高校放課後!

梓「よし!部活に行くよ!」

憂「練習だね」

純「やっと放課後かー。待ちくたびれたよ・・・」

梓「今日はとことん練習するからね!」

純「・・・気合い入ってるところ悪いけどほどほどにね」

憂「うん。いつも通りで」

・・・

梓「・・・ふぅ。いい感じだったね」

純「だね。気持ち良かったよ」

憂「ちょっと休憩にしようか」

梓「うん。そうしよう」

純「・・・あれ、外が」

憂「わっ、凄い雨雲」

梓「いつの間に・・・。さっきまであんなに晴れてたのに」

純「折りたたみ傘持って来ててよかったぁ」

梓「傘持ってきてない・・・。どうしよう・・・」

ポツポツ・・・

憂「・・・降りだしちゃったね」

純「どうする?強くなる前に走って帰る?」

梓「今からじゃ間に合わないよ。それにすぐ止むかもしれないしさ」

憂「そうだね。じゃあお茶にしようか」

純「休憩~」グテーッ

・・・

ザーッ

梓「・・・」

純「うーむ。大雨ですな」



大学!

律「今日はたくさん練習できるな!」

唯「うん!夕方の講義ないしね!」

澪「久々に練習できるな」

紬「昨日はごめんね・・・」

律「なんで謝ってるんだよ。ほら、準備準備」

紬「・・・うん!」

律「よし、早速いくぞー!」

唯「おー!」

・・・

律「うむうむ。練習が捗るなぁ」

澪「まだ走り気味だけどな」

唯「やっぱり演奏っていいよねぇ」

紬「うん。楽しいもんね」

律「おっし!もう一回合わせたら休憩な!」

唯「おっ、いいねぇ」

澪「・・・今日は珍しく練習してるし、いいかな」

紬「あっ、高校は放課後の時間ね。あずにゃん達もこれから練習かぁ」

唯「だね。私達も負けないようにがんばらなきゃ!」

ポツポツ・・・

唯「あっ、雨だ・・・」

律「本当だ。こりゃ強くなるかもな」

澪「唯達は傘持ってきてるか?」

唯「私は持ってるよ!憂が持たせてくれたんだ!」

紬「あ・・・」

律「もしかして持ってきてないのか?帰る時貸してやろうか」

紬「あずにゃんも、持って行ってない・・・」

唯「わ・・・、それは心配だね」

澪「病み上がりだからな。確かに危ないかも」

律「じゃあ早めに帰って傘届けてあげたら?」

紬「・・・いいの?」

律「今日は十分練習したしな。梓の方が大事さ」

唯「そうだよ。早く持って行ってあげてね」

澪「走って転ぶなよ」

紬「みんな・・・」ウルッ

律「ほれ、傘貸してやるから。梓によろしくな」

紬「・・・うん。いってきます!」ダッ

唯律澪「いってらっしゃーい」

ザーッ

純「こうしてると前のこと思い出すよね」

梓「前?」

純「先輩達が修学旅行に行ってさ、ここで演奏したじゃん」

憂「そういえばそのときも雨だったね」

梓「・・・でも、今回は止みそうにないね」

純「だねぇ・・・」

プルルルル

憂「梓ちゃん、携帯」

梓「ん?ムギちゃんだ。もしもし」

紬『あずにゃん!』

梓「は、はい!」

紬『まだ学校にいる?傘持って行ってないでしょ』

梓「はい。学校にいますし、傘ないです・・・」

紬『よかった、そのまま待っててね。持って行ってあげるから』

梓「えっ。いいんですか・・・」

紬『いいもなにも、ずぶ濡れで帰るつもり?』

梓「あう・・・」

紬『ふふっ、もう少しで着くから待っててね』ピッ

純「ムギ先輩から?」

梓「うん。傘持ってきてくれるって」

憂「やさしいね」

梓「・・・えへへ」

純「もうすぐ着くの?」

梓「そう言ってた。早いけど解散にしちゃう?」

純「なら玄関で待ってよう。私服だと入りづらいだろうし」

