325. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 18:59:19.96 ID:/tE7ZYkDo

―――――湖


紬「・・・」スラスラ

澪「かきやすい・・・?」

紬「・・・」コクリ

澪「・・・?」

梓「大きいからですかね」

紬「・・・」ニコニコ

澪「・・・唯にも言われたよそれ・・・」

紬「・・・」スラスラ

澪「キレイな・・・空・・・?」

紬「・・・」コクコク

梓「そうですね、もう少しで太陽が隠れますよ」

澪「琥珀色だな」

紬「・・・」コクリ

澪「じゃあ今度は私がかくよ」

ギュ

紬「・・・?」

澪「・・・」スラスラ

紬「・・・」

澪「・・・ちょっと恥ずかしかったり」

梓「なんて書いたんですか?」

澪「内緒」

紬「・・・」ニコ

梓「むむ・・・」



・・・・・・



律「・・・」

唯「・・・」

玉恵「さっきとは別人だね」

律「あぁ・・・」

轍「・・・なんで隠れてんの?」
326. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:00:07.88 ID:/tE7ZYkDo
姫子「・・・あの時間を壊したくない・・・からです」

唯「うぅ」ウズウズ

律「待て待て」



・・・・・・



梓「和先輩から聞いたんですけど」

紬「・・・?」

澪「?」

梓「むぎ先輩が掌に文字を書いて私達に伝えるじゃないですか」

紬「・・・」

澪「うん・・・」

梓「『てのひら(掌)』とかいて『たなごころ(掌)』と読むそうです」

紬「・・・?」

梓「こう書きます」スラスラ

紬「・・・」コクリ

澪「私にも」

梓「・・・こうです」スラスラ

澪「うん」

梓「人の手の平には『こころ』があるという漢字の意味だそうです」

紬「・・・」

澪「へぇ・・・」

梓「むぎ先輩は人のこころに直接言葉を送っている・・・と和先輩が言っていました」



・・・・・・



和「言っていないわね」

唯「え・・・?」

律「言っていないのかよ」

和「『たなごころ』のくだりだけよ。むぎが人のこころに・・・の所は言っていないわ」

姫子「・・・そう感じ取ったんじゃないの?」

和「さぁ・・・。どうかしらね」

玉恵「梓ちゃん・・・」

轍「・・・」
327. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:01:28.98 ID:/tE7ZYkDo
唯「どうしたの和ちゃん?」

和「唯たちが戻ってこないから、山中先生の指示よ」

唯「そっか・・・」



・・・・・・



梓「とんぼです・・・」

澪「うん・・・。これから秋が深まっていくんだろうな」

紬「・・・」

梓「少し涼しくなってきましたね」

澪「夜は冷えそうだ・・・」

紬「・・・」コクリ



・・・・・・



憂「のんびりしているね」

いちご「・・・たそがれている」

唯「青春の1ページだよ」

和「たまに表現古くなるわね、唯」

唯「そんな事ないよっ」

律「し、静かにしろって」

唯「すいやせん」

風子「いい雰囲気だよね」

玉恵「混ざりたくなるよね」

姫子「今だけはやめてくださいね」

轍「・・・」

328. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:02:23.22 ID:/tE7ZYkDo

・・・・・・



澪「・・・」

梓「・・・」

紬「・・・」

澪(静寂っていうのかな・・・)

梓「・・・」

紬「・・・」

澪「・・・」

梓(やっぱり・・・隣は落ち着く・・・)

紬「・・・」



・・・・・・



さわ子「どうしてりっちゃんがここにいるのよ」

律「ん?」

さわ子「相馬さんを呼びに行ったんでしょ?」

律「だからソーマいるだろ、そこに」

さわ子「戻ってきなさいよね」

律「あー、はいはい」

純「・・・喋っていませんよね」

唯「こころで会話しているんだよ」

玉恵「そんな特技があるんだね」

和「ちょっと、変なこといわないでよ。崩さないで」

唯「えぇー」ガーン

風子「ちょっと騒がしくなってきたかな」

信代「気づかれるよ」

春子「で、なにしてんのあの子ら」

姫子「・・・青春だって」

さわ子「そうねぇ〜」ウンウン

憂「あれ・・・全員揃っている?」

律「向こうは誰もいないのかよ・・・いちご、行ってきて」

いちご「え?やだ」イジイジ

轍「・・・」
329. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:03:15.29 ID:/tE7ZYkDo


・・・・・・



梓(ちょっと癪だけど・・・聞いてみたい)

紬「・・・」

澪「・・・」

梓「むぎ先輩に聞きたいことがあるんですけど・・・」

紬「?」

梓「むぎ先輩の・・・その・・・『最高の」

ガサガサ

澪「ん・・・?」

紬「・・・?」

梓「な、なんですか!?」

唯「あ、見つかっちゃった」

律「あはーはー」

澪「覗いていたのか、みんなで・・・」

さわ子「えへっ☆」

玉恵「てへっ☆」

和「えへっ☆」

憂「えへっ見つかっちゃった☆」

姫子(の、のどか・・・?)

