紬「今日のお菓子はポッキーよ」

澪「ポッキー?ムギにしては随分庶民的だな」

紬「ベルギー王室御用達のポッキーなのよ」

澪「へー、そうなんだ」

紬「そうだ!せっかくポッキーあるんだからポッキーゲームしましょ」

唯「ポッキーゲームって?」

梓「ポッキーの端と端を2人で咥えて食べるんですよ。で、残ったポッキーの長さが短い方が勝ち。キスしちゃったら負けです」

澪「そんなのくだらない」

律「あららー、お子様の澪ちゅわんにはハードル高すぎましたか。プププ」

澪「ムッ!やりたいならやっても良いぞ」

紬「負けた方のペアには罰ゲームがあるわよ」

唯「面白いね」

紬「クジを作ったわ。赤が二個、青が二個、白が一個入ってるわ。同じ色のを引いた二人がペアよ」

紬「白を引いた人はゲームには不参加だけど罰ゲームの内容の決定権があるわ」

律「よっしゃ」

紬「じゃあ、私から引くわね」ごそごそ

紬「ああん残念、白だわ」

律(罰ゲームはムギが考えるのか。何か恐ろしい)

紬「次、梓ちゃんどうぞ」

梓「あ、はい」ごそごそ

梓「青ですね」


紬「じゃ次、澪ちゃん」

澪「はいはい」ごそごそ

澪「・・・あ、青だ」

紬「澪ちゃんと梓ちゃんのペア決定ね」

澪梓「///」

律「澪と梓のポッキーゲーム決定!!」

唯「わーい」

澪「ううぅ///」

梓「あぅ///」

紬「じゃ、残るは赤2個だから唯ちゃんと律ちゃんがペアね」

唯律「あっそうか///」

紬(ニヤリ、計画通り)

そう、このくじ引きはインチキ。

箱の内側に最初から白を貼り付けておいたのを自分で引く時剥がしただけ。

自動的に私がペアから外れる。

そして、罰ゲームの決定権を握る。

読んでて良かったカイジ、ティッシュ箱くじ引き対決 ざわざわ


紬「どっちのペアからやるの?」

澪「律達からやってくれよ」

律「おう、良いぜ」

紬「はいポッキー」

唯「私チョコの方が良い」

律「私はどっちでも良いよ。ほらチョコの方」

唯「わーい、律ちゃんありがとう」

紬「じゃ、お互い端っこ咥えて」

唯律「ふぁい」ぱくっ

律(唯分かってるな?澪達はヘタレだからどうせかなり長さを残して止める)

律(余裕を持って止めても勝てるんだからな?)

唯(ベルギー製のチョコだもん沢山食べないと損だよね)

梓「見てるこっちも恥ずかしいですね///」

澪「その恥ずかしいのを私達もこれからやるんだぞ///」

梓「そうでしたね」

紬「じゃスタート!」

パキパキパキッ

律(こいつ分かってねえぇえ!)

唯「ふぉのひょこおひしい」訳:このチョコ美味しい

律「ゆひ、ふおっふ!!」訳:唯、ストップ

唯「はっ!」ぴたっ

紬「ここでストップね。計測します」

紬「残り何と1センチ!」

律(危うく唯とチューしちゃう所だっだ///)ドキドキ

唯(もっと食べたかったのに)

