澪「りつ」

律「ん?」

澪「じゃんけん」

律「ほい」

チョキ

グー

澪「負けたか・・・」

律「へっへー、澪の出すパターンは読めているんだぜ」

澪「・・・」


姫子「負けたの?」

澪「うん、ごめん」

律「え?」

唯「あずにゃんチームの敗北です」

エリ「しょうがないね~」

美冬「いい勝負だったから悔しさはあまりないよね」

梓「ですね」

夏「・・・」

和「あら、決着ついたのね」

律「あぶねえ・・・。なにも知らずに負けを通告されたらたまったもんじゃないぞ」

澪「ごめんな」

律「いいですけどもー」

いちご「・・・帰ろう」

風子「1ゲームしかしていないのに、結構楽しんだね」

英子「そうだね、だけどもう少し投げたかったかも」

春子「また来ればいいよ」

三花「賛成ー!」

純「・・・私投げていないんですけど・・・、何しに来たんでしょうか」

律「わ、分からん」

紬「・・・」キョロキョロ

梓「どうしたんですか?」

紬「・・・」

梓「・・・あ、憂と冬がいませんね」



憂「冬ちゃん」ユッサユッサ

冬「」スヤスヤ

憂「起きて~」ユッサユッサ

冬「」スヤスヤ

憂「どうしよう・・・」

冬「」スヤスヤ

紬「・・・」ニコニコ

姫子「また眠ってしまったんだ・・・」

風子「あらまぁ~」

英子「昼にも寝たのに・・・」

夏「・・・しょうがないな、うちの姉は」

梓(そんなに嫌って風でもない・・・)

唯「しょうがないよね~」

姫子「憂ちゃん、乗せてくれる?」

憂「は、はい」

澪「寝ちゃったのか」

律「今日も送るのか?」

姫子「よいしょっと・・・。うん」

冬「」スヤスヤ

夏「すいません・・・昨日に続いて・・・」

姫子「いいけど・・・。1人ではちょっとね・・・」

紬「・・・」ズバッ

梓「?」

唯「むぎちゃんが行くの?」

紬「・・・」コクリ

姫子「・・・ありがと」



美冬「今日はこれで解散?」

ちか「え、うん」

美冬「そうだよね・・・。陽が沈んだし・・・」

ちか「物足りないとか?」

美冬「ちょっとね」

エリ「・・・アカネ」

アカネ「?」

エリ「明日、学校終わったらさ・・・あの駄菓子屋行ってみない?」

紬「!」

アカネ「あの小田おばぁちゃんの?」

エリ「うん」

律「小田おばぁちゃん?」

三花「夏前までよく行っていたお店でね、そのおばぁちゃんが店番してるの」

澪「へぇ・・・」

紬「・・・」チョンチョン

律「ん?」

紬「・・・」クルクル

律「あぁ、あの店かもしれないな」

エリ「?」

律「私とむぎで入った駄菓子屋かもしれないんだ」

姫子「そろそろ出発したいんだけど・・・」

冬「」スヤスヤ

夏「・・・」

紬「・・・!」

和「みんな気をつけて帰ってね」

いちご「・・・うん」

春子「大丈夫だって、じゃあな」

潮「ばいばーい」

風子「誘ってくれてありがとね」

梓「約束していましたから」

英子「約束・・・」

風子「じゃ、明日ね」フリフリ

英子「みんな、おやすみ」

憂「おやすみなさい」

唯「おやすみ~」フリフリ

エリ「バイバーイ!」

アカネ「じゃあね」

三花「バイバイ」

澪「梓・・・?」

律「風子たちと帰らないのか?」

梓「う・・・」

純「ほら帰るよー」

梓「先輩方・・・明日です・・・」

澪「うん、明日な」

律「気をつけて帰れよー」

唯「おやすみあずにゃん」

憂「おやすみ」

純「おやすみなさーい」

梓「失礼します」ペコリ

紬「・・・」フリフリ

美冬「帰ろうか」

ちか「うん」

夏「大丈夫ですか?腕痺れたりとか・・・」

姫子「大丈夫。冬軽いから」

冬「」スヤスヤ

律「気持ち良さそうに眠るな」

澪「あぁ・・・」

紬「・・・」ツンツン

姫子「?」

紬「・・・」キリ

姫子「???」

唯「冬ちゃんをおんぶしたいって事じゃないかな」

紬「・・・」コクリ

姫子「そう?・・・それじゃお願いね」

冬「」スヤスヤ

和「起きないわね」

紬「・・・」フンス!

