493. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 20:58:13.01 ID:u8FaWllJo
―――――カメラ屋

ウィーン

姫子「受け取りに来ました」

「はい。仕上がってますよ。ちょっと待っててくださいね」

姫子「はい」

エリ「・・・」ワクワク

姫子「・・・」

アカネ「・・・」ワクワク

姫子「あの・・・その・・・」

エリ「写真楽しみだね、アカネ」

アカネ「うん」

姫子「・・・ゴメン」ボソッ

エリ「?」

アカネ「・・・ひょっとして」

「おまたせしました〜。14枚の焼き増しと、一つはサービスです」

姫子「大きくプリントしてくれたんだ・・・」

エリ「おぉー・・・お?」

アカネ「・・・やっぱり」

姫子「キレイに撮れてる」

「カメラマンの腕がよかったみたいですね。いい写真です」

姫子「・・・はい」

「ありがとうございました〜」

ウィーン

494. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 20:59:02.18 ID:u8FaWllJo
エリアカネ「「  うわーん!  」」

姫子「・・・ごめんね」

エリ「河川敷じゃないー!」

アカネ「・・・キャンプ場で、私たちは当然いない」

姫子「・・・」

エリアカネ「「  うわーん!  」」

姫子「誰か・・・助けて・・・」

「うわー子供が二人喚いてるよ」

姫子「助けてよ・・・」

エリ「私たちの気持ちなんか分からないよ!」

アカネ「うん!」

「なんの話?」

姫子「話せば長くなるから・・・」

「大丈夫。話は好きだから」

エリ「私たちを置いてキャンプに行ったのは聞いたでしょ?」

「うん・・・。たしか信代も行ったという」

アカネ「そうそう。その写真の現像を受け取りに来たんだけど」

姫子(勝手に付いて来たんじゃ・・・)

「でも、キャンプに参加していないんだから、受け取りに来る意味ないよね」

エリ「河川敷で撮った一枚に私たちも写ったの!」

アカネ「うん」

「それで?」

姫子「・・・写っていなかった」

エリアカネ「「  うわーん!  」」

「奇怪な話?」ワクワク

エリ「ちゃんと話聞いてよ!」

「うぅん〜?」

アカネ「集合写真は二つあって、もう一つの写真を現像に出していたって事」

姫子「これ」ペラッ

「あ・・・。いいね、みんないい表情してる」

エリ「うわーん!」

アカネ「・・・」

エリ「あれ?タイミング間違えた?」

アカネ「もういいかなって」

エリ「見捨てられたー!」

「うるさいな、今日のエリは・・・」

495. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 20:59:36.59 ID:u8FaWllJo
姫子「帰っていいかな・・・。今日は疲れたんだけど」

「部活?」

姫子「と、探検」

アカネ「探検って・・・?」

姫子「遊んだって事かな」

エリ「楽しかったね」

姫子「・・・うん」

アカネ「うわーん」

「・・・」

姫子「あとヨロシクね、潮」

潮「なにを・・・頼まれたの?」

496. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:00:20.68 ID:u8FaWllJo
―――――夜・立花邸

姫子(この大きいの貰おうかな・・・)

ガチャ

母「おかえり」

姫子「ただいま」

母「お父さんが呼んでるよ」

姫子「どうして?」

母「バイク・・・の免許取るって・・・」

姫子「うん」

母「その話」

姫子「分かった」

スタスタ

母「嫌がると思っていたのに・・・」




―――――ガレージ


姫子「今日はメンテしないの?」

親父「・・・そこ座れ」

姫子「質問は無視かよ」

ストッ

親父「なんで急に興味をもった」

姫子「・・・」

親父「憧れや興味だけで手を出すな。命に関わるものなんだぞ」

姫子「知ってる」

親父「・・・」

姫子「興味を持つことは悪いことじゃないって言ってたじゃん親父」

親父「それとこれとは話は別だ。俺を納得させろ」

姫子「できなかったら?」

親父「それだけの理由でバイクには乗せないな」

姫子「どうして?」

親父「俺の娘だからだ」

姫子「押さえつけているんじゃないの?」

親父「もがいてみろと言っている」

姫子「かっこつけやがって」

親父「最後の関門だろ。かっこつけさせろ」

姫子「・・・」

親父「・・・」

497. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:01:29.92 ID:u8FaWllJo
姫子「・・・」