純「・・・」

いちご「・・・」ゴクリ

春子「やりたいんならやれよ」

風子「てへっ☆」

信代「・・・ちょっと遅かったかな〜」

風子「・・・」カァァ

紬「・・・☆」

律「見られちゃった☆ってか!」

梓「しょうがないですね・・・戻りましょうか」

澪「そうだな」

唯「あれ、うまさん・・・?」キョロキョロ

330. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:12:47.16 ID:/tE7ZYkDo
唯律純「「「  おぉー!  」」」

ホカホカ

いちご「うまく炊けたみたい」

姫子「誰が炊いたの、このごはん」

唯「・・・」フフン

春子「すごい、唯!」

唯「私の妹ですよ」フフン

憂「火を点けたのはお姉ちゃんですよ」

信代「見事だ、これ以上のフォローを私は見たことがない」

さわ子「遊んでいないでお皿によそいなさいよ」

紬「・・・」ビシッ

梓「むぎ先輩はテント設営頑張ったんですから、座っててください」

紬「・・・」フルフル

玉恵「まだかな〜」

律「手伝え!」

玉恵「だって、入り込む隙がないんだよ〜」

澪「それじゃあ、お皿を運んでくれますか?」

玉恵「それくらい朝めし前だよ」

純「はい、運びましょう〜」

玉恵「これから夕食なのにね〜」

いちご「・・・これも?」

和「そうよ、お願いね」

玉恵「夕食のお手伝いを・・・朝めし前っていう・・・ね・・・」

さわ子「あら、この飲み物ちゃんと冷えているのね」

梓「斉藤さんがクーラーBOXを貸してくれました」

風子「氷も入ってますから、朝ごはんも冷やして保存しています」

玉恵「・・・」シーン

チョンチョン

玉恵「?」

紬「・・・」スッ

玉恵「あぁ、良かった。みんな私が見えていないのかと思った」

紬「?」
331. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:13:22.14 ID:/tE7ZYkDo
玉恵「なんでもないよ。なにかな?」

紬「・・・」スッ

玉恵「そうだね、行こうか」

紬「・・・」ニコニコ

梓「行きましょう」

スタスタ

唯「あ、うまさん・・・どこ行ってたの?」

轍「手ぶらじゃなんだから、沖縄の珍味持って来たよ」

姫子「沖縄の・・・?」

轍「お皿貸してくれるかな、小さいやつでいいんだ」

澪「・・・ど、どうして相馬さんが?」

律「あぁ、ソーマがここでキャンプしてるって話を聞いて、唯が発案したんだ」

澪「そ、そうだったのか・・・びっくりした」

律「・・・嫌じゃないのか?」

澪「・・・なんでだよ」

律「その・・・」

澪「話をしないと進めないって言ったのはりつだぞ」

律「まぁ・・・そうなんですけど・・・」

澪「・・・なんてな。私は夏の旅に誇りを持てるようになった。・・・って事かな」

律「・・・ちぇー」

澪「?」

律「なんでもない」

唯「なにこれー!」

憂「どうしたの?」

唯「うまさんが持ってきた・・・変な味っ・・・しょっぱい!」

轍「食べたからにはちゃんと飲み込まないとダメだよ」

唯「うぅ・・・」モグモグ

憂「つまみぐいしたらダメだよ」メッ

さわ子「変わった・・・これは料理ですか?」

轍「はい、魚の塩漬け。スクガラスといいます」

さわ子「へぇ・・・」

澪「みんな行きましたよ」

唯「あれ・・・噛めば噛むほど味が出てくるよ」モグモグ
332. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:15:38.65 ID:/tE7ZYkDo
轍「隣失礼するよ」

