アットウィキロゴ
唯「荷馬車がー、ゴトゴト、澪ちゃんをのせーてゆくー……」

澪「……」

唯「かーわーいーい澪ちゃん、売られてゆーくーよぉー」

唯「かなーしそうな瞳で見ーてーいーるーよー」

澪「……」ウルウル

唯「ドナドナドーナードーナー、澪ちゃんをのーせーてー」

唯「ドナドナドーナードーナー、荷馬車がゆーれーるー♪」


ゴトゴト……


唯「バイバイ澪ちゃん! バイバイ元気でね!! おいしいお肉になるんだよ!!」

澪「……うぅ」ブワッ


唯「……行っちゃったぁ」

憂「お姉ちゃん、泣かないで」

唯「泣いてなんかないよ。これもお金のため、生きるためだから」

憂「うん、いい牛だったね」

唯「澪ちゃんありがとう……このお金で私たちは今日もご飯をたべられます」




市場

和「ついたわ」

澪「……」

和「降りなさい。いまからあなたの買い手を探すから」

澪「……」シクシク

和「泣いてもだめよ。あなたは売られたんだから」


澪「……」

和「さぁ、しゃんとしなさい。競りにかけるわよ」

澪「……」

和「暗い顔しないで。商品価値が落ちちゃうじゃない」

澪「ううう……」

和「あなたほどの牛ならさぞや高く売れるでしょうね」

和「平沢牧場から安く買い叩いて正解だったわ」

澪「帰りたい……」

和「だめよ。私も生活がかかってるもの」


和「さぁよってらっしゃい見てらっしゃい。今日私がもってきたのは平沢牧場産の肉牛よ!」

和「この健康的なつややかな肌、実りに実った肉、今年度イチオシの最高の一頭!」

客「なんだなんだぁ?」

客2「ほぅ、なかなかいい牛だな」


和「とくにおいしい部分はここよ!」ポイン

澪「あうっ」

ぷるん……

客「おおっ!」

和「味も鮮度も抜群。買わなきゃ損よ」

和「それじゃ15万から!」

客「15万5千!」

客2「15万8千!」

客3「16万!2千!」

澪「うう……」

和(思ったより上がらないわね……)

和「16万2千でいいのかしら?」

客3「へへ、これだけ良い平沢牧場の肉が手に入ったら、念願のステーキハウスが開けるぜ」

澪「ひっ……」ガクガクブルブル

和「それじゃああなたに決定で」

??「20万だ」

和「!」

客3「!?」

和「20万ですって……?」

客3「お、オメーは!」

客1「ふわふわ通りのタイナカ……」

客2「何ッ! あのえげつねぇ商売で有名な……」

律「……落札だ」

和「20万でました! さぁほかにはいない!?」

澪「……」ブルブル

客2「馬鹿な、たかが肉牛に20万ムギ$だと?」

客3「頭とんでやがる……肉屋でもないくせに……」

客1「バカめ。破産しやがれ! てめぇ前から邪魔だったんだよ!」

律「……」

和「いいのかしら?」

律「あぁ、一括払いだ。ほらよ」

和「18、19、20……た、確かに」ペラペラ

律「もらってくぜ?」

和「えぇ……いいわよ」

律「よし行くぞー」グイグイ

澪「ひぅ……」

和「ちょ、ちょっといいかしら!?」

律「あん?」

和「お買い上げありがとう。だけどなんでこんな馬鹿げた値段で……」

律「……ピンときたから……かな?」


和「そう……またよろしく」

律「あぁ、こいつ以上にいいのがいたらな」

和(ふふ、大儲けしちゃった)