梓「ギリギリでしたね///」

律「こりゃ勝ちは決まったな」

紬「次は澪ちゃんと梓ちゃんよ」

梓「あの、本当にやらなきゃ駄目ですか?」

律「ギブアップしても良いんだぜ?そのかわり罰ゲーム決定な」

澪「ぐぬぬ、仕方ないやるぞ梓」

梓「はい」

紬「はいポッキー」

梓「あ、澪先輩チョコの方どうぞ」

澪「私はどっちでも良いんだけどな」

紬「じゃ、お互い端っこ咥えて」

澪「はいよ」ぱくっ

唯「ほらあずにゃんも」

梓「あの、あの///」

律「早くしないとチョコ溶けちゃうぜ」

梓「あぅ・・・」

律「梓、澪とポッキーゲームやるのそんなにイヤなのか?」

梓「そ、そんな事ありません!ヤッテヤルデス!!」ぱくっ





紬「じゃスタート」

ポキポキポキッ

澪「ひょっ、あずふぁたうぇるのはやすぎ・・」訳:ちょっ、梓食べるの速すぎ・・

ちゅっ

澪梓「あ・・・」

唯「キスした」

律「したよな今?」

紬「したわね」キラキラ

梓「あの、澪先輩スイマセンつい勢いで///」

梓「・・・澪先輩?」

澪「・・・・・」

律「返事がない、ただの屍のようだ」

紬「じゃあ、澪ちゃんと梓ちゃんには罰ゲームね」

梓「やっぱりやらないと駄目ですか?」

律「駄目だ。これはルールだ」

梓「あんまり変なのは止めて下さいよ?」

澪「痛いのとか怖いのとかは勘弁な?」

紬「では、罰ゲームを発表します」

澪梓「ゴクリ」

紬「梓ちゃんはネコミミを付けて一日子猫になりなさい」

澪梓「へ?ネコミミ?」

唯(随分簡単な罰ゲームだね?)

律(ムギの事だからディープキスしろとか、ポッキー口移しで食べさせろとかかなと思ってたのに)

梓「ちょっと恥ずかしいですけどそれなら良いですよ」

澪「私は?何もしなくて良いのか?」

紬「ふっふっふ、澪ちゃんがこの罰ゲームのポイントよ」

紬「澪ちゃんは一日梓ちゃん(子猫)の飼い主になるの」

澪「飼い主?どういう事?まあ良いけど」

紬「まあ、やってみれば分かるわ。梓ちゃんがネコミミ付けたら罰ゲームスタートね」

唯「では、あずにゃんにネコミミ装着」シャキーン

罰ゲームスタート

梓「やっぱちょっと恥ずかしいですね///」

紬「駄目よ、梓ちゃんは今子猫なんだから語尾はにゃ~で」

梓「え?そうなんですか?」

梓「やっぱちょっと恥ずかしいにゃ~///」

紬「その調子よ」

律「やっぱ似合うな」

澪(梓は大変そうだけど、私は簡単そうだな)

紬「ちょっと一息ついてお茶にしましょう」

唯「そうだね」

紬「駄目よ梓ちゃん。子猫の座る場所は椅子じゃないわ」

梓「え?じゃあ何処に座れば良いのかにゃ?」

紬「飼い主の膝の上よ」

澪梓「え?///」

律(そうか、ムギの奴こういうのを狙って)

唯(天才過ぎるよムギちゃん!)

梓「じゃ、じゃあ失礼しますにゃ///」ぽふっ

澪「わわっ///」

唯「澪ちゃん、あずにゃん構って上げないと」

澪「わ、分かったよ///」

澪「ヨシヨシ」なでなで

梓「にゃ~」

紬(ほふうっ!これは想像以上の破壊力!)

律「梓も、もっと飼い主に甘えてみたらどうだ?」

梓「甘えるってどうやってやるのかにゃ?」

唯「こう、猫っぽく」

梓(猫っぽく・・・)

梓「にゃ、にゃ~」すりすり

澪「わわっ///」

律「これは伝説のほっぺたすりすり!」

梓(澪先輩のほっぺたすべすべ)

澪(梓のほっぺたぷにぷに)

梓(もっとすりすりしたい)すりすり

澪(もっとすりすりして欲しい)すりすり

澪(ぷにぷに、ぷにぷに・・・)

律「おいおい、いつまですりすりしてるんだ?」

唯「かれこれ10分はしてるね」

澪梓「ハッ!!!」

澪「ムギ、お茶にしよう。なっ」

梓「私もお茶が飲みたいにゃ」

唯「あずにゃんさっきから語尾のにゃは完璧だね」

紬「ハッ!私も見入ってしまっていたわ。そうねお茶にしましょう」

紬「はいどうぞ」

梓(ふう、一息つける)

紬「駄目よ梓ちゃん!!」

梓 ビクッ!