親父「なんだ特に理由はないのか・・・」

姫子(そんなの、あの人に出会った時で決まっている)

『・・・うぅ』

姫子「クスクス」

親父「?」

姫子「これ・・・みて」ペラッ

親父「キャンプの写真か・・・?」

姫子「うん」

親父「・・・ふむ」

姫子「なんか恥ずかしいから、もういいでしょ」

親父「それがどうした」

姫子「親父がバイクと出会う事になった写真・・・と、繋がっている人が撮った写真」

親父「!」

姫子「直接ではないけど、色々な糸が絡まって繋がっている人だった」

親父「・・・」

姫子「私はこの写真を撮った人に憧れている」

親父「・・・」

姫子「その人は―――」

・・・・・・

・・・

姫子『えっと・・・その・・・バイクに乗って・・・どう変わりましたか?』

『うぅ・・・ん・・・眠いから後でね・・・』

いちご『・・・ひどい』

姫子『・・・』ションボリ

『景色が狭まった』

姫子『狭まった?』

『集中して前だけを見ないといけないから、視界が鋭くなった』

姫子『・・・』

『そんなもんだよ』

いちご『・・・』

姫子『そうですか・・・』

『そうですか・・・じゃないよ』

姫子『?』

『そうなんだ・・・だよ』

いちご『?』

498. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:02:19.34 ID:u8FaWllJo
『私は、二台目になるけど。あのバイクと共に歳を取っていく』

姫子『・・・』

『そして、旅の仲間と出会っていく・・・。これくらいかな』

姫子いちご『『  そうなんだ  』』

『そうなんだよ〜』

姫子『クスクス』

いちご『クスクス』

・・・

・・・・・・

姫子「・・・」

親父「・・・」

姫子「『バイクと共に歳を取っていく』って」

親父「・・・」

姫子「たくさんの景色をみせてくれるバイクと共に・・・私も」

親父「ただの受け売りじゃねえか」

姫子「!」

親父「それはその人の経験を培ったものだ。おまえの経験ではない」

姫子「あたりまえじゃん」

親父「なに?」

姫子「私とその人が目指している場所は違うんだから」

親父「・・・」

姫子「影響を受けたのは事実だけど、その人と自分を置き換えてモノを言うほど
      私は子供じゃないつもり」

親父「・・・」

姫子「・・・」

親父「そうか。それで、おまえが目指す場所ってのは・・・?」

姫子「・・・」

親父「・・・」

姫子「分からない」

親父「・・・」

姫子「でも、バイクに乗ってたくさんの景色をみれば・・・」

親父「景色って・・・おまえはバイクに乗ったこと」

姫子「あるよ。小さい頃に」

親父「・・・」

母「覚えていたの?」

姫子「思い出した。最近バイクの後ろに乗せてもらったから」

親父「・・・」

姫子「親父じゃないの?私をバイクに乗せたの」

499. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:03:07.69 ID:u8FaWllJo
母「おとうさん・・・」

