- 315. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:04:18.59 ID:tzv0EhCK0
- 紬「戻りなさい、マタドガス」
ムギ先輩はマタドガスをボールに戻します。
梓「マタドガスをここで下げますか……」
紬「だって、対策されちゃうじゃない」
梓「む……」
澪「たしかにこのまま場に残したら、梓はマタドガスに対抗できるのを出してくるだろうな」
律「しかも、常に頭にマタドガスを置いて、次のバトルに望まなければいけないわけだ」
純「……強いですね」
うい「……そうだね」
紬「来て、フーディン」
梓「来てください、プテラ!」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ
紬 マタドガス フーディン
実況『さあ、紬選手はフーディンを、梓選手はプテラを出してきましたー』
梓「プテラ、アイアンヘッド!」
プテラの鋼鉄のような頭でフーディンに向かいます。
紬「フフフ。フーディン、テレポート」
プテラの攻撃が当たる瞬間、フーディンの姿が消えました。
梓「あれ?フーディンは……」
ゆい「あそこだよ、あずにゃん」
ゆい先輩はプテラの上を指差します。
プテラ「プテ!?」
プテラもフーディンの居場所に気づいて、びっくりしています。
紬「フーディン、サイコキネシス!」
フーディンはプテラの上から、強い念力をプテラに送り、プテラは頭を抑えるようにして、地面に墜落しました。
紬「甘いわね、梓ちゃん」
梓「くっ……」
澪「強いな。梓がまったく戦わせてもらえない」
律「ああ。ムギはまったく、梓の土俵に乗ってこない」
うい「だから、梓ちゃんは紬さんの土俵に乗るしかない」
純「その結果がこれか……」
- 316. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:04:48.00 ID:tzv0EhCK0
- 梓「まだです!!」
プテラ「プテ!」
プテラはまだ戦意の失っていない目で、フーディンを睨みつけます。
梓「プテラ、もう一度、アイアンヘッド!!」
プテラはさっきよりも勢いをつけて、フーディンに向かいます。
紬「……フーディン、リフレクター」
梓「!?」
紬「どうせ梓ちゃんのことだから、テレポートをしてきたと仮定した対策を考えてたんでしょうね。でも、遅いのよ」
プテラの鋼鉄のように固い頭が、光の壁に激突します。
紬「戦いとは常に相手の先を読むものなのよ」
梓「……たしかにそうですね」
ピキピキ
梓「でも、読みきれないものもあるみたいですよ」
紬「!?」
ピキピキ、ガッシャーン。
プテラの頭がリフレクターの壁を破り、そのままフーディンに激突し、スタジアムの壁まで飛ばされ、気絶しました。
梓「プテラの力までは読みきれなかったみたいですね」
紬「……フフフ、やるじゃない」
審判「フーディン戦闘不能。プテラの勝利です」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ
紬 マタドガス フーディン ひん死
- 317. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:06:09.45 ID:tzv0EhCK0
- 実況『さあ、ここまで一進一退の攻防が続いています。次に紬選手の出すポケモンが命運を握りそうだー』
紬「来なさい、デンリュウ」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ
紬 マタドガス フーディン ひん死 デンリュウ
梓「プテラ、一旦距離を置いてください」
プテラは上空に飛翔し、デンリュウから離れます。
澪「まずは様子見か」
純「相手は弱点ですからね。それに何をしてくるか分かりませんし」
紬「臆病なのね、梓ちゃんは」
梓「む!!」
ゆい「あずにゃん、落ち着いて、落ち着いて」
紬「まあ、いいわ。デンリュウ、コットンガード!」
デンリュウはふわふわしたわたげで、体を包み込みます。
澪「相手が何もしてこないなら、積み技か」
律「まあ、当然といえば当然だわな」
