678. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:15:39.96 ID:51PuW/tjo
いちご「春」

和「・・・」

澪「そっか・・・。うん、そうなんだ・・・」

春子「なにが?」ヌッ

澪「っ!」ビクッ

和「季節の話をしていたのよ」

春子「そっか・・・よし」

いちご「なにが、よし?」

春子「夏香ー、アキヨ、美冬!」

澪「なっ!」

夏香「なに〜?」

アキヨ「・・・」

美冬「・・・どうしたの?」

春子「よしよし」

いちご「・・・」

澪「ど、どうして集めるんだ」オロオロ

春子「季節を先取り?」

アキヨ「・・・」

スタスタ

和「秋が去って行ったわ」

夏香「・・・ギャグをするために呼んだの?」

美冬「・・・くだらない」

スタスタ

春子「すいません」

679. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:16:08.44 ID:51PuW/tjo
澪「・・・」

いちご「・・・」

春子「澪たちが外を眺めて風情を感じているようだったから・・・どうした?」

澪「・・・う、うん」

和「それで、なにが分かったの?」

澪「夏と冬の季節の間に春と秋は必要なんだ」

いちご「・・・うん」

律「・・・澪に気付かれないように席に着いてくれ。さわちゃん来てるぞ」ヒソヒソ

春子「おっけ」ヒソヒソ

澪「秋が去ったら・・・冬が来て」

いちご「・・・」スィー

澪「冬が去ったら春が来て」

「「  ・・・  」」シーン

澪「春が来たら夏になる・・・こうやって季節がつなが・・・・・・あれ?」

「「  ・・・  」」ジー

澪「」ボフッ

さわ子「どうしたのあの子・・・外を眺めて物思いに耽っていたようだけど」

律「双子の事考えていたんだよ」

三花「それなのに・・・ひどいよね」

和「そういう意味だったのね・・・」

姫子「なにが分かったの?」

和「なんでもないわ。頑張ってね」

姫子「?」

唯「おぉ・・・」

紬「・・・」

680. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:16:34.87 ID:51PuW/tjo

―――――昼・教室

夏香「なに、そのストラップ」

風子「かわいいでしょ?」

夏香「可愛いけど・・・」

澪「・・・ほら、梓たちが待ってるぞ」

律「お待ちになって」

澪「たまに上品になるそれはなんだ」

風子「澪ちゃん、見てこれ」

澪「ん?・・・あぁ」

風子「あれ・・・?」

英子「驚かないね」

澪「昨日梓から聞いたよ。お揃いだな」スッ

風子「うん。鍋パーティしたんだってね」

律「あぁ、うまかったぜー」

夏香「・・・鍋か、いいね」

澪「中庭に行こう、待ってるよ」

風子「うん」

英子「ちょっと待って、聞きたいことが・・・」

律「どした?」

英子「あの二人の様子はどうだった・・・?」

澪「・・・変わらず、かな」

律「・・・あぁ」

風子「・・・」

英子「・・・分かった」

夏香「あ、今日は私も行くよ」


681. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:17:56.01 ID:51PuW/tjo

―――――中庭


澪「あ、そうだ・・・明日空いてる?」

風子「明日は英子ちゃんと買い物に行く予定が入ってて」

英子「うん、隣町までね」

夏香「遠出するの久しぶりだよね」

澪「そっか・・・残念」

風子「なにかイベントでもあった?」

澪「イベントというか・・・遊園地へ」

風子「明日の予定は変更ね」

英子「・・・そういう事ならしょうがないね」

夏香「前から約束していた予定だよ?」

澪「無理強いは」

風子「また来月に約束しようよ。今の時間は今だけだよ」

夏香「それって・・・」

英子「・・・うん」チラッ



唯「ひっくしゅん!」

紬「・・・」スッ

唯「あひがほ・・・」ビィィィィ

夏「親子みたいっ」プクク

梓「・・・」

律「どっちかって言うと保護者は和だけどな」

夏「世話焼きさんが多いんですね」

梓「・・・」

純(少し不愉快そうな顔したな・・・)

潮「・・・」モグモグ

慶子「ごちそうさま〜」




澪「急な話だから、無理にとは言わない」

夏香「そうだね、無理に合わせる必要もないし」

風子「・・・!」

夏香「私はパス」

澪「・・・うん、分かった」

風子「そっかぁ・・・」ションボリ

夏香「みんなと楽しんできて」

英子「季節・・・双子・・・一つした・・・」

澪「?」

夏香「・・・」

682. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:19:03.28 ID:51PuW/tjo
英子「・・・あの二人の事だったんだ・・・どうりで気になる訳だよね」

