「メイドさん」
律「しっかし暑いな……どうにかならんのかコレ」
菫『あ、はい。どうぞ!』ヒュー
律「うおっ涼しい! サンキューな菫ちゃん」
唯「うへえ……喉乾いたよお……」
菫『はい、ただいま!』コポコポ
唯「おお、冷たいお水だ! ありがと~」
澪「立派なメイドだな……」
紬「えらいわ菫ちゃん♪」
―――
「大事なレンズ」
唯「あずにゃん、そのレンズ大事にしてくれてるんだね。ありがと~!」
梓「あ……はい、もらったものですし」テレテレ
純「梓ったら、ちょっとでも私がそのレンズさわると怒るんですよ? 相当思い入れがあるんでしょうねー」ニヤニヤ
梓「なっ……そ、それは純が盗もうとしてるから――」
唯「あっずにゃーん!!」ダキッ
梓「に゛ゃっ!? ちょっと、こんなところで抱きつかないでください! う、憂も見てないで助けてよ!」
憂「お姉ちゃんあったかいでしょー♪」
梓「あったかいどころか……暑いって……うう……」ヘナヘナ
唯「あつい……」ヘナヘナ
晶『お前らいい加減私たちのことも考えろー!』ゴチンゴチン
奥田『もはやあきらめるしかないですね……』ゴチンゴチン
―――
「奥田さんって何者? 2」
菫『えーっと……奥田、さん?』
奥田『はい?』
菫『奥田さんはどのバンドだったんですか?』
奥田『い、いえ……私はバンドに属してはいません』
菫『うーん、それだと……いつどうやって……?』ムムム
奥田『はは……ちょっと話したくない過去があるんで……』ドヨーン
菫『あっ、ご、ごめんなさい!?』
菫(なんなんだろう……コトブキグループの許可がないと楽器は作れないはずなのに)
―――
「ストレス解消」
菫『……ファイアーボール』ボウッ
菫『……ライトニング』ビリビリ
梓(あ、ムギ先輩のキーボードが置いてある……先輩はいないのかな? 何か一人でぶつぶつと晶術唱えてるけどどうしたんだろう……)
梓「なにしてるの、菫?」
菫『……あ、晶術の練習をしてるんです。ストレス発散にもなりますし、楽しいですよ? うふふふふ……』
梓(何か苦労してるのかな……)
……
唯「うわー、さらに暑いよ……」
菖『すごーい、マグマが流れてるよ!』
晶『前はここまで暑くはなかったはずだけどな……600年もこんなとこに埋まってればしょうがないか』
和「この奥に研究所跡があるはずよ」
紬「もしかしたらキャサリンもそこにいるかも……」
律「よっしゃ、急ごうぜ。こんなとこに長々といたら死んじゃうわい!」ダッ
奥田『あ、待ってください! こっちに近道があるはずです』
澪「……本当だ。こっちならマグマの上を渡らなくてすむな」
菫『こんな道があったなんて知らなかった……詳しいんですね』
奥田『あ……いや……』アセアセ
梓「うーん、ここへ来てからむったんの様子がおかしい……」
……
研究所最深部
律「ここか、研究所は?」
澪「ここだけはほとんど壊れてないな……機械も動かせそうだ」
唯「あ、見てあそこ! ぴかぴかのレンズがいっぱい積んであるよ!」
梓「ほんとだ、私のと同じレンズ……」
紬「何百個もあるわ……きっとデスデビルが集めたものね」
純「うわ、こりゃすごいね! これなら一個ぐらいいただいちゃっても――」
和「ダメよ。これはすべて回収して、一時的に政府で保管するわ」
純「ですよねえ……」ガクン
?「そうはさせないわよ?」ヌッ
紬「!! ……あなたがキャサリンね?」
憂「やっぱり、あの時の……」
唯「激しい格好のお姉さんだ!!」
キャサリン「久しぶりね、そこのお二人さん。あの時はレンズを譲ってくれて助かったわ」
梓「……もし譲らなかったら、襲っていたんでしょう!?」
キャサリン「さあ、どうかしら? あら、あなたも持ってるのね。譲って――」
梓「絶対に嫌です!!」
キャサリン「なら仕方ないわ……さあ、来なさい」パチッ
モンスター「「ガルルル……」」ワラワラ
律「しまった、挟み撃ちだ!?」
澪「なんだこいつら……まるであいつが操ってるみたいな」
キャサリン「その通りよ。あれだけのレンズがあればこんなこともできるの」
和「モンスターは私が引き受けるわ!」
純「わ、私も手伝います!」
憂「私も手伝うよ、和ちゃん! お姉ちゃん……がんばって!」
唯「みんな……うん、がんばるよ!」
キャサリン「えせレンズプレイヤーが5人集まったところで私の敵じゃないわね。さあ、来なさい!!」
律「早速くらえ、虎牙破斬!」
キャサリン「あら、そんなものなの?」キン
律「ガードが硬いっ!」
梓「晶術で攻めましょう!」
律「よっしゃ、私と唯で時間をかせぐぞ! 飛燕連脚!」
唯「了解っ! それー!」ジャーン
キャサリン「ふふ……効かないわね」キン
澪紬梓「「今のうちに……」」キュイイン
キャサリン「遅いわよ。そーれっ!!」ピョン クルクル シュタッ!
澪「な、回り込まれた!?」
律「アクロバティックすぎるだろ!!」
キャサリン「喰らいなさい。衝波激突剣!」シャキンシャキン
澪紬梓「「きゃあっ!?」」
律「こんの……魔神剣!」ギュイイン
キャサリン「はっ!」ピョン クルクル
律「烈空斬!」スカッ
キャサリン「当たらないわよ~? デモンズランス!」ブン
律「ぐはっ!?」ガクッ
キャサリン「ふふふ、もう終わりかしら?」クルクル シュタッ!
