594. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:51:37.62 ID:H+z4J3XCo
冬「なるほど、倒せば倒すほどお得なんですね」

風子「そうなんだけど・・・」

律「すいませんでした・・・」

澪「グフッ」

唯「りっちゃん・・・」プクク

梓「・・・」プクク

紬「・・・!」

冬「大丈夫ですよ!・・・大丈夫!」

律「フォローになってないっ!」

ちか「あははっ」

律「あれ・・・このやりとり・・・ま、いいか」グッ

テッテッテ

律「それっ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

三花「そのままそのまま、まっすぐ!」

律「あ・・・」

コーン

潮「一本!それまで!!」

夏「ブフッ」

エリ「あはは!」

美冬「ふふっ」

冬「ほんとだ・・・前回に加算されてる・・・」

春子「律は2本分の働きをしたって事だ」

律「申し訳なく思っています・・・はい」

澪「律よりは倒さないとな」グッ

唯「頑張れ澪ちゃん!」

テッテッテ

澪「・・・っ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

ガコーン!

澪「5本か・・・五倍だ」

律「むむ・・・」

夏「あっはっは!」

冬「夏ってば・・・」

律「・・・」スタスタ

夏「な、なんですか・・・?」

律「笑いすぎだっ!」グリグリ

夏「ご、ごめんなさいっ!」

姫子「ふふっ」
595. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:52:19.31 ID:H+z4J3XCo
アカネ「残り5本も倒しちゃって」

澪「・・・よし」グッ

テッテッテ

澪「いけっ!」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

夏「痛いです痛いですっ」

律「ふーんだ」

ガコーン!

澪「・・・あ」

唯「うおー、やったよ!」

ちか「難しい配置だったのに・・・」

紬「・・・」スッ

澪「やった!」パァン

梓「すごいです!」スッ

澪「まぐれだけど嬉しいな!」パァン

ワイワイ

律「・・・」

春子「気に病むな」ポンポン

律「慰められるとよけい・・・」

憂「少しでも稼げればいいですね」

いちご「・・・頑張って」

風子「頑張れー」

憂「よいしょ」グッ

テッテッテ

憂「それっ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

カーン

律「一本か・・・ドンマイ!」

憂「・・・難しいですね」エヘヘ

いちご「・・・憂ちゃん」カムカム

春子「アドバイスするのか・・・。これは期待できるな」

美冬「・・・」ジー

冬「?」

夏「唯先輩ファイトー」

唯「よぉし」フンス!

姫子「唯、頑張れー」

596. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:52:50.24 ID:H+z4J3XCo
唯「みんなの期待をこのボールに託したよ!」グッ

梓「大げさですよ」

テッテッテ

唯「とりゃっ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

美冬「いいんじゃない?」

ガコーン!

唯「おぉ」

梓「8本です」

唯「やったよ!」ブイッ

エリ「・・・みんな上手だね」

アカネ「・・・うん」

いちご「・・・大丈夫」

憂「はい、頑張ります」グッ

冬「が、頑張って憂さん!」

テッテッテ

憂「・・・っ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

ガコーン!

唯「なんとっ!」

冬「ストライク!」

いちご「・・・スペア」

冬「スペア!」

英子「やった!」

憂「いちごさんのアドバイスのおかげです」スッ

紬「・・・」ニコニコ

パァン

冬「すごいっ」スッ

憂「ありがと〜」パァン


律「アドバイスだけでああも上手くいくもんか・・・?」

春子「・・・私もいちごに教えてもらった口だから」

律「え?」

唯「負けてらんないよ!」フンスッ!

憂「あ、お姉ちゃん!肩の力を」

テッテッテ

唯「それっー!」シュッ

ガタン

唯梓「「  あ・・・  」」

597. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:53:27.38 ID:H+z4J3XCo
澪「・・・うちのチームが少し負けているかな」

アカネ「そうなの?」

澪「憂ちゃんのスペアで差ができた・・・」

エリ「う・・・重圧が」

唯「うぅ・・・ハイタッチしたかったのにぃ・・・」ションボリ

紬「・・・!」スッ

唯「ありがと〜」パァン

梓「なんのハイタッチですか」

春子「次は私か」

いちご「どうする?」

春子「今回は一発勝負だな」

いちご「・・・うん」

潮「詳しく」

春子「ストライク出したほうが勝ち」グッ

律「へ?」

テッテッテ

春子「・・・っ!」ブンッ

ゴロゴロゴロゴロ

冬「勢いが・・・」

紬「・・・」コクリ

ガッコーン!

