- 251. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/08/16(火) 02:00:07.54 ID:w6MFD1o20
- →C:「実は、お礼言いたくて……色々相談にのってくれて、ありがとう!」
ムギちゃんには本当にお世話になったね……。りっちゃんと仲直りできたし、感謝感謝。
唯が勢いよく頭を下げると、紬は少し目を大きくした。
紬「お、お礼……って……?」
まだ頬の熱が治まらない紬が、唯に訊ねる。
それを見ると唯はにっこりと笑った。
唯「お礼はお礼だよー。……ムギちゃんにはたくさん、心配かけちゃったから……」
紬「え、えっと……」
唯「……えへへ、おかげでね、りっちゃんと仲直りできたみたい? なんだ」
紬「! ……そう、そうなの! よかったわ……(やっぱり、ね……)」
唯「ま、まだ確定じゃないんだけどね! でも、たぶん……また、元通りに話せると思う」
紬「……そ、そう……」
唯「ムギちゃんには、澪ちゃんのときも、あずにゃんの悩みを聞いた時も、いっぱいいっぱいお世話になっちゃったね」
紬「そ、そんなことないわ。唯ちゃんが頑張ったからよ! 私なんて……」
唯「ううん。ムギちゃんに相談に乗ってもらってなかったら、すぐにくじけちゃっていたと思うから……」
紬「……唯ちゃん」
唯「だからね、ありがとう」
紬「……ううん、どういたしまして」
どこか遠慮がちに紬が言うと、ちょうど五分前となった。
- 252. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/08/16(火) 02:00:43.22 ID:w6MFD1o20
-
唯「そろそろいかなきゃだね……じゃあね、ムギちゃん。本当にありがとう」
紬「うん……あっ」
踵を返しかけた唯を、不意に紬が呼びとめる。
唯「うん? どうしたの? ムギちゃん」
紬「えっと……あの、唯ちゃん、一つ聞いてもいいかしら……」
唯「? えっと、なあに?」
唯が聞き返すと、紬は少し小声で言葉を投げかけた。
紬「あ、あの、りっちゃんとは……どんなことを話したの?」
唯「えっ?」
紬「あっ、ご、ごめんね、答えたくなかったら全然いいの! 気にしないで!」
慌てたように言う紬に、唯はしばしの間考え込んだ。
*選択肢*
A:「うん、まず、りっちゃんが何で怒っているのかなって考えてね……」
心配かけたムギちゃんに報告するのを忘れていたよ! 事細かに話す。
B:「うんとね、色々な人に相談したりしてね……」
もう五分くらいしか時間がないし、ざっと話そうかな。
C:「うーん……まだ修学旅行以来りっちゃんと話していないから……」
確信が持てるまでは話さない方がいいかな……。そのまま席に戻る。
D:「ごめんね、これはあんまり他の子に言うのはちょっと……」
りっちゃん、話されたくない本音とかありそうだったし。適当に濁す。
E:「なんかいつの間にか仲直りしていたかも……そうだ、ムギちゃんに何かお礼したいな。なにがいい?」
あんまりよく覚えていないなぁ……ムギちゃんにお礼する方が先だよね。
- 253. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/08/16(火) 02:03:34.64 ID:0k4MeePDO
- D
- 276. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/08/16(火) 16:29:01.42 ID:lX6HjqoP0
- →D:「ごめんね、これはあんまり他の子に言うのはちょっと……」
りっちゃん、話されたくない本音とかありそうだったし。適当に濁す。
紬「……そう……」
唯が言葉を選びながら申し訳なさそうに紬に言うと、紬はたった一言だけ返した。
唯「ご、ごめんね、あの、別にムギちゃんを信用していないってわけじゃなくて……そ、その」
紬「……う、ううん! 私こそ人の心にずかずかと踏み入るようなこと聞いちゃって……本当にごめんなさい」
唯「そんな、そんなことないよ! ムギちゃん、私とりっちゃんのこと心配して聞いてくれたんだから!」
紬「…………」
唯「で、でも……その、ああいう状況だからこそりっちゃんが話してくれたことってあると思うから……そういうことって、他の子にも話していいものなのかなー、って……私、おバカだから分かんなくて……」
紬「……ううん。唯ちゃんは間違っていないわ。……ごめんなさい、私が非常識過ぎたの……」
唯「む、ムギちゃんが謝ることなんてないよ! ごめんね、私が変な言い方しちゃったから……」
紬「唯ちゃんが気にすることなんてないわ! 答えたくなかったら全然いいって言ったでしょう? ……だから、ね? 気にしないで、唯ちゃん……」
