401. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:34:49.82 ID:I2Rn+i7W0
紬「ところで、梓ちゃん。答えは出したかしら」

梓「……はい」

律「どうするんだ?」

梓「……私はあんな未来は信じません。だから、……私は自分が信じる未来を掴むためにAYUを倒します!」

律「……そうか」

紬「頑張って、梓ちゃん!!」

澪「私達も頑張って応援するからな」

ゆい「まあ、私がついてるんだから、大船に乗った気でいなよ!」

律「タイ○ニックでないことを祈るけどな」

ゆい「むー、何さ、りっちゃん」

澪「ゆいも頑張れよ」

紬「優勝したら、皆で、マサラタウンに帰って、パーティをしましょう」

律「それはいいな!」

ゆい「やろう、やろう」

梓「……」

澪「どうした、梓」

梓「……いえ、何でもありません」

澪「変な梓だな」

梓「澪先輩。私はよるところがあるので、ゆい先輩を連れて、控え室に行っててもらえませんか」

澪「?  それはかまわないけど、どこに行くんだ。時間も……」

梓「すぐに戻ってきますから!」

私はある場所に向かって、走っていきました。

402. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:35:56.52 ID:I2Rn+i7W0
会場

司会者「長かった、ポケモンリーグも今日で最後となリましたー。3位決定戦は不戦勝で秋山選手の勝利になりましたが、決勝戦ではその戦いも含めた素晴らしい戦いを期待したいところだー。さあ、まずは選手入場です」

律「いよいよだな」

紬「ええ」

律「それにしても、いろんな人が来てるな。あそこにはタケシ達もいるし」

紬「あっちには博士と梓ちゃんの両親がいるわ」

律「そういえば、澪はまだ来ないのか」

紬「場所は教えてるから、大丈夫だと思うけど……まだ、梓ちゃんは来ないのかしら」

律「電話してみるか」

澪「その必要はないぞ」

律「わっ……。驚かすなよ」

澪「ごめん」

紬「梓ちゃんは間にあったの?」

澪「ああ」

律「梓はどこに行ってたんだ?」

澪「それは教えてくれなかった」

紬「そろそろ、入場ね」

司会者「まずは準々決勝までは淡々と勝ち進み、準決勝は自分の正体がポケモンであることを明かし、今大会屈指の実力者のういをトレーナー
もろとも粉砕するという圧倒的な力を見せ付けています」

観客「「「「「わー、わー」」」」」

司会者「彼女のトレードーマークでもあるフード付のローブを着ての入場です」

律「別に澪達を信じられないとかじゃないけど、やっぱり、ちょっと想像できないよ」

澪「聞いた私も信じられないかったからな」

紬「どっちにしても、勝たなきゃね、梓ちゃんは」

司会者「さあ、次は今大会、奇跡、奇跡の逆転劇を続け、AYU、ういに続く、人型ポケモンを使う、梓選手の登場だー」

観客「「「「「「「「「「あずにゃ〜ん」」」」」」」」」」

観客「「「「「「「「「「ゆいちゃ〜ん」」」」」」」」」」

司会者「すごい声援ですね。さすが、今大会?1の人気です」
403. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:36:57.35 ID:I2Rn+i7W0
AYU「……」

梓「……」

司会者「さあ、ついに両者が対峙しましたー」

AYU「……それで、答えを聞こうか」

梓「私は……あなたの話した、未来なんか信じません」

AYU「……」

梓「私は……人間とポケモンが仲良く暮らすことが出来る未来を信じます!そのためにあなたを倒します」

AYU「……くだらない」

梓「あなたにはそうかもしれませんね。でも……私は諦めません。あなたの未来が本当だったとしても、きっと、変えてみせます!!だから、それを邪魔する、あなたを私は倒します!」

ゆい「わ〜、厨二にゃんにふさわしい台詞だね!」

梓「うるさいですよ!」

AYU「……なるほど」

AYUは恐ろしいほどの低い声になり、オーラも変わりました。

AYU「全員、ぶち殺し希望か……」

梓「ゴク……」

審判「それでは決勝戦の始めます」

審判・梓・AYU「「「決闘(デュエル)」」」

404. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:37:58.37 ID:I2Rn+i7W0
ポケモンリーグ編⑦    「決勝戦・梓VSAYU〜決勝前夜〜」  終了
405. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:40:24.37 ID:I2Rn+i7W0
ポケモンリーグ編⑧  「決勝戦・梓VSAYU〜未来のために〜」