律「ピンが吹っ飛ばされたぞ」

澪「・・・迫力だ」

春子「一本残ったかー」

夏「すご・・・」

エリ「今のうちに投げちゃおう」グッ

三花「エリー頑張れー!」

エリ「注目集めないで・・・!」

唯「ファイトー!」

エリ「・・・!」

トテトテ

エリ「・・・えい」シュッ

ゴロゴロゴロ

梓「・・・あ」

ガタン

エリ「うぅ・・・」

澪「ど、どんまい!」

エリ「はぅ・・・」ズドーン

律「追い討ちすんなよなー」

598. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:54:03.21 ID:H+z4J3XCo
テッテッテ

春子「・・・」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

カコーン!

風子「ピンがかわいそうにも見える」

冬「スペア!」スッ

春子「ありがと」パァン

紬「・・・」ニコニコ

エリ「どうしよ・・・」オロオロ

アカネ「いちごさん・・・こっちにもアドバイスを・・・」

いちご「敵に塩を送るのは、いや」

エリ「・・・」ズドーン

律「シビアだ・・・」

姫子「さっき駅前で披露してたのは?」

エリ「遊びだから・・・」

姫子「そ、そうなんだ・・・」

エリ「どうしよう、アカネ・・・」

アカネ「このゲームだって遊びみたいなものだから」

律「されど遊びだぜー」

エリ「うぅ・・・」

澪「勝っていると強気なんだよな」

美冬「エリさん、アカネさんちょっと来て」

エリアカネ「「  ?  」」

美冬「さっき、いちごさんが憂ちゃんにアドバイスしている時探っていたんだけど」

唯「スパイだね」

美冬「・・・うん。あのレーンの中央にある印みて。指指さないでね」

梓「ありますね」

美冬「・・・あれをいちごさんは指していたんだと思う」

ちか「という事はどういう事?」

美冬「あの印の上を通るように投げればいいんじゃないかな」

エリ「な、なるほどっ」

美冬「他にもなにか言っていたけど、聞き取れなかった」

アカネ「私も次やってみる」

美冬「うん」

599. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:54:37.09 ID:H+z4J3XCo
エリ「よぉし!」グッ

律「ガンバレー」

バシッ

律「いたっ!?」

澪「うるさいぞ」

律「応援しましたよ!?」

澪「冷やかし入っていただろ」

律「ばれたか」

冬「クスクス」

テッテッテ

エリ「・・・っ」シュッ

ゴロゴロゴロ

唯「いいですよ!」

ガコーン!

エリ「やった!」

梓「8本ですね」

エリ「やった、美冬さん!」スッ

パァン

美冬「さすが運動部ね」

潮「うちの秘密兵器発進!」

いちご「・・・」スチャッ

冬「それ、なんですか?」

いちご「グローブ」

紬「・・・!」

律「マジかよ・・・」

春子「マジなんだよ」

いちご「・・・」グッ

澪「プロの雰囲気だな・・・」

テッテッテ

いちご「・・・」シュッ

ゴロゴロ

律「あらー、ガーターだよ」

春子「カーブだよ」

いちご「・・・」クルッ

スタスタ

律「いやいや、まだピン倒れてねーし」

600. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:55:07.42 ID:H+z4J3XCo
風子「・・・倒れる所みないの?」

ゴロゴロ

いちご「・・・」グッ

英子「ガッツポーズ・・・」

ガコーン!

律澪唯梓「「「「  えぇーッ!?  」」」」

紬「!」

冬「す、ストラーイク!」

姫子「野球じゃないんだから」

夏「ブフッ」

春子「また負けた・・・けど、その演出はなに?」

いちご「少し燃えてたから嬉しかった・・・」

憂「かっこよかったです」キラキラ

いちご「・・・」カァァ

春子「照れてんのか」

アカネ「注目が逸れている今のうちに」グッ

テッテッテ

アカネ「・・・っ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

ガコーン!