玉恵「どーぞ」

梓「聞いてないんですけど・・・」ジロッ

轍「あはは・・・」

律「言ってないからな!」

梓「・・・」ムスッ

紬「・・・」チョンチョン

梓「?」

紬「・・・」フルフル

梓「あ、ごめんなさい・・・これからご飯なのに」

紬「・・・」キリ

梓「はい。・・・今だけは忘れています」

轍「・・・」

玉恵「・・・?」

唯「・・・」モグモグ

紬「・・・?」

唯「うまさんが持ってきた珍味だよ〜」モグモグ

紬「・・・」コクコク

和「一人だけ食べているわけね・・・」

さわ子「みんなちゃんと揃っているわね?」

「「  はーい  」」

さわ子「りっちゃんよろしく」

律「今日は趣向を凝らして、他の人にやってもらおうぜ!」

さわ子「いいわね。早く選んでね」

律「誰にしよっかな〜」

純「・・・」ドキドキ

いちご「・・・」ハラハラ

姫子「・・・」ドキドキ

信代「なんだこの緊張感」

風子「・・・いただきますを言うだけじゃないの・・・?」

唯「それが違うんだよ」モグモグ

澪「早く飲み込んだらいいのに」

唯「噛むほど味が出てもったいないんだよ」モグモグ

憂「後で食べてみようかな・・・」
333. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:16:59.04 ID:/tE7ZYkDo
春子「・・・」

紬「・・・」ワクワク

轍「・・・」

玉恵「・・・」ソォー

轍「我慢しろよ」

玉恵「わかってるよ」

梓「冷めちゃいますよ」

律「そうだな、梓頼んだ」

梓「え!?」

純「・・・」ホッ

姫子「よかった・・・」

いちご「・・・」ホッ

唯「・・・」ガッカリ

和「やりたかったのね・・・」

梓「えぇと」オロオロ

憂「コップを持って」

梓「う、うん・・・」

さわ子「立って」

梓「は、はい・・・」ガタッ

風子「一言」

梓「一言」

律「・・・よし、いいぞ」

梓「・・・」

澪「?」

「「  ・・・  」」シーン

和「一言って台詞じゃなくて、なにか言いなさいって事よ」

梓「あ・・・」

唯「私のあずにゃんです!」

姫子「可愛かったけどさ・・・主張しないでよ」

梓「なにを言えば・・・」

さわ子「真面目ねぇ〜」

轍「今日あった一日をどう感じたか・・・それでいいと思うよ」

梓「・・・」ムッ

澪「・・・」
334. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:18:13.28 ID:/tE7ZYkDo
玉恵「梓ちゃんふぁいと〜」

紬「・・・」

梓「・・・」フゥ

「「  ・・・  」」

梓「あ、朝は台風でどうなるかと・・・心配でしたけど」

唯「・・・」

和「・・・」

梓「運よく通り過ぎて、午後一でこっちに来れて、たくさん遊ぶ事ができました」

澪「・・・」

純「・・・」

憂「・・・」

梓「けいおん部の先輩方以外のみなさんとも話が出来て、楽しかったです」

姫子「・・・」

いちご「・・・」

信代「・・・」

風子「・・・」

春子「・・・」

梓「こんな時間を過ごせた事が・・・嬉しいです」チラッ

紬「・・・」

梓「・・・」ボソッ

紬「?」

轍「・・・」

梓「太陽は沈みましたけど、まだっ一日は終わってません」

さわ子「・・・」

玉恵「・・・」

梓「もうちょっとだけ楽しみましょう!」

ストッ

梓「・・・ふぅ」

律「梓・・・これ」

梓「あっ」

ガタッ

梓「か、乾杯!・・・ですっ」
335. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:19:22.28 ID:/tE7ZYkDo
「「  かんぱーい!!  」」

梓「・・・はぁ」

玉恵「おっつかれ〜、いい音頭だったよ」

梓「ど、どうもです」

カン

紬「・・・」ニコニコ

純「カレーおいしい!」

春子「ほんとだ、おいしい!」

玉恵「私このソーメン大好きだよ」ズルズル

唯「自家製つゆだよ〜」

憂「それは私が作ったつゆですよ」

轍「・・・」ズルズル

玉恵「おいしいよね?」

轍「う、うん・・・」

玉恵「?」

憂「相馬さんのはお姉ちゃんが作ったつゆだと思います」

律「なに!?」

和「え・・・?」

紬「・・・」

姫子「どんな味ですか・・・?」

轍「あ、甘い・・・ブルーベリーの味が・・・する」

梓「・・・え」

唯「どうしたの?」

澪「唯がつくった特製つゆはどっち・・・?」

唯「こっちの入れ物だよ〜」

春子「っ!」サッ

信代「わ、私のもお願い!」

律「た、頼む!」

さわ子「りっちゃん、よろしく」

唯「そっちじゃないよ!」

律「こっちでいいんだよ!」

憂「あ・・・えぇと・・・」

唯「そっちは、ういが・・・あれ?」

律「よぉーし、確保はできたぞ」
336. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:19:57.50 ID:/tE7ZYkDo
風子「もうなくなっちゃった」