風子「どうしたの?」

夏香「たいした事じゃないよ。姉さんの受け持った患者だっただけ」

澪「・・・」

風子「あの病院に入院していたんだ・・・」

英子「・・・よく話してくれてたよね、夏香のお姉さん」

夏香「・・・うん」

風子「わ、私知らないんだけど・・・」

英子「中学校時代の話だから・・・」

澪「・・・最近の話は聞いてる・・・?」

夏香「ううん。二人が中学に上がって、退院したところまで」

澪「・・・」

風子「澪ちゃん・・・?」

英子「どうしたの?」

澪「いや・・・なんでも・・・ないよ・・・」

夏香「・・・」

683. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:19:51.69 ID:51PuW/tjo

潮「もぐもぐ」スッ

律「・・・ちゃんと飲み込めよ」

潮「・・・ごくり」

律「3点先取だぜ・・・?」

潮「・・・」

律「・・・」

ビュウウウウ

潮「勝負」

律「来い」

紬「・・・!」

唯「や、やめようよ・・・」

潮「勝負の世界は非情なんだよ、唯」

律「そうだぜ」

慶子「二人が争うところみたくない・・・」

潮「・・・慶子の願いでも避けては通れないのさ」

律「よく言った潮・・・それでこそ好敵手だ」

澪「卒業写真の撮影行くぞ」

潮律「「  あ、はい  」」

夏「・・・」プクク

梓「・・・」

純「昼休みに撮るんですか?」

紬「・・・」コクリ

684. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:20:53.14 ID:51PuW/tjo
―――――放課後

唯「・・・」ジャンジャンジャン

澪「・・・」デンデンデン

律「・・・」タンタンタタタン

カシャッ

梓(あ・・・)ジャンジャジャン

紬「・・・!」ポロンポロロ

ジャジャッジャジャッジャーン

唯「よーし・・・いい感じだよ」

律「ふぃ〜、そうだな」

澪「少し走ってたぞ律」

律「うそおっしゃい!そんなはずはないわ!」

澪「だからそれはなんだ」

カシャッ

澪「ッ!?」ビクッ

唯「おぉ、カメラ屋さんだよ」

律「お昼の・・・」

カメラ屋「どーも。いい写真撮れたよ」

梓「・・・」

紬「・・・」コクコク

唯「・・・うふふ☆」ウィンク

律「・・・えへっ☆」ウィンク

澪「・・・」ビクビク

カメラ屋「えー・・・と」

梓「内緒にしておいてよかったです」

紬「・・・」ポロンポロロン

梓「え?・・・あ、私がクラスの担任に要請していたんです。先輩方には内緒で」

紬「・・・」ポンポロロンポロ

梓「むぎせんぱいも頼んでいたんですか・・・ふふっ、私が動く事でもなかったんですね」

紬「・・・」ポロロポンポロポロ

梓「こちらこそです」

カメラ屋「さっきのように自然体に演奏できないかな・・・?」

律「もう無理だな・・・。澪が動揺してる」

澪「・・・」オロオロ

唯「それじゃティータイムの様子を撮ってもらおうよ」

梓「いいんですかね」

紬「・・・」コクリ

さわ子「ダメに決まってるじゃない。持ち込みしておやつを楽しんでるなんて載せられないわ」

カメラ屋「それじゃ私はこれで」

685. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:22:12.30 ID:51PuW/tjo
さわ子「ありがとうございました」

唯「ありがと〜」

バタン

律「いい頃合だから、ティータイムだ!」

紬「・・・」キリ

タッタッタ

さわ子「あれ・・・?」

梓「どうしたんですか?」

さわ子「しょうがないわね」

ガチャ

さわ子「ほら、入ってきなさい」

「で、でも・・・」

唯「お客さんだね。最近よく来るよね」

律「私の分が減るから困るな」

澪「あ・・・」

梓「・・・だ、誰ですか・・・?」

「え、えぇと・・・初めましてだね・・・」

律「え!?」

唯「おぉ!?」

さわ子「私のクラスの遠藤未知子よ」

未知子「・・・」

澪「珍しい・・・」

紬「・・・!」

梓「むぎせんぱいもビックリするほどの事なんですか?」

律唯「「  どうした(の)!!  」」

未知子「や、やっぱり帰ります」

ガシッ

さわ子「ゆっくりしていきなさい」

未知子「・・・」

唯「ささっ、どうぞどうぞ」

律「梓!すぐにおしぼりを!」

梓「ありませんよ」

紬「・・・」スッ

コト

さわ子「ありがとむぎちゃん」

未知子「ありがとう」

紬「・・・」ニコニコ

686. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:24:28.44 ID:51PuW/tjo
律「で、どうしたどうした!」