アカネ「あ・・・やった、ストライク!」グッ

律「すっげえな、いちご!」

澪「かっこよかったよいちご!」

梓「ですよいちご先輩!」

風子「投げてすぐ振り返ってくるから、ビックリしたよいちごちゃん!」

ちか「びっくりだよね!」

三花「すぐ取れるって分かったのいちごさん!?」

いちご「・・・う、うん」

美冬「ボウリングが趣味なのいちごさん!?」

いちご「趣味というより・・・」タジタジ

冬「そのグローブをつけると上手になるんですか!?」

姫子「腕次第だと思うよ」

夏「・・・」プクク

英子「かっこよかったぁ・・・」ウットリ

唯「ガッツポーズの直後に全部倒れたもんね!」

エリ「すごかった!」

憂「はい!」

紬「・・・」コクコク

いちご「・・・」カァア

601. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:55:50.63 ID:H+z4J3XCo
潮「!」ピコン

春子「お菓子でいいでしょ、みんなの分買ってきてもいいよ?」

いちご「・・・今日は無しでいいよ。楽しいから」

春子「おっけ」

アカネ「・・・」ポツーン

紬「・・・?」

アカネ「私もね・・・取ったんだよ・・・ストライク」

紬「!」

アカネ「あはは・・・」

紬「・・・!」スッ

アカネ「ありがと」

パァン

夏「あ、アカネ先輩も取ってますよ!」

唯「おぉ!」

澪「ナイスだアカネ」スッ

梓「すごいです!」スッ

アカネ「ありがとっ」

パンッパァン

潮「さて・・・、私の実力をみせてやろうかな」グッ

律「お、なんか雰囲気作ってるな!」

テッテッテ

潮「・・・っ」シュッ

ゴロゴロ

潮「・・・」クルッ

スタスタ

冬「ま、まさか・・・!?」

律「潮にもできるのか!?」

ゴロゴロ

潮「・・・」グッ

ガタン

夏「グフッ」

梓「外れましたね」

冬「ふふっ」

律「こら・・・」

潮「フッ・・・」ストッ

律「余裕かまして座ってんじゃねえ!ガーターだぞっ!」

潮「うそっ!?」

唯「ほんとだよ〜」

澪「なにを疑っているんだ・・・」

夏冬「「  あっはっは!  」」
602. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:56:40.48 ID:H+z4J3XCo
紬姫子「「  !  」」

ちか「あはははっ!」

梓「美冬先輩ファイトです!」

美冬「うん・・・」グッ

テッテッテ

美冬「えいっ」シュッ

ゴロゴロゴロ

ガコーン!

美冬「7本か・・・。勢いに乗りたかったな〜」

梓「スプリットですね・・・。スペアは難しそうです」

美冬「少しでも点数取れるよう手堅く行こうかな」

潮「・・・」グッ

テッテッテ

潮「それっ!」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

潮「・・・頼む・・・律よりは倒したい・・・!」

律「今度はちゃんと見守るんだな」

ガコーン!

潮「6本か・・・上出来上出来」ホッ

美冬「スペア取れたら面白い展開になりそうなんだけど・・・」

梓「会議です!」

澪「よし、どうすればいいんだ?」

夏「分かりません!」

唯「スパイしてくるよ」

スススッ

姫子「待って唯」

唯「ん?」

姫子「こうやって」チョチョイノチョイ

夏「憂だ!」

憂?「行ってくるよ」キラン

冬「・・・っ」プクク

憂「お姉ちゃん・・・」

憂?「いちご先輩、あの配置を全部倒すのにはどうすればいいの?」

いちご「・・・右端のピンを右から当てるといいけど、難易度高いよ」

憂?「ありがとうございます!」ペコリ

テッテッテ

春子「塩送るんだ?」

いちご「負けても楽しめればいいかな・・・って」

憂「そうですよね」

紬「・・・」ニコニコ
603. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:57:19.14 ID:H+z4J3XCo
憂?「バッチリ聞いてきたよ」

