―――――太平洋


律「白い砂浜!」

潮「青い海!」

唯「輝く太陽!」

律潮唯「「「 沖縄だー! 」」」

タッタッタ

梓「少し雲ってきましたね」

紬「・・・」

澪「太平洋は夏のイメージが強いからな。沖縄と勘違いしたんだろう」

さわ子「あの三人は勘違いしてるの?」

澪「はい」

信代「そんなキッパリ言わんでも」

エリ「あ、まだ海の家やってる」

アカネ「本当だ・・・少し覗いてこようか」

三花「賛成!ビーチボールとかあったら借りようよ」

ちか「ナイスアイディアー!」

タッタッタ

さわ子「太平洋が夏なら、日本海は冬かしら」

澪「・・・そうですね」

未知子「冬の日本海は荒れるって聞きますよね」

多恵「厳しくてとても力強いよね」

信代「・・・」

さわ子「間逆なのにねぇ・・・」

澪「・・・はい」

未知子「なにがですか?」

さわ子「なんでもないわ」

梓「・・・」

紬「・・・」ツンツン

梓「なんですか?」

紬「・・・」トントントン

梓「この海の彼方に『それ』は存在するんでしょうか・・・」

紬「・・・」

梓「あ・・・ここは沖縄じゃなかったですね・・・」

多恵「・・・『それ』って・・・?」

梓「『ニライカナイ』・・・理想郷の事です」

多恵「・・・あれ?」

未知子「どうしたの?」

多恵「・・・最近それを聞いたような・・・?」

梓「本とかじゃないですか?ふぅ先輩もそう言っていましたから」

多恵「ふぅ先輩・・・?」

さわ子「風子ちゃんよ」

未知子(仲いいんだ・・・・・・)

多恵「・・・思い出した、ネット。沖縄の観光名所を案内しているサイトでみかけたの」

澪「そういうサイトは結構あるからな」

信代「そうだね、観光が売りのようだから」

唯「あーずにゃーん!」

律「むぎー!」

紬「・・・」フリフリ

梓「むぎせんぱい、私たちも波打ち際まで行ってみましょう」

紬「・・・」コクリ

タッタッタ

潮「のーぶーよー!」

信代「最近の潮は騒がしいな・・・。少しは落ち着いてほしいよ」

タッタッタ

多恵「でもね、そのサイトだけ異色だったんだよ」

澪「異色?」

未知子「どういう事?沖縄の名所案内だけじゃなかったとか?」

多恵「沖縄と言ったら海でしょ?他にも食べ物とか自然とか」

さわ子「そうねぇ・・・。そのイメージが強いわね」

多恵「でもね、お城とか、戦争とかの記事を書いていたの」

澪「負のイメージか・・・」

未知子「・・・異色だね。そういうの流行じゃないし・・・なによりユーザーが求めてないよね」

多恵「私もそう思ったから閉じようと思ったんだけど・・・」

さわ子「気になる箇所でもあった?」

多恵「・・・他のサイトと競う形のランキング方式なんですけど。上位に入っているんですよ」

澪「そのサイトが・・・?」

多恵「うん・・・。そのサイトの一つの記事に『ニライカナイ』と記されていて・・・」

澪「そ、その記事を書いた人の名前って覚えてる?」

多恵「え?・・・えぇと・・・」

未知子「?」

さわ子「相馬轍じゃない?」

多恵「うーん・・・。思い出せません・・・。でも、会社名は分かりますよ『ガイアス』です」

澪「『ガイアス』か・・・」

さわ子「土産ができたわね」

澪「はい。その記事を冬と夏に・・・」

未知子「誰なんですか?その・・・そ、うま・・・?さんは」

さわ子「一昨日部室でお茶した子がいたでしょ?その子が大ファンらしいのよ」

未知子「そうなんですか・・・」

多恵「?」

ちか「おーい!」

エリ「サッカーしよ~!」

さわ子「ビーチでする事じゃないわね・・・」

澪「やる!」

多恵「見学してるね」

未知子「・・・私も」

さわ子「裸足になった方がいいわよ」

澪「そうですね」ポイポイッ

さわ子「ちゃんと足元掃除してから走り回りなさいよ?」

澪「はい。行ってきます」

タッタッタ

多恵「澪さんってこういう事するんだね」

未知子「うん・・・。意外な気がする・・・」

さわ子「遊ぶ為に来たのかしら」



・・・・・・



唯「そ~れっ」パシャッ

律「きゃっ、つめた~い!」キャピ

紬「・・・」パシャッ

梓「つ、つめた~い」

潮「自動販売機の文字を読んでいるみたいだよ・・・」

梓「・・・恥ずかしいじゃないですか」

信代「それっ」パシャ

潮「つめた~い」

梓「一緒じゃないですか」

潮「不意打ちに弱いの私は」

梓「じゃ、行きますよ?」

潮「待って・・・」ポクポクポク

紬「・・・」グッ

信代「スタンバイオッケー」

潮「さぁ来い!」

紬「・・・」パシャ

梓「それっ」パシャッ

潮「あまいっ」サッ

紬「・・・」

梓「・・・」

信代「・・・」

唯「・・・」

律「・・・」

潮「・・・」

澪「・・・」

エリ「・・・」

ちか「・・・」

アカネ「・・・」

三花「・・・」

シーン

潮「・・・」タラタラ

梓「エリ先輩それはなんですか?」

エリ「サッカーしよう!」

唯「いいね、やろうやろう!」

信代「チーム分けしようか」

澪「その前に線を引いてゴミを拾ってからだ」

ちか「そうだね、怪我したら嫌だよね」

アカネ「石踏んでも痛いから気をつけよう」

三花「たまにさ、ガラスの丸まったヤツとかあるよね」

紬「・・・」コクコク

梓「波にあらわれたヤツですか、綺麗ですよね」

唯「うんうん」

ワイワイ

潮「・・・」

信代「・・・なんで避けた」

潮「・・・そこから何かが生まれると思って」

律「生まれなかったな」

潮「・・・うん」ションボリ

信代「来いと言っておいて・・・アレはないよ」

潮「以後気をつけます・・・」

律(私も気をつけよう・・・)