梓「(このままじゃ……)プテラ、ストーンエッジ!!」
プテラはとがった岩をデンリュウに突き刺すべく、デンリュウに接近します。
梓「いっけー!」
紬「……デンリュウ」
デンリュウは自分の体力を使って、身代わりを出します。そして、プテラはその身代わりにストーンエッジを当ててしまいます。
梓「なっ……!?」
紬「デンリュウ、かみなり!!」
空からかみなりがプテラに向かって落ちてきて、プテラに命中し、そのまま、プテラは気絶します。
審判「プテラ戦闘不能。デンリュウの勝利です」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死
紬 マタドガス フーディン ひん死 デンリュウ
- 318. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:07:37.70 ID:tzv0EhCK0
- 梓「次のぽけもんは……これです!」
実況『さあ、梓選手の次のポケモンは……サンダースです!!』
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース
紬 マタドガス フーディン ひん死 デンリュウ
紬「……サンダースね」
梓「行きますよ……サンダース、シャドーボール!!」
サンダースは黒い塊をデンリュウに向かって投げつけます。
紬「ふん。デンリュウ、ひかりのかべ」
デンリュウはひかりのかべを作りだし、シャドーボールの威力を弱めます。
紬「デンリュウ、きあいだま!!」
デンリュウはこんしんの力を使って、作った玉をサンダースにぶつけにいきます。
梓「無駄です!!サンダースには当たりません」
サンダースは素早くフィールドを駆け巡り、その攻撃をかわします。
紬「フフフ、やるじゃない、梓ちゃん」
梓「どうもです」
紬「それでこそ、倒しがいがあるわ。デンリュウ、シグナルビーム!」
デンリュウは不思議な光をサンダースに狙いを定めて発射してきます。
梓「サンダース、かげぶんしんです!!」
サンダースは分身を作り出し、シグナルビームはサンダースの残像に命中します。
律「いつの間にか、攻守が逆転してるな」
澪「ああ。ムギが後手に回ってるよ」
梓「サンダース、かげぶんしん!」
サンダースはさらに分身の残像を増やします。
紬(……うかつには攻撃を仕掛けられない。でも、このままでいるわけにもいかないか)
紬「やるじゃない、梓ちゃん」
梓「ありがとうございます」
紬「これもゆいちゃんのおかげかしらね」
梓「え……」
ゆい「そうかな〜。でへへ〜」
- 319. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:09:32.74 ID:tzv0EhCK0
- 澪「現状が厳しいから、トレーナーの梓を揺さぶってきたな」
純「抜かりがありませんね」
紬「2人の仲の良さの前には私じゃ太刀打ちできないわね」
ゆい「えへへ〜」
梓「……サンダース、背後からシャドーボール!」
フィールドにいた残像の中のデンリュウの背後から、サンダースが飛び出し、黒い塊をぶつけます。そして、デンリュウは突然の攻撃に反応で
きずに、気絶しました。
梓「余計なおしゃべりはやめた方がいいですよ」
紬「……その方が良さそうね」
審判「デンリュウ戦闘不能。サンダースの勝利です」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース
紬 マタドガス フーディン ひん死 デンリュウ ひん死
実況『まさに一進一退の攻防だー』
梓(一進一退といっても、未だにムギ先輩が先手を取っている状況。なんとかしないと)
紬「次は……これよ」
実況『紬選手の次のポケモンはクロバットだー』
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース
紬 マタドガス フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット
- 320. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:11:19.42 ID:tzv0EhCK0