病院

医者「一体、何が原因なんだ……」

このまま、外部にこの患者のことが知られたら、マスコミに叩かれて、下手したら、辞任に追い込まれてしまう。

看護師「先生、先生!」

医者「どうしたんだ!」

看護師「あの患者が……行方不明になりました」

医者「な、なんじゃと!?」


ポケモン・リーグ・本会場

AYU「さて、戦いの前に私達の戦うべきフィールドに招待するよ」

AYUはパチンと指を鳴らすとフィールドが暗く、闇に包まれ始めました。

律「な、何だ、この霧みたいなのは……」

澪「霧にしては黒いぞ……」

紬「周りの人たちを見て!!」」

ムギの言うとおりに周りを見てみると、観客達が寝始めていた。

澪「何なんだ、これは……」

律「知るか!……梓のことが心配だ。フィールドに出よう」

紬「そうね」

澪「ちょっと、待った!」

律「何だよ、澪」

澪「こ、腰が抜けて……」

律「……ムギ」

紬「分かったわ」


梓「これは……一体……」

AYU「このスタジアムにいる人達は夢を見てるの」

梓「夢……」

AYU「いわゆる『ドリームタイム』ってやつだよ。もっとも、皆が見てるのは悪夢だけどね」

梓「これで、一体何を……」

AYU「けっして、覚めない悪夢を見続けて、苦しみながら衰弱死していくんだよ。もっとも、私の力じゃ、これが限界だけど、『あずにゃん分』があれば、世界を闇に落とせるんだけどね」

梓「……やっぱり、あなたはゆい先輩にはなれませんよ」

AYU「なるよ。ここで、あなた達を倒してね」

律「梓!!ゆい!!」

AYU「!?」
406. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:41:30.27 ID:I2Rn+i7W0
梓「律先輩!それとムギ先輩と……澪先輩?」

律先輩を先頭に後ろから、ムギ先輩におんぶされた澪先輩が来ました。

梓「あの……」

澪「……いろいろと事情があるんだ」

梓「はあ……」

AYU「か、観客は揃ったよ。さあ、戦おう」

梓「その前に一つ、聞きます。どうして、律先輩は悪夢に落ちなかったんですか?」

AYU「観客がいなきゃ、寂しいからね。……それに、梓ちゃんには見せてあげたいからね。自分のせいで、仲間達が死んでいく光景をね!!」

AYU(……本当は万に一つの可能性もあるから、あの3人も眠らせたはず……。まさか、私に眠るゆいの遺伝子が拒絶してるの……!?)

梓「どうしたんですか。さあ、早く、始めましょう」

AYU「分かってるよ。それじゃ、あらためて……」

梓・AYU「「決闘(デュエル)」」


梓「来て下さい、ヘルガー」

AYU「来て、ヘルガー」

梓  ヘルガー

AYU  ヘルガー

律「同じポケモンが相手か」

紬「この場合、互いにパターンが分かっている分、トレーナーの腕にかかっているわね」

澪「それもあるけど、もっと、はっきりとした差があるかもしれない」

律「何だよ、それは」

澪「……単純なポケモンの能力の差だ」

律「なるほど、基本だな」

紬「とりあえず、見守るしかないわね」
407. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:42:32.47 ID:I2Rn+i7W0
梓「ヘルガー、かみくだく!!」