さわ子「でかしたわよ、りっちゃん」

姫子「・・・じゃあ私は唯が作ったヤツでいいや」

和「そうね・・・ブルーベリーつゆもいいかもしれないわ」

律「好奇心旺盛だな〜」

唯「うい〜、私が作ったのってどっちだっけ?」

憂「空になったほう・・・です」

春子信代律さわ子「「「「  え・・・  」」」」

澪「ブルーベリー味か・・・私は遠慮して憂ちゃんのでいただくとしよう」

梓「そうですね、むぎ先輩もそっちにしますよね」

紬「・・・」

梓「ブルーベリーがいいんですか!?」

紬「・・・」コクリ

唯「大好評だね」

春子信代律さわ子「「「「  それは違う!  」」」」

風子「食べたい人が食べられなくて、食べたくない人が食べられて・・・」

純「たまにふにゃっとしたのがあるんだけど、なにこれ?」

憂「むぎチョコだよ」

純「あぁ・・・。唯先輩・・・」

唯「おいしいでしょ?」

純「・・・はい」

玉恵「頷くことしかできないよね」

純「・・・はい」

紬「・・・」モグモグ

唯「隠し味なんだけど、どうかなむぎちゃん」

紬「・・・」グー

唯「分かる人には分かるんだよ」

律「言ってろ」

澪「・・・やっぱりカレーだよな」

姫子「うん」モグモグ

和「・・・」モグモグ
337. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:21:22.10 ID:/tE7ZYkDo
玉恵「ずるずるっ」

轍「・・・」

玉恵「うまうま」モグモグ

轍「お前・・・変わったよな」

玉恵「この鰹節の香りが・・・って、誰の事?」

さわ子「?」

轍「この中で知り合いって、お前しかいないだろ」

玉恵「・・・今は食事中だから後でゆっくり話しようじゃない」

轍「・・・」

春子「後片付け終わったらどうすんの?」

律「薪集めていたから・・・談話?」

紬「・・・」キラキラ

梓「火を囲んでですか」

唯「あれしようよ!」

憂「さすがに照れちゃうよ」テレ

澪「あれで分かったのか・・・さすがだ」

純「さすがだよ憂」

姫子「それで、なにをするの?」

和「フォークダンスでしょ」

信代「和も分かって・・・え?」

風子「久しぶりだなぁ・・・小学校以来だよ」

いちご「・・・うん」

律「乗り気かっ!?」

さわ子「こんなこともあろうかと、音は用意してあるわ」キラン

玉恵「うわ、久しぶりだ」

轍「混ざろうとするなよ・・・」

姫子「の、和が唯のために花火買ったんだよ」

純「わ、わーい!花火しましょー!」

唯「おぉ、いいね!」

春子「・・・」ホッ

和「・・・」

いちご「・・・」

風子「・・・」

紬「・・・」

梓「あれ、残念がってませんか?」
338. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:22:34.60 ID:/tE7ZYkDo
澪「でも、花火をしていいのかな」

玉恵「花火禁止の看板がないからいいんじゃないの?」

轍「ここの利用者はマナーがいいから、そういう制約は厳しくなっていないんだ」

梓「ふーん・・・」

純「そっけないな」

風子「それじゃ、キャンプファイヤーもOKなんですね」

轍「やろうとする人がいないんじゃないかなぁ・・・」

信代「しないよなぁ・・・」

さわ子「相馬さん・・・こちらの品頂きますね」

轍「うさがみそーれ」

「「  ???  」」

律「なんだ?」

轍「沖縄の方言で召し上がれって意味」

玉恵梓「「  沖縄?  」」

339. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:24:02.55 ID:/tE7ZYkDo
―――――・・・