親父「・・・」

姫子「?」

親父「小学校に上がる前だな。俺が運転しているバイクからおまえが落ちそうになったんだよ」

姫子「・・・」

親父「それからは、おまえをバイクに乗せるのが怖くなって一人でしか乗らなくなった」

母「・・・」

姫子「そんな事があったんだ」

親父「あぁ。一度に大切なものを二つ失う所だったからな」

母「もう・・・」

姫子「・・・」

母「姫子とバイクを天秤にかけて同じ重さっていうわけじゃないの」

姫子「?」

母「その事があってから、お父さんは1年くらいバイクに触っていなかったわ」

親父「・・・」

姫子「・・・」

母「姫子はまだ乗せてってせがんでいたんだけど・・・お父さんが頑なに拒否したのよ」

姫子「・・・」

母「だけどね、あたながこう言ったの」

姫子「私が?」

母「えぇ。『バイクに乗ってるお父さんカッコイイのに』」

親父「・・・」

姫子「・・・」

母「それからまた・・・元通り。姫子はもうバイクに乗ること自体に興味を持っていなかったけど」

姫子「・・・」

親父「話を戻す。バイクの免許を取る事に納得できないぞ、まだ」

姫子「・・・うん。私がたくさんの景色をみる手段がバイクだったってだけ」

親父「・・・」

姫子「あんまり人に言う事じゃないと思うけど」

母「?」

姫子「私・・・視野が狭いっていうか、つまらない目線でモノを見ていたんだと思う」

親父「つまらない目線ってなんだ?」

姫子「簡単に言うなら興味を持つことができないって事かな」

母「・・・」

姫子「だけど、同じクラスの子たちにたくさんの視点があるって事を教えてもらって・・・」

親父「・・・」

姫子「もっとたくさんの事に興味をもってみたいって思えた」

親父「どうしてだ」

姫子「みんな楽しそうだったから」

500. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:05:02.67 ID:u8FaWllJo
親父「・・・」

姫子「・・・それだけなんだけど」

母「お父さんの負けですね」

親父「別に勝ち負けではなくてだな」

母「ちゃんとした知識をつけるのよ?」

姫子「分かってる。事故の怖さも教えてくれたから」

母「それなら私は反対しないわ」

姫子「ありがと」

親父「金はださねえからな」

姫子「最良のものを自分で手に入れろって言ってた」

親父「最良のもの・・・それがバイクか?」

姫子「うん」

親父「アテはあんのか?」

姫子「なんの為にバイトしてきたと思ってるの」

母「・・・バイクを買う為」

姫子「違うよ。いや、そうだけど・・・。この時の為だって意味だよ」

母「あら、そうなの」

親父「・・・分かった」

姫子「ありがと」

親父「・・・素直に礼を言うな・・・。なんか寂しい」ボソッ

母「姫子・・・それは?」

姫子「キャンプの写真だよ」

母「みせてみせて」

姫子「ほら」

母「まぁ〜」キラキラ

姫子「この子とこの子とこの子は2年生で、他は同じクラス。この子とこの子が姉妹」

母「そっくりね〜」

姫子「この子とこの子が幼なじみ」

母「このメガネの子しっかりしていそうね」

姫子「・・・そっちはあまり見た目で判断しないほうがいいみたい」

母「あらそうなの?」

親父「免許取ったら一緒にツーリングするか!」

姫子「それはない。・・・こっちのメガネの子がしっかりしている
      この子がたくさんの事を教えてくれた」

母「なんだかふわふわした子ね」

姫子「うん」

母「楽しい話ね、もっと聞かせて?リビング行きましょう」

姫子「うん・・・。メンテの仕方教えてね」

スタスタ

親父「・・・」ズドーン
501. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:06:02.15 ID:u8FaWllJo
9月16日


さわ子「―――と、朝のHRはお終い。琴吹さんちょっと」

ザワザワ

紬「?」

テッテッテ

律「・・・ふぁ・・・ねみぃ」

さわ子「明後日の金曜日になるんだけど、冬服持ってきてね」

紬「・・・」ププップー

さわ子「卒業写真を先に撮っておくのよ」

律「!」

春子「・・・」

「・・・」

紬「・・・」プップププー

さわ子「・・・それは・・・その」

「紬さんはなんと?」

律「集合写真は・・ってさ」

さわ子「・・・右上になる・・・わねぇ」

紬「・・・」ガーン

律「そうはさせねえ!」ガタッ

春子「お、なにかするのか?」

律「させねえけど、案がねえ!」

さわ子「・・・どうするのよ」

律「うぅ・・・ん・・・」

紬「・・・」プププップー

いちご「なつ・・・ふく・・・で・・・・・・・・・」

春子「こる」

律「惜しい、夏服で撮るだな・・・え!?」

紬「・・・」キリ

さわ子「あのねぇ、あなた一人だけ夏服で残るのよ?」

(いちごさんも春子さんも聴けるの・・・?)