- 律「ムギとしては計算外だろうな。ムギの中では、『そ、そんなことありませんよ』と言って、梓が顔を真っ赤にしてるうちに反撃をしたかったんだろうが」
澪「それだけ、梓も成長してるってことだろ」
紬「行くわよ、クロバット」
クロバット「バット」
梓「こっちも負けませんよ。サンダース、10万ボルト!」
サンダースの強い電撃が空中のクロバットに向けて、浴びせにいきます。しかし、その攻撃をクロバットは軽やかに避けます。
梓「なら、もう一度、かげぶんしんです!!」
サンダースはフィールドにたくさんの自分の残像を見せます。
純「まるで、忍者みたいですね」
澪「言いえて妙だな」
律「だが、同じ戦略がムギに通じるかな?」
紬「……」
梓(……何も仕掛けてきませんね?それなら……)
梓「サンダース、10万ボルト!」
サンダースは分身を戻し、クロバットの下から、10万ボルトを発射します。
紬「……クロバット!」
クロバットは不意打ちに近い、10万ボルトをすんなりとかわします。
紬「その攻撃を待ってたのよ。クロバット、しねんのずつき!」
クロバットは思念の力を頭にためて、サンダースに命中させます。
サンダース「ダース!」
サンダースはその攻撃を受けて、飛ばされるも何とか耐えます。
澪「なるほど。攻撃をする時にかげぶんしんが消えるのを狙ったのか」
律「さすがというべきかなんというか」
純「梓が仕掛けなきゃ、完全な持久戦になってましたからね」
梓「まだ、終わってませんよ。サンダース、10万ボルト!」
サンダースは怯まずに、10万ボルトを発射するも、クロバットは華麗に避けて、ヘドロを投げつけてきます。
サンダース「ダース!!」
サンダースはその攻撃をかわしきれずに、命中し、気絶しました。
審判「サンダース戦闘不能。クロバットの勝利です」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死
紬 マタドガス フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット
- 321. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:12:54.08 ID:tzv0EhCK0
- 実況『さあ、紬選手はここまで常に先制を取ってるわけですが、梓選手はどう対抗していくかー』
梓「さあ、出番ですよ、ニューラ!」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ニューラ
紬 マタドガス フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット
梓「ニューラ、ねこだまし!!」
ニューラは素早く、手をパンと叩きます。クロバットはその攻撃で眼をつぶって怯みます。
梓「今です!!ニューラ、こうそくいどう!」
ニューラは体を楽にし、素早く移動できるようにします。
梓「ニューラ、メタルクローです!」
紬「接近させないで、クロバット、エアスラッシュ!」
クロバットは空気の刃をニューラに向かって、発射します。しかし、ニューラは素早く、その攻撃をかわしつつ、接近していきます。
純「速い!」
澪「元々の素早さに加えてのこうそくいどう。ある意味、必然だな」
クロバットの攻撃をかわし、ニューラはクロバットの胸元の接近します。そして、ニューラの鋭いツメがクロバットを切り裂きます。
梓「よし!」
紬「くっ……。だけど、まだよ!クロバット、一旦、距離をとりなさい」
クロバットは素早く、ニューラから離れます。
梓「こっちも離れて、様子を見て下さい!」
それに合わせて、ニューラも距離を取ります。
律「だが、遠距離ではクロバットのほうが有利だな」
澪「たしかにな」
純「だけど、深追いは危険ですよね」
うい「そうだね。だから、判断が難しいんだけどね」
- 322. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:16:03.23 ID:tzv0EhCK0