私のヘルガーはAYUのヘルガーの首筋を噛みに接近します。

梓「くらえっ!!」

AYU「……ふいうち」

私のヘルガーが噛み砕こうかという瞬間に不意をつかれて、ヘルガーの頭突きが入ります。

AYU「すてみタックルだよ!」

突然のふいうちを喰らい、バランスを崩している私のヘルガーにこん身の体当たりが命中します。

梓「ヘルガー!!」

AYU「英雄と言われたトレーナーもその程度なんてね」

梓「くっ……」

AYU「さあ、追撃だよ。ヘルガー、いかりのまえば!!」

AYUのヘルガーは体当たりを喰らい、立ち上がったばかりのヘルガーに鋭い前歯で激しく噛み千切ります。

梓「ヘルガー!」

AYU「さあ、私のヘルガー。そんなヘルガーを叩きつけて、距離を取って、すてみタックルだよ!」

AYUのヘルガーは私のヘルガーを叩きつけ、距離をとって、すてみタックルを仕掛けてきます。

梓「こっちも反撃です!ふいうち!」

私のヘルガーはダメージが残っている状態でも、何とかすてみタックルを仕掛けるのに、油断しているAYUのヘルガーに攻撃を仕掛けます。

梓「ここで、立て直しを……」

AYU「させないよ。もう一度、すてみタックル!」

体勢を立て直すために、距離をとった私のヘルガーにAYUのヘルガーが迫ります。

梓「もう一度、ふいうちです!」

私のヘルガーはAYUの先制を取って攻撃を仕掛けますが、AYUのヘルガーはその攻撃をもろともしないで攻撃を仕掛け、そのままフィールドの外まで飛ばされ、気絶しました。

AYU「梓選手のヘルガー、気絶。AYUのヘルガーの勝利です。……って、ところかな」


梓  ヘルガー  ひん死

AYU  ヘルガー
408. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:43:59.22 ID:I2Rn+i7W0
AYU「戻って、ヘルガー。……そして、次はこれだよ、シャワーズ!」

梓「来て下さい、シャワーズ!」

梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ

AYU  ヘルガー  シャワーズ

梓「また同じポケモンを……」

AYU「私は未来から来たんだよ。あなたが決勝戦にどんなポケモンを使ってくるかも分かってるんだ」


律「ちょっと待てよ。じゃあ、何で、あいつは梓にモンスターを合わせてるんだ。弱点を突いていけばいいのに」

紬「そうね」

澪「……多分、あいつは同じポケモンを使って、梓よりも自分が上だと証明したいんだよ」

律「力の差か」

紬「同じポケモンを使ってる場合、ポケモン自体の能力だけじゃなく、戦略の差も見えるわね」

澪「そして、もう一つ。梓に力の差を見せつけることで、絶望に落としたいんだ」

律「絶望?」

澪「力の差を見せ付けて、ポケモンマスターになりたいという梓の未来への希望を失くし、敗北という名の絶望に」

紬「なるほどね」


AYU「シャワーズ、ハイドロポンプ!」

AYUのシャワーズの強烈なハイドロポンプが私のシャワーズに迫ります。

梓「その程度なら、避けられますよ」

私のシャワーズは軽々とその攻撃をかわします。

AYU「そんなことは分かるよ。シャワーズ」

AYUのシャワーズはハイドロポンプを発射しながら、私のシャワーズに迫ります。

梓「なっ……」

AYU「あなたの出来損ないのシャワーズとは違うんだよ!」

その攻撃はさっきの攻撃をかわして、油断しているシャワーズに命中しました。

梓「シャワーズ!!」

AYU「シャワーズ、トドメだよ。ふぶき!」

凍てつくような吹雪が私のシャワーズに降り注ぎ、そのダメージで、私のシャワーズは気絶しました。


梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死

AYU  ヘルガー  シャワーズ  
409. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:45:13.10 ID:I2Rn+i7W0
AYU「あなたの出したヘルガーは元々、人間に捨てられていたものだよね。そして、あなたのイーブイはロケット団に改造された、いわば、身勝手な人間によって創られたもの。この2匹だけでも分かるでしょ。人間が如何に不必要なものかが!!」

AYUはシャワーズをボールに戻しながら、そんなことを言います。

AYU「梓ちゃんもこれで分かったでしょ?ポケモンにとって、人間は邪魔なんだよ。人間っていうのは破壊しか生まない。だから、ここで安らかに眠るように死んで、滅びていくことが地球のためなんだよ」

梓「……次、行きますよ」

AYU「まだ、抗うの?  まあ、いいや。次は……来て、プテラ!」

梓「来て下さい、プテラ!」


梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ

AYU  ヘルガー  シャワーズ  プテラ

梓「プテラ、アイアンヘッド!」

AYU「こっちも対抗して、アイアンヘッド!」

互いの固い頭が激突し、衝撃が風となって、私達に降り注ぎます。

梓「もう一度です!」

AYU「今度はうまくいかないよ!」

AYUのプテラは私のプテラの攻撃を華麗に避けて、私のプテラの横にすてみタックルを仕掛けて、私のプテラはその衝撃で地面に落下し、気
絶しました。


梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死

AYU  ヘルガー  シャワーズ  プテラ

AYU「そのプテラだって、人間の都合で眠りから覚めさせられて、金儲けの道具にさせかけたんだよね?私が解放してあげなきゃ、ずっと、狭い檻の中で暮らしていくところだったんだよ」