律「あ!」ピコン

澪「なにか閃いたな」

律「平目烏賊!」

澪「はいはい。なにを閃いたんだ?」

律「んだよー」ブーブー

英子「どうしたの?」

「律さんがなにか閃いたって」

信代「つまらないギャグを言っていたなー・・・」

風子「どうしたのどうしたの?」

502. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:08:21.55 ID:u8FaWllJo
律「私も夏服で撮るぜー!」

澪「本気か?」

律「冗談でこんな面白い事やっちゃいけないだろ」

澪「そうだな、私も夏服で撮りたいです」

さわ子「・・・」

春子「面白いな、ページを捲っていったら私たちのクラスは夏服で真っ白なんだな」

「いいね、面白い〜」

エリ「みんな集っているけど、どうしたの三花」

三花「うん、夏服で卒業写真を撮ろうって案が出ているんだ」

唯「採用した!」

律「集合写真も夏服でいいじゃん!」

澪「・・・そうだな」

唯「おぉ!」

姫子「出来るの?そんな事」

和「どうかしらね」

紬「・・・」キラキラ

潮「あ、張本人がその気だ」

アカネ「いいよね、写真だけじゃなく思い出にも残る」

さわ子「あのねぇ・・・進路の写真にも使う画像にもなるのよ?それでいいの?」

律「いいじゃん!むしろ好都合!」

信代「よし、唯と潮、面接を設定したやりとりをさわちゃんに見せ付けるから手伝って」

潮「了解」ルンルン

唯「任せてよ!」ドン

和「やり取りね・・・」

503. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:10:40.89 ID:u8FaWllJo
―――――コント

潮「コンコン」

信代「どうぞ」

潮「失礼します。ガラガラガラ」

律「ちょっとまて!シャッターを開けるってどんな部屋で面接すんだよ!」

紬「・・・」メモメモ

風子「なるほど」メモメモ

唯「こんこん、失礼します」

信代「どうぞ」

唯「・・・」スタスタ

律「ドアを開けて入れよ!内側からノックしたのか!?」

信代「お名前をどうぞ」

潮「太田潮と申す」

律「武士は元いた時代に帰れ」

信代「自己アピールをどうぞ」

唯「じゃじゃーんぎゅいぃーん!」

律「でたー・・・。エアギター・・・」

信代「うちの会社で働く事でうちにメリットはありますか?」

潮「ここ大学の面接じゃないんですか?」

律「場所間違えたよこの子!」

信代「うちの大学で学ぶ事は決まっていますか?」

唯「友情と青春のラビリンスです」

律「勉強しろ!だから使い方も間違えるんだよ!」

信代「学生生活の中で学んだことを教えてください」

潮「そう・・・です・・・ね・・・」

律「遠い目をするな!好奇心沸くけども!」

信代「どのようなサークルに入るか決めていますか?」

唯「近所の麦畑で作ってみます。毎日が楽しそうですよ!」

律「ミステリーサークルだな・・・。勉強しろ!」


さわ子「・・・」


信代「最後に質問はありますか?」

潮「大学の面接会場はどこですか?」

律「面接官に聞く事じゃねえ!」

信代「質問はありますか?」

唯「大学の面接会場はここであっていますか?」

律「最初に聞いとけ!」

さわ子「あのねぇ・・・私はそんなにヒマじゃないんだけど」イライラ

律唯信代潮「「「「  ごめんなさい  」」」」

504. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:12:12.83 ID:u8FaWllJo
さわ子「肝心な所はどうなっているのよ」

潮「和パス!」

和「え?」

潮「唯と一緒に答えることができそうだから」

唯「・・・ー☆」ウィンク

和「そうね」

さわ子「和ちゃん、コントなんかしたら承知しないわよ」

和「できませんよ・・・」

澪(見たかった!)