姫子「おつかれさま」バサッ

唯「いえいえ」

夏「潜入作戦バッチリでしたね!」

唯「いちごちゃんとうい仲よいからね」フフフ

澪「よいのか・・・」

美冬「あの・・・それで、どうすればいいの?」

唯「右端のピンを右側から当てればよいって」

エリ「じゃあさ、ここの位置からまっすぐに転がせていけばいいんだ?」

梓「そうですね」

アカネ「少しでも右にズレたらガーターだよ」

美冬「ここはもう賭けだよね・・・」

ちか「面白いっ!やろう!」

唯「うんうん」

澪「勝とう!」

夏唯エリ「「「  おぉー!  」」」

美冬「よぉし」


律「スポコンだな」

冬「なるほど、アレですね」

律「アレってなんだよ、目の前の光景を指しているんだぞ?」

潮「人と接触する」

三花「それはコンタクト」

冬「?」

律「本当に本を読んでいるのか!?」

冬「のんびりした話が好きなんです」エヘヘ

憂「・・・よく」

律「・・・よく運動部のマネージャーになろうと思ったよなぁ」

冬「・・・」

紬「・・・」コクリ

冬「それは―――」

テッテッテ

美冬「・・・それっ」

ゴロゴロゴロゴロ

澪「・・・」ハラハラ

エリ「まっすぐまっすぐ!」

姫子「そのまま・・・」

コーン  カコーン!

美冬「!」

梓「あ・・・!」

604. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:58:08.35 ID:H+z4J3XCo
澪「やった!」

美冬「やったぁ!」

夏「凄いです!美冬先輩すごいっ!!」スッ

美冬「ありがとー!」

パァン

冬「―――夏がいるから」

律「・・・そっか」

憂「・・・」

紬「・・・」コクリ

冬「・・・はい」

潮「あらら、ヤバくない?」

律「潮が遊ぶからだろ!」

潮「・・・はい」

春子「律は本気でやったんだよな」

律「う・・・」グサッ

風子「いちごさん、そのグローブを私に貸してくれませんか?」

いちご「・・・いいけど」

風子「ありがとう」スチャ

澪「すごいすごいっ!」

美冬「ラッキーなだけだって」

ちか「そういう割には顔ほぐれてる」

美冬「とっても嬉しいからね」

アカネ「うん、嬉しいよね」

梓「喜んでもらえるのがですよね」

美冬「うん!」ニコ

夏「!」

姫子「・・・」

唯「あ、見て!ふぅちゃんがいちごちゃんのグローブ装着してるよ!」

梓「・・・グローブだけでは上達しませんよ」

姫子「うん、練習が力になるんだから」

エリ「そうだそうだ!」

夏「嫌な予感が・・・」

風子「よぉし、・・・いざ」グッ

テッテッテ

風子「えいっ」シュッ

ガタン

冬「そんな・・・」

律「すぐ落ちたぞ」

605. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:58:42.89 ID:H+z4J3XCo
英子「自分を信じなかった罰かな・・・」

風子「・・・」サラサラサラ

紬「・・・」

律「帰ってこーい」

三花「呆然としてるけど・・・」

春子「ちかの番でしょ?」

ちか「う、うん・・・」

澪「大丈夫だ、こっちがリードしているんだから」

唯「そうだよ、のんびり行こう」

梓「そうです」

ちか「・・・うん」グッ

テッテッテ

ちか「・・・っ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

姫子「みんな上手い・・・」

ガコーン!

梓「一本残りましたね」

澪「まだだっ」

ちか「倒れてっ!」

グラグラ

唯「ふーっ」

梓「届きませんよ」

夏「ブフッ」

ピンッ

ちか「あぁっ惜しい!」

エリ「根性あるよあの子!」

夏「『ふふ、俺は倒れないぜ』って言いましたよ!」

律「言ってねえ」

澪「言った」

唯「言ったね」

梓「言いましたね」

紬「・・・」コクリ

律「そっか、私にとってアウェイだったんだなここは」

冬「あはははっ」

律「ほほぅ、なにが可笑しいのかね」

冬「っ・・・いえ・・・。ピンが喋ったのを聞こえたって・・・ブフッ」

夏(ツボに入ったかな・・・珍しい)

律「なんだ、私は関係ないのか」

606. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:59:16.02 ID:H+z4J3XCo
冬「でも、律先輩だけ聞こえない・・・って・・・敵地だからっ・・・ふふっ」

