9月17日


唯「えーと・・・」

コンコン

唯「こうかな・・・」キリ

ガチャ

憂「おねーちゃーん?」

唯「・・・」キリリ

憂「・・・」

唯「この角度かなぁ・・・」

憂「クスクス」

唯「あ、うい・・・」

憂「どうしたの?髪型決まらないの?」

唯「明日卒業写真撮るからね、研究しているんだよ」

憂「明日?ずい分早いね」

唯「うちのクラスだけ早めの夏服で撮影するんだよ」

憂「夏服で・・・」

唯「そうだよ~。むぎちゃんと一緒にね」

憂「・・・」



―――――2年生クラス


憂「・・・」

梓「・・・」

荒井「そうですね・・・、昼までに理由を考えておくように。山中先生のクラスが撮影するから
   『ついでに』なんて理由では他の生徒にも示しがつきませんからね」

梓「・・・はい」

荒井「それでは、1時限目の準備をしなさい」

スタスタ

梓「・・・」

憂「梓ちゃん・・・」

純「むむ・・・」

夏「けいおん部で撮影ねぇ・・・」

梓「出来れば今日撮影したい・・・」

純「うーむ・・・」

憂「純ちゃん、ジャズ研での撮影は明日で可能なの?」

純「言ってはみたけど、難しいかも」

夏「琴吹先輩がって言えばいいんじゃないの?」

梓「・・・構えて撮りたくない」

夏「レンズを向けられたら誰でも構えるよ」

梓「ううん。自然体の延長上にいる先輩がいいから
  むぎせんぱいが居る今のうちにって理由はイヤ」

夏「・・・さっき言っていた事と矛盾してるよ」

純「・・・」

梓「うん・・・そうだね・・・」

夏「よく分からな・・・ッ!」

『ごめ・・・んね・・・』

夏「・・・っ」ズキッ

憂「夏ちゃん?」

梓「夏・・・?」

純「どうした?」

夏「な、なんでも・・・っ・・・ない」

憂「・・・」

梓「・・・うーん」

純「とりあえず休み時間に、うちの部長に聞いてみるよ。明日の撮影で撮りませんかって」

梓「ありがと、純」

純「期待はしないでよ?」

梓「行動にうつしてくれるだけで充分だよ」

純「うっ・・・」

夏「どうしてたじろいだの?」ヒソヒソ

憂「ある人が関わると極度に素直になるからだよ」ヒソヒソ

夏「なるほど」プクク

憂「・・・」

ガチャ

冬「・・・すいませー・・・ん」

夏「っ!」ズキッ

憂「あ・・・」

冬「あ・・・」

夏「・・・ちょっとお手洗い行って来る」

タッタッタ

ガチャ

冬「夏・・・」

純「・・・」

梓「・・・うーん、どうしよう」

憂「どうしたの冬ちゃん」

冬「夏がお弁当を・・・」

純「夏って弁当だったっけ?」

冬「今日は私が作ってみたんです・・・」

憂「そうなんだ、分かった。渡しておくね」

冬「お願します。あ、昨日は」

「ほら、席に着けー」

ザワザワ

純「あ、先生来ちゃった」

冬「お願しますね」

バタン

憂「・・・」

梓「・・・うーん」

純「視界に入らずか・・・」



――・・・休み時間


純「ごめん、急な話だから無理だって言われた」

梓「そっか・・・。ありがと」

純「明日だもんなー」

憂「そうだよね」

夏「・・・」

梓純「「 ・・・うーん 」」

憂「私たちのクラスも明日・・・うーん」

夏「・・・」

梓「夏の部は?」

夏「さぁ?荒井先生が言った通り10月下旬じゃないかな」

純「ですよね」

憂「運動部と文化部一緒なのかな」

夏「卒業写真の話なんて来年だから、耳に入ってこなかった」

梓「・・・ふーん」

夏「私はいつでもいいやって思うんだけど」

純「他の運動部の子にも聞いてみる」

テッテッテ

梓「どうしよう・・・」

