・・・・・・




律「・・・届けっ」グイッ

ポト

梓「ふぅ・・・2-2ですね」

律「やるなー。中学校時代はバトミントン部だっただけのことはある」

梓「私は今も昔も文化部ですよ」

律「そうだったのかー」

梓「いいですから、最後のサービスいきますよ」

律「こーい!」グッ

梓「それっ」ポンッ

シュー

律「よー・・・し・・・」

ポコッ

梓「・・・?」

律「・・・」

梓「私の勝ちですか?」

律「ん・・・あぁ・・・」

梓(なにを見て・・・あ・・・)

律「むぎ・・・」

梓「・・・何をみているんでしょう」

律「飛行機・・・はいないか・・・」

梓「雲だけですよね・・・」

律「うん・・・」

梓「・・・」

律「・・・」

梓「最近」

律「最近よく空を眺めているよな」

梓「はい」

律「・・・」

梓「きっと・・・」

律「?」

梓「きっと、焼き付けたいんだと思います」

律「空を?」

梓「はい。今の空を」

律「・・・なんか、寂しくないかそれって」

梓「・・・」

律「雲が流れて、過ぎ去っていくんだぜ。それはもう風のように
  いや、上層はジェット気流なんかもあるからそれ以上のスピードだ」

梓「そうですね」

律「そんな瞬間を眺めるって・・・。なんだか寂しい」

梓「・・・」

律「そうは思わないって顔だな」

梓「どうですかね」

律「なにか感じた事があるなら、聞かせてくれよ」

梓「・・・寂しい顔してないじゃないですか」

律「え・・・?」

梓「今の、空を眺めるむぎせんぱいですよ」

律「・・・あぁ、そうだな」

梓「あの夏の空だって・・・あ」

律「気づかれたか」

梓「むぎせんぱーい!」

律「むぎー!」




紬「・・・」フリフリ

唯「おーい!あずにゃーん!りっちゃーん!」ブンブン

澪「ど、どうした?」



律「次で勝負が決まるから見てろよー!」

梓「・・・いきますよ!」

律「ふふ。それでこそ我がライバルの後輩」

梓「誰ですかライバルは」

律「さぁこーい!」

梓「それっ」ポンッ

律「必殺!」

梓「!」グッ

律「肩透かし!」トン

梓「っ!」ダダダッ

スカッ

律「勝負あり」





澪「二人ともあの技には気をつけるんだぞ」

紬「・・・」コクリ

唯「・・・ふふ、私の後輩を苦しめるなんて・・・やるね!りっちゃん!!」

澪「・・・もうそろそろ陽が暮れるな」

紬「・・・」

唯「お月様まだ出てないね」

澪「今日は満月か・・・」

紬「・・・」



―――――夜・森林公園

律「結構多いな」

澪「うん・・・」

唯「お団子足りるかな」

憂「うん・・・。予想を上回る人数だから・・・心配だね」

和「もっと厳かになると思っていたんだけど」

純「賑やかになりましたね」

梓「むぎせんぱいはまだ来ていないんですか?」

風子「まだみたいだよ」

律「それ、なんだよ風子」

風子「なんだと思う?」

律「いや、すすきだろ?」

唯「ザッツ正解」

澪「ライトだろ」

風子「趣があっていいよね」

梓「ありますけど、ここ一体に生えていますから」

風子「無駄だと・・・。意味が無いと・・・。私の事前調査が怠っていたと」

梓「う・・・」

英子「また、そうやって梓ちゃんにいじわるするんだから」

風子「・・・」

英子「満足そうな顔しないの」

風子「はい・・・」

梓「・・・」ホッ

憂「・・・」

風子「こうやって瓶に入れることで、雰囲気が生まれるでしょ?」

純「・・・」

風子「これを文化と言うそうだよ」

和「へぇ・・・」

梓「誰に教わったんですか?」

風子「本にだよ。と、言っても小説の受け売りだけど」

唯「文化っていいよね」

和「適当に話を合わせないでね」

いちご「憂ちゃん・・・」

憂「あ、こんばんは」

いちご「じゃん」

