- 846. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/09/22(木) 02:01:19.92 ID:wk7IL7m10
- →B:「じゃあ、どうせだからお茶の淹れ方教えて?」
手伝いが必要なければご教授願いますっ!!
紬のところまできたものの、手を持て余していた唯がそう提案した。
すると紬は、ちょっと驚いたように目を大きくする。
紬「唯ちゃんが、お茶を……?」
唯「う、うん! せっかくこうしてムギちゃんと話せているし、教えてほしいなって」
紬「でも……」
唯「えっ、や、やっぱりだめかな?」
普段の、自身のおっちょこちょいぶりが頭に浮かび、語尾が弱弱しくなる唯。
そんな唯を見ながら、どこか困ったような視線を送る紬。
紬「だ、だめなんてことないわ! 唯ちゃんに教えるの、楽しそうだし……」
唯「ほんとに? えっと、無理しなくていいからね?」
紬「ううん! 無理なんてしてない! ……でも、えっと、唯ちゃんの分のお茶は私が淹れてあげたくて……」
唯「ほえ? 何か言った?」
紬「う、ううん、何も! じゃ、じゃあ、初めから教えるわね」
焦ったようにそう言うと、紬はお茶の葉とティーポット、ティーカップを手に取った。
先ほどの無駄のない所作から一転、どことなく落ち着かない手つきで、それらを唯が見やすい位置に並べる。
その様子をじっと凝視していた唯は、あっ、と突然声を発した。
驚いた紬は、首を傾げて唯に尋ねる。
紬「唯ちゃん? どうしたの?」
唯「そうだそうだ、忘れてたよー」
紬「? なあに?」
さらに紬が首を傾げると、唯が笑顔で続ける。
唯「ムギちゃん、教えるときに見本見せてくれるんだよね?」
紬「ええ、私が一杯淹れて見せてあげた方が、唯ちゃんに分かりやすいと思うし……」
唯「じゃあ、えっと……」
唯はそこでいったん言葉を切ると、ティーカップを一つ手にとって、恥ずかしそうに言葉を継ぐ。
唯「……ムギちゃんが淹れてくれる一杯分は、私が飲みたいなぁ……えへへ、だめ?」
紬「……だ、だだだだだめなんてっ、あっ、そのっ、えっと」
唯「ほらっ、ムギちゃんのお茶じゃないと、わだじのどがなおらないがらねっ」
紬「う、うんっ! そ、そうっ、そうねっ」
唯「えへへ、皆には悪いけどねっ。今日のムギちゃんのお茶は私がひとりじめだよぉ」
紬「ひ、ひひとりじめ……」
唯「うふふ、うん♪」
- 847. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/09/22(木) 02:01:46.15 ID:wk7IL7m10
-
唯が言葉を続ければ続けるほどに慌てふためいて頬が染まる紬。
口元を押さえながら、真っ赤な顔を隠すように肩を縮こまらせる。
唯「ム、ムギちゃん? 大丈夫?」
紬「……だっ、大丈夫よ! じゃあ、順番に教えていくわね」
唯「? う、うん」
紬はまだ口元の手を解き、見本用の唯のティーカップを手前に寄せた。
まだほんのりと顔に紅が差している紬。
それを見て、紅茶みたいに綺麗な色をしているなぁ、と突拍子もないことを思いながら懸命に覚えようとしている唯に、紬はちらりと視線を走らせた。
紬(……まだ、頬が熱い気がする……)
紬(唯ちゃん、変に思っていないかしら……? 大丈夫かな……)
紬(でも、あんな風に言ってくれて……すごく嬉しかった……)
紬(そうよね、例え相談されなくなったって……こうして、唯ちゃんとの時間を過ごすことはできるもの……)
紬(……何も特別なことがなくたって……唯ちゃんと、いられるもの……)
紬(…………)
紬(嬉しいのに……どうしてこんなにもどかしくて苦しいんだろう……)
※紬が、不安になってきているようです。
紬の【気になる】ステータスが 2/3 → 3/3 にアップしました!
これにより、紬の【好き】ステータスが 2/5 → 3/5 にアップしました!