梓「・・・純にしては気がきくね」

純「素直に褒めなさいよー」

・・・

紬「お待たせー」パチャ

梓「わざわざすみません・・・」

紬「ふふっ、いいのよ。また風邪ひいたら大変だもの」

紬「はい、あずにゃんの傘」

紬「こんにちわ。純ちゃん、憂ちゃん」

憂「はい。お疲れ様です」

梓「さて、じゃあ帰ろうか」

純「そうしますか。折り畳み傘は」ゴソゴソ

純「・・・あれ?」

純「あれ!?」ガサガサ

梓「純・・・、あんたまさか・・・」

純「・・・ない」

憂「純ちゃん・・・」

紬「あら・・・」

純「そんな・・・、確かに入れたと思ったのに・・・」グスッ

梓「・・・はぁ、今回だけだよ。はい」スッ

純「えっ、梓は?」

梓「ムギちゃんと同じ傘で帰るよ。いいですよね?ムギちゃん」

紬「う、うん」

紬「(あ、相合傘・・・)」///

純「うぅ・・・。恩に着るよ・・・」

梓「これで純まで風邪ひいたらやだしね」

純「ありがとう。梓、ムギ先輩」

憂「じゃあそろそろ帰ろうか」

紬「う、うん!」

ザーッ

憂「じゃあね。また明日」

純「傘ありがとー。明日返すよー」

梓「うん。じゃあね」

紬「ほら、もっと寄らないと。肩濡れちゃってる」

梓「ムギちゃんこそこっちに傘寄せすぎですよ。右肩びっしょりですよ?」

紬「私よりもあずにゃんよ。病み上がりだしね」

梓「もう、いつまでも病人扱いしないでください」

紬「それがいやならもっとくっつかないとね」ギュッ

梓「・・・もう」///

テクテク

紬「相合傘できてうれしいんだけど・・・」

梓「歩きづらくて転びそうですね・・・」

紬「足引っかけちゃダメだからね!」

梓「そんなことしませんよ・・・」

梓「・・・わっ!」ズルッ

紬「!」ガシッ

梓「あわわわ・・・、鉄格子で滑りました・・・」

紬「間に合った・・・。もう、気を付けてね」

梓「うぅ・・・。雨は嫌いです・・・」オソルオソル

紬「足元注意ね・・・」

紬「これだけくっつけば濡れないわね」

梓「ほとんど抱き合ってるようなもんじゃないですか・・・」

紬「でもその分あったかいわよ」

梓「・・・そうですけど」///

梓「でも、これで滑ったら確実に二人とも転びますね」

紬「・・・気を付けましょう」

梓「善処します・・・」

紬「部屋までもう少しだからね。それまで・・・」

梓「・・・雨がどんどん強くなってますよ」」

・・・

紬梓「ただいま・・・」

紬「結構濡れちゃったね・・・」

梓「風も出てきましたからね・・・」

紬「ご飯の前にお風呂にしようか。あったまらなきゃ」

梓「それがいいです。ちょっとお湯張ってきますね」トトトッ

紬「あぁ・・・。廊下がびしょ濡れに・・・」

紬「後で拭かないと」

ジャボボボボ

梓「」ブルッ

紬「寒い?」

梓「・・・少し。早く溜まらないかなぁ」

紬「今日はちょっと熱めにしようか」キュッ

梓「はい。お風呂上がりの日課もホットミルクにします」

紬「こんな日でも唯ちゃんはアイス食べてそうね」

梓「それは間違いないですね」



唯「ハクシュ。私も風邪かなぁ?」


――――

紬「溜まったわよー」

梓「早く入りましょう・・・」ヌギヌギ

紬「慌てて脱いで転ばないでね」

梓「ではお先に」パチャ

梓「熱!」ビクッ

紬「だ、大丈夫!?」

梓「・・・ちょっと熱すぎます」

紬「えっと」チョン

紬「・・・っ、・・・ごめんなさい」

梓「水投入します」ジャボボ

・・・

梓「もういいかな?」ツンツン

梓「よし。大丈夫」ザパッ