姫子(見てみたかった)

信代「では・・・ゴホン」

唯「・・・」

和「・・・」

信代「どうして進路に提出する写真が夏服なのですか?」

唯和「「  その『時』を一生思い出せるように。です  」」

紬「・・・」

律「おっけー!」

さわ子「・・・」

律「どうよ、さわちゃん」

さわ子「話題が増えるなら・・・それでいいのかもね」

和「はい」

505. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:13:41.95 ID:u8FaWllJo
さわ子「半分強制的になるわよ?夏服で統一するのなら」

律「いや、自主的だ。な?」

澪「うん」

唯「うん!」

和「えぇ」

姫子「うん」

信代「もちろん」

潮「うんうん」

いちご「・・・うん」

春子「右に同じく」

風子「同じく」

英子「同じ」

「同じく」

エリ「自主的です」キリ

アカネ「うん」

三花「うん」

「うぬ」

律「おい、王様が紛れ込んでいるぞ」

「クスクス」

さわ子「分かったわ。それじゃ金曜日、集合写真も撮影するから用意していてね」

「「「  はーい  」」」

紬「・・・」

律「なーに困った顔してんだよーむぎ!」

紬「・・・」

澪「どうした?」

紬「・・・」

ギュ

唯「ん?」

紬「・・・」スラスラ

唯「う・・・れ・・・し・・・く・・・て・・・」

紬「・・・」スラスラ

唯「心・・・が・・・い・・・っぱ・・・い・・・」

506. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:14:46.00 ID:u8FaWllJo
―――――昼・中庭

梓「和先輩がコント!?」

和「えぇ」

唯「嘘ついた!」

和「もちろん冗談よ」

梓「びっくりした・・・」

風子「本当は私がやったの」

梓「嘘ですよね」

風子「うん。信用しているんだね」

梓「今疑ったんですけど・・・」

風子「私がするわけがないって思ったでしょ?」

梓「は、はい・・・」

風子「ほら」

梓「いや・・・あれ?」

和「言葉に踊らされてはダメよ」

唯「どういう人か知っているから、嘘だと見抜いたんだよ」

梓「そ、そうです」

風子「惜しかったね」

梓「なにがですか」



・・・・・・




澪「いいな、この写真」

紬「・・・」コクリ

姫子「撮り手の腕がいいとお店の人も言っていたよ」

律「ふーん」

エリ「あれ?大きい」フガッ

姫子「・・・」

律「どうしたんだよ?」

姫子「なんでもないよ」

澪「14枚あるけど・・・、姫子の分も持ってきたの?」

姫子「う、うん・・・」

澪「そっか・・・」

アカネ「真実を知っているのはエリだけじゃないんだよひめ」フガッ

律「さっきからなにをしているんだよ?」

姫子「ごはんを食べさせているんだよ」

律「ぇ・・・」

507. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:16:07.48 ID:u8FaWllJo
姫子「ごめん、嘘だからひかないで」

澪「挙動不審で少し怖い・・・」

紬「・・・」スッ

姫子「ちょっとむぎ、距離を取らないで?」

紬「・・・」ススッ

姫子「近い近い」

澪「・・・」

エリ「姫子さんの分私が貰っていい?」

姫子「・・・うん」

エリ「ありがとー。いい写真だよね・・・」

アカネ「・・・」ジー

律「アカネも欲しいのか・・・誰かが貰えなくなるな」

澪「そんなの嫌だ!」

紬「・・・」サッ

律「うわっ!ずりぃぞむぎ!」

澪「・・・っ」サッ

アカネ「・・・っ」サッ

ゴツッ

澪アカネ「「  いった〜ッ!  」」

律「なんでアカネが参戦してるんだよ」

純「なにをしているんですか・・・?」

憂「こんにちは」

姫子「今からお昼?」

純「私たち二人!は梓に置いていかれたので、二人!で食べました」

紬「・・・」

律「そ、そうか・・・。やたら二人を強調しているのは怒りか」

憂「あ、私とおねえちゃんの分いただきますね」サッ

律「さすがだ」

純「あっ!あの時の写真だっ!」サッ

アカネ「・・・」サッ

ゴツン

純アカネ「「  〜ッ!  」」

姫子「アカネはどうして?」

エリ「ノリかな?」

律「ノリでやって痛い思いしてんのか、アホだな」

アカネ「」ガーン

澪「よし、確保だ」ホクホク

508. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:17:33.00 ID:u8FaWllJo
純「よかった」ホッ