憂「あ、お団子・・・」

いちご「作ってきたけど・・・。憂ちゃん達の味付けは?」

憂「月見だんごと、お姉ちゃんのリクエストでみたらしです」

いちご「よかった被らなくて・・・私はお花見だんご」

純「すごっ!!」

いちご「お母さんと一緒にね」

憂「すご~い」キラキラ

エリ「じゃじゃん!ごまだんごとあんこだんご!」

純「すごっ!!!」

律「ボキャブラリーないな純は」

純「それほど驚いているんですよ」

アカネ「エリは買ってきただけ・・・」

エリ「ネタばらし早いよっ」

純「・・・」

律「損したって顔してんな」

信代「私はおはぎもって来たよ」

純「・・・」

信代「あれ?リアクションなし?結構自信作なんだけどな」

純「分かりました。一番最初に食べてリアクションとりますね」

律「自分を追い込むのな」

唯「だんごの心配はないけど、お茶が心配になってきたね」

梓「・・・」キョロキョロ

澪「むぎ頼みか・・・」

三花「いまからでも買ってくる?」

「ひとっ走りしてくるよ。潮が」

潮「よぉし!」

タッタッタ・・・

信代「・・・」

・・・タッタッタ

潮「なんでやねん!」

唯「あははっ」

「団子に合うお茶ってなんだろ?」

信代「ノーマルなお茶でいいんじゃないの?お茶ってなんだろってなんだよ?」

「あ・・・」

潮「慶子は団子に合う飲み物はなんだろって言いたかったんだと思う」

澪「なるほど」

律「天然か・・・」

慶子「・・・」カァア

エリ「遅いね、紬さん」

梓「・・・」ソワソワ

和「姫子もまだね」

英子「ふぅ、なっちゃんは?」

風子「三時間後にくるよ・・・」チラッ

梓「・・・」ソワソワ

風子「うぅ・・・」

英子「・・・次、頑張りましょう。大丈夫よ」

純憂*1

律「なんでボケるんだよ」

澪「誰のせいだ」

律「私悪くないもーん」

姫子「今日は人多いね」

「やっぱり憂と純もいた!」

憂「あ・・・」

純「姫子先輩と部活?がりかー」

「その通り!部室で話聞いてさー。これは参加しないと損だと思って来た訳よ」

律「この子は誰?」

「初めまして・・・ではないですね。梓たちと同じクラスの斉藤夏です」

澪「斉藤さん・・・ね」

夏「夏って呼んでください!」

純「夏は斉藤でいいのだ!」

夏「え・・・どうして?」

純「澪先輩に名前で呼んでもらおうなどとは笑止千万!」

澪「むぎの執事さんと同じだから名前がいいな」

純「ですよね」

夏「む・・・」

梓「・・・」ソワソワ

夏「梓の視界に私は入っていない・・・?」

姫子「むぎは?」

梓「まだなんですよ」ソワソワ

姫子「どうしたんだろ?」

律「場所は教えてあるだろ?」

唯「うん。帰るときにもちゃんと確認したよ」

和「あの車じゃない?」

梓「・・・」スッ

信代「ブフッ」

潮「?」

慶子「どうしたの信代?」

信代「梓ちゃん背筋伸ばした・・・可愛い・・・っ!」

潮「??」

慶子「よく分からない」

春子「確かに可愛いな。それじゃむぎを盛大に迎えようか」

律「どうするどうする!?」

澪「・・・」

風子「月にちなんでかぐや姫?」

唯「設定はこうだよ。月に帰ったかぐや姫があの車に乗って地球に戻ってきた」

和「・・・」

律「よしよし、私はおばあさんな」

信代「おじいさんやるよ」

姫子「・・・」

キキーッ

ガチャ

律信代「「 おぉ・・・かぐ・・・ 」」

唯「おぉ・・・」

紬「?」

澪「どうしてうさみみ着けているんだ・・・」

紬「・・・」ピョンピョン

梓「月にちなんでですね。さすがです」

純「なにがだ」

夏「あはははっ」

斉藤「お嬢様、こちらに熱湯の容器を置いておきますので」

紬「・・・」コクリ

いちご「大きい容器・・・。これでお茶の問題は解消されたね」