律「笑うとこか?」

澪「さぁ・・・?」

夏「律先輩・・・私たちの仲間になりましょう。そうすればきっと・・・」

律「ピンの声が聞こえるんだな・・・って、うるさい!」

冬「っ・・・あはははっ!」

憂「あ・・・」

三花「なんだかツボに入ったみたいだね」

英子「うん」

澪「ふふっ」

唯「あははっ」

紬「・・・」ニコニコ

梓「・・・」

春子「立ち尽くしているあの子はどうするの?」

いちご「・・・冬」

冬「ふふっ・・・はいっ・・・?」

律「風子連れてきてくれ」

冬「は、はいっ・・・ふふっ」

テッテッテ

風子「・・・」ボケー

冬「風子先輩?」

風子「?」

冬「どうしたんですか?」

風子「グローブを手に入れた替わりに大切なものをなくしちゃった」

冬「それは・・・?」

風子「点数だよぉ」

冬「ブフッ」

風子「・・・」

冬「ご、ごめんなさい・・・っ」

風子「スペア取ればいいんだよね、頑張ろう」グッ

冬「そ、そうです」グッ

風子「ふふっ」

冬「?」

風子「むぎさん、これ持ってて」

紬「?」

風子「自分の力で倒してみせる!」

潮「おぉ、ライバルに挑む主人公みたい!」

冬「ふふっ」

姫子(よく笑うな・・・初めてみた)

607. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 18:59:45.80 ID:H+z4J3XCo
律「負けてるけど、気にすんなー」

憂「がんばって下さい!」

風子「・・・」グッ

テッテッテ

風子「それっ」シュッ

ゴロゴロゴロ

英子「少し逸れちゃったね」

カコーン!

三花「7本・・・。嫌な予感がしてきたなぁ・・・」

律「お、100点ちょうどだ」

風子「あ、本当だ・・・」

冬「おめでとうございます!」スッ

風子「ありがとう」ニコニコ

パァン

いちご「・・・おめでと」スッ

風子「うん」

パァン

ちか「スペアスペア」ブツブツ

澪「気負いすぎのような気がするけど・・・」

唯「私、信じてるからね」

梓「余計なプレッシャーかけないでください」

美冬「プレッシャーも楽しむタイプだから」

エリ「羨ましい・・・」

テッテッテ

ちか「スペアッ!」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

夏「スペアー!」

コーン!

ちか「やったぁ!」

律「おぉ、すげえスペアだ!」

梓「すごいですっ!」スッ

ちか「やったね!」

パァン

澪「やったな!」スッ

唯「信じてたよ!」スッ

ちか「ありがと!」

パンパァン

608. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:00:18.51 ID:H+z4J3XCo
憂「ここから挽回するのは難しいでしょうか」

いちご「・・・うん」

春子「向こうは姫子が待ち受けているからなー」ウーム

律「私がもっと倒していたらこんなことには」シクシク

いちご「・・・勝負に、たらればはない」

律「仰るとおりですな」フフ

冬「ブフッ」

紬「・・・?」

冬「律先輩の反応が変わりすぎてっ」プクク

律「そーか、そーか」ウシシ

澪「嬉しそうだな」

夏「・・・」

律「私の分も倒してね」キラキラ

英子「はーい」

冬「・・・っ」プクク

律「・・・」ニンマリ

澪「・・・」

英子「よいしょ」グッ

潮「倒せー!」

春子「なぎ倒せー!」

律「人は城、人は石垣、人は堀、情は味方、ピンはピンなり」

澪「出た・・・武田信玄」

冬「?」

夏「どうして武田信玄なんですか?」

唯「ほら」チラッ

姫子「あぁ・・・」

律「すなわち仇はピンなり!」ビシッ

潮「強引だ!」

夏冬「「  あっはっはは!  」」

紬「・・・」

英子「投げていいかな」

律「よきにはからえ」

英子「いざっ」グッ

律「出陣じゃー!」

冬「あははは!」

澪「うるさいっ!」バシッ

律「・・・はい」

609. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:00:51.02 ID:H+z4J3XCo
テッテッテ

英子「・・・っ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

紬「・・・!」

梓「も、もしかして!」

ガコーン!

冬「やった・・・あ」

グラグラ

風子三花「「  倒れろー!  」」

英子「・・・」

紬「・・・」フー!