澪「おまえがどうした」

唯「用があるんだね!なにかな!?」

未知子「えぇと・・・」

梓「どうしたんですか、唯先輩と律先輩は」

澪「多分・・・嬉しいやら楽しいやらでテンションが高いんだ」

さわ子「部室の前で中を伺っていたのよ」

律「ほぉー!」

紬「・・・」ズイッ

さわ子「身を乗り出すほどの事なの?」

未知子「うぅ・・・言いづらい・・・」

澪「言いにくい事なら無理には」

唯「相談事なんだね!?私たちの口は堅いから大丈夫だよ!りっちゃんが居ない時」

梓「唯先輩!」

律「え・・・?」

唯「ぴぃ〜ぷぅ〜」

さわ子「予想通りの軽さね」

律「え、何?なにがあったの?」

澪「律、気にする、私たち、困る」

律「困るって!?なんでカタコト!?私、とても、寂しい!」

未知子「クスクス」

紬「・・・」ニコニコ

律「おーしーえーろー!」ユッサユッサ

梓「どっ、どうしてわたしっなんですかっ」グラグラ

さわ子「りっちゃんが居ない時どうしたの?」

澪「・・・私の口からは」シンミリ

紬「・・・」シンミリ

唯「・・・ごめんね、りっちゃん」

律「ぇ・・・」

未知子「なんだか、とんでもない雰囲気になって・・・」

梓「あ、大丈夫ですよ。律先輩以外の5人でプールに行っただけですから
    その後に映画館に行って感動したとか、そのレベルの内容なので
    そんなに重たい話でもないです。未知子先輩はどうしたんですか?」

律「まくしたてんなー。なんだそんな事かー」アハハ

澪「顔で笑って心で泣いて」

未知子「・・・えぇと」

律「5人って憂ちゃん?」

唯「純ちゃんだよ」

律「なんだよ!・・・なんだよっ!」

687. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:25:10.65 ID:51PuW/tjo
紬「・・・」スッ

さわ子「ありがと・・・。今日はケーキなのね」

未知子「大きいケーキですね」

紬「・・・」コクリ

律「なんで誘ってくれなかったんだよー・・・」

澪「誘ったぞ。面倒だからパスって言ったの律なんだけど」

律「・・・それっていつの話?」

梓「旅から帰って、一週間後辺りですね」

律「あ、あれは・・・勉強する為に図書館に行くって・・・」

澪「言ってない。勉強漬けだったから息抜きしようって言ったんだ」

紬「・・・」アセアセ

律「・・・」

さわ子「一件落着ね。それで、どうしたの?」

未知子「輪が日に日に大きくなっているように感じて・・・」

唯「大きな輪だね!」

梓「・・・」

未知子「それを姫子さんに聞いたら、部室に行けば分かるって・・・」

唯「それで、分かったの!?」

未知子「まだ・・・」

澪「・・・そういう事だったのか」

紬「・・・」ツンツン

律「・・・」

梓「反応ありませんね」

コンコン

ガチャ

憂「こんにちはー」

唯「あ、うい〜」

さわ子「今日は千客万来ね」

冬「こ、こんにちは・・・」

梓「冬も来たんだ」

紬「・・・」ニコニコ

憂「紬さんのお誘いで一緒に来ました」

冬「あ、あの・・・」

未知子「?」

さわ子「どうぞ、座って」

澪「冬はお昼どこで食べたんだ・・・?」

冬「憂と・・・一緒に・・・」カァァ

憂「・・・」ニコニコ

唯「いいね〜、えへへ」

梓(それで中庭に夏が来たんだ・・・変な感じがする・・・)
688. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:26:23.83 ID:51PuW/tjo
律「・・・」