律「あれ?一枚残ってるぞ?」

姫子「信代と春子といちごには渡してあるよ」

澪「和、梓、風子には渡したよな」

憂「山中先生は・・・?」

姫子「渡したよ」

律「あ・・・私だ」

アカネ「・・・ッ」サッ

律「あ!」

アカネ「取っちゃった・・・」

律「ビックリしてんじゃねえ!それ私のだぞ!」

アカネ「ごめんね」

律「謝られると・・・」

紬「・・・!」

澪「どうした?」

紬「・・・」ペラ

律「あ・・・持ってきてくれたのか」

紬「・・・」コクリ

律「さーんきゅ」

エリ「それは?」

澪「夏の旅の写真なんだけど・・・集合写真以外の写真だな」

純「見たいです!」

憂「私も見てみたいです」

律「じゃ一緒に見ようぜー」

姫子「集合写真は?」

澪「部室にあるよ」

エリ「今度見に行くよ」

アカネ「うん」

律「・・・」

純「・・・」

憂「・・・」

澪「空・・・」

紬「・・・」コクリ

律「ぜ、全部?」

紬「・・・」キリ

律「そ、そっか」

姫子「澪、大きいの貰っていい?」

澪「ん?・・・うん?」

姫子「了承を得たよね」

エリ「・・・・・・うん」
509. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:18:37.58 ID:u8FaWllJo
―――――放課後

唯「うまうま」ムシャムシャ

紬「・・・」ニコニコ

律「梓・・・ちょっと外に来てくれ」

梓「なんですか?」

律「バトミントンしようぜ」

唯「がんばってね〜」フリフリ

紬「・・・」フリフリ

梓(話があるのかな・・・)

澪「・・・」





律「はい、ラケット」

梓「え?」

律「ん?」

梓「バトミントンするんですか?」

律「部室出るときそう言っただろ。勝負だっ」

梓「はぁ・・・」

律「なんだよ、ノリ悪いな」

梓「てっきり話があるのかと」

律「ねえよー。ただ、遊ぼうぜってだけだよん」

梓「・・・はい」

律「よし、3点先取な。サービスは私から」

梓「・・・」

律「それっ」ポンッ

梓「えいっ」ポンッ

律「そりゃっ」パシッ

梓「よいしょ」ポンッ

律「やるなっ」ポンッ



・・・・・・




紬「・・・」

唯「あずにゃん上手上手!」

澪「律のスマッシュに反応した・・・」

紬「・・・」

唯「でもどうして急に?」

澪「昨日帰りに店で見つけたんだよ。それで公園で勝負したんだけど、負けてしまった」

紬「・・・」

510. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:19:29.76 ID:u8FaWllJo
唯「そっか〜」

澪「多分、明日に唯とむぎも勝負もちかけられると思う」

紬「・・・」メラッ

唯「むぎちゃんも燃えてきたね。私も負けないよりっちゃん!」メラメラッ

澪(律なりの探し方なのかな・・・)

唯「澪ちゃん、新曲だけどさ〜」

澪「うん、なんだ?」

紬「・・・」



・・・・・・




律「・・・届けっ」グイッ

ポト

梓「ふぅ・・・2-2ですね」

律「やるなー。中学校時代はバトミントン部だっただけのことはある」

梓「私は今も昔も文化部ですよ」

律「そうだったのかー」

梓「いいですから、最後のサービスいきますよ」

律「こーい!」グッ

梓「それっ」ポンッ

シュー

律「よー・・・し・・・」

ポコッ

梓「・・・?」

律「・・・」

梓「私の勝ちですか?」

律「ん・・・あぁ・・・」

梓(なにを見て・・・あ・・・)

律「むぎ・・・」

梓「・・・何をみているんでしょう」

律「飛行機・・・はいないか・・・」

梓「雲だけですよね・・・」

律「うん・・・」

梓「・・・」

律「・・・」

梓「最近」

律「最近よく空を眺めているよな」

梓「はい」

511. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:20:28.55 ID:u8FaWllJo
律「・・・」