- 梓「さあ、まだまだ行きますよ。ニューラ、こおりのつぶて!!」
ニューラは氷の塊を一瞬で作り出し、クロバットに向けて、投げつけます。
紬「クロバット!」
クロバットは傷つき、動きは鈍いですがそれでも、攻撃をかわします。
梓「ニューラ、もう一度、接近してください!」
ニューラは小さい体ですばしっこく動いてクロバットに接近します。
紬「……クロバット、肉を切らせて骨を断ちなさい!」
ニューラ「ニュラ!!」
ニューラの鋭いツメでクロバットを切り裂こうとするのをクロバットは自分の羽で防御します。
クロバット「クロ……」
クロバットの自慢の羽にニューラの鋭いツメが突き刺さり、苦しそうにします。
紬「クロバット、かみつきなさい!」
梓「無駄です!ニューラ、はなれ……あっ!?」
ニューラはクロバットの羽にツメが刺さり、動きが封じられています。そうしている間に、ニューラの首にクロバットの牙がかみつきます。
梓「まさか、ムギ先輩。ここまで読んで……」
紬「フフフ。クロバット、どくどくよ」
クロバットは噛み付きつつも、ニューラの首に猛毒を注入します。
梓「ニューラ!」
ニューラは何とかツメを引き抜き、距離をとります。
ニューラ「ハア……ハア……」
梓(毒が入っているこの状態で長期戦はまずいですね。早く、決着をつけないと)
澪「ムギ……なんて奴だ」
律「劣勢だったのが、一瞬で自分のペースに持っていった」
紬(ゆいちゃんを倒すにはこの程度の雑魚にかまっている場合じゃないのよね)
紬「クロバット、はねやすみをしましょうか」
クロバットはニューラから離れて地上に降りて、休み始めます。
梓「ニューラ!」
ニューラは毒と首へのダメージで、動きを鈍くしています。
紬「さて、梓ちゃん。トドメよ。クロバット、ブレイブバード!」
クロバットは弱っているニューラに向かって、羽を折りたたみ、低空飛行で突っ込んできます。
梓「やりますね、ムギ先輩……」
紬「ありがと、梓ちゃん」
梓「でも、私はその上を行きます!!」
ニューラはクロバットが向かってくるのに合わせて、高くジャンプします。そして、ニューラのいた所を通過する寸前に、上から自慢のツメでクロバットを切り裂きます。
クロバット「クロ!」
その攻撃を受けて、クロバットは地面に転がり落ちます。
梓「トドメです、きりさく!!」
倒れているクロバットにニューラが鋭いツメで切り裂きます。その一撃に耐え切れずに、クロバットは気絶しました。しかし毒と傷の影響で、ニューラは気絶しました。
審判「クロバット、ニューラ、ともに戦闘不能」
- 323. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:17:08.77 ID:tzv0EhCK0
- 梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ニューラ ひん死
紬 マタドガス フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット ひん死
実況『まさかの引き分けだー。しかし、状況は紬選手の方が有利かー!!』
紬(ここまではまあ順調ね。問題は次のハッサムをどう倒すかね。ゆいちゃんを攻略するにはできるだけ多くのポケモンを残す必要がある。そ
のためにはハッサムの処理に手間取っては駄目ね)
梓「来てください、ハッサム!!」
紬「来なさい、マタドガス!!」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ニューラ ひん死 ハッサム
紬 マタドガス フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット ひん死
梓「さあ、行きますよ、ハッサム」
紬(ハッサムを調子に乗らせると、梓ちゃんの調子も上がってくる。するとゆいちゃんの調子も上がってくる。それだけにこの戦いは慎重にしないと……)
梓「ハッサム、バレットパンチ!」
ハッサムは先制を取るべく、弾丸のように素早いパンチを繰り出します。
紬「マタドガス!」
マタドガスは煙を出して、ハッサムのバレットパンチから逃げ始めます。