【気になる】ステータスは繰り越され、 0/3 となります。
- 848. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/09/22(木) 02:02:16.84 ID:wk7IL7m10
-
唯「……ふわぁ〜、できたっ!」
紬「うん、よくできてるわ唯ちゃん!」
紬の指導のもと、唯が残りの四つのティーカップに紅茶を淹れ終えると、二人は思わず歓声を上げた。
時間はかかったが、どのカップからも心地よい香りが漂っている。
唯「……えへへ、でもやっぱりムギちゃんほどにはうまくできなかったよぉ」
紬「そんなことないわ、上手よ唯ちゃん」
紬が淹れた唯のカップの紅茶は、唯が淹れたものよりも鮮やかな紅色をしていた。
それを見て、唯が意味ありげに紬に視線を送った。
紬はその意図を理解したらしく、自身とカップを指さして口元に人差し指を当て、唯にウインクをして見せた。
唯は歯を見せて笑い、四つのティーカップをトレイにのせると、待ちわびている三人の元へと運んで行った。
律「あれ、唯何運んでんの?」
唯「えへへ、皆の分の紅茶だよ〜」
紬「今日は唯ちゃんが淹れてくれたのよ」
いち早く気づいた律に、二人が笑顔で応える。
梓「えっ、唯先輩が?」
澪「……こういっちゃなんだけど、大丈夫、か……?」
唯「皆ひどーい! ちゃんと淹れたもん!」
紬「うふふ、さっきまで教えていたの」
唯「ムギちゃんすっごく丁寧に教えてくれたんだよ! ねー?」
紬「ねー♪」
意味ありがに目くばせする二人に、怪訝な表情を向ける三人。
- 849. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/09/22(木) 02:02:50.27 ID:wk7IL7m10
-
澪「二人で何かしていると思ったら、それだったのか……そっか」
律「……ふーん」
梓「は、早く飲まないと冷めちゃいますよ」
唯「お、あずにゃんティータイムやる気満々だねえ」
梓「なっ、そ、そんなことないですっ!」
紬「ふふふっ」
それから四人がゆっくりと席についたのを見計らって、唯は澪と紬の机の上にトレイをのせた。
カップを一つ持ち、配って行こうとする。
どういう風に配ろうか?
*選択肢*
A:「ほーい。りっちゃん受け取って〜」
熱いから気をつけてね! 最後は律に配る。
B:「澪ちゃん、お待たせ〜。どうぞっ」
一番近くの澪ちゃんにずずいっと。最後は澪に配る。
C:「ムギちゃん、教えてくれてありがとう!」
えへへ、味見してくれるかな? 最後は紬に配る。
D:「あずにゃん、待った? うふふっ」
素直じゃないあずにゃんは焦らしちゃおう! 最後は梓に配る。
E:「よいしょっと。じゃあ、あとは私の分だけだね」
ムギちゃんが淹れてくれたお茶! うふふっ♪ 最後は自分の席に置く。
F:「ここに置くから皆とっていって〜」
こぼしたりしたら大変だしね! トレイを真ん中に置いて皆に取っていってもらう。
- 902. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/22(木) 22:08:41.56 ID:ewr78akwo
- C
いつか憂にお茶を振舞ってあげたい
- 922. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/09/27(火) 01:59:31.02 ID:o2+aJAfW0
- →C:「ムギちゃん、教えてくれてありがとう!」
えへへ、味見してくれるかな? 最後は紬に配る。
右手にカップ、左手にソーサーを持ち、一つずつ机にのせていく。
唯「はい、まずは澪ちゃんね」
澪「ん、ああ、ありがとう」
すぐ近くの澪の机の上にソーサーをのせ、次にカップを静かに置いた。
唯らしからぬ慎重な手つきに、澪がくすりとする。
唯「むっ? 澪ちゃん、どうしたの?」
澪「ふふ、ああいや……なんか唯がこんな風に皆に紅茶を淹れるなんて新鮮だなって思っただけだよ」
唯「むー、私だってたまにはやるもん」
澪「ふふっ、そうか」
澪がまた微笑むと、少し拗ねたような表情だった唯の顔も柔らかくなり、にっこりとする。
唯「軽音部の皆のために、心をこめて淹れたからねっ!」
澪「軽音部……そうだな、ありがとう」
澪の言葉に唯は笑みを返すと、次のソーサーとカップを手にした。
少し離れた梓の席に身を乗り出そうとすると、澪が突然「……あっ」と声を上げた。
唯「どうしたの澪ちゃん?」
唯が顔を向けると、澪は軽く苦笑いをして、「いや、何でもないよ」と手を振った。
唯は首をかしげつつも、ちらちらと紅茶に視線を向けている梓にソーサーを差し出した。
唯「はいっ、次はあずにゃんだよ! お待たせっ!」
