915. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:24:15.78 ID:LfYoVJIxo
アキヨ「・・・それじゃ」スッ

信代「どこへ行くの?」

アキヨ「・・・帰る」

潮「ちょいまちっ!」クイッ

アキヨ「?」

信代「昨日の夜、律からメール来てさ」

ちか「これから何かするんだ!?」

信代「そういう事」

美冬「付き合おうかな」

三花「定員数決まってるのかな?」

春子「大丈夫だよ」

潮「もうちょっと増えても平気じゃない?」

春子「うん。平気平気〜」

慶子「あはは、大変だね春子も」

春子「空いてたからいいんだけどね」

圭子「増えてもいいの?」

春子「呼んじゃって」

圭子「ありがとー」ピッピッピ

未知子「ところでなにを・・・?」

春子「まだ決めてないみたいよ。主催者はその場のノリで決めちゃうから」

多恵「・・・もしかして」

アカネ「多分合ってると思うよ」

エリ「なにをするか予想ついてるの?」

アカネ「・・・うん」

つかさ「姫子さんも?」

春子「うん。間違いなく行くと思うよ」

愛「なにがあるのか知らないけど・・・」

俊美「行きたい・・・!」

ますみ「・・・うん」

916. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:25:40.33 ID:LfYoVJIxo
・・・・・・



紬「・・・」オロオロ

梓「私がいるからいいよ」

夏「私のせいで怪我したんだから、責任は私にあるんだよ」

冬「夏が無事なのは紬先輩のおかげなんだから、姉としてですね」ウンヌン

唯「・・・」シーン

紬「・・・」アセアセ

梓「押し付けがましいよ夏」

夏「そ、そうなのかな・・・」

冬「責任を果たすべきだと思っています。だから」ウンヌン

唯「・・・」シーン

紬「・・・」チラッ

梓「むぎせんぱいを困らせているだけだから!私だけでいいの!」

夏「梓関係ないじゃん!あたしがフォローするの!」

冬「言いだしっぺである私が夏の分まで」ウンヌン

唯「・・・りっちゃん」チラッ

律「はいはい・・・」

姫子「しょうがないな」

紬「・・・」

律「そのへんにしとけ、梓」ヒョイ

梓「にゃん」

姫子「二人もそのへんにしておいて」ヒョイ

夏冬「「  ・・・はい  」」

紬「・・・」ニコ

律「ほら、ひきつってるだろ」

梓「・・・はい」

姫子「困らせては意味無いでしょ」

冬夏「「  すいません  」」

唯「うむ」

純「ひと段落着きましたね。・・・夕陽も隠れてしまいましたから移動しましょう」

来美「・・・」

千雨「私たちもいいのかな・・・」

憂「うん。春子さんに確認したから大丈夫だよ」


917. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:27:05.74 ID:LfYoVJIxo

―――――斉藤邸


さわ子「私の監督不行き届きになります。申し訳ありませんでした」

母「いえ、無事だったので・・・それで良しとしましょう」

さわ子「本当に・・・」

母「紬さんの怪我が気になりますが・・・、症状は・・・?」

さわ子「受け止め方がよかったそうで、軽い怪我だそうです」

母「包帯を巻かれていましたが・・・学園祭の演奏は大丈夫でしょうか・・・」

さわ子「病院の診察結果では心配に及ばないとの事です」

母「そうですか・・・」

夏「母さん、ありがと・・・。持って行くね」

母「えぇ、落とさないようにね」

夏「うん。さわ子先生、先に載せちゃいますね」

さわ子「これ、車の鍵」

夏「冬ねぇ、お願い」

冬「?」

夏「かぎ!」

冬「鍵?」

さわ子「私の車の鍵・・・」

冬「あ、はい!」

夏「行くよ、冬ねぇ」

スタスタ

冬「う、うん!」

テッテッテ

梓「お鍋お借りします」

母「えぇ、・・・あ、紬さん」

紬「・・・?」

母「本当に・・・ありがとうございました」ペコリ

紬「・・・!」

母「なんとお礼を言ったらいいか・・・っ」

紬「・・・」アセアセ

918. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:27:48.52 ID:LfYoVJIxo
梓「・・・」

さわ子「・・・」

母「・・・っ」グスッ

紬「・・・」

梓「あの・・・、食材とか色々ありがとうございました」

母「いえ・・・これくらいの事しか・・・」

紬「・・・」ツンツン

梓「なんですか?」

紬「・・・」フンス!