梓「な、何かにゃ?」

紬「澪ちゃんも何してるの?」

澪「何って・・・?」

紬「梓ちゃんは子猫なんだからそのまま飲んだら火傷しちゃうでしょ?」

澪「あ、猫舌か」

紬「ふーふーして冷まして上げないと」

澪梓「えええ?///」

律(ムギはこういう事考えさせたら天才だな)

澪「分かったよ」

澪「梓、カップ貸して」

梓「あ、はい」

澪 ふーふー

澪「はい、もう冷めただろ」

梓「ありがとございます///」

梓 ずずっ

梓(さすがにこれは恥ずかしい///)

梓「私ちょっとトイレ行って来るにゃ」ガタッ

唯「いってらっしゃい」

紬「駄目よ梓ちゃん」

梓(また駄目出しですか)

澪「今度は何だ?」

紬「飼い主の澪ちゃんがちゃんとトイレまで連れてって上げないと」

澪「あ、そうか。梓一緒に行こうか」

紬「違ーう!!!!」

澪梓 ビクッ

紬「抱っこして上げなくちゃ」

澪「ええ?」

梓「そんにゃ」

律「早くしないと梓が漏らすぜ」

梓 もじもじ

澪「えーい。もう抱っこでも何でもしたるわ!」

澪「行くぞ梓」ひょい

梓「にゃあっ」

バタンッ

唯「あずにゃんを軽々とお姫様抱っこ」

律「相変わらずスゲーパワーだな」

紬「何て素敵な絵面」ハアハア

律「ってかもっと嫌々やるのかと思ってたらあの二人結構ノリノリじゃないか?」

唯「そう言えばそうだね」

律「むしろ喜んでやってる気さえする」

紬「あの二人実はお互い好きなんじゃないのかしら?」

律「あ、ムギもそう思った?」

紬「律ちゃんも?」

律「あの澪が罰ゲームとは言え、あんな事するの意外だなって思ってさ」

唯「あんなに甘えるあずにゃん初めて見たよ」



廊下

純「あれは澪先輩?」

憂「梓ちゃん抱っこしてるね」

純「どうしたんだろ?」

純「澪センパーイ」

憂「梓ちゃーん」

澪梓「げっ!」

純「どうしたんですか?梓抱っこして」

梓「な、なんでもにゃいよ」

憂「なんでもにゃい?」

梓(しまった)

澪「あ、梓が具合悪くなっちゃったんでトイレまで連れて行く所なんだ」

憂「そう言えば梓ちゃん顔赤いね。大丈夫?」

梓「大したことないよ///」

純「所で梓、何でネコミミ付けてるの?」

梓(やば・・・)

澪「今度のライブの衣装合わせでな、梓」

梓「そ、そうなんだよ純」

澪「じゃあ、急ぎなんでこれで」ぴゅ~

純「梓をお姫様抱っこで抱えてあの走り」

憂「凄いね」

純「具合悪い梓が嬉しそうに見えるのは気のせいか?」



トイレ

澪「ふう、さあトイレ着いたぞ」

梓「ありがとうございます」

ジャー

澪「所で、ムギに駄目出しされるとイラッと来るのは私だけか?」

梓「あ、私もです」

澪「駄目出しされないように完璧に子猫と飼い主を演じれば良いんだよな」

梓「そうですね澪先輩。やってやりましょう」

ガチャリ

澪「ただいまっと」

唯「ちゃんと抱っこで帰ってきたね」

澪「梓、膝の上おいで」

梓「にゃ~」

律「自分たちから進んで」

紬「成長したわね二人とも」

澪「よーしよし」ゴロゴロ

梓「うにゃにゃっ」

唯「喉ゴロゴロ!」

澪「ほら梓ケーキだぞ。あーん」

梓「にゃーん」もぐもぐ

律「随分飼い慣らしてきたな」

紬(ああ、ここは天国かしら?)


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最終更新:2011年09月17日 20:09