紬「ごめんねぇ・・・」

梓「気にしないでください。ほら、ムギちゃんも」パチャパチャ

紬「うん」ザパッ

紬「わぁ、あったかい」チャプン

梓「雨で濡れて寒かったから余計にあったかく感じますね」

紬「気持ちいい・・・」

・・・

チーン

梓「よし」パカッ

梓「・・・ふぅ。ホットもなかなか」ズズッ

紬「ね。おいしい」ズズッ

梓「クッキーとか食べたくなりますね」

紬「これからご飯作るんだからダメよ」

梓「言ってみただけですー」

紬「これ飲んだら作ろうか」

梓「はいです!」

梓「」ズルズル

紬「お蕎麦もおいしい」

梓「今日はあったかいものづくしですね」

紬「えぇ。冷えないように内側からあたためないと」

梓「もうポカポカです」

紬「ふふっ。明日は晴れるみたいだからこの寒さも今日だけね」

梓「みたいですね。でも今度からは折り畳み傘を携帯します」

紬「急な夕立もあるかもしれないし、その方がいいかもね」

梓「そうします。・・・おいしい」ズズッ


紬梓「ごちそうさま」

梓「ふぅ。身体が熱いです」パタパタ

紬「ねっ。さて、後片付けしようか」

梓「はい!」

梓「ムギちゃんはこの後なにするんですか?」ジャーッ

紬「レポート出てるから進めちゃう」

梓「そうですか。がんばってください!」

紬「ふふっ、あずにゃんもね」



自室!

梓「・・・」カリカリ

梓「よし!宿題終了」

梓「この後どうしようかな。ムギちゃんはまだレポート書いてるっぽいし」

梓「雨でギター置いてきちゃったし、歌の特訓はできないし・・・」

梓「うーん・・・」

梓「・・・」

梓「そうだ!」ピコーン

梓「GWに行きたい場所少し調べてみよう」カチッ、ヴィーン

梓「ふむふむ」

梓「遊園地かぁ、楽しそう」

梓「そういえばムギちゃんって絶叫系って平気なのかな?」

梓「・・・面白そう」

梓「他は・・・」カチカチッ

梓「水族館もいいなぁ。・・・おっ、動物園もいいかも」

梓「この前は動物園行けなかったんだよね・・・」

梓「今回は純も来るしいいかも」

梓「でも純って遊園地とか好きそうだなぁ」

梓「よし、この3ヵ所は提案しよう」

梓「近いうちに会議するって言ってたけどいつなんだろ?」

梓「律先輩に聞いてみようかな?」パカッ

梓「・・・まぁいいか」

梓「他に面白そうなところあるかな~?」カチカチ

カチャ

紬「ただいまー」

梓「あ、もうレポート終わったんですか?」

紬「・・・ちょっと休憩」

紬「なにか調べ物?」

梓「はい。GWにどこか面白そうなところないかなぁって」

紬「へぇ。どこかいいところあった?」

梓「遊園地、水族館、動物園・・・。その辺ですかね、人気なのは」

紬「・・・遊園地」

紬「(回るコーヒーカップ、沈む夕日、観覧車・・・)」

紬「」ポッ

梓「?」

紬「どこも楽しそうね!」

梓「ムギちゃんはこの中ならどこがいいですか?」

紬「遊園地も楽しそうだし、水族館でマンボウとか見てみたいし、動物園でコアラも見たいし」

梓「マンボウ・・・」

紬「どこも行ってみたい!」

梓「そうですか。ふふっ、楽しみですね」

紬「うん!みんなとの会議でこの中のどれかになるといいわね」

梓「はい。個人的には動物園を押したいです」

紬「さて、いい気分転換できたし。もうちょっとやってくるわね」

梓「がんばってください!」


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最終更新:2011年09月14日 02:29