「「  ごちそうさまでしたー!  」」

さわ子「さぁ、パパッと片付けるわよ」

律「よっしゃー」

信代「よし、あまり役に立てなかった分をここで挽回するよ」

風子「おぉー」ブンッ

紬「・・・」ブンッ

春子「お、腕を振り上げるなんて、気合入ってるな二人とも」

澪「・・・」

風子「もちろんですよ。ね、紬さん!」

紬「・・・」コクリ

梓「フォークダンスはナシですよ?」

風子紬「「  ・・・  」」

姫子「水を注しちゃったね」

風子「・・・」フラフラ

紬「・・・」フラフラ

純「梓・・・責任とりなよ」

梓「う・・・」

340. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:24:33.37 ID:/tE7ZYkDo

憂「置いておいていいですよ、私が洗いますから」

いちご「・・・一緒にやろ」

和「その方がはやく終わるわ」

唯「そうそう」

ジャブジャブ

唯「おっと」ツルッ

カランカラン

唯「いっけね〜」

憂「・・・」

唯「洗い直しだよ」エヘヘ

いちご「・・・」

唯「ありゃ」ツルッ

和「おっと」ガシッ

唯「ナイスキャッチだよ」

和「唯、花火の準備してきてくれる?」

憂「バケツに水を入れて運んでくれないかな」

いちご「・・・」

唯「任せておいて!」ドン

341. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:26:25.92 ID:/tE7ZYkDo
―――――湖


唯「参りますりっちゃん隊員!」

律「着火せよー!」

シュボッ

バチバチバチバチ

律「おおぉー!」

唯「輝いておりますよりっちゃん!」

律「あっはっはっはー!」

澪「こっちにも火を移してくれよ」

春子「くれよ!」

姫子「みんなテンション高いね」

純「そうでもないですよ」

いちご「二人だけ沈んでる・・・」

風子「・・・」ズーン

紬「・・・」ズーン

信代「なんで沈んでいる・・・?」

梓「ど、どうぞです!色が変化するヤツですよ!」

風子「うん・・・」

紬「・・・」

梓「り、律せんぱーい、こっちにも火を移してくださーい」

律「おっけ〜」

風子「・・・」ウキウキ

紬「・・・」ウキウキ

シュウ

律「あ、消えちった・・・」

風子紬「「  ・・・  」」

梓「み、澪せんぱーい!」

澪「分かったー」

風子「・・・」ワクワク

紬「・・・」ワクワク

シュウ

澪「あれ?」

風子紬「「  ・・・  」」ズドーン

梓「あぁ・・・」オロオロ
342. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:27:33.51 ID:/tE7ZYkDo
信代「ライターを使えばいいよ梓ちゃん」

梓「ら、ライターは・・・!?」

唯「うまさんが持って行ったよ〜」

梓「・・・」ムカッ




・・・・・・




轍「こうやって、枝を組み立てれば・・・」

カチャカチャ

玉恵「・・・」

轍「火の巡りが良くなって、短時間で全体に燃え移るわけだ」

和「手際がいいですね」

轍「これくらいはできないと、キャンプが物足りなくなるからね」

玉恵「・・・」

憂「玉恵さん?」

玉恵「なぁに?」

憂「いえ・・・なんでもないです」

さわ子「・・・」

轍「で、火を点けて」

シュボッ

メラメラメラ

憂「わぁ〜」キラキラ

和「いいわね、この空気」

玉恵「・・・」

梓「ライター貸してください」

轍「ん?・・・あぁ、どうぞ」

梓「どうも」

タッタッタ

さわ子「あらあら」
343. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:29:22.68 ID:/tE7ZYkDo
轍「後は火が消えないように足していくだけ。消すときは土や砂がいいよ」

和「どうしてですか?」

律「知ってんぜー、水で消すと煙が立って敵に知られるんだよな」

澪「敵はどこだよ」

玉恵「再利用できるかもしれないから」

轍「・・・濡れても利用できるけど、あんまり意味無いからね。資源は無限じゃない」

律(今のギャグうめえな)

玉恵「できるだけ燃やし尽くしたほうがいいよ。真っ白な灰になるまでね」

憂「玉恵さんも熟練者なんですね」

玉恵「・・・そうでもないよ。私も花火に参加してくるよ」

タッタッタ

轍「?」

さわ子「・・・」

和「どうしたのかしら、急におとなしくなったわね」

憂「うん・・・」

律「火をもっと大きくしたいな」

澪「・・・みんなで囲めるように?」

律「YES!!」

轍「それなら・・・」



・・・・・・



玉恵「・・・」シュッシュッ

紬「・・・」クルクル

風子「・・・」シュッシュッ

春子「文字だな・・・」

梓「・・・」

いちご「・・・」

純「単純にSOSですね」

玉恵「正解!」

紬「・・・」ニコニコ
344. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:29:51.83 ID:/tE7ZYkDo
風子「あぁ、消えちゃう!」ハラハラ