――・・・


唯「りっちゃん!」ポンッ

信代「さぁ来い!」ドン

律「よっしゃ!カレーのちシュート!」ブンッ

スカッ

律「のぁっ!」スッテーン

ちか「ボールもらいっ」

エリ「反撃開始ー!」

アカネ「三花が空いてるよ!」

梓「そうはさせるかですっ!」サッ

ちか「じゃあアカネにパスッ!」ポンッ

梓「しまった」

アカネ「よっと・・・紬さんと後ろの潮ちゃんだけだね」

紬「・・・」キリ

潮「・・・」フフン

エリ三花「「 ・・・ 」」ザッ

梓「二人とも走ってるっ!」

律「梓ー!三花につけー!」

梓「はいっ」

唯「私は・・・っ・・・エリっ・・・ちゃんに」ザッザ

アカネ「エリっ」ポンッ

エリ「よいしょー」ポス

紬「!」

エリ「よっ」クルッ

紬「・・・!」

梓律唯「「「 おぉー 」」」

エリ「とりゃっ」ポンッ

潮「っ!」

シュー

澪「ピピーッ・・・ゴール」

ちか「やったー!」

アカネ「やったね」スッ

パァン

エリ「やったよー!」

三花「ナイッシュー」

信代「いいぞー!」

唯「・・・っはぁ・・・ふぇ・・・ぁ」ゼェゼェ

律「くっそー」

梓「・・・ふぅ」

紬「・・・」フゥ

潮「またやられたー!」

多恵「4-0・・・」

さわ子「戦力差が著しいわね」

未知子「・・・唯ちゃんと紬さんが狙われていますね」

さわ子「二人とも性格がスポーツ向きじゃないからね」

澪「唯、交代しようか」

唯「へい・・・」

さわ子「むぎちゃん、選手交代よ」

紬「・・・」コクリ

律「お、さわちゃんが出るのか」

梓「百人力ですね」

さわ子「未知子ちゃん」

未知子「はい」

多恵「・・・」

未知子「はい?」

さわ子「ほら、行った行った」

未知子「ななな!?」

唯「それでは、新ルールを発表します」

エリ「新ルール?」

律「なんだよ?」

唯「HTTチームは手を使ってヨシとします」

信代「ずるいぞー!」

澪「いや、ずるいを通り越してる」

梓「ちゃんとやりましょう」

唯「冗談だよ~。では、HTTチームからキックオフです。・・・ピッ」

律「澪っ!」ポン

澪「・・・っと」

エリ「・・・」ジリジリ

澪「・・・未知子」ポン

未知子「・・・っ」ポス

アカネ「・・・」ジリジリ

梓「・・・」ザッザッ

信代「ちか、梓ちゃんマーク」

ちか「おっけー」

梓「うっ・・・」

律「こっちだ未知子!」

未知子「・・・っ!」ポン

律「よっしゃー!」ポス

三花「そう簡単にシュートは」

律「みおっ」ポン

三花「喋ってる途中なのに!」

澪「・・・えいっ」ポンッ

シュー

信代「よいしょ」ポス

梓「・・・動かざるごと山の如し」

信代「疾きこと風の如くっ!」ブンッ

シュー

エリ「・・・よいしょ」ポス

律「なぬっ!」

澪「走ってたっ!」

未知子「・・・っ」

エリ「っと!」クルッ

未知子「っ!」

澪律梓「「「 おぉー 」」」

エリ「とぅ!」ポン

シュー

潮「そうはいかぬ!」バシッ

さわ子「弾いてはだめよ!」

ザッザッ

アカネ「・・・っ」ポンッ

シュー

唯「ゴール!」

多恵「5-0」

さわ子「あらら」

律「だぁー!」

梓「・・・はぁ・・・はぁっ」

澪「はぁ・・・っはぁ・・・」

未知子「運動部には敵わないね」

信代「二人ともナイスラン!」スッ

エリ「ありがと!」

アカネ「ありがとう」

パンッパァン

三花「やったー!」

ちか「ジュースいただき~!」

律「試合に勝つのは難しいけど、一点くらいは取りたいな」

澪「うん」

唯「そうだね!」

紬「・・・」コクリ

梓「です!」

未知子「・・・うん」

多恵「・・・」

さわ子「あと残り一分よ?」

律「ターイム!潮ー!」

ザッザッ

潮「どうしたの?」

澪「作戦タイムだ」


エリ「じゃ、こっちも確認しようか」

アカネ「そうだね。0点で抑えよう」

信代「任せなさい!」

ちか「でも、攻めは忘れずに!」

三花「やる気充分だね!」

ちか「あはは、楽しいけど勝負に油断はつくらないよー!」

信代「頼もしい」


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最終更新:2011年10月04日 23:27