梓「べ、別に待ってないですよっ!」
唯「ええ〜。さっきは早く飲まないと、っていっていたくせにぃ」
梓「そ、そんなつもりでいったんじゃありませんっ! ただ、早く飲んだ方が美味しいですから……はっ!」
唯「んもぅ、あっずにゃーん!!」
梓「ゆ、ゆいせんぱいっ、カップカップ!!」
なみなみと紅茶が注がれたカップを手にしたまま抱きつこうとした唯に、梓が制止をかけて事なきを得た。
唯はそこで初めてカップの存在に気付いたように、目をぱちくりとする。
梓が先ほど渡されたソーサーをもち、腕一杯に伸ばして唯へと差し出した。
唯がソーサーのへこみにカップをはめると、梓は腕を引き戻してソーサーを自分の目の前に置いた。
ほっと一息をつき、また新たにソーサーを手に取る。
- 923. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/09/27(火) 01:59:58.91 ID:o2+aJAfW0
-
唯「りっちゃんほーい、ソーサーだよー」
律「ほいよ。今度はちゃんと置けよー?」
唯「ええ〜、りっちゃんのはこぼしてもいいや」
律「なにぃ! どういう意味だー!」
唯「はいどーぞっ」
律「あっ! 本当に雑に置きやがったこのヤロー!」
わずかにカップから紅茶が数滴流れ落ちたのを見て、律が軽く唯に掴みかかり、手を伸ばして机越しに唯の頬をつまみ、ぐりぐりと動かした。
唯も負けじと律の頬に手をかけて応戦する。
しばしの間つまみあっていると、脇から遠慮がちな声が聞こえてきた。
紬「ゆ、唯ちゃんりっちゃん……もうその辺で」
唯「うにゅっ、むうっ、でも」
律「むにゅっ、ぐうっ、まだまだっ」
紬「わっ、私、早く唯ちゃんの淹れてくれた紅茶が飲みたいなぁ、って……」
それを聞くと、唯ははたと動きを止め、律の頬から指を離した。律もつられて唯から離れる。
唯「そうだそうだっ! ごめんね、すぐに配るからっ!」
唯が慌てて自分の席に紬が淹れてくれた紅茶が入ったカップを置き、また別のソーサーを取り出して紬の席の上に置いた。
唯は、最後だからと殊更慎重にカップを持ち、ゆっくりとソーサーに近づけてのせた。
紬「置き方も丁寧で、上手よ唯ちゃん」
唯「でへへへ……」
唯が頭をかくと、既に席についた律が少し怪訝そうな表情をした。
律「……それにしても、ムギが止めるなんて珍しいな」
紬「えっ?」
律「いや、ああいうとき止めるのは大抵澪とかでさ、ムギはむしろ楽しそうに見ている側だと思っていたからさ」
紬「…………」
澪「うん、確かに意外だったかも……」
紬「……唯ちゃんがせっかく淹れてくれたから、少しでも美味しいうちに飲みたかったの」
律「……ふーん、そっか」
梓「いつもはムギ先輩が淹れてくれていますもんね」
律「……まっ、唯が淹れたんだからあまり期待してないけどなー?」
唯「ええ〜、ひどいよりっちゃーん! じゃあ飲まないでよぉ」
律「でもまあ、しょうがないから毒見はしてやるよ」
唯「ぶー!!」
- 924. 1です ◆duJq3nZ.QQ 2011/09/27(火) 02:00:27.05 ID:o2+aJAfW0
-
唯が口を尖らせる中、各々砂糖を適量入れて混ぜ、カップを手に取った。
おそるおそる口に運び、一口飲む。
律「んっ、飲めなくはないけど……」
澪「し、しぶい……?」
梓「いつものムギ先輩と比べると……ちょっと苦いかもです」
唯「うう……そ、そうなんだ……」
皆の感想に唯が肩を落としていると、向かいの紬が二口目を味わっているのが見えた。
唯の視線に気づくと、にっこりと笑う。
紬「……うん。唯ちゃん、美味しいわ」
唯「む、無理しないでいいよ! ごめんね、教えてもらったのに……」
唯が眉をハの字にすると、紬が首を振って笑いかける。
紬「唯ちゃんが皆のことを想って淹れてくれたんだもの。美味しくないわけがないでしょう?」
唯「ムギちゃん……」
紬「でも、唯ちゃんが満足できないようなら、納得できる味になるまで何回でも教えてあげる」
紬はまたにっこりとし、ケーキの箱を取り出して開いて見せた。
*選択肢*
A:「ありがとう!! また今度も教えてね!」
ムギちゃん優しいなー。ありがとう! 紬のレクチャーの誘いを受ける。
B:「ありがとう。……でも、やっぱりムギちゃんが淹れてくれた方がいいなあ」
ムギちゃんに色々教えてもらってよかったよ! 紬のレクチャーの誘いを断る。
- 926. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/27(火) 02:05:29.00 ID:D67sMEsHo
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最終更新:2011年09月30日 01:44