梓「だ、だめですよ!」

さわ子「どうしたのよ?」

梓「多分・・・私の代わりに持つと・・・」

紬「・・・」コクリ

梓「駄目です。・・・先に行ってます」

スタスタ

紬「・・・」ペコリ

テッテッテ

母「ふふっ」

さわ子「私もこれで・・・」

母「二人の雰囲気も戻って・・・感謝しきれないです・・・」

さわ子「二人が帰ってきたらお話を聞いてあげてください・・・たくさんの景色をみていると思いますので」

母「そうですか・・・。二人から同時に聴けるのは楽しみですね」

さわ子「それでは、失礼します」

919. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:29:19.50 ID:LfYoVJIxo
―――――道場


夏「よいしょっと」

信代「おつかれさま」

夏「いえいえ・・・。って、律先輩たちはなにをしているんですか?」

慶子「剣道ごっこだよ。ここ道場だからそういう気分になるんじゃないかな」

冬「新聞紙ですから痛くありませんよね」

信代「・・・問題はそっちじゃないんだけどね」


潮「双方、構えて」

律「・・・」スッ

ちか「・・・」スッ

潮「一本目、勝負ッ!」

律「・・・」ジリジリ

ちか「・・・めーんッ!」シュッ

律「・・・」サッ

ちか「!」

律「燕返し!」シュッ

ポス

ちか「いたっ」

潮「一本!それまで!」

律「ありがとうございました」

ちか「・・・ありがとうございました」

律「・・・ふぅ」

澪「・・・ご満悦だな」

潮「次の相手はいませんか!?」

春子「なにしてんの」

律潮ちか「「「  あ・・・  」」」


信代「そうなるよね」

澪「これ持って行くね」スッ

夏「は、はい」

冬「ここ剣道の道場じゃないんですか?」

慶子「柔道の道場だよ。・・・春子のお父さん師範なんだって」

夏「おぉ・・・という事は春子先輩って強いんですね」

信代「さぁ・・・?」


春子「柔道の場で剣道ごっこするのはよしとしよう
      だけど、みんなが準備をしている横で遊んでいるのがね・・・」

ちか「ごめんなさい」

潮律「「  あはは、ごめんごめん  」」

信代「うわぁ・・・反省の色無し」

920. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:30:11.22 ID:LfYoVJIxo
春子「律、さっきの燕返しじゃなくてただの小手だから」

律「適当に言っただけだからな・・・」

潮(春子怒ってる・・・?)チラッ

信代(多分・・・)コクリ

春子「柔道にも燕返しがあるんだけど・・・興味ある?」

律「実践してくれるのか!」

潮「・・・ごめんなさい」

春子「・・・よし。律こっち来て」

律「・・・?」

信代「さて、準備しよっか!」

冬「はい!」

夏「冬ねぇは調理したらダメだから!」

慶子「テーブルと座布団運ぼうか」

921. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:31:32.79 ID:LfYoVJIxo

―――――台所


ジャー

澪「・・・」ゴシゴシ

純「道場で鍋って凄い違和感ですよね」

英子「そうだね。でも、春子さんたちは毎度の事みたいだよ」

純「人が集まる場所ですもんね・・・」

風子「・・・」ゴシゴシ

純「・・・風子先輩どうしたんですか?」ヒソヒソ

英子「・・・ちょっとね」ヒソヒソ

純「無言で材