冬「あ、あの・・・律先輩・・・?」

律「・・・」

冬「め、迷惑でしたか・・・?」

律「・・・」

冬「・・・」オロオロ

未知子「律さんどうしたの・・・?」

澪「大丈夫。魂が抜けただけだから」

さわ子「それ、一大事」ズズーッ

紬「・・・」スッ

憂「ありがとうございます」

冬「あ、ありがとうございましゅ」

紬「・・・」ニコニコ

澪「しょうがない、私の分をあげる」スッ

律「・・・」

梓「私の分もどうぞ」スッ

唯「みんな甘やかしすぎだよ〜」スッ

紬「・・・」スッ

未知子(やってみよう・・・)スッ

さわ子「私は食べ終わったからお皿だけあげるわ」スッ

冬「お供え物みたいですね。戻ってくるんでしょうか」スッ

憂「澪さんが言うからには間違いないと思うよ」スッ

律「・・・」

澪「・・・」ポンポン

律「・・・ん?・・・なんだこれ?」

さわ子「みんなの気持ちよ」

律「一つだけ空の皿があるんだけど・・・それも気持ちなのか?」

さわ子「そう・・・なのかもしれないわね」

律「さわちゃんか・・・」

さわ子「・・・それだけあれば十分でしょ」

律「こんなに食べられねえよ。気持ちだけいただく」スッ

紬「・・・」コクリ

梓「本当にいいんですか?」

律「どれだけ欲張りなんだよ私は」スッ

冬「・・・」

律「あれ、冬と憂ちゃんも来てたんだ・・・」

未知子「・・・」

憂冬「「  お邪魔しています  」」

689. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:28:00.21 ID:51PuW/tjo
唯「あれ、私と澪ちゃんの分が返却されておりませんが」

律「お二人の分はありがたく頂戴いたしますわ」

澪「はいはい」

唯「・・・ちぇ」

梓「姫子先輩は来ないの?」

冬「バイトがあるそうです」

梓「・・・」

冬「バイトがあるんだって!」

梓「バイトかぁ・・・」

澪「敬語を直す練習なのかな・・・」

紬「・・・」ニコニコ

未知子「・・・姫子さんが言いたい事分かったかもしれない」

さわ子「そう。よかったわね」

未知子「?」

さわ子「その輪の中に入ったのよあなたも」

未知子「・・・」

憂「風子さんも来ると仰っていませんでしたか?」

紬「・・・」コクリ

梓「メール送ってみます」

ピッピッピッピ

690. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:28:45.86 ID:51PuW/tjo
pipipipipi

風子「・・・」ピッ

『今部室でティータイムしていますよ。時間があれば来てください』

風子「あ、残念・・・」

英子「どうしたの?」

風子「梓ちゃんからティータイムのお誘い。・・・ごめんねっと」ピッピッピ

夏香「仲いいね」

風子「そうかな・・・?」

夏香「ふぅって呼んでもらってるし・・・」

風子「キャンプがきっかけでね、それからかな」

pipipipipi

風子「おっと」ピッ

英子「キャンプ楽しかったみたいだよ」

夏香「・・・ふーん」

『そうですか、それは残念ですね。冬と未知子先輩も一緒なんですよ』

風子「な・・・なっ!?」

夏香「変な声出して・・・どうしたの?」

風子「未知子さんと冬ちゃんも一緒なんだって・・・!」

英子「それはとっても残念だね」

夏香「斉藤冬・・・か・・・」

風子「あぁー・・・興味引かれる組み合わせなのにー・・・」

691. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:29:29.56 ID:51PuW/tjo

―――――夜・梓の部屋


『輪が日に日に大きくなっているように感じて・・・』

私もそう感じた

あの旅でも、むぎせんぱいの周りに人が集まっていた

みんなで一緒に飲む紅茶がおいしくて、楽しくて、そこにしかない時間が流れていた

だからむぎせんぱいの後を追いかけて行った

たくさんの景色を見せてくれるから

その景色が私をとても大きくしてくれた

それなのにワタシは―――


学園祭は1週間後


692. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:30:57.87 ID:51PuW/tjo
9月19日

「ふぁ〜」

夏香「おはよう、姉さん」

姉「おはよ〜」

ガチャ

トクトクトク

姉「・・・」ゴクゴク

夏香「・・・」

姉「・・・ふぃ〜・・・朝の牛乳は格別だね」

夏香「パンでいい?」

姉「よろしく」

夏香「・・・うん」

姉「ダイニングまで持ってきてくれると私は幸せ〜」

夏香「はいはい・・・」

693. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:31:47.48 ID:51PuW/tjo
夏香「・・・どうぞ」

