も取れてない・・・」

紬「例えばりっちゃんが3点で私が7点なら、私の2点をあげる」

律「ムギぃぃぃ!!」ギュー!

紬「あらあら」

律「そんなこと出来ないのはわかるけど・・・気持ちが嬉しいぜ!!」スリスリ

紬「うふふ(りっちゃんに優しい言葉をかけて抱きつかせる・・・計画通りだわ!)」ニヤリ

唯「りっちゃんはそうやって誰にでも愛を振りまくんだね?」

律「なっ!恐怖の答案を振りまいてる教科委員よりマシだろっ!」

紬(あら、テストを答案と言うなんて、りっちゃんなかなかやるじゃない)

教科委員「・・・ひどい言われ様ね・・・」

律「あれ、いたのか?」タハハ

教科委員「ほら、律。恐怖の答案を届けに来たよ」

律「うっ・・・」


唯「教科委員ちゃん、私のはー?」

教科委員「えっと、唯のは・・・コレね、はいどうぞ」

紬「りっちゃん、見ないの?」

律「怖くて見れない」

唯「じゃあみんなでいっせーの!で見ようよ!」キャイキャイ

紬「あら、いいわね」

教科委員「楽しそうね?はい、これ。ムギの分ね」

紬「ありがとう♪」

唯「じゃあいくよー?」

律「うう・・・いいぜ」


紬「しゃらんらー」

唯「さすがムギちゃん、余裕だなー」

紬「いえいえ♪」

律「ムギの余裕が羨ましいぜ・・・」

唯「・・・」

律「・・・」

紬「・・・」

唯律紬「いっせーのーせっ!」

律「」

唯「」

紬「」

唯「やったぁ!6点だ!」

紬「うふふ、満点だわ♪」

唯「りっちゃんは!?」


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最終更新:2010年01月23日 00:17