梓「きっと・・・」

律「?」

梓「きっと、焼き付けたいんだと思います」

律「空を?」

梓「はい。今の空を」

律「・・・なんか、寂しくないかそれって」

梓「・・・」

律「雲が流れて、過ぎ去っていくんだぜ。それはもう風のように
    いや、上層はジェット気流なんかもあるからそれ以上のスピードだ」

梓「そうですね」

律「そんな瞬間を眺めるって・・・。なんだか寂しい」

梓「・・・」

律「そうは思わないって顔だな」

梓「どうですかね」

律「なにか感じた事があるなら、聞かせてくれよ」

梓「・・・寂しい顔してないじゃないですか」

律「え・・・?」

梓「今の、空を眺めるむぎせんぱいですよ」

律「・・・あぁ、そうだな」

梓「あの夏の空だって・・・あ」

律「気づかれたか」

梓「むぎせんぱーい!」

律「むぎー!」




紬「・・・」フリフリ

唯「おーい!あずにゃーん!りっちゃーん!」ブンブン

澪「ど、どうした?」


512. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:23:15.85 ID:u8FaWllJo


律「次で勝負が決まるから見てろよー!」

梓「・・・いきますよ!」

律「ふふ。それでこそ我がライバルの後輩」

梓「誰ですかライバルは」

律「さぁこーい!」

梓「それっ」ポンッ

律「必殺!」

梓「!」グッ

律「肩透かし!」トン

梓「っ!」ダダダッ

スカッ

律「勝負あり」





澪「二人ともあの技には気をつけるんだぞ」

紬「・・・」コクリ

唯「・・・ふふ、私の後輩を苦しめるなんて・・・やるね!りっちゃん!!」

澪「・・・もうそろそろ陽が暮れるな」

紬「・・・」

唯「お月様まだ出てないね」

澪「今日は満月か・・・」

紬「・・・」


513. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:24:49.84 ID:u8FaWllJo
―――――夜・森林公園

律「結構多いな」

澪「うん・・・」

唯「お団子足りるかな」

憂「うん・・・。予想を上回る人数だから・・・心配だね」

和「もっと厳かになると思っていたんだけど」

純「賑やかになりましたね」

梓「むぎせんぱいはまだ来ていないんですか?」

風子「まだみたいだよ」

律「それ、なんだよ風子」

風子「なんだと思う?」

律「いや、すすきだろ?」

唯「ザッツ正解」

澪「ライトだろ」

風子「趣があっていいよね」

梓「ありますけど、ここ一体に生えていますから」

風子「無駄だと・・・。意味が無いと・・・。私の事前調査が怠っていたと」

梓「う・・・」

英子「また、そうやって梓ちゃんにいじわるするんだから」

風子「・・・」

英子「満足そうな顔しないの」

風子「はい・・・」

梓「・・・」ホッ

憂「・・・」

風子「こうやって瓶に入れることで、雰囲気が生まれるでしょ?」

純「・・・」

風子「これを文化と言うそうだよ」

和「へぇ・・・」

梓「誰に教わったんですか?」

風子「本にだよ。と、言っても小説の受け売りだけど」

唯「文化っていいよね」

和「適当に話を合わせないでね」

いちご「憂ちゃん・・・」

憂「あ、こんばんは」

いちご「じゃん」

憂「あ、お団子・・・」

514. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:25:27.97 ID:u8FaWllJo
いちご「作ってきたけど・・・。憂ちゃん達の味付けは?」