ハッサム「サム!?」
この煙により、ハッサムはバレットパンチを外します。
梓「また、この戦法……」
煙は瞬く間にフィールドの半分を埋め尽くします。
- 324. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:19:10.88 ID:tzv0EhCK0
- 澪「この戦法はさっきよりも辛いかもしれないな」
純「どうしてですか?」
澪「ポリゴン2には遠距離からの技もあったけど、ハッサムにはないからだ。攻撃するにはあの煙の中に入らないといけない」
純「なるほど」
うい(ここまで考えてるなんて、澪さんもすごいな。もしかしたら、次に対戦するかもしれないから気をつけておこう)
律「だが、不利ってばかりでもないだろ。ハッサムにはどくタイプの技は通じないから、マタドガスの攻撃範囲は狭くなるし」
純「それもそうですね」
うい「いや、それは……」
澪「それはどうかな?」
梓「ならば、ここは一旦、様子を見ましょう」
紬「そんな暇はないわよ。マタドガス、かえんほうしゃ!」
梓「!?」
煙の中から、炎がハッサムに向かって発射されてきます。その攻撃を紙一重でハッサムはかわします。
澪「マタドガスはああ見えても、10万ボルト等の攻撃もできるんだ。得意のどくタイプの攻撃ができなくても、十分に攻撃手段はある」
純「へえ〜。さっき、ういもこれを言おうとしたの?」
うい「う、うん。まあね(やっぱりこの人は要注意だ)」
- 325. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:21:36.04 ID:tzv0EhCK0
- 梓「このままじゃ、長期戦も不利になりますね。一体どうしたら……」
紬「フフフ」
梓(駄目だ。まったく、隙が見えない……)
紬「マタドガス、かえんほうしゃ!!」
梓「ハッサム、かわして!」
ハッサムはその攻撃を何とかかわします。
紬「いつまでもつかしら?」
梓「くっ……」
律「マタドガスの力でも、ハッサムには炎の攻撃は辛いからなー」
澪「ムギとしてはハッサムをさっさと倒したいところだな。この後にゆいが控えてるだけに」
梓「ここで避けてばかりいてはいずれは負けてしまいます」
ゆい「そうだね。攻めなきゃ」
梓「行きますよ、ハッサム!」
ハッサムは煙幕の中を果敢にも入っていきます。
紬「袋の鼠ね。いえ、飛んで火にいる夏の虫と言った方がいいかしらね」
梓「それはどうでしょうかね」
紬「強がりは見苦しいわよ、梓ちゃん。マタドガス、かえんほうしゃよ」
煙幕で中の様子は見えませんが炎のようなものが光っているのが見えます。
梓「ハッサム!」
私はかえんほうしゃを浴びつつ、マタドガスの方に向かう。
ハッサム「ハッサム(マタドガスはかえんほうしゃを発射して油断している)」
体のダメージは相当なものだけれどもこのマタドガスを倒せば、いや、倒さなければ、この戦いの勝利は限りなくゼロになるだろう。
ハッサム「サムーーーーーーーー!」
痛む体に鞭を打ち、マタドガスに自慢のハサミで切り刻みにいった。
マタドガス「ガスー!!!」
突如として、マタドガスが煙の中から上空に跳ね飛ばされてきました。胸にはXの文字があります。ということは……。
梓「ハッサムがやりましたよ、ゆい先輩!!」
ゆい「やったね、あずにゃん!」
マタドガスは地面に落下し、そのまま気絶しました。
審判「マタドガス戦闘不能。ハッサムのしょう……ん?」
煙
幕が晴れてきて、フィールドが見えてくると、ハッサムが気絶していました。
梓「ハッサム!」
審判「ゴホン。マタドガス、ハッサム、ともに戦闘不能」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ニューラ ひん死 ハッサム ひん死
紬 マタドガス ひん死 フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット ひん死
- 326. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:24:07.00 ID:tzv0EhCK0