紬「・・・」ハラハラ

姫子「・・・」

梓「・・・」

春子「風子が唯より楽しんでるな」

いちご「・・・うん」

シュウ

風子「あぁー・・・」

唯「むぎちゃんの持ってるヤツで最後だよ」

紬「・・・」クルクル

梓「R・・・ですか」

紬「・・・」コクリ

シュウ

紬「・・・」

純「終わりましたね」

玉恵「終わった〜」

姫子「それじゃ、焚き火の所へいこうか」

345. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:33:31.57 ID:/tE7ZYkDo
―――――・・・


パキパキパキ

律「・・・それからというもの、夜な夜な湖を眺める女性の姿が目撃されたという」

澪「・・・」ブルブル

姫子「どうして怪談話になってるの?」ヒソヒソ

和「さぁ・・・?」

律「女性は湖にどんな想いを抱いているのであろうか・・・。おしまい」

紬「・・・」

さわ子「なかなかいい話だったわ」

憂「ちょっと切ないですね」

玉恵「うん・・・」シクシク

唯「ひっく・・・」シクシク

信代「・・・」

いちご「ハンカチ使って」

風子「ないでっだいよっ」

純「声が潤んでますけど」

梓「それで、どうしているんですか?」ジロ

轍「えー・・・と・・・」

春子「そろそろ誰か教えてくれませんか?」

玉恵「あっはっは、轍さん正体不明だ!」

信代「あなたもですけど・・・」

玉恵「うっ・・・」

律「あれ、紹介してなかったっけ?」

いちご「してない・・・」

澪「・・・どうぞ」

轍「じゃあ俺から。旅を題材にした記事を書いている相馬轍です」

玉恵「私は滝沢玉恵。私も轍さんと同じ仕事をしています」

轍「えっ!?」

さわ子「どうしたんですか?」

轍「最初にあった時・・・4年前になりますけど、ずいぶん変わったと思ってびっくりしたんです」

玉恵「4年あれば充分変われるよ人は」

梓「・・・」

紬「・・・」コクコク
346. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:34:32.33 ID:/tE7ZYkDo
轍「変わりすぎだろ・・・最初はこいつ、テントの張り方も知らなかったんですよ」

唯「最初は誰でも初心者だよ」

純「そうだそうだ」

和「私たちのテントを立てるときはスムーズで、指示をくれてとても動きやすかったです」

春子「うん・・・」

轍「へぇ・・・」

玉恵「ふふん」

澪「相馬さんと同じく、一人旅してるんですか・・・?」

玉恵「いつもは二人旅だよ。ツーリングでね」

姫子「・・・」

律「・・・」

春子「バイクかぁ・・・」

憂「・・・読んでみたいですね」

和「そうね・・・」

風子「どうして今日は一人なんですか?」

玉恵「午前の台風で予定がズレちゃってね・・・私だけ先に来たってわけ」

信代「おぉ〜」

純「仕事熱心ですね」

玉恵「ふふん」

和「行き倒れていたけどね」

唯「なんとっ!」

玉恵「うっ」グサッ

姫子「お腹が空いてね」

玉恵「それ以上言わないで〜」

轍「無計画なのは変わってないのか」

玉恵「う・・・」グサッ

律「そんじゃ、次は私の番だな」

さわ子「また怪談話?」

律「・・・夏の旅の話だ。一応約束だからな」

轍「約束として受け取ってくれていたんだ」

梓「・・・」
347. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:35:40.46 ID:/tE7ZYkDo
紬「・・・」キラキラ

姫子「・・・やっと聞ける」

いちご「・・・うん」

風子「・・・」

信代「・・・」

春子(けいおん部の雰囲気が変わった理由・・・)

パキパキ

梓「・・・」ヒョイ

パキパキパキ

唯「あずにゃん、今カッコ良かったよ!」

梓「え・・・?」

澪「無言で枝を放り込んだ事?」

唯「そうだよ!」

純「・・・」ヒョイ

コロコロ

春子「外してやんの」

純「うぅ・・・」

紬「・・・」ヒョイ

パキパキパキ

紬「・・・」ホッ

さわ子「火の中に入ってよかったわねぇ」

律「あの・・・喋っていいですかね」

轍「・・・」

「「  ・・・  」」シーン

律「うわ・・・喋りにくい・・・」

玉恵「じゃあ聞かないフリしているからさ」

憂「こっそり聞いているわけですね」

和「意味あるのそれ・・・」
348. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:36:43.59 ID:/tE7ZYkDo
律「私たちは列車で日本縦断の旅をしたんだ。私たちは途中下車をしたけどむぎは縦断達成を成し遂げた
    色々な土地で、色々な人に出会って、色々な景色をみてきたんだ」