憂「月見だんごと、お姉ちゃんのリクエストでみたらしです」

いちご「よかった被らなくて・・・私はお花見だんご」

純「すごっ!!」

いちご「お母さんと一緒にね」

憂「すご〜い」キラキラ

エリ「じゃじゃん!ごまだんごとあんこだんご!」

純「すごっ!!!」

律「ボキャブラリーないな純は」

純「それほど驚いているんですよ」

アカネ「エリは買ってきただけ・・・」

エリ「ネタばらし早いよっ」

純「・・・」

律「損したって顔してんな」

信代「私はおはぎもって来たよ」

純「・・・」

信代「あれ?リアクションなし?結構自信作なんだけどな」

純「分かりました。一番最初に食べてリアクションとりますね」

律「自分を追い込むのな」

唯「だんごの心配はないけど、お茶が心配になってきたね」

梓「・・・」キョロキョロ

澪「むぎ頼みか・・・」

三花「いまからでも買ってくる?」

「ひとっ走りしてくるよ。潮が」

潮「よぉし!」

タッタッタ・・・

信代「・・・」

・・・タッタッタ

潮「なんでやねん!」

唯「あははっ」

「団子に合うお茶ってなんだろ?」

信代「ノーマルなお茶でいいんじゃないの?お茶ってなんだろってなんだよ?」

「あ・・・」

潮「慶子は団子に合う飲み物はなんだろって言いたかったんだと思う」

澪「なるほど」

律「天然か・・・」

慶子「・・・」カァア

エリ「遅いね、紬さん」

梓「・・・」ソワソワ

和「姫子もまだね」
515. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:26:52.88 ID:u8FaWllJo
英子「ふぅ、なっちゃんは?」

風子「三時間後にくるよ・・・」チラッ

梓「・・・」ソワソワ

風子「うぅ・・・」

英子「・・・次、頑張りましょう。大丈夫よ」

純憂*1

律「なんでボケるんだよ」

澪「誰のせいだ」

律「私悪くないもーん」

姫子「今日は人多いね」

「やっぱり憂と純もいた!」

憂「あ・・・」

純「姫子先輩と部活?がりかー」

「その通り!部室で話聞いてさー。これは参加しないと損だと思って来た訳よ」

律「この子は誰?」

「初めまして・・・ではないですね。梓たちと同じクラスの斉藤夏です」

澪「斉藤さん・・・ね」

夏「夏って呼んでください!」

純「夏は斉藤でいいのだ!」

夏「え・・・どうして?」

純「澪先輩に名前で呼んでもらおうなどとは笑止千万!」

澪「むぎの執事さんと同じだから名前がいいな」

純「ですよね」

夏「む・・・」

梓「・・・」ソワソワ

夏「梓の視界に私は入っていない・・・?」

姫子「むぎは?」

梓「まだなんですよ」ソワソワ

姫子「どうしたんだろ?」

律「場所は教えてあるだろ?」

唯「うん。帰るときにもちゃんと確認したよ」

和「あの車じゃない?」

梓「・・・」スッ

信代「ブフッ」

潮「?」

慶子「どうしたの信代?」

信代「梓ちゃん背筋伸ばした・・・可愛い・・・っ!」

潮「??」

慶子「よく分からない」

516. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/04(日) 21:28:07.45 ID:u8FaWllJo
春子「確かに可愛いな。それじゃむぎを盛大に迎えようか」

律「どうするどうする!?」

澪「・・・」

風子「月にちなんでかぐや姫?」

唯「設定はこうだよ。月に帰ったかぐや姫があの車に乗って地球に戻ってきた」

和「・・・」

律「よしよし、私はおばあさんな」

信代「おじいさんやるよ」

姫子「・・・」

キキーッ

ガチャ

律信代「「  おぉ・・・かぐ・・・  」」

唯「おぉ・・・」

紬「?」

澪「どうしてうさみみ着けているんだ・・・」

紬「・・・」ピョンピョン

梓「月にちなんでですね。さすがです」

純「なにがだ」

夏「あはははっ」

斉藤「お嬢様、こちらに熱湯の容器を置いておきますので」

紬「・・・」コクリ

いちご「大きい容器・・・。これでお茶の問題は解消されたね」

澪「そうだな。さすがだ」

和「知っていたの?この人数」

紬「・・・!」

姫子「ビックリしてるね。知らなかったみたい」

春子「えーと・・・ひぃふぅみぃよおいつむうななやあこことお」

風子「19人・・・」

唯「大家族だよ」

アカネ「一人足りない・・・」

澪「ヒァッ!」

和「点呼取りましょうか?」

梓「増えていたら嫌ですね」

慶子「・・・月見しようよ」

潮「まぁまぁ、怖いのは分かるけどさ」ニヤリ

信代「こういうの好きだね、潮は」

和「ではむぎから・・・」



最終更新:2011年10月06日 00:16

*1   お母さんだ・・・