唯「ムギちゃん……」
唯が困惑の表情で紬を見つめた途端、チャイムの音が響いた。
紬から時計に視線を移すと、既に時間となっていた。
唯「あわわわわっ、ご、ごめんねムギちゃん、私、席に戻るね!」
紬「う、うん!」
唯「その……変な感じになっちゃって、ごめんね……それじゃあねっ!」
唯が眉をハの字にして謝るやいなや、すぐさま自分の席に駆け寄り、椅子を引いて座り込んだ。
紬はそれを見届けた後、再び顔を前に向ける。
ドアが開く音がしたかと思うと、さわ子が慌てながら教室へと入ってきた。
さわ子「ちょっと遅れたみたいで、ごめんなさいねー。それじゃ、出席とるわよー」
いつも通りの朝の光景、いつも通りの出欠確認。
だが、紬には、さわ子の元気のよい呼び声が、全く耳に入ってこなかった。
両手で頬づえをつき、誰にも気づかれない程度に小さく息をつく。
紬「(……私、恥ずかしい……)」
紬「(……今まで相談されてきたからって、唯ちゃんに何でも話してもらえるって思いこんでた……)」
紬「(……唯ちゃん、私のこと、変な風に思っていないかな……?)」
紬「(でも……話してもらえなかったとき……何だか、のけものにされたような気になって……辛くて……嫌だった)」
紬「(……やだな……私、どんどん嫌な子になってきてる……)」
紬「(……ごめんね、唯ちゃん……)」
紬の【楽しい】ステータスが 1/5 → 0/5 にダウンしてしまいました。
※紬との空気が、少し妙になってきているようです。
- 277. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/08/16(火) 16:29:28.11 ID:lX6HjqoP0
-
それからあっという間に時間は過ぎて行き、昼休みとなった。
修学旅行の疲れもあって、唯は寝ぼけ眼のまま黒板を見つめていた。
目の前がぼやけ、再度眠ろうと瞼を閉じようとすると、きゅうぅ、という小気味いい音が聞こえてきた。
唯「うーん……? あっ、そっか……お昼だもんね」
自分の腹の鳴る音で目を覚ました唯は、欠伸をしながら机のホックを探った。
いつもあるはずの感触がないことに気付き、完全に覚醒する。
唯「……あれ? お弁当袋、ここにかけていなかったっけ……?」
唯は必死で考えを巡らせたが、どうにも答えが導き出せない。
唯「……それとも、今日は購買で買う日だっけ……? うーん……」
思い悩むほど、腹の虫はどんどん大きくなる。
唯は下腹部を抑えながら、どうすべきか思案した。
*選択肢*
A:「お腹……空き過ぎて……動けないぃ……」
そのまま机にぱたり。うう、動けないよう。
B:「もういいや……購買で何か買ってこようっと……」
このまま我慢できないしね。ちょっと行ってこよう……。
C:「部室に何か食べ物置いてあったっけ……?」
何かあればいいな……よし、善は急げだよ!
D:「……動くのがちょっと辛いけど、憂に訊いてこようかな……?」
やっぱり確認した方がいいよね。二年生の教室へ。
E:「ぎぶみーおべんとう! プリーズ!」
もうこうなったら背に腹は代えられないよ! お弁当を恵んで下せえ!
F:「……まさかとは思うけど……どこかに落としていないよね……」
教室や廊下をうろうろ。落としていたら大変だよ!
- 278. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) 2011/08/16(火) 16:38:20.93 ID:yGR+bBrwo
- D
- 282. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/08/16(火) 17:12:54.73 ID:lX6HjqoP0
- →D:「……動くのがちょっと辛いけど、憂に訊いてこようかな……?」
やっぱり確認した方がいいよね。二年生の教室へ。
唯はふらふらとしながらも何とか立ち上がり、なぜか鞄を持って廊下に歩み出た。
歩いている途中で誰かに声をかけられた気もするが、唯はおかまいなしに黙々と目的地へと向かっていた。
ようやく二年生の教室までたどり着くと、唯はほっと息をついた。
唯「ふう……よ、よかったぁ……」
しばらく教室のドアにへばりついていたが、立っているのが次第に辛くなり、足がぷるぷると震えだした。
教室のドアに手を添えたまま、その場にひょろひょろとへたり込んでしまう。
教室と廊下を行きかう二年生の好奇の目を一身に受けていたが、あまりの空腹と疲れで、全く気にする余裕がなかった。
唯「うう……もうへとへとだよぉ……」
自身の体力のなさを恨みながら、唯はその場から動けずにいた。
何度目かになるため息をついた時……。
*選択肢*
A:ちろちろと視線を感じる……?