いちご「・・・景色ってなに?風景とは違うの?」

律「辞書で調べれば一緒なんだろうけど、私は違うニュアンスだな」

轍「・・・教えてくれるかな」

澪「・・・」

律「うーん・・・言葉にするのはちょっと難しいな
    例えば、隣にいる人が見ているモノを表現した時、そのモノの見方が自分と異なっている事があるだろ?」

いちご「・・・うん」

律「言葉ではもちろん、行動でも変わってくるんだ。
    一人でボンヤリ見ている景色と、二人でボンヤリ見ている景色は別物だ
    自分と隣の人との見たモノが重なったとき、それが同じ景色を見ている事になる
    二人で共に行動を起こさないと見れないモノ。それが私の言う景色。・・・なんだけど」

澪「一緒だ」

紬「・・・」コクリ

梓「・・・」コクリ

唯「一緒だよ〜」

律「そっか・・・。良かった」

轍「・・・」

いちご「・・・」

さわ子「そんなに深く考えなくていいのよ。今日、いちごちゃんとりっちゃんが共に過ごして
        同じ経験をしてきた事が、その景色という風に捉えてもそう遠くないわ」

いちご「・・・はい」

律「教師みたいだ・・・うまくまとめた」

唯「びっくりだよー」

さわ子「・・・」

律唯「「  ごめんなさい  」」

玉恵「?」

純「無言の圧力ってやつです」

姫子「律は・・・。律にとって特別な景色ってあったの?」

律「あった。まぁ、全部が特別なんだけど、更に特別な出会いと景色があった」

澪「・・・」

風子「特別な出会い・・・」

律「その子は・・・自分に自信がなくて、いつも周りに迷惑をかけている自分が嫌いだったんだ
    それが原因で自分をみてくれている人たちの前から逃げ出した」

玉恵「逃げ出した・・・」

律「あぁ、大好きな人たちに嫌われるのが怖くて逃げ出したんだ」

轍「・・・」
349. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:40:01.41 ID:/tE7ZYkDo
澪「・・・」

律「でも、それはその子がとっても優しいからなんだ。
    自分のせいで周りに迷惑をかける事にとても心を痛めていた」

紬「・・・」

律「私はその子の近くにいて、とても大切なことを教わった」

轍「それは?」

律「ありのままの自分を出す事ができる。そんな場所が存在することだ」

信代「へぇ・・・」

純「おぉ・・・」

律「それは私だけじゃなく、もう一人いるんだけど・・・それはまた話が違ってくるから割愛だ」ウシシ

唯「不憫な子」シクシク

梓「・・・む、むぎせんぱい・・・」

紬「・・・?」

梓「な、なんでもないです」

紬「・・・」ニコニコ

律「その子は旅を通して気づくんだ。逃げ出した事で自分の周りの人たちを傷つけた事に
    その人達を信じていない自分自身を・・・な」

澪「・・・うん」

姫子「・・・」

律「旅を終える理由が『帰って謝りたいから』なんだ。
    自分自身が嫌いだけど、人を好きになる自分を好きになりたいと強く笑って帰って行ったよ」

梓「・・・」

姫子「連絡先・・・とか、交換したの?」

律「いや、彼女とはそれっきりだ」

いちご「・・・仲良くなったのに」

澪「そうだな。でも今思えば、そのまま別れる事が自然のような気がする」

律「『出会い』に『別れ』、それが旅だからな」

轍「・・・」

玉恵「・・・そうだね」

紬「・・・」

律「と・・・こんな感じだ」

姫子「それが律たちがしてきた旅・・・」

春子「なるほどねぇ・・・」
350. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:40:44.36 ID:/tE7ZYkDo
律「まだまだ話は尽きないけど、とりあえずどうだ?」