姉「サンキュ」

夏香「・・・」

姉「・・・どうして林檎があるの・・・?」

夏香「・・・体にいいと思って」

姉「・・・サンキュ」

夏香「・・・」

姉「やった!今日の運勢一位だって!仕事運絶好調!今日休みなんだけど!」

夏香「・・・出かけないの?」

姉「・・・どうせ1人もんですよ」

夏香「あれ?別れたの?」

姉「ケンカしてんの!」

夏香「・・・」

姉「あ、嫌なニュース・・・チャンネル変えちゃえ」ピッ

夏香「あのさぁ・・・」

姉「・・・なに?今日は妙に関わってくるね」

夏香「・・・あの双子ってどうなったの?」

姉「・・・ん?」

夏香「ちょっと間があった・・・。なにかあったの?その双子」

姉「・・・。無事退院したって言ったでしょ」

夏香「中学に上がって退院したのが最後?」

姉「どうしたのよ〜。患者さんのプライバシーに入り込んじゃダメなの」

夏香「月見会に参加したって言ったでしょ?」

姉「うん、それが?」

夏香「多分・・・その双子と出会った」

姉「・・・」

夏香「『私と同じ季節』で『一つ下』、『双子』・・・『姉妹』」

姉「・・・ふーん」

夏香「・・・」

姉「その双子は仲が良かった?」

夏香「・・・聞いていた話とは違っていた」

姉「じゃあ別人だよ」

夏香「そうだよね・・・」

姉「なつは本当に林檎剥くの下手だよね」

夏香「・・・」

694. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:32:19.11 ID:51PuW/tjo

姉「もぐもぐ」

夏香「・・・今日もいい天気だね」

姉「今日予定あったんじゃないの?」

夏香「キャンセルした」

姉「・・・ふーん・・・・・・英子ちゃんたちの誘いを断るなんて珍しい」

夏香「・・・」

姉「風子ちゃんにも会いたいから連れておいでよ」

夏香「・・・うん・・・変わってないよ風子は」

姉「なつは変わっちゃったけどね」

夏香「・・・」

姉「よし、今日もDVD鑑賞しますか」

ウィーン  ガチャ

姉「てーんてーんてーん、ててててんてんててーん♪」

夏香「またそれ?この主人公何度人生を修正させられるの・・・」

姉「何を言ってるの、輝いていた主人公の時間を閉じ込めたのがこの作品じゃないの」

夏香「・・・はいはい」

姉「それぞれの時間を体験する事で主人公は成長していくんだよ」ウンチク

夏香(・・・しまった)

姉「悪役とはいえ自分で掴み取った人生をも変えてしまう主人公を批判する意見もあってね」ウンヌン

夏香(どこかでかけようかなぁ・・・)

姉「そういう見方もあるだろうけど、悪役の罪を無かった事にしたことでそれはチャラになるんだよ」クドクド

夏香「・・・」

pipipipipi

夏香「・・・」ピッ

『澪さんが澪さんじゃない!』

夏香「今からでも間に合うかな・・・」

姉「様々な視点から推察できるこの作品の凄さを・・・聞いてる?」

夏香「聞いてたよ・・・。出かけてくるね」

姉「行ってらっしゃーい」フリフリ

夏香「・・・姉さんも遊園地に行く?ストレス解消になるよ」

695. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:33:17.37 ID:51PuW/tjo
―――――遊園地・澪班


澪「さぁ、次はどれに乗ろう!」キラキラ

夏「あれはどうですか!?」

澪「いいな!行こう!!」キラキラ

夏「了解です!」ビシッ

タッタッタ

純「むむむ・・・負けないっ!」

タッタッタ

律「私たちは休むか。少し落ち着こう」

風子「・・・そうだね、あのテンションには・・・ついていけない」

英子「・・・うん」

律「合流したらさ、向こうのチームに入るといいよ。こっちはずっとあんな調子だぜ」

風子「私はついていけるよう頑張るよ」

英子「私は移るよ・・・」

律「賢明だ。まだまだ物足りないはずだからなー」




―――――遊園地・紬班


紬「・・・」ニコニコ

冬「高ーい!」

梓「高い所平気なんだ?」

冬「そうみたい。うわぁー」

紬「・・・?」

梓「ひょっとして・・・遊園地初めて来た・・・?」

冬「うん、観覧車も初めて!」

唯「おぉー海が見えるようい!」

憂「本当だ・・・こうやって見たらすぐそこなのにね」

和「電車で1時間揺られないと辿り着けないのにね」

唯「そうだ、明日は海に行こうっと」

憂「今決めたの?」

唯「うん・・・どこへ行っても変わらないと思うから」

和「・・・そう」

紬「・・・」

冬「あっ、見てください!風船が!」

梓「昇っていく・・・」

紬「・・・」スッ

憂「白い月・・・」

唯「秋空に  儚く映る  白い月」

冬「おぉー・・・深いです・・・」

696. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:34:50.29 ID:51PuW/tjo
梓「そのままだよ・・・」