晶『唯、やつの動きを止めるんだ!』
唯「え、えっと、じゃあ……ね~むれぇ~♪」
キャサリン「あら、なめられてるのかしら? それ!」ブン ゴチン!
唯「いたっ!?」
晶『バカか!? 効くわけないだろ!!』
紬「なら詠唱時間の短い晶術で……アイスニード――」
キャサリン「――はいっ!」タッタッタッ ブン ゴチン!
紬「いやあっ!」
澪「速いな……グレイブ!」
キャサリン「はっ!」ピョン
梓「これならどうですか……雹雨!」ヒュンヒュンヒュンヒュン
キャサリン「うっ!?」ドサッ
律「ナイス梓! 私に続け~、爪竜連牙斬!」
紬「アイストーネード!」ゴォォ
澪「ストーンウォール!」ガコンガコンガコン
キャサリン「きゃあ!? しまった、体が動か――」
梓「唯先輩! 今です!」
唯「よ~し……いっくよー!!」
唯「わたしについてこれるかな?」
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晶『どうしたどうした!!』ジャーンジャーン
唯「ノリが悪いよ~!」
晶『とっとと消えな!』
キャサリン「いやあああああっ!?」ドサッ
唯「私たちは!」
律澪紬梓「「負けない!」」
レベルアップ
唯 Level 19 ナースを習得
律 Level 21 ファイアストームを習得
澪 Level 22
紬 Level 22 レイを習得
梓 Level 21
キャサリン「ぬかったわね……」
憂「こっちも倒したよ、お姉ちゃん!」
唯「憂~! よかったぁ」
和「観念しなさい。あなたを拘束し、そのレンズは全て回収するわ」
紬「待って、和ちゃん」
和「ムギ?」
紬「……えせレンズプレイヤー、と言いましたよね。それはどういう意味ですか?」
キャサリン「この研究所はもともと千年前にこのギターのオリジナルのマスターが作ったものよ。それを誰かが勝手に使ってあなたたちの楽器が作られたんでしょうね」
キャサリン「当然、正しい知識を持たずに作られた模造品であるあなたたちの楽器の性能は低いわ」
晶『なんだと……?』
紬「そんな……あなたたちが作ったこの研究所を600年前にうちのグループが発見したというの?」
キャサリン「あら、600年前なのね。なら納得だわ。天地戦争以降科学技術は衰えるばかり。その時代ならその程度の出来でしょうがないわね」
律「……馬鹿にしやがって……そうだ、こいつは操られてるんだろ? なら洗脳を解いてやんなきゃな!」チャキッ
紬「待って、りっちゃん! まだ訊きたいことが――」
キャサリン「こんなところでやられるわけにはいかないわ。千年越しの恨み……まだ晴らしていないんだから」
キャサリン「力を……我がレンズギターに力を! 『神の眼』の破片よ!」ピカアァァ
唯「うわ、ぴかぴかのレンズが浮き始めたよ!?」
梓「あ、私のレンズも……共鳴してる?」ピカアァァ
晶『神の眼だって……!? やっぱりそうだったのか!』
キャサリン「きたれ死の翼よ――ブラックウイング!!」ゴオオオン
一同「きゃああっ!?」ドサッ
キャサリン「はあ、はあ……ここももうだめね。今回は見逃してあげるわ」
キャサリン「かつての騒乱の地……ダリルシェイドで待ってるわ。そこで決着をつけ、あなたたちのレンズも合わせて『神の眼』の復活の礎にしてあげる!」サッ ヒュンヒュン
和「くっ……待ちなさい!」
紬「レンズも一緒に飛んでいってしまったわね……」
澪「一旦町に戻ろう……回復しなきゃ」
律「……なあ。キャサリンのやつ、『神の眼』の復活って言ってたよな?」
澪「ああ。あのたくさんのレンズは、四英雄が破壊した神の眼の破片だったってことか……」
梓「これが、神の眼なんだ……」キラッ
紬「そうすると、キャサリンの目的は……」
和「神の眼を再生して空中都市を復活すること、かしら」
唯「また、あの頃みたいに真っ暗になっちゃうの……?」
純「……また外殻が降ってくるなんてごめんですよ」
澪「……そうだな。絶対に、キャサリンを止めなくちゃ」
律「しっかしなあ……あいつレンズの力を使ってすごい晶術を使ってきたんだぜ? このまま行っても勝てるかどうか……」
憂「純ちゃん、前みたいにレンズを盗んじゃえば……」
純「ムリムリ! さすがにあんなにはいっぺんに盗めないって」
唯「じゃあ、私たちがパワーアップすればいいんじゃないかな?」
律「そうは言ってもどうすんだ~? 地道に修行でもするか?」
和「そんなことしてる間に神の眼を再生されたら元も子もないわ」
澪「そういえば、キャサリンはあの研究所でギターを改造しようとしてるんじゃなかったか?」
紬「違ったみたいだけど……でももし、あそこで私たちの楽器を強化できれば……菫ちゃん、あの研究所の機械の操作の仕方、わかる?」
菫『すみません、わからないです……私自身はただのメイドでしたから』
菖『私たちも作ってもらっただけだから操作方法はわかんないよ』
奥田『……あ……あの……』
梓「ん、どうしたのむったん?」
奥田『もしかしたら、できるかもしれません。……パワーアップが』
梓「本当!? あの機械の使い方がわかるの?」
奥田『はい。もう一度、あの研究所へ連れていってもらえませんか?』
最終更新:2011年09月25日 23:08