憂「梓ちゃんがどうして『今』を撮りたいのか、説明できればいいんだよね?」

梓「うん・・・」

憂「それならもう答えは出ているんじゃないかな?」

梓「・・・」

夏「・・・」

テッテッテ

純「文化部と一緒だってさ・・・」

梓「今撮りたい理由・・・」

夏「・・・」



―――――昼・職員室

梓「今が『大切な時』だからです」

荒井「・・・」

梓「・・・」

荒井「それが理由ですか?」

梓「はい」

荒井「・・・分かりました」

梓「!」

荒井「山中先生に話は通しておきますので、教室に戻っていいですよ」

梓「ありがとうございました。失礼します」

スタスタ

バタン

さわ子「あら?梓ちゃん・・・ゴホン。中野さんがどうして職員室に?」

荒井「明日の部活撮影の詳細を伺いに来ていましたので、その話をしていました」

さわ子「撮影する事知っていたんですか?」

荒井「いいえ。撮影したいと言ってきたんですよ」

さわ子「あら・・・」

荒井「そちらからもその話が出ていたのですか?」

さわ子「えぇ、まぁ・・・。本人から明日撮影したいと」

荒井「決まっていたんですね、中野さんには遠回りさせてしまいました」

さわ子「・・・。自然体がいいと言っていましたから・・・構えるよりいいかもしれないですね」

荒井「・・・そうですか」

さわ子「似たもの同士ねぇ・・・」



―――――中庭


紬「・・・」ニコニコ

律「なんか嬉しそうだな」

唯「なにかあったの?」

紬「・・・」フリフリ

澪「?」

風子「おいしいね」モグモグ

冬「はい」モグモグ

英子「野菜しっかり取ってね」スッ

冬「あ、ありがとうごじゃいます」

英子「いえいえ」

律「なんだ、緊張してんのかー?」

冬「は、はい・・・」

唯「あずにゃん来ないのかな」モグモグ

律「・・・絶対来る」

澪「そんな迫真の顔で言うなよ。何者かと思うだろ」

紬「・・・」スッ

冬「あ、あ・・・」

紬「?」

風子「ひょっとして食事制限されているとか?」

冬「い、いえ・・・。貰ってばかりで悪いですからどーぞ!」

紬「・・・」コクリ

冬「・・・」パクッ

紬「・・・」パクッ

冬「おいしぃです」ホワーン

紬「・・・」ホワーン

澪「幸せそうでなによりだ・・・」

英子「おいしそうに食べるからついつい・・・」スッ

冬「あ、ありがとうございます」

風子「・・・」

冬「・・・」パクッ

唯「・・・」

冬「おぃしぃですよ」ホワーン

英子「・・・」ホンワカ

唯「わ、私にはあずにゃんがいるんだよ」

律「なにを言ってるんだ」

梓「・・・」

純「紬先輩の隣埋まっていて残念ですね」ウシシ

梓「・・・うん」

純「素直すぎるっ」ビシッ

律「先に食べてるぞー」

憂「いえ、用事がありましたから」

澪「用事?」

梓「内緒です」

唯「隠し事は良くないよ!むぎちゃんも!」

紬「・・・」ニコニコ

律「あれ、夏は?」

純「それが、他で食べると言って・・・」

律「・・・そっか」

純「せっかくメールで誘ってくれたのにすいません」

律「純が悪い訳でもないし、本人の自由だから気にすんなって」

純「・・・」

律「意外にまじめかっ!」

冬「・・・おいしぃ~」パァァ

唯律「「 かわいぃ~ 」」

紬「・・・」コクリ

風子「食べ物に対してリアクション良すぎるよね」

英子「・・・それは・・・理由があるんだよ、ふぅ」ヒソヒソ

風子「理由?」

梓「?」

英子「ほら、冬ちゃん入院していたでしょ?」

風子「あ・・・」

梓「そうですね・・・。病院食は栄養のバランスと食事制限がありますからね」

純「あぁ・・・そっか・・・」