澪「そうだな。さすがだ」

和「知っていたの?この人数」

紬「・・・!」

姫子「ビックリしてるね。知らなかったみたい」

春子「えーと・・・ひぃふぅみぃよおいつむうななやあこことお」

風子「19人・・・」

唯「大家族だよ」

アカネ「一人足りない・・・」

澪「ヒァッ!」

和「点呼取りましょうか?」

梓「増えていたら嫌ですね」

慶子「・・・月見しようよ」

潮「まぁまぁ、怖いのは分かるけどさ」ニヤリ

信代「こういうの好きだね、潮は」

和「ではむぎから・・・」

紬「・・・」プー

梓「に!」

純「さん!」

憂「よん!」

夏「ご!」

春子「ここから三年生だな、ろく!」

いちご「なな」

信代「・・・」

潮「コントができなくて傷心気味な信代のはち!私できゅう!」

慶子「じゅう!」

和「じゅういち」

唯「じゅうに!」

姫子「じゅうさん」

澪「・・・じゅうよん」

律「・・・じゅうご」

風子「じゅうろく!」

英子「じゅうしち!」

アカネ「じゅうはち」

三花「じゅうく!」

「にじゅう!」

さわ子「にじゅういち」

律「よし、正常だな」

アカネ「・・・」

風子「なっちゃん来てたんだ?」

英子「こっそりまぎれていたの?」

なっちゃん「うん・・・。点呼始まっていたから、一応参加したけど、どうしたの?」

澪「い、色々あってだな」ビクビク

梓「始めまして、中野梓です」

なっちゃん「初めまして、桜井夏香です」

梓「夏香先輩もふぅ先輩と同じクラスなんですか?」

夏香「・・・。うん、そうだよ」

梓「よろしくです」

夏香「よろしくね」

紬「・・・」イソイソ

梓「・・・」サッ

風子「全力でサポートだね」

夏香「あの子すごい社交的だね」

英子「みていたら分かるよ。その理由がね」

夏香「ふーん・・・」

夏「斉藤夏っていいます!」

夏香「・・・斉藤・・・夏・・・ね、よろしく・・・」

夏「・・・」キラキラ

唯「サマー同士仲良くするがいいさ」

和「なによそれ」



エリ「」スヤスヤ

律「にじゅに」ファサ

アカネ「こんな所で寝て・・・」

律「だんご食べ終わってから起こそうぜ」ウシシ

アカネ「優しいんだね律さんって」

律「はぁ!?」

エリ「・・・ぅ・・・ん・・・」ムニャムニャ

律「なんでだよ」ヒソヒソ

アカネ「気持ち良さそうに寝ているから起こしたくないんでしょ?
    声小さく話してるし」

律「・・・」

アカネ「・・・」

エリ「」スヤスヤ

律「なんて言えばいいんだよ」

アカネ「・・・さぁ?」

律「変なこというなっ」バシッ

アカネ「あいたっ」

律「・・・ったく」

スタスタ

アカネ「・・・」

エリ「」スヤスヤ

アカネ「起きて」ユッサユッサ

エリ「ん?ぅんー?」

アカネ「月見会始まるよー」

エリ「それはいけない!」ガバッ

アカネ「暑すぎず、寒すぎず。いい風が吹いているし、寝るには最適だね」

エリ「うん・・・。ふぁ・・・ってこの上着誰の?」

アカネ「律さんの」

エリ「?」

アカネ「しばらく着ていたら?」

エリ「そうだね。体温下がってしまったから少し寒いし」

さわ子「こんな場所があったのね」

澪「はい。この前梓と偶然見つけて」

唯「よいしょっとー!」

和「失礼するわ」

憂「よいしょ」

いちご「けっこう開けた場所・・・」

春子「うん。公園内だけど、落ち着くな」

さわ子「そうねぇ・・・。りっちゃんは?」

純「あっちで騒いでいますよ」

澪「なにをやっているんだ・・・」

唯「エリちゃんと楽しそうだからそっとしておこうよ」

和「・・・」


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最終更新:2011年10月03日 23:27

*1  お母さんだ・・・