澪「嫌だー行きたくないー」

律「抵抗するなよ。お前は私のものになったんだ」

澪「ああああー嫌だー牧場に帰りたいよー」

律「やれやれ、先が思いやられそうだ」



タイナカ商店


律「どーん! 到着」

澪「ここで私は……」ゾクゾクブルブル

律「さてと、さっそく準備するか」

澪「うわあああん、解体されたくないー!」


律「これでやっとしみったれた仕事やめれるぜ」

澪「うううう……」

律「首輪みせて」

澪「……」

律「澪っていうのか。いい名前をもらったな」

澪「……帰りたい」

律「牧場暮らしってのはいいもんか?牛がどんな気分で日々を過ごしてるのか想像もつかないけど」

澪「うん、いいところ……毎日おいしいご飯がもらえて、お昼寝して、外を自由に歩けて……唯も優しいし」

律「あぁ。私も牛に生まれて牧場で暮らせたらきっとおおらかに育ったろうな」

律「ここは……ちんけな街だぜ全く。澪も売られちまって買われちまって気の毒にな」

澪「ごめんなさい……食べないで……おいしくないです」

律「澪の味を決めるのはお客さんだぜ」

澪「うわあああん」

律「の前に私も味見するけどな」

澪「やだぁ、やだよぉ……痛いのやだ……血怖い」

律「心配するな、無駄に高い金払ったんだ。とりあえすまでバラしはしねぇって」

澪「えっ?」

律「パッと見でも素晴らしい乳だ」

澪「……みるなぁ」

律「平沢牧場……噂には聞いてたがこれほどまでに良い仕事をするとはな」

もみゅ

澪「ひゃうんっ!」

律「おーおー、手に吸いつきなさる」

澪「や、やめ……」

律「やっぱり乳処女か。そうだよなぁ、肉牛だもんなぁ澪は」

澪「……あ、あの?」

律「まぁこれで糞まずかったら、バラし売りもありだけど」

もみゅもみゅ


澪「や、やめっ。うぅぁぁあ……」

律「んっと、どうするんだっけ? つまむんだっけ」

ギュウウ

澪「ああああっん」

ピュルルルルルウ……

律「お、出たでた。ってあちゃー、こぼれちゃってるよ。ビンどこ置いたっけな」

律「まぁ最初だし直飲みでいっか」

ちゅむ

澪「んっ……ぁぁぁ……」

律「……」チュウチュウ

澪「ひゃっ……あぁあう……あああっ」

律「……んぐ、ふぐ……」チュウチュウ

澪「やん……やめっ、ぁ……」

律「……く…………おあああああああ!!!」

澪「な、なになになに!?」

律「……くくっ、ククク……くははははっ」

澪「……怖い」

律「澪……お前……ックク」

澪「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」

律「まじで……ファンタスティックだぜ……美味すぎて思わず叫んじまった」

澪「……え?」

律「これなら1瓶で1,000ムギ$、いや、1,500ムギ$でもおかしかねぇな」

澪「……えっと」

律「よっしゃあ! 明日からタイナカ乳業として創業だ!!」

澪「はぁ……あの……私バラバラにされないですむ?」

律「おう」

澪「よ、よかったぁ……」ホッ

律「死にたくなければがんばっていっぱい乳をだせ!」

澪「うぇえええええん!! やっぱり帰りたいいいい!!!」

律「逃さないからなー♪ 私の牛だし」



その夜


律「さぁー澪ちゃん、たくさん食べるんだぞー」ニコニコニコ

澪「怖い……」

律「遠慮するなー?」

澪「……」

律「食え!」

澪「……うー」モグモグ

律「よしよし。好き嫌いするなよ。ちゃんと栄養面を考えてるんだからな」

澪「……」モグモグ

律「うまいか?」

澪「う、うん! おいしい……」

律「たくさん食って、いい乳だせよー」

澪「……」

律「不安そうな顔するなって。悪いようにはしねーからさぁ」

律「な?」

澪「……」

律「まぁ牛にお前からしたら人間なんて信用できないかもしれないけどさ」

澪「……あなたは」

律「律でいいよ」

澪「……律は、悪い人?」

律「かもな。ただのがめつい商売人さ」

澪「ほんとに?」

律「おう、それもこの辺じゃ札付きのな」

澪「私の乳を売って……うまくいくの?」

律「やってみなきゃわかんねーって。博打だ博打。あ、博打ってわかるかな」

澪「わからない」

律「……まぁぼちぼちいろいろ教えてやるよ」

澪「うん……」

律「とりあえずはここが家だと思ってゆっくりしろ」ナデナデ

澪「あの……なぁ律」

律「うん?」

澪「体綺麗にしてほしい……いつもは唯っていう牧場の」

律「あー! そうだよな。うんうん」

律「よし、じゃあ風呂入るか」

澪「ふろ?」

律「おう。気持ちいいんだぞ。わかしてくるからちょっと待ってな」

澪「うん……」


澪(唯……変なとこにきちゃったけど、私は元気だよ……)

澪(変なやつだけど、新しい飼い主も見つかったよ……)

澪(はぁ、牧場に帰れる日が早く来るといいなぁ……)

澪(人間の街の空気はあまりおいしくないから……)

澪「……」モグモグ

澪「このケーキってやつおいしいな」


律「おい入るぞー、こっちこい」

澪「うん」ヒョコヒョコ

律「長旅ごくろうさんだったな」

澪「……」グスッ

律「泣くなよ。なんか私が悪いことしたみたいじゃん」

澪「……」シクシク

律「ほら、これが風呂。つかってみろよ。暖かいぞ」

澪「……?」

律「えっと、こんな風にさ」

トプン ジャボン

律「ふー……生き返るー」

澪「生き返るのか? これに浸かったら死んでも生き返る?」

律「……いーから来いって」

澪「……」オソルオソル

律「きなさい!」グイッ

澪「わあっ」

ドボン

律「……な?」

澪「はぁ……あったかい……」

律「あはは。お湯こぼれてる」

澪「でも狭い……」

律「しゃーねーじゃん。金ないから狭いんだよー」

律「ほれほれー飼い主様が洗ってやるぞー」

さわさわさわ

澪「ふぁっ、やめっ」ジタバタ

律「こぉーら暴れるなって。お湯どんどんこぼれるじゃんかー」

澪「だって……びっくりした」

律「ははは、こんだけくっついてると洗いやすいわ」


澪「手でされるとくすぐったい……」

律「んー?」

さわさわ

澪「あぅ……はぁう」

律「胸はこれから商売道具になるから念入りに洗っとこうなー」

もみゅもみゅ

澪「ふぁああああ!!」ビュービュー ピュルルル

律「うおっと! 出ちゃったな。ミルク風呂だ!」

澪「ぁぁぁ……」

律「んー、いい匂いだ。ちょっと飲も」

ちゅむ チューチュー

澪「ひいいいい!!!ああああ!!」

律「アハハハ、すんげぇ温くてうめぇし!」

澪「やだぁ、もうやだぁ帰りたい」

律「帰る帰る言うなよー、傷つくじゃん♪」

澪「もっと優しくして……」

律「んー? そうだなぁ、練習しなきゃなぁ」

澪「……」

律「なにその顔」

澪「……ふんっ」

律「今日はこれくらいにしといてやるよ。けど明日は朝からしぼるからな」

澪「……へんたい」

律「あ?」

澪「知ってるんだぞ! おっぱいが好きな人間はへんたいっていうんだ!」

律「……んー、まぁ」

澪「へんたいだ!」

律「そのおっぱい丸出しで言われましても」

澪「牛にそれをいうのか!」

律「うっせーなーもみ倒すぞ」モミュモミュ

澪「ああああっやめてくれえええ!!」ビュービュー


2
最終更新:2011年09月19日 20:23