律「セキチクの事件もあいつが原因だったのか」


梓「……」

AYU「どうしたの、うつむいちゃって。もう、諦めちゃった?」
410. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:48:08.01 ID:I2Rn+i7W0
ゆい「……」

梓「未来では英雄といわれてたけど、こんなにも弱いなんてね」

梓「……ふふ」

AYU「恐怖で頭がおかしくなっちゃたかな?」

梓「あなたはやっぱり、ゆい先輩にはなれません。それを確信しました」

AYU「はあ!?  何をおかしなことを言ってるの?もうすぐ、私はオリジナルを倒して、地球を救う英雄になるんだよ」

梓「無理でしょ、あなたじゃ。あなたは……ゆい先輩よりも弱いもん」

AYU「なんですって……!?」

梓「次、行きますよ」

AYU「余裕でいられるのも、今のうちだよ、ハッサム!!」

梓「行きますよ、ハッサム!」

梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム

AYU  ヘルガー  シャワーズ  プテラ  ハッサム


AYU「さあ、すぐに決めるよ。ハッサム、バレットパンチ!」

梓「受け止めて、ハッサム!」

ハッサムはAYUのハッサムの鋭くて素早いパンチを受け止めます。

AYU「弱い、弱い、弱すぎるよ!!」

ハッサムの怒涛のパンチが私のハッサムに叩き込まれます。


律「ハッサムでさえ、ここまでやられるとは……」

紬「強い、強すぎる……」

澪「ここまでなのか……」


ピキピキと、防御している、ハッサムの手にひびが入り始めました。

梓「なんていう威力……」

AYU「さあ、トドメだよ、シザークロス!」

梓「こっちもシザークロスです!」

互いの硬いハサミを交差した攻撃がフィールドの真ん中で激突します。

ハッサム(梓)「サム!!」

私のハッサムは力で相手のハッサムを押し切ろうとします。

梓「いっけーーーーーーー」

私のハッサムは力で相手を押し切り、怯んでいるAYUのハッサムに一歩退いて、アイアンヘッドを繰り出します。

AYU「……ハッサム」

相手のハッサムは冷静に自慢のハサミでその攻撃を受け止めます。

AYU「今度はこっちの番だよ!」

AYUのハッサムは力で押し切ろうとします。

梓「力なら、こっちの方が上です!」

私のハッサムはすぐに押し返します。

AYU「くす」

しかし、AYUのハッサムは素早く、後ろに退いて、バランスを崩したところにAYUのハッサムのシザークロスが私のハッサムに繰り出され
ます。そして、私のハッサムの胸にXの文字が出来て、見事に切り裂かれ、気絶しました。

411. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:50:36.39 ID:I2Rn+i7W0
梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死

AYU  ヘルガー  シャワーズ  プテラ  ハッサム

AYU「さてと。さてさて、強がりは今のうちだよ。来て、ラプラス!」

梓「行きますよ、ゆい先輩!」

梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死  ゆい

AYU  ヘルガー  シャワーズ  プテラ  ハッサム  ラプラス

澪「たしかに、AYUの流れを止めたいけど、しかし、これは……」

紬「あの人が梓ちゃんのメンバーが分かっているとしたら、梓ちゃんのラストはラプラスになるわね」

律「だとすると、この判断は仕方がないのかな……?」


ゆい(違うよ、皆……。これは私に対するあずにゃんからのメッセージだよ。つまり『私のために全勝して下さい、ゆい先輩』ということ。つ
まり、これは……愛の試練だよ!)
ゆい「フンス」

梓(強い、強すぎる……)

前までの私なら、諦めていたかもしれません。でも……。

梓(私はこの旅を通じて、最後まで諦めないことを学びました。だから、諦めません。それにここまでみんなはよくやってくれました。相手が強かっただけです。後は……)

ゆい「いち、にー、さん、しー」
梓(ゆい先輩が勝ち上がってくれるだけです。私は……それを信じます!)
  