轍「うん・・・」

玉恵「・・・みんなが纏まっている理由が分かったよ」

唯「でへへ」

律「やっぱり記事のネタにはならないよな・・・」

轍「あ、いや・・・面白い話だった。俺がこの土地で出会った人がこんな視野を持っているって事で
    記事になるよ。ありがとう」

律「でも、スッキリしてない顔してるじゃんか」

轍「あー、それは・・・その・・・」

律「?」

梓「ずいぶん前のような、昨日の事のような、とても不思議な感じがしました」

澪「そうだな・・・」

紬「・・・」ニコニコ

憂「律さんにそんな事が・・・」

唯「ういも一緒にみてきたはずだよ」

憂「え・・・あ、そっか・・・」

唯「一緒に観光もしたからね〜」

純「くぅ・・・私だけその人と喋ってない・・・」

信代「・・・なんか、律が違ってみえる」

さわ子「変わったのだから当然よ」

風子「・・・」

轍「あの子が中野さんの大切な人・・・なんでしょ?」

律「うん」

轍「話に出てこなかったから、不完全燃焼・・・かな」

律「私は大分端折ったからな・・・、むぎが関わっていないわけじゃないんだけど・・・
    そうだな、澪が見てきた景色の方が分かりやすいかも」

轍「そっか・・・」

唯「はいっ!」ズバッ

律「じゃー次は唯!」

唯「なにから話そうか」ウキウキ

和「ライブはどうかしら」

唯「でも・・・」チラッ

さわ子「放課後ティータイムで話をすればいいじゃない」

唯「そだね」

風子「?」

信代「?」
351. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:42:22.07 ID:/tE7ZYkDo
律「私ら名古屋でライブしたんだぜー」

唯「おぉーっとりっちゃんやい!私の出番を奪わないでおくんなまし!」

梓「・・・」

律「わーかったよ、分かったから」

轍「ライブ・・・?」

梓「・・・」

さわ子「この子たちは学校で、けいおん部に所属して活動しています」

轍「・・・なるほど」

玉恵「澪ちゃん達それぞれ景色が違うの?」

澪「それぞれの出会いがありましたから
    一緒に旅行をしてきましたけど、旅をしたのはそれぞれ違うから景色も異なります」

姫子「そうか・・・和が言っていた事って」

いちご「・・・そういう事なんだ」

和「澪たちそれぞれが目的地へ辿り着く事ね」

純「さすが澪先輩です。かっこいい」キラキラ

唯「・・・」ポツーン

紬「・・・」ヒョイ

パキパキパキ

憂「名古屋でのライブはとても良かったよお姉ちゃん」

唯「でへへ、楽しかったよ」

風子「唯ちゃんも・・・特別な出会いがあったの?」

唯「・・・うん、あったよ〜。あの子はね、二つの顔を持っていたんだ」

春子「二つの顔・・・?」

唯「そうだよ、おとなしくて真面目で素直で、とっても可愛い一つの顔
    活発的で元気ではっちゃけてて、とっても可愛い一つの顔」

憂「・・・」

唯「活発的な顔を出しちゃうと周りの人たちに迷惑をかけちゃうんだ
    だけど、仕方がなくって、そうしなくちゃいけなくて・・・
    おとなしい顔になると、とても反省して
    だけどまたはっちゃけた顔を出さなきゃいけなくて
    また反省しちゃって・・・ずっと繰り返して一人で抱えていたんだよ」

和「・・・」

唯「誰も『嫌なら辞めればいい』とは言えないの
    だって・・・とっても健気に頑張っているんだもん」

梓「・・・」

紬「・・・」コクリ

姫子「あ、なんとなく分かっちゃった・・・」
352. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/03(土) 19:43:24.47 ID:/tE7ZYkDo
春子「あぁ・・・私もそれが誰なのか分かった」

轍「・・・参加していないんでしょ?」

梓「分からないならしずかにして欲しいです」

轍「・・・」グサッ

玉恵「・・・そっか、夏以来劇的に変化した子がいたよね」

唯「でへへバレちゃった〜」

信代「うん・・・。そっか、唯がそうさせたのか」

唯「違うよ〜。今のあの子があるのはむぎちゃんのおかげだもん」

紬「・・・」フルフル

唯「ううん。むぎちゃん、私は一緒にいただけだよ。
    あの子の背中をドンと押したのはむぎちゃんだよ」

ギュ

梓「・・・?」

紬「・・・」スラスラ

唯「・・・」

梓「ゆい・・・先輩が・・・ひっぱった」

紬「・・・」スラスラ

梓「一緒にいた事がたいせつ・・・。だそうです」

唯「わ・・・わたしっ・・・は」グスッ

澪「・・・」

紬「・・・」スラスラ

梓「・・・ゆうき・・・を・・・与えたのは・・・ゆい・・・先輩」

唯「うっ・・・っ・・・あり・・・がとぅ」ボロボロ

憂「・・・っ」

いちご「・・・」

玉恵「・・・」

さわ子「私たち置いてけぼりよ」

律「いや、さわちゃんも一緒にいただろ」

さわ子「誰かが言わないと私達以外わからないじゃない」

律「まぁ・・・そうだけどさ」

唯「ご・・・ごめんねっ・・・っ・・・」グスッ


最終更新:2011年10月05日 23:24