英子「だから、つい・・・」スッ

冬「あ、また貰っちゃって・・・御返しです!」スッ

英子「いいのに・・・」

冬「いえいえ・・・私が作ったのですけど・・・」パクッ

英子「冬ちゃんが・・・?」

紬「!」

冬「はい・・・佐久間先輩の料理おいしいですよ~」ウットリ

英子「ありがとう~」ホンワカ

唯「ういが作ったのだよ!自信作」スッ

冬「平沢さんが?」

唯「ういだよ」

冬「は、はい。平沢さんですよね?」

唯「私じゃないよ う い が作ったんだよ」

冬「平沢さんで」

律「典型的な漫才してんな!」ビシッ

冬「った!」

英子「ちょっと!律さん!?」

律「な、なんだよ・・・」

風子「うちの子になんてことを・・・!」

律「どこの子だよ・・・」

澪「なにやってんだか・・・」

憂「そういえば、姫子さんは・・・」

紬「・・・」トントントトントン

憂「教室で・・・。冬ちゃんここにいるのにですか・・・?」

紬「・・・」トントトントトトン

憂「我が子を千尋の谷へ・・・?」

律「だからどの子だよ・・・」

冬「おいしいですよ平沢さん~」

唯「そうでしょ!」

純「あれ、唯先輩が作ったように見える」

澪「名前で呼んだ方がいいよ」

冬「そ、そうですね・・・。おいしいかったです、憂・・・さん」

憂「うん。ありがとう」ニコニコ

梓「・・・」モグモグ

――・・・

唯「この時が来たようだね、りっちゃん」

律「ふっ・・・」

唯「負けないよ!」

律「望む所だ!」

冬「一体・・・」ゴクリ

梓「バトミントン勝負だから」

憂「・・・お姉ちゃん頑張って」グッ

純「律先輩ファイトー!」

紬「・・・」パチパチ

澪「がんばれー」

風子「心篭ってない声援・・・」

英子「怪我には気をつけてー」

唯「行くよりっちゃん!・・・それっ」スカッ

梓「1ー0です」

律「・・・」

唯「あれ・・・?」

澪「サービスは律へ」

律「い、行くぞゆい!」

唯「来るがいいよ!」

律「うりゃっ」ポンッ

シュー

唯「えいっ」スカッ

梓「2-0です」

律「・・・」

澪「次で終わってしまうな・・・」

風子「山場なかったね」

英子「疲れているんじゃないかな」

紬「・・・」

憂「タイムお願します!」

純「ターイム!」

唯「ん?」

憂「お姉ちゃん」カムカム

唯「どうしたの?」

憂「・・・」ヒソヒソ

唯「・・・」フムフム

律「作戦会議か、少しは楽しませてくれるかな」

澪「少しではすまないかもな」

律「実力の10分の1も出していないんだぜ?」

梓「一回跳ねただけじゃないですか」

律「そうなんだよなぁ・・・」

冬「」ウトウト

英子「あらら」

唯「お姉ちゃん頑張るからねっ!」

憂「頑張ってね!」グッ

純「双方前へ・・・律先輩が2ポイントリードで次取れば勝ちです」

律「いつから審判になったんだよ」

純「唯先輩のサービスで、試合を始めてください」

唯「行くよりっちゃん!」

律「一言二言で変わったら誰でもオリンピック選手だぜ!」

唯「三言四言五言だとしたらっ、どうかな!」ポンッ

梓澪「「 そんなに!? 」」

シュー

律「おぉ・・・」ポン

唯「えい」トン

ダダダッ

律「・・・くっ!」スカッ

純「2-1です」

憂「やった!」

唯「やったよ、うい!」

澪「昨日の逆か」

律「やられた!」

冬「」スヤスヤ

英子「・・・」ナデナデ

風子「」ウトウト

紬「」ウトウト

唯「さぁ、来なさい」


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最終更新:2011年10月04日 22:44