唯「あの風船誰の手からこぼれちゃったんだろ・・・」

和「小さい子かしらね・・・。きぬいぐるみの人が渡していたのをみたわ」

憂「・・・あ」

紬「・・・!」




唯「姫ちゃーん!」

紬「・・・」

タッタッタ

姫子「どう?楽しんでる?」

冬「はい!楽しいです!」

姫子「よかった」

和「バイトお疲れ様」

姫子「ありがと。午前中にシフト入っててよかったよ。みんなお昼ごはん食べたの?」

唯「まだだよ〜」

憂「澪さん達と合流してお昼にしましょう」

和「そうね・・・。あっちの様子も気になるわ」

姫子「二手に別れてるんだ。様子も気になるって・・・?」

梓「澪先輩のテンションに何人ついていっているかです」

紬「・・・」コクリ

姫子「・・・」ゴクリ

冬「さっきの風船姫ちゃ・・・子先輩が飛ばしたんですか?」

姫子「言いにくいなら無理に言わなくていいって・・・。そうだよ、気付くかなって」

唯「あの月まで飛んで昇って行ったよ」

憂「吸い寄せられるようだったね」

697. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:36:36.07 ID:51PuW/tjo

紬「・・・」


白い月をみて何を想っているんだろう・・・。私と同じ景色なんだろうか


紬「・・・?」


あ、表情を盗み見ているのに気付かれた


梓「白い月を見る事ってあまりないですよね。雲と同じ色だから気付きにくいです」

紬「・・・」ニコ



正直、苦手になってきたな

むぎせんぱいの今の様の笑顔が

誤魔化されているようで

なんでもないって言っているようで

私には伝えてくれないのかな

伝える手段が無いから?伝える事が難しいから?

伝えられる自信がないから?私には伝わらないから?



『隙が空いていたんじゃないの?』

また―――繰り返すのかワタシは


698. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:37:09.85 ID:51PuW/tjo
唯「あっ、澪ちゃーん!」

澪「みんな!楽しんでるな!」キラキラ

律「あなたが一番楽しんでいます」

風子「あ、姫ちゃんやっと来たんだ!」

姫子「遅れてごめんね」

夏「姫子先輩!次のアトラクション一緒に乗りましょう!これとか面白そうです!」

澪「フリーフォールか、いいな!」キラキラ

姫子「・・・」

律「びっくりしてやんの」ウシシ

純「もちろんお供します!」

唯「私も乗る!」フンス!

憂「私も乗ります!」

紬「・・・!」フンス!

梓「・・・」

純「・・・あれ・・・梓?」

律「まてまて、お昼食べてからだ。お腹が空いては遊べないぞ」

和「そうね、ひとまず移動しましょう」

英子「みんなテンション高い〜」グルグル

冬「英子先輩が目を回してます!」

夏香「しょうがないな・・・」ガシッ

風子「なっちゃん来たんだ」

夏香「あのメール見たら気になるでしょ」

風子「そうだよね〜」

699. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:39:04.70 ID:51PuW/tjo
唯「おーい、はやくおいで〜!」

夏「お昼ご飯が逃げちゃいますよ〜!」

姫子「逃げないって」

紬「・・・」フルフル

姫子「え、逃げるの?」

紬「・・・」コクリ

梓「目の前で売り切れるという前例がありますので・・・」

姫子「そっか・・・夏フェスの話だっけ・・・」

梓「そうです」

冬「夏ってば・・・」

夏香「・・・」

紬「・・・」スタス

梓「ちょっと待ってください、むぎせんぱい」

ギュ

紬「?」

梓「えっと・・・その・・・」

冬「?」

梓(しまった・・・今する事じゃなかった・・・)

夏香「・・・みんなお店に入ったよ・・・?」

紬「・・・?」

梓「あ・・・ぇ・・・と・・・」

姫子「先に入ってるからね、行こう冬」

冬「は、はい・・・」

紬「・・・」

梓(うぅ・・・先走ってしまった・・・)