AYU「まあいいや。伝説の英雄のポケモンもこんなポケモンにやられるのもお笑いでいいよね!ラプラス、ハイドロポンプ!」

ラプラスは口に水を溜めて、強力な水を発射します。

ゆい「遅いよ!」

ゆい先輩は姿を消し、ラプラスの背後に現れます。

AYU「速い!?」

律「これは……アズサ・マインドだな」

紬「問題は体内の梓ちゃん分がどれくらい持つかどうかね」

ゆい(昨日、あずにゃんのポケモン達、りっちゃん、ムギちゃん、澪ちゃん、……そして、ういが頑張ってくれたんだ。皆のためにも勝つよ、私は!)

ゆい先輩はラプラスの首を持って、ジャイアントスイングをし始めます。その回転は勢いをまし、竜巻が発生するかと思うほどの風をフィールドに巻き起こりました。


律「これ、ゆいが喰らってた時は死ぬかと思ったよな」

紬「見ていたこっちもね」


梓「この技は一体……」

しばらく竜巻が続いていると、中から弾丸のようなものがAYUの横を通過して、壁に激突し、気絶しました。

梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死  ゆい

AYU  ヘルガー  シャワーズ  プテラ  ハッサム  ラプラス  ひん死
412. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:53:31.46 ID:I2Rn+i7W0
ゆい「これぞ、ひらさわ家48の殺ポケ技の1つ『竜巻・殺し』!……でも、この技をやると目が回るんだよね〜」

ゆい先輩は目を渦巻きにして、酔っ払いのようにふらつきます。

AYU「……まあ、いいよ。次はこれだよ、ヘルガー!」


律「ヘルガーか……」

紬「ゆいちゃんにとっては仲間と戦うようなものね」


AYU「ヘルガー、かえんほうしゃ!」

ヘルガーの口から、すごい勢いの炎がゆい先輩に向かって、発射されます。

ゆい「はらほろひれ〜」

ゆい先輩はまるで酔拳のようにその炎をよけます。

AYU「なら、かみくだく!」

ヘルガーの鋭い牙がゆい先輩に迫ります。

ガシッ!!

ゆい先輩の……人形にヘルガーの首が突き刺さります。

AYU「なにっ!?」

ゆい「ゆいちゃん真拳奥儀『ゆいちゃん・アッパー』!!」

ゆい先輩の拳がヘルガーのお腹にめり込み、上空に跳ね飛ばされます。そして、地面に落下し、気絶しました。

梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死  ゆい

AYU  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  プテラ  ハッサム  ラプラス  ひん死

AYU「どこにそんな力が……なっ!?」

ゆい先輩の右手には光のオーラが発生してました。


律「百戦錬磨のアズサか」

紬「随分、ハイペースね」

澪「それだけ、余裕がないんだろうな」


AYU「まあいいよ。次は……これだよ!」

AYUはシャワーズを出してきました。

ゆい「今の私は止められないよ!」

ゆい先輩は今度は足にオーラを溜めて、シャワーズに接近します。

AYU「シャワーズ、あく……」

ゆい「ほい。アイスだよ〜」

ゆい先輩はシャワーズの口にアイスを突っ込みます。

シャワーズ「シャワ〜」

シャワーズは幸せそうな顔をして、アイスを舐めています。

AYU「今は戦闘中なのに……」

ゆい「隙あり!」

ゆい先輩はシャワーズの前足を足払いして、バランスを崩させます。

ゆい「トリャーーー」

ゆい先輩はオーラを右手に溜めて、そのまま、シャワーズに叩き込み、壁に激突して気絶しました。

梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死  ゆい

AYU  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ハッサム  ラプラス  ひん死
413. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:55:17.27 ID:I2Rn+i7W0
ゆい「これは普通のギガインパクトだよ!」

澪「これは……歴史を変えたことの副産物だな」

律「どういう意味だ?」

澪「ロケット団の戦いとかが無ければ、実際、ゆいはここまで強くなることはなかったはずだ。例えば、ミュウツーがそうだな。あの戦いがなければ、アズサ・マインドとかいう訳の分からない技ができなかったかもしれない」