唯「そんな、まさか・・・。むぎちゃんの息で倒せるわけ」

コロン

律「倒した!」

英子「やった!」

いちご「・・・すごい」

梓「さすがです」

エリ「誰が?」

梓「ふ、二人がです」

紬「・・・!」スッ

英子「嬉しいね!」

パァン

風子「でこちゃんがこんなにはしゃぐなんて・・・」

春子潮「「  でこちゃん!?  」」

風子「あっ」

英子「はは、小学校以来だねふぅ」スッ

風子「ごめんね」

パァン

三花「でこちゃん・・・」ジー

冬「・・・」ジー

美冬「なるほど」ジー

澪「・・・」ジー

律「み、みるなぁ!」

夏「ブフッ」

冬「あははっ!」

律「いいけどさー」ルンルン

唯「りっちゃん楽しそうだね」

澪「調子に乗ってもウケているから、とっても嬉しいんだと思う」

梓「なるほど・・・」

紬「・・・」コクコク
610. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:01:32.23 ID:H+z4J3XCo
アカネ「姫子さん、誰を呼んだの?」

姫子「あ、もう最後になるんだ・・・。そろそろ来ると思うけど」

唯「姫ちゃんの番だよ〜」

姫子「うん」

夏「頑張ってください、姫ちゃ」

姫子「・・・」ビシッ

夏「いたっ」

姫子「5本以上は倒したいな・・・」グッ

梓「勝利は目前です!」

テッテッテ

姫子「・・・っ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

夏「あ・・・しまった」

澪「ん?」

冬「今日キャッチボールしてないんじゃ・・・」

ガタン

姫子「・・・あ」

潮「予想外の展開・・・」

唯「ど、どういう事?」

夏「姫子先輩・・・肩を慣らさないとノーコンになるんです」

梓「え!?」

姫子「・・・失敗」

スタスタ

エリ「・・・」

美冬「・・・」

姫子「ん?・・・あ、ごめんね、ちか」

ちか「いいけど・・・そういうキャラなんだ・・・」

梓「・・・なんといいますか」

澪「ど、どんまい!」

姫子「さて、・・・どうしようか」

律「今から対策立てるのか!?」

春子「期待していただけに・・・」

いちご「・・・うん」

純「来ましたよ!」

姫子「あ・・・」

律「呼んでねえよ」

純「ひどい!・・・あ、良い勝負してるんですね・・・8回で100対110・・・団体戦ですか」

梓「どうしたの?」

純「ボウリングしに来たんですよ」

611. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:01:58.38 ID:H+z4J3XCo
憂「あ・・・和さん」

姫子「持ってきた?」

和「えぇ・・・でも、どうして?」

唯「和ちゃん?」

姫子「うちのチームの10人目だよ。ちょっとキャッチボールしてくる。夏行こう」

夏「え、は、はい!」

テッテッテ

唯「チームあずにゃんだよ」

憂「和さんだったんだね」

和「えぇ、姫子にボール持って来いって・・・いい勝負ね」

澪「純は投げるの?」

純「これ1ゲーム目ですよね・・・。これで終わりなんですか?2ゲーム目に参加しようと」

律「あぁ、なんだ純が10人目かと思った・・・」

梓「ですよね。そんな大役・・・」

純「・・・」ションボリ

冬「どんまいです!」

純「こら・・・、フォローになってないぞー!」

冬「あはは」

純「許さーんっ」ギリギリ

冬「いたたたっ、どんまいです!」

律(・・・壁が無くなったか?)