夏香「どこ行ってたの姉さん」

姉「ぬいぐるみと談笑してた」

夏香「談笑って・・・風船まで貰って・・・」

姉「可愛かったからつい貰ってしまったのよ」

梓「あ、すいません。それください」

紬「?」

姉「いいよ。どうぞ」

梓「ありがとうございます」スッ

スィ〜

姉「手放したよね?」

梓「はい」

紬「・・・」

夏香「・・・姉さんちょっとこっちに来て」

姉「・・・?」

700. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:41:25.16 ID:51PuW/tjo

梓「見てくださいむぎせんぱい、どんどん風船が昇って行きます」

紬「・・・」コクリ

梓「その向こうに月がありますよね。白くて儚くて、
    それでもそこにいると存在を示すように白い光を放つ月です」

紬「・・・?」

梓「さっきあの月を見て、むぎせんぱいは何を想ったんですか?」

紬「・・・」

梓「どんなに時間がかかっても、伝えにくい事でも、私は聴きたいです」

紬「・・・」

梓「むぎせんぱいと同じ景色をみたいんです」

紬「・・・」ニコ



よかった

さっきとは違う  いつもの笑顔だ



ギュ

紬「・・・」スラスラ

梓「・・・月がですか?」

紬「・・・」コクリ




なんだ  きれい  って3文字で済む事だったんだ

私はまた一人彷徨っていたんだ

でも  伝わったことが  伝えられたことが  とても嬉しい



梓「そうですね『きれい』な月ですねー」ボケー

紬「・・・」ボケー



単純な事ほど伝えにくいのかもしれない

伝わったのは言葉だけ

そんな関係  私は嫌だ


701. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:42:08.01 ID:51PuW/tjo
姉「・・・」

夏香「入ろうか姉さん・・・。みんなにどう紹介しようかな・・・」

姉「・・・」

夏香「姉さん・・・?」

姉「あの二人・・・姉妹じゃないよね?」

夏香「顔似てないでしょ」

姉「私たちは似てないけど姉妹でしょ」

夏香「・・・あの二人は先輩後輩の関係だよ」

姉「冬ちゃんと夏ちゃんみたい・・・」ボソッ

夏香「え・・・?」

姉「ううん、なんでもない。あの二人に会うの一年ぶりだから楽しみ」ウキウキ

夏香「やっぱり患者さんだったんだ」

702. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:43:17.41 ID:51PuW/tjo

律「誰・・・?」

唯「どなた様?」

憂「?」

和「夏香のお姉さんですね」

姉「そうです、妹がお世話になっております」

夏香「・・・」

風子「気まずい顔してる」プクク

英子「こら、ふぅ」

夏冬「「  あれ・・・?  」」

姉「・・・」

冬夏「「  あっ!  」」

姫子「・・・?」

夏冬「「  看護師さんっ!  」」

姉「久しぶり〜!元気だった!?」

冬「はいっ!」

夏「うん!」

純「・・・看護師?」

澪(この人が・・・)



梓「私もあの風船のように月を目指して昇っていきますからね」

紬「・・・」ニコニコ

ギュ

梓「むぎせんぱいが月ですから」キリ

紬「・・・」ニコニコ

律「なんだあの二人」

澪「いい事でもあったのかな・・・」

姫子「仲いいねぇ・・・」

風子「手なんか繋いじゃって・・・」

英子「拗ねているようだよ、ふぅ」

純「・・・」

夏香「ほら、座って姉さん。店員さん困ってるよ」

姉「うん?」

店員「・・・どうぞお座りください」

姉「あ、じゃあこっちの席に失礼するよ」

冬「どうしたんですか、ビックリしました!」

姉「なつ・・・夏香が遊園地に行こうってせがむから・・・」

姫子「・・・へぇ」ニヤリ

703. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:45:59.68 ID:51PuW/tjo
夏香「連れてこなければよかったぁ・・・!」