紬「結果論かもしれないけど、そうね」

澪「それだけじゃない。今回の戦いで、ゆいはういちゃんに怪しげな技を教え込まれたわけだ。そして、仲間のポケモンとの特訓もした。つまり、今のゆいはポケモンの技、ゆいちゃん真拳、ひらさわ家48の殺ポケ技、3種類の技を会得した」

律「そう聞くとすごいとは思うけど……ゆいを見てると、そこまですごいとは思えないよな」

澪「だけど……今のゆいは最強だ」

AYU「来い、プテラ!!」

紬「相手にも余裕が無くなってきてるわね」

AYU「プテラ、アイアンヘッド!」

梓「ゆい先輩!」

ゆい「任せなよ、あずにゃん。……このパターンは読んでいるから」

ゆい先輩はまるでプテラの動きが分かるかのように、軽々とよけます。

ゆい「次のパターンは……」

AYU「プテラ、すてみ……」

ゆい「タックルだろうね」

プテラがこん身の力で、ゆい先輩に突進してきます。しかし、ゆい先輩は事前にその攻撃を読んでいたかのように上空にジャンプして、その攻撃を避けて、プテラの上に飛び移ります。

AYU「振り落としなさい、プテラ!」

ゆい先輩はプテラが体を横に回転させ始めたと同時に上空にジャンプします。


紬「さっきからのゆいちゃんの行動を見るに……才気煥発のアズサまで会得したのね……」

律「ゆいの奴、完璧に梓分を使いこなしてやがる……」

AYU「空中なら、避けきれないはず。プテラ、もう一度、すてみタックル!」

プテラは旋回し、空中にいるゆい先輩に向かって、突進を仕掛けてきます。

ゆい「あの時は1人じゃ勝てなかったけど……今なら、勝てるよ!!」

ゆい先輩は右手にオーラをためます。

ゆい「きあいパンチ!」

ゆい先輩の拳とプテラの頭が激突し、ピキピキとプテラの頭がひび割れて、プテラは落下し、気絶しました。


梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死  ゆい

AYU  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ラプラス  ひん死
414. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 16:56:56.59 ID:I2Rn+i7W0
ゆい「はあ……はあ……」

梓(ゆい先輩、だいぶ疲れてる……)


律「当然だな。あれだけのハイペースで戦ってきたんだ」

紬「それに……梓ちゃん分の不足も激しいからね」


AYU「じゃあ、最後は……ハッサム!」

ゆい「ハッサム……」

AYU「君達がゆいを除いて、梓ちゃんが一番頼りにしていたポケモン。それにやられるのなら、伝説の英雄、ゆいも満足でしょ?ハッサム、バレットパンチ!」

ハッサムの重くて、鋭いパンチがゆい先輩に迫ります。

ゆい「くっ……」

ゆい先輩はその攻撃をギー太で受け止めます。

ゆい(いつも、ごめんね。ギー太……もうちょっとだけ、頑張ってね)

ゆい先輩は距離を取って、ギー太を弾き始めます。その音はどこまでも優しく、聞くものを心を浄化するような音でした。

AYU「今がチャンスだよ、ハッサム!……なっ!?」

その音にハッサムも聞き惚れていて、ゆい先輩に攻撃をしようとしません。

AYU「……何で、攻撃をしないんだよ!!」

ゆい「今がチャンスだよ!」

ゆい先輩はハッサムを掴んで、上空にジャンプします。ゆい先輩はハッサムの足を持って、ハッサムの首をゆい先輩の肩口で支える体勢になります。

AYU「しまった!?」

ゆい「ひらさわ家48の殺ポケ技の1つ『ひらわわバスター』」

その体勢のまま、地面に激突し、ハッサムは衝撃で気絶しました。


梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死  ゆい

AYU  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死  ラプラス  ひん死

梓「よくやりました、ゆい先輩。戻って下さい」

ゆい「はあ……はあ……まだ、戦えるよ。それにラプ太じゃ、相手するのも厳しいだろうし」

梓「今は休む時です。……それに私には切り札がありますから」

ゆい「まあ、あずにゃんが言うなら、私は従うけどね」

AYU「逃げるの?まあ、最後のポケモンを瞬殺して、すぐに場に戻してあげるよ」

梓「あなたにできますかね。出番ですよ、うい!!」


梓  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死  ゆい  うい

AYU  ヘルガー  ひん死  シャワーズ  ひん死  プテラ  ひん死  ハッサム  ひん死  ラプラス  ひん死  AYU
415. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 17:00:04.98 ID:I2Rn+i7W0
律「ういちゃんだと!?」