夏「・・・」

憂「・・・」

和「それじゃ私たちはここで」

唯「みんなおやすみ~」

憂「おやすみなさい」

律「気をつけてな、むぎ」

紬「・・・」コクリ

澪「姫子と夏・・・それから冬も、おやすみ」

夏「おやすみなさい・・・」

姫子「明日ね」

冬「」スヤスヤ

憂「お姉ちゃん・・・」

唯「なに~?」

憂「冬ちゃんと話をしていたんだけどね・・・」

和「?」

憂「旅の話をしたら敬語に戻っちゃった・・・」

唯「そっか・・・」

憂「せっかく馴染めたのに・・・」

澪「・・・リセットしてしまったのかもな」

律「リセット?」

澪「徐々にほぐれた気持ちが、何かを思い出して固まってしまった・・・とかな」

律「・・・」

憂「旅の話がそうなんでしょうか・・・」

和「旅と繋がった何か、かもしれないわ」

唯「そだよ。だからういが気に病むことはないよ」

憂「・・・」

澪「どうしてむぎが冬を送るなんて言い出したんだろう」

和「そうね・・・。気になっていたわ」

律「気まぐれ・・・とか?」

唯「優しいからだよ」

憂「!」

律「あー・・・余計な事考えて単純な答えが見えてなかった・・・」

和「そうね、答えは意外と単純だったりするのよね」

澪「・・・うん」

唯「お腹空いたよ・・・鱈・・・レバー・・・」

憂「あ!」

律「ど、どうした?」

憂「買い物袋・・・コインロッカーに入れたまま・・・」

澪「戻ろうか」

憂「冬ちゃんの分も・・・あるんです・・・」

律「急いで戻ろうか」

和「・・・」ピッピッピ

trrrrr



―――――斉藤邸


夏「どうぞ、上がってください」

姫子「お邪魔します」

「まぁまぁ、また寝ちゃったのね」

紬「・・・」ペコリ

冬「」スヤスヤ

「しょうがない子ね・・・。あら今日は新しい方が送ってくださったのね」

紬「・・・」コクリ

「・・・もしかして、あなたが琴吹紬さん?」

紬「?」

「あ、ごめんなさい。突然でビックリさせてしまいましたね。
 あなたのことは二人から聞いています」ペコリ

夏「ちょっと母さん、玄関で立ち話させないでよ・・・
  紬先輩は冬を背負っているんだからさ」

母「あらあら、私ってば」

紬「!」

姫子「冬に似てるよね」ヒソヒソ

紬「・・・」コクコク

夏「冬の部屋はこっちです」

紬「?」

母「手間をかけさせてしまって申し訳ないわ」

夏「だったらおもてなしくらいしてよ」

母「そうね!さっき買ってきた梨があるのよ!」

テッテッテ

夏「ちょっ、それ冬の・・・って母さん!」

テッテッテ

紬「・・・」ポツーン

冬「」スヤスヤ

姫子「こっちだよ・・・」

pipipipipi

姫子「・・・和?」

紬「・・・」

ピッ

姫子「はい」

『冬が忘れ物したから渡したいのだけど、どこにいるの?』

姫子「もうお家に着いちゃったよ・・・。ここだよむぎ」

ガチャ

紬「・・・」

冬「」スヤスヤ

姫子「今どこ?」

『今は・・・』

紬「・・・」ソォー

冬「」スヤスヤ

夏「ありがとうございます、紬先輩」

紬「・・・」コクリ

夏「リビングに来てください、大したお礼できませんけど・・・」

紬「・・・」

姫子「・・・じゃあね」

プツッ

姫子「ありがとう、むぎ」

夏「姫子先輩もどうぞ」

スタスタ

紬「・・・」

姫子「昨日私もちょっと悲しくなった」

紬「・・・」コクリ

姫子「夏は冬の部屋に入ろうとしないんだよね・・・」

紬「・・・」

母「どうぞ座って~」

紬「・・・」

姫子「それじゃお言葉に甘えて」

夏「すいません、私お風呂入ってきます」

母「まぁ!先輩が来ているのにこの子ったら!」

姫子「いいですよ。部活でかいた汗を流したいでしょうから」

夏「ほんとうにごめんなさい!」

テッテッテ

母「あの子を甘やかしてはダメですよ!」

姫子「はは・・・」

紬「・・・」ニコニコ

母「さ、どうぞ。こんなものしかお出しできませんが・・・」

姫子「いえ、お構いなく・・・」

紬「・・・」ペコリ

母「昨日に続いて申し訳ありません」

姫子「いえ、やりたくてやっただけですから」

母「まぁ、立派なお心で」

姫子「はぁ・・・」

紬「・・・」コクコク

母「お若いんですから、もっと図々しいくらいがいいのよ?」

紬「・・・」

姫子(和・・・早く来てくれないかなぁ・・・)

母「あの子が外で眠るなんて珍しいわ」

姫子「余程疲れていたんでしょうね・・・」

紬「・・・」

母「それもあるんでしょうが・・・、知らない人の前では眠れないものです」

姫子「・・・そうですね」

紬「・・・」トントントントン

母「?」

姫子「な・・・つ・・・?」

紬「・・・」コクリ

姫子「あ・・・夏がいるから安心している・・・と?」

紬「・・・」キリ

母「・・・」

姫子「・・・」

紬「・・・」

母「・・・」

姫子「違いますか・・・?」

母「え?あ、あぁ、そうね。そうかもしれないわね」

姫子(動揺してる・・・?)

紬「・・・?」

母「姫子さんは部活で一緒させてもらっていますが・・・紬さんは、あの子たちとは
  昨日の夜からで、合っていますか?」

紬「・・・」コクリ

母「・・・」

姫子「?」

母「お二人にはお話しておいたほうがいいのかもしれませんね」

紬「?」

姫子「・・・」

母「冬と夏は不仲という訳ではないのですが、冬が入院していた時に」

ピンポーン

母「あら、お父さんかしら?」

姫子「多分、和・・・同級生が冬の忘れ物を届けに来たのだと思います」

母「あらあら、迷惑をかけっぱなしね冬は」

パタパタ

ガチャ

母「はい」

『こんばんはー!幸せを届けに参りましたー!』

『遊ぶなっ』

母「まぁ」

『幸せはあなたのそばに!蕎麦屋さんです!』

『お、お姉ちゃん!』

母「はーい、少しお待ちくださいね~」

ガチャ

母「うふふ」

パタパタ

姫子「律と唯・・・」ハァ

紬「・・・」トントン

姫子「?」

紬「・・・」

ギュ

紬「・・・」スラスラ

姫子「うん・・・。聞かないと帰れないね・・・」

紬「・・・」スッ

姫子「私も一番最初に気付いたよあの写真」

紬「・・・」


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最終更新:2011年10月04日 23:01