唯「まぁまぁ、お水をどうぞ」

夏香「・・・ありがと」ゴクゴク

和「姉妹にしては似てないわね」

夏香「私と姉さんは血が繋がっていないの」

和「へぇ、そうなんだ」

唯「軽く受け止めたよ!」

夏香「母が再婚して、再婚相手に姉さんがいただけだから。重い話じゃないよ」

唯「ノットヘビィだね」

夏香「う、うん・・・?」

夏「・・・」チラッ

純「気になるならあっちの席に座ればいいじゃん」

夏「べ、別に・・・!」

憂「・・・」

梓「なにを食べますか?お勧め品がありますけど」

紬「・・・」スッ

梓「お子様ランチ・・・ですか・・・」

純(同じもの頼もうとしたんだろうなぁ・・・どうするんだろ)ウシシ

夏「・・・」チラッ



・・・・・・



冬「夏香先輩のお姉さんだったなんてビックリですよ!」

姉「ビックリしてばっかりだね、冬ちゃんは」

冬「だって、ビックリしましたから!」

姉「あはは、私も・・・ビックリしたよ」

澪(今、間があった・・・)

冬「姫子先輩!私が入院していた頃にお世話になった方です!」

姫子「え?・・・さっき聞いたけど・・・」

律「テンション高くなるとアホな子になるんだな冬は」

英子「そんな風に言わないの」

律「お母さんだ!」

澪「だからお母さんだろ」

冬「クスクス」

姉「・・・」

風子「注文しようよ、お腹空いたよ」

律「あぁ・・・忘れてたな・・・」グゥー

704. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:48:08.38 ID:51PuW/tjo
冬「それで・・・お医者さんとは・・・」

姉「子供の癖に生意気なっ!」ビシッ

冬「あいたっ!」

風子「叩くの禁止!」

姉「・・・!」スッ

冬「・・・?」

姫子「どうしたんですか?」

姉「少し熱があるわね・・・。体の調子はどう?」

冬「大丈夫ですよ。熱気にあてられたせいだと思います」

姉「・・・」

澪「無理するのは無しだぞ?」

冬「は、はい・・・。大丈夫です」

風子「アトラクションにはなにに乗ったの?」

冬「え・・・と、観覧車とメリーゴーランドと・・・ティーカップですよ」

英子「そんなに激しいアトラクションじゃないんだ・・・」

律「調子悪くなったらすぐに言えよ?」

冬「は、はい・・・」

姉「・・・」

姫子「・・・」

冬「・・・」スッ

ピンポ〜ン

店員「はーい!」

律「こらっ!」

冬「わ、私決めました」

律「こっちはまだ決めていないんだよ!」

澪「えぇと、なににしよう」アセアセ

風子「お子様ランチはありかな?」

英子「なしかな・・・」

店員「ご注文をお伺いします」

姫子「お子様ランチ二つと」

律「誰と誰だよ!」

姫子「冬と風子」

風子「ごめんなさい!言ってみただけです!量的になしです!」

英子「見栄え的にはありなんだよね」

冬「私はオムライスで」

律「ちゃんとリアクションしろよ!」ビシッ

冬「いたっ!」

風子「だから叩くの禁止!」

姉(はしゃぐ気持ちも分かるわね・・・)

店員「あのぉ・・・」
705. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/06(火) 19:49:12.12 ID:51PuW/tjo
店員「ありがとうございました〜」

夏「ごちそうさまでしたー」

律「食べた食べた、お腹いっぱいだー」

唯「パフェ食べたかったのに〜」

澪「後で食べような」

憂「また別れて行動するんですか?」

律「そうだな、秋山澪チームはスリルのあるものばかりになるから要注意だ」

冬「は、はい」

夏「じゃあ澪先輩チームで」ウキウキ

純「むっ」

澪「それじゃ、行くか!」キラキラ

和「食べてすぐ乗るの?少し落ち着いたほうがいいわね」

澪「時間は待ってくれないんだぞ和!」キラキラ

和「えぇ、もちろんそうなんだけど。それでも時間の中身を凝縮してしまうのはもったいないわ」

澪「凝縮なんてしないさ、ただ引き伸ばしているだけだ。一秒を濃くしていけばそれだけ長くいられる」キラキラ

和「澪の一秒と私の一秒は異ならないかしら」

澪「一緒にいて、同じものをみることで時間を共有できるんだ。それは同じ一秒だ」キラキラ

和「急ぎすぎじゃない?そこにはちゃんと道ができるのかしら」

澪「もちろんできているさ。楽しかったという思い出として存在し続ける。今日という宝だ」キラキラ

律「うわ、こっちが照れるっ」

姉「これは・・・ケンカ?」

夏「うーん・・・」

冬「というより・・・」

唯「ディ・・・ディスタンスだよ」

憂「ディベートだよ、お姉ちゃん」



最終更新:2011年10月06日 01:29