紬「たしかに姿が見えなかったけど」

澪「だが……あの2人(?)なら、倒せる!」


AYU「死にぞこないがまた来たの?」

うい「……」

うい(……昨日……)

回想

コンコン

うい「ん?こんな遅くに誰だろう」

私はドアに向かいます。

うい「どちら様です……あなたは!?」

梓「ごめんね、夜遅くに」

うい「あ、梓ちゃん。どうしたの、こんな時間に」

梓「……ういにお願いがあってきたんだ」

うい「何を?」

梓「実は……明日だけ、私のメンバーになってくれないかな?」

うい「え、どうして……」

梓「実はね……」

梓ちゃんはAYUから聞いた話を話してくれた。

うい「未来にそんなことが……」

梓「私はそんな未来信じないし、純だってきっと目を覚ます。そのためにも明日は負けられないんだ。だから……」

うい「……分かったよ」

梓「ありがと、うい。じゃあ、明日、迎えに行くから。ちゃんと寝ないと駄目だよ。それから、皆にも内緒にしておくから、よろしくね」

ピクピク

梓「い、今、純の手が動かなかった!?」

うい「え!?」

私は純ちゃんの方を見ても、そんな気配はない。

うい「……気のせいだよ、梓ちゃん。疲れているんだよ」

梓「そ、そうかな。たしかに……見たんだけどな」

その後、軽い世間話をして、梓ちゃんは帰りました。

回想終了

うい「……」

AYU「さあ、戦おうか」

うい「……あなたの本当の正体は何なんですか?」

AYU「……へえ〜、この姿が虚像だというの?」

うい「そうです」

AYU「……正解ともいえるし、外れとも言えるね。どっちにしても、私は梓ちゃんの体内に眠るエネルギーを使って、完全体なるんだよ」

うい「そして、世界を滅亡に……」

AYU「そうだよ」

うい「哀れですね」
416. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/18(日) 17:01:56.59 ID:I2Rn+i7W0
AYU「……何!?」

梓(……ありがとう、うい)

ゆい「充電中・充電中」

梓(時間稼ぎをしてくれて……)


うい「破壊からは新たな破壊が生まれるんだよ。そんなこと、人間が証明してるよ?だから、あなたのやっていることは間違ってるんだよ」

AYU「……知ったような口を利くなーーーーーーーーーーーーーー!」

AYUは一瞬で、ういに接近し、リーチのある蹴りを繰り出すも、ういは軽く、しゃがんでかわします。

AYU「人間がいるから。ポケモンは。幸せに。ならないんだ!」

AYUはういの言葉に逆上したのか、乱暴に攻撃を繰り出します。

うい「ぐっ……」

AYU「人間はポケモンの敵、地球の敵なんだよ。同じポケモンとして、恥ずかしくないの?」

うい「……やっぱり、あなたはお姉ちゃんにはなれないよ」

AYU「なんだと!?」

うい「あなたには欠けているものがある」

AYU「……ッ!?なら……」

AYUの作った炎の塊から、かえんほうしゃがういに向かって発射された。


梓「あれは……純をあんな状態にした技……」


AYU「ディスペア・ブレイズ・キャノン!!!」

うい「……くっ」

私はお姉ちゃんの方を見る。

ゆい「充電完了・充電完了。ういーーー、避けてーーーー」

うい「良かった……」

お姉ちゃんがいれば、きっと、あの哀れなポケモンも倒せるだろう。……純ちゃん、今行くね。


ゆい「うーーーいーーー」

フィールドは炎で埋め尽くされます。そして、その炎も弱まり、フィールドには目が昨日の順のように生気がありません。

梓「……私のせいだ。私がういに出番を頼んだばっかりに」

ゆい「……そんなことないよ。あずにゃんのせいじゃない。ういはやるべきことをやったんだよ。トレーナーのためにね。私にとって、自慢の妹だよ」

梓「……ゆい先輩」


律「ゆい……」

澪「ゆい……」

紬「ゆいちゃん……」


???「勝手に負けたことにしないでよ、梓」


最終更新:2011年09月22日 21:46