- 実況『梓選手は残り1匹だー。このまま、紬選手の勝利で終わるのかー』
澪「残り、1匹か……」
律「その1匹がきついんだよな」
梓「行きますよ、ゆい先輩!」
ゆい「うん!!」
紬「クチバシティでの戦い以来ね」
ゆい「そうだね」
紬「それじゃ、来なさい、カポエラー」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ニューラ ひん死 ハッサム ひん死 ゆい
紬 マタドガス ひん死 フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット ひん死 カポエラー
実況『さあ、梓選手はエースである、ゆいの登場だー』
観客「ゆーい、ゆーい」
実況『観客からも大きなコールが流れています』
紬「さあ、はじめましょうか。最後の戦いを」
梓「む。まだ、終わってませんよ」
紬「フフフ。さあ、いくわよ、カポエラー」
カポエラー「カポ」
紬「カポエラー、インファイト!」
梓「来ますよ、ゆい先輩!!」
ゆい「任せてよ。ゆいちゃん真拳奥義ゆいぐるみガー……」
紬「ゆいちゃん、梓ちゃんのスカートがめくれてるわよ」
ゆい「え、うそ!!」
ゆい先輩はムギ先輩の言葉にいち早く反応し、私のほうを見ます。
梓「そ、そんな訳ないじゃないですか。ムギ先輩のデタラ……ゆい先輩、後ろ!!」
ゆい「ほへ?後ろ?」
カメラを構えてのん気そうに私のほうを見る、ゆい先輩にカポエラーの足が迫ります。
ゆい「ひゃー」
ゆい先輩はかわしきれずに、その攻撃を受けて、スタジアムの壁まで飛ばされます。
梓「ひ、卑怯ですよ、ムギ先輩!」
紬「引っかかるほうが悪いのよ」
梓「……まあ、そう言われると何も言い返せませんけどね」
ゆい「いや、言い返そうよ!!」
梓「あ、ゆい先輩」
ゆい先輩はのそりのそりとフィールドに向かって歩いてきます。
律「まったく、ムギには困ったもんだな」
うい「でも、仕方がないですよね。ああ言われたら、見てしまうのはもう人間の性ですし」
律「そうだけどさ」
澪「とりあえず、律にういちゃん、カメラをしまえよ」
- 327. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:25:48.53 ID:tzv0EhCK0
- ゆい「むう……。ムギちゃん、よくもやったね」
紬「ごめんなさい。こうでもしないとゆいちゃんを倒すのは厳しくて」
梓「ゆい先輩、油断しないで下さい。まだ、何か仕掛けてきますよ。速攻で倒しましょう」
ゆい「うん!!」
紬「なんか、ショックね。そんな対応されると」
ゆい先輩は目を瞑り、神経を集中させます。
ゆい(落ち着いて、集中するんだ。心を無にするんだ。そうすれば、達することが出来る。新たなる伝説の境地に。あの時の感覚が蘇る。さ
て、やるよ。……アズサマインド)
ゆい先輩の体が光り輝きます。
紬「いよいよね。カポエラー!」
カポエラー「カポ!」
ゆい「いくよ!」
ゆい先輩の姿が消え、カポエラーの前に現れます。
紬「慌てずに、みきるのよ」
カポエラーはゆい先輩の鋭いパンチを見切ってかわし、ゆい先輩に反撃するもゆい先輩は片手で防御し、対応します。
律「しかし、なんだかんだでゆいもちゃんとポケモンらしく戦えるのな」
澪「まあ、あれが普通なんだけどな」
梓「いいですよ、ゆい先輩!」
紬「カポエラー、距離を取りなさい」
カポエラーはゆい先輩を弾き飛ばし、距離をとろうとします。
ゆい「させないよ!!」
ゆい先輩はどこかの有名なジャンプ漫画のキャラのように一瞬で姿を消し、カポエラーの背後に現れます。
紬「!?」
ゆい「喰らえ、ゆいちゃん真拳奥義『非情なるギー太』」
ゆい先輩は自分のギー太をゆい先輩に振り向いたカポエラーの顔面に叩き込みます。
カポエラー「カポ……」
カポエラーは怯みつつ、後ろによろめきます。
ゆい「これで最後だよ。ゆいちゃん真拳奥義……!!」
ゆい先輩は右手にエネルギーを溜めます。
紬「カポエラー、まも……」
ゆい「ゆいちゃん☆パンチ!!」
ムギ先輩が指示を出すよりも早く、ゆい先輩の拳がカポエラーをに突き刺さり、そのままフィールドの外まで、飛ばされ気絶しました。