うーん……あっ、あなたは……。
B:遠慮がちに肩をゆすられる。
な、なあに……? あ、あなたは……。
C:だだっ。すぐ近くで立ち止まる音。
うん? あ、あなたは……。
D:とんとん。肩を叩かれて、はっとする。
びっくりした……。あ、あなたは……。
E:よし、もうひと踏ん張り!
何とか自力で教室の中に入る。
- 283. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/08/16(火) 17:24:27.61 ID:JU952Haeo
- B
- 289. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/08/16(火) 18:55:05.51 ID:lX6HjqoP0
- →B:遠慮がちに肩をゆすられる。
な、なあに……? あ、あなたは……。
梓「……唯先輩?」
聞き慣れた、高くどこか幼い声に、唯は思い切り顔を上げる。
見ると、ツインテールの後輩が、戸惑ったような表情で唯を見ていた。
唯はぱっと顔を明るくさせ、満面の笑みを浮かべる。
それから数秒の間も置かずに、梓に抱きつこうとした。
梓は驚きの余り固まっていたが、すぐにはっとなり、横に移動して唯の進撃をかわした。
唯「ふええ……何で〜あずにゃーん……?」
唯はもう一度抱きつける体力は残っていないらしく、再びしゃがみこんでしまった。
少し口を尖らせ、ぽつぽつと言葉をぶつける。
唯「あずにゃ〜ん……久しぶりなのにー! ひどいよぉ」
梓「……久しぶりでもなんでも、抱きついていいなんていってませんっ」
唯「ぶーぶー。あずにゃんがいつにもまして冷たいよぉ……」
梓「……べ、別に! いつものとおりですよ」
唯「でも……何だかちょっと変だよー」
梓「……自分の胸に訊いてみたらどうですか」
唯「……ふえっ?」
唯は思わず返事をするが、梓はそれには答えず、そっぽを向いて唯と同じように座り込んでいた。
梓の言葉通りに、胸に手を置いて考えを巡らすも、何一つとして思いつかない。
むーん、と唯が苦悶の声を上げると、ようやく梓が振り向き、唯に訊ねた。
- 290. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/08/16(火) 18:55:39.44 ID:lX6HjqoP0
-
梓「……そういえば唯先輩、どうしてこんなところにいるんですか?」
唯「よくぞ聞いてくれましたあずにゃん! 実はね……」
梓「……純なら、購買に出かけちゃいましたけど」
唯「ふえ? 何で純ちゃん?」
梓「えっ、あっ……いえ別に。なんでもないです」
唯「えっ、もしかして、私のお弁当純ちゃんが持っているの?」
梓「…………はい?」
唯「私ね、お弁当袋が見当たらなくて……それで憂のところに訊きに来たんだよ! 今日お弁当作ってくれたんだっけ? って」
梓「えっ、あっ、あ、何だ、そういうことですか……でも、どうしてそれを純が持っているなんて……」
唯「え? いやだって、あずにゃんが急に純ちゃんの話題出すから……」
梓「……私が言ったから、純のことを言っただけなんですか?」
念押しするような梓の声に、唯は不思議に思いながら頷く。
唯「そうだよ〜。だってお弁当のことでここに来たんだからー」
梓「…………そう、そうですか……」
唯「……? 変なあずにゃん」
梓「純が唯先輩のお弁当を持っているとか、素っ頓狂なことを言いだす唯先輩よりはマシです」
唯「えーっ、だってそれはあずにゃんが〜!」
梓「わ、私は関係ないですっ!」
ぷい、と顔を逸らすと、目の端に情けなく俯く唯の姿が見えて、梓は思わず吹き出してしまった。
それを見て、唯はにっこりと笑顔になる。
唯「……よかった。やっと笑ったね」
梓「! あ、いえ、今のは別にっ」
唯「……なんであずにゃんが冷たいのかは分かんないけど……でも、私は皆に笑っていてほしいから……えへへ、うれしいよ」
梓「…………」
唯「ありがとあずにゃん。おかげで元気が出たよー。じゃあ、そろそろ行こうかな」
最終更新:2011年09月30日 01:25