梓「あれ・・・、むぎせんぱいはどこですか?」

和「姫子達と外へ行ったわ」

唯「・・・どうしたんだろ」

澪「・・・」

春子「一時休戦だな」

エリ「お手洗い行ってくる」

英子「私も」

梓「・・・行ってきます」

唯「行ってらっしゃーい」

律「んー、気になるけど我慢するか」

澪「そうだな」

冬「?」

憂「梓ちゃんは紬さんの所へ行ったんだよ」

冬「・・・」

律「うちのチームは一番貢献した人が名前を決めてもらおう」

澪「終わって名前を決めるのか・・・」

612. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:02:32.41 ID:H+z4J3XCo

夏「なるほど、ゴムのボールですか」シュッ

シュー

姫子「うん」パシッ

紬「・・・」

姫子「どう?」シュッ

シュー

夏「どうって・・・おっと」パシッ

紬「・・・」

夏「なんですか?」シュッ

シュー

姫子「楽しめているかなと思って」パシッ

紬「・・・」

姫子「どう?」シュッ

シュー

夏「もちろん・・・っと」パシッ

紬「・・・」

夏「先輩のみなさん楽しい人ばかりですから」シュッ

シュー

姫子「そっか・・・よかった」パシッ

紬「・・・」

姫子「・・・」シュッ

シュー

夏「・・・よっと」パシッ

紬「・・・」

夏「冬がいるのは偶然ですか?」シュッ

シュー

姫子「うん」パシッ

紬「・・・」

姫子「どうしてそんなことを聞くの?」シュッ

シュー

夏「・・・最近よく構ってくれるからです」パシッ

紬「・・・」ニコニコ

梓「?」

夏「夏前はあまり話をしなかったじゃないですか」シュッ

シュー

姫子「あぁ・・・そういやそうだね」パシッ

紬「・・・」

613. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:03:03.29 ID:H+z4J3XCo
梓「・・・」

姫子「私も、貰ったものを誰かに渡したいのかも」シュッ

シュー

夏「貰ったもの・・・」パシッ

紬「・・・」トントントン

梓「・・・」

夏「?」シュッ

シュー

姫子「なんて言ったの?」パシッ

梓「なにを貰ったの・・・と」

紬「・・・」コクリ

姫子「言葉にできないな・・・」シュッ

シュー

夏「・・・そうですか」パシッ

姫子「でも、大切なものだと言える」

紬「・・・」

梓「・・・」

夏「もうコントロール直りましたから・・・戻りましょう」

姫子「うん」

夏「最後に一つだけ」

姫子「なに?」

夏「私と冬の事は・・・おせっかいですよ」

姫子「!」

紬「・・・」

梓「ちょっと夏!」

クイッ

紬「・・・」

梓「・・・」ムスッ

夏「・・・」

姫子「踏み込まれるの嫌だったんだ・・・」

夏「・・・はい」

姫子「・・・そっか」

梓「・・・どうして?」

夏「・・・」ムッ

梓「どうしてそんな事が言えるのか分からないけど」

夏「家族の事だから!先輩のおせっかいで踏み込んでいい場所じゃない!」

姫子「・・・」

梓「・・・」

紬「・・・」

614. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:04:20.56 ID:H+z4J3XCo
夏「・・・っ」

姫子「そっか・・・」

夏「あ・・・・・・ご、ごめ」

紬「・・・」チョンチョン

夏「え・・・?」

ギュ

紬「・・・」スラスラ

夏(わ・・・た・・・し・・・た・・・ち・・・は)

紬「・・・」スラスラ

夏(で・・・あ・・・え・・・た・・・か・・・ら・・・)

紬「・・・」スラスラ

夏(と・・・も・・・だ・・・ち・・・な・・・ら・・・い・・・い・・・)

紬「・・・?」

夏「聞いているんですか?」

紬「・・・」コクリ

梓「・・・」

姫子「先輩ならダメって事は・・・友達ならいいんだ?」

夏「!」

姫子「引退したから、先輩兼友達って事で」

夏「それって・・・踏み込むって宣言しているようなものですよ」

姫子「その解釈で間違ってないよ」

夏「・・・」

紬「・・・」ニコニコ

梓「・・・」

姫子「どう?」

夏「どう・・・って、断れ・・・ません・・・よ・・・」

姫子「・・・じゃ、戻ろう。勝負を終わらせよう」

スタスタ

夏「・・・いっつも、姫子先輩のボールは取りにくいんですよ!」

姫子「それでも取ってくれるじゃん」

夏「それは・・・楽しいですから!」

タッタッタ

紬「・・・」

梓「夏の掌になんと・・・?」

ギュ

紬「・・・」スラスラ

梓「そうですか・・・、行きましょう」

紬「・・・」ニコニコ

梓「同じ事想っていたんですね・・・」
615. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:04:55.90 ID:H+z4J3XCo
律「・・・」ソワソワ