審判「カポエラー戦闘不能。ゆいの勝利です」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ニューラ ひん死 ハッサム ひん死 ゆい
紬 マタドガス ひん死 フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット ひん死 カポエラー ひん死
- 328. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:26:45.88 ID:tzv0EhCK0
- 実況『さあ、これで紬選手も残り1匹に追い詰められたー』
紬(追い詰められた?フフフ、計算どおりよ)
紬「さあ、最後よ。来て、フシギバナ!!」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ニューラ ひん死 ハッサム ひん死 ゆい
紬 マタドガス ひん死 フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット ひん死 カポエラー ひん死 フシギバナ
実況『紬選手の最後の1匹はフシギバナだー』
梓「最後の1匹ですよ、ゆい先輩!」
ゆい「任せてよー」
紬「フシギバナ、はっぱカッターよ」
フシギバナはたくさんのはっぱをゆい先輩に向かって、投げつけてきます。
ゆい「ふっふっふー。アズサマインドの境地に達した私にその程度の技は当たらないよ」
その言葉通りにゆい先輩は「ほいさ、ほいさ」と攻撃をかわしていきます。
紬「なら、パワーウィップよ」
フシギバナはつたを伸ばし、鞭の様に振るって、ゆい先輩に叩きつけようとします。
ゆい「だから、無駄だよ〜」
ゆい先輩はその攻撃も華麗にかわしていきます。
紬「……そろそろかしらね」
ゆい「さあ、今度はこっちのば……あれ?」
ゆい先輩は突然、膝がガクッとして、崩れ落ちます。
- 329. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:28:58.81 ID:tzv0EhCK0
- 澪「一体どうしたんだ、ゆいは……」
律「あれは梓分が少なくなってきてるんだな」
澪「は?」
うい「そもそも、アズサマインドは体内の梓ちゃん分を活性化させることで身体能力を上げる技。その反動として、エネルギーの消費も早くなります」
律「体にも負荷がかかるしな」
うい「それにお姉ちゃんのエネルギーの8割は梓ちゃん分ですし……どうしました、澪さん?」
澪「いや……頭が痛くてな」
紬「この時を待ってたのよ、ゆいちゃん!」
ゆい「むう〜……」
紬「悪く思わないでね。こうでもしないとゆいちゃんを倒せないの。すぐに楽にしてあげるから。フシギバナ、もう一度、パワーウィップよ」
フシギバナ「バナ!」
フシギバナはツルをゆい先輩に向かって、鞭のように振るってきます。
ゆい「ひゃー!」
ゆい先輩はその攻撃を避けきれずに、全てを喰らってしまいます。
梓「ゆい先輩!!」
ゆい「……う……うう」
澪「……終わったな」
律「いいや、まだだ」
純「でも、あのダメージだと厳しいですよ」
うい「そうだね。私としてはこれ以上、お姉ちゃんが苦しむのを見たくないし……」
律「分かってねーな。ゆいは梓をポケモンマスターにしたいんだぞ」
澪「だから?」
律「立つしかないだろ」
純「理屈ではそうでしょうけど……」
うい「でも、お姉ちゃんなら、きっと立ってくるよ」
紬「フシギバナ、のしかかりよ」
フシギバナは倒れているゆい先輩の上に100kgの巨体でのしかかろうとします。
梓「ゆい先輩!!」
フシギバナ「バナ!!」
ゆい「なら、ゆいちゃん真拳……」
ドシンっと、いう音が会場全体に響き渡ります。
- 330. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:30:36.71 ID:tzv0EhCK0
- 澪「……終わったか」
純「……梓」
うい「……お姉ちゃん」
律「ククク」
澪「何がおかしいんだ?」
律「お前ら、何を見てんだ。まだ終わってないぞ」