紬「・・・?」

姫子「どうして律はソワソワしてるの?」

澪「冬が笑わなくなったんだ・・・自信喪失してる」ヒソヒソ

唯「道化師だよ、りっちゃん」

憂「お姉ちゃん」

唯「・・・はい」

冬「律先輩どうしたんですか・・・?」

春子「さ、さぁ・・・?」

潮「律・・・漫才してみよう」

律「マジか・・・ネタは?」

潮「アドリブでいい?」

律「了解」

純「私も入りましょうか?」

律「うーん・・・」

潮「当たって砕けよう」

純「そうです」

律「いや、純のボケは掴みづらくてな・・・」

純「あ・・・地味に傷つきました・・・」

夏「ブフッ」

和「始まってるの?」

律「打ち合わせを聞くなよ」

潮「さぁ、始まっていました。少しの時間勝負を忘れて漫才をお聞きください」

紬「・・・」キラキラ

いちご「・・・恥ずかしくないのかな」

風子「別のプライドを賭けているんだよ・・・きっと」

美冬「へぇ・・・面白い」

エリ「見届けるよ」

冬「名前はなんですか?」

律「う・・・逆にイジられた・・・」

潮「律、純、潮で・・・」

純「三人組です」

律「見て分かる情報は要らねえ!」

唯「うんうん」

律「納得するなぁ!名前じゃないからな!」

憂「正式名称は?」

澪「攻める攻める」

律「ガ、ガールズトリオです・・・」

潮「もうすっかり秋ですね」

616. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:05:36.87 ID:H+z4J3XCo
純「食欲の秋ですね」

夏「流されてるっ」プクク

冬「ふふっ」

梓「笑ってますよ?」

英子「・・・うん」

姫子「夏がいるから・・・?楽しくなるのかな・・・」

紬「・・・」コクリ

梓「・・・」

純「そちらの方の好きな食べ物はなんですか?」

ちか「えぇと・・・、肉です」

潮「はい・・・旬の食べ物を期待したのですが・・・」

律「観客にボケられるとキツイな・・・」

純「豚肉はヘルシーですよね」

律「食いつくな!」

唯「肉だけにね!」キラン

和「言うと思ったわ・・・」

夏冬「「  あっはっは!  」」

風子「笑う所が一緒なんだね」

三花「さすが双子だね」

梓「ここボウリング場ですよ?」

澪「なにをやっているんだろうな・・・私たち」

姫子「キャッチボールもしたし・・・あ」

和「今のうちに投げましょうか」

唯「ダメだよ!スペア取ったらどうするの!?」

姫子「え・・・?」

唯「ハイタッチできないんだよ!?」

和「そ、そうね・・・」

姫子「わ、分かった・・・」

潮「そういえば律さんは旅に出ていたとか」

律「はい、北海道から鹿児島まで縦断の旅へ」

純「沖縄は無視ですか・・・」

律「線路が鹿児島で途切れていたんですね」

潮「奄美大島は・・・」

律「線路が沖縄で!えぇい、うるさい!」

澪「うるさい」

律「えぇー・・・外からツッコまれた・・・」

ちか「あははっ!」

冬「あはははっ」

夏「・・・っ」プクク

617. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/05(月) 19:06:34.48 ID:H+z4J3XCo
潮「あなたにとって旅とは?」

律「・・・」

夏「旅・・・?」

冬「・・・」

姫子「・・・」

澪(りつは・・・、ボケない)

律「宝だな!」ニカッ

紬「・・・」

唯「・・・うん」

梓「はい」

潮「あれ・・・?」

憂「そうですね」

純「ですね」



和「勝負の続きしましょ」

エリ「う、うん・・・」

アカネ「・・・」

三花「あぁ、私が最後だ!」

春子「大丈夫だって、英子がストライク出してんだしさ」

三花「反映されるでしょー」

いちご「・・・うん」

三花「責任重大ー!」

冬「どんまいです!」

三花「まだ投げてないよ!?」

冬「間違えました。ファイトです!」

三花「うん・・・」

夏「・・・っ」プクク

姫子「夏」シュッ

夏「え・・・よっ」パシッ

梓「よく取れたね」

夏「びっくりしたけど・・・あれくらいなら取れる。というか、コントロール不安なんですけど」

姫子「・・・」グッ

冬「ファイトです!姫ちゃ、子先輩!」

唯「姫ちゃ子先輩・・・?」

紬「・・・」コクコク

テッテッテ

姫子「・・・っ」シュッ

ゴロゴロゴロゴロ

夏「あ・・・!」



最終更新:2011年10月06日 01:25