澪・純・うい「「「え?」」」
梓「ゆ、ゆい先輩……」
紬「……やってくれるわね、ゆいちゃん」
梓「え?」
フシギバナのほうを見ると、フシギバナはなんでかは分かりませんが、何かに持ち上げられるように空中に浮き始めます。
澪「一体何が……」
純「下に何かいますよ」
澪「え?」
アズニャンA『大丈夫ですか、ゆい先輩』
ゆい「うん。ありがとね、アズニャン」
梓「あれは……」
フシギバナは下にいたのはたくさんのアズニャン達です。この技は……。
ゆい「ゆいちゃん真拳㊙(マルヒ)奥義『アズニャン・ワールド』」
紬「くっ……」
ゆい「よくやったよ、アズニャン達」
アズニャンB『そんな……』
アズニャンC『照れちゃいますよ……』
ゆい「さあ、ムギちゃん。決着だよ……」
ゆい先輩は再び目を瞑り、神経を集中させます。
ゆい(落ち着いて、集中するんだ。心を無にするんだ。そうすれば、達することが出来る。新たなる伝説の境地に。あの時の感覚が蘇る。さて、やるよ。……アズサマインド)
ゆい先輩の体が光り輝きます。
- 331. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:32:00.01 ID:tzv0EhCK0
- 澪「もう、力はないはずだぞ。それなのに……」
律「いや、見てみろ。たくさんのアズニャン達がいるだろ?本物の梓には及ばないが多少の梓分の補給が出来るんだよ」
澪「……もう、いっそのこと梓を研究した方がいいんじゃないか」
紬「くっ……まだ、終わったわけじゃないわ。フシギバナ!」
ゆい「遅いよ、ムギちゃん!!」
ゆい先輩はさっきよりも素早く、フシギバナの下に移動しました。
紬「百戦錬磨のアズサ!?」
ゆい先輩は律先輩の戦いの時に見せた技を使ってるようです。
ゆい「トリャー!」
ゆい先輩はフシギバナを掴み、上に向かって投げ飛ばします。
ゆい「トー!」
ゆい先輩はどこかの漫画のように姿を消し、フシギバナの上空に現れます。
ゆい「トドメだよ。ゆいちゃん真拳奥義『ゆいちゃん☆バスーカー』」
ゆい先輩は両手にオーラを溜め、フシギバナのお腹にその拳を叩き込みます。
フシギバナ「バナ……」
フシギバナは呻き声を上げつつ、地面に落下し気絶しました。
ゆい「サチ」
ゆい先輩はその横に着地しました。
審判「フシギバナ戦闘不能。ゆいの勝利です。紬選手のポケモンは全滅。よって、勝者は梓選手です」
梓 ポリゴン2 ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ニューラ ひん死 ハッサム ひん死 ゆい
紬 マタドガス ひん死 フーディン ひん死 デンリュウ ひん死 クロバット ひん死 カポエラー ひん死 フシギバナ ひん死
- 332. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:32:58.98 ID:tzv0EhCK0
- 実況『常に先手を打たれ不利な戦いを強いられてきた梓選手が勝利しましたー』
紬「やられたわ。いい戦いだったわね、梓ちゃん」
梓「まあ、勝った気がしませんけど。終始負けてましたし」
紬「そんなことないわよ。自信を持って。次の戦いも頑張ってね」
梓「ムギ先輩……はいっ!!」
律「終わってみれば、結局はいいところまでいったのに……か」
澪「どっちが勝ってもおかしくなかったからな」
律「やっぱり梓を倒せるとしたら、澪くらいじゃないか?」
澪「さあね。じゃあ、私も対戦の準備があるから」
私は席を立つ。
律「おう、頑張れよ。純ちゃん達はまだここにいんの?」
純「そうですね。勝ったら、次の勝者とも当たるかもしれないので」
律「じゃあ、私はムギのところに行ってくるから、純ちゃんも頑張れよ」
澪「迷惑かけるなよ、律」
律「……まだ、いたのかよ」
私は律達と別れ、今度こそ会場の外に向かった。
- 333. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 06:33:52.23 ID:tzv0EhCK0
- ポケモンリーグ編④ 「ベスト4へ 梓VS紬」終了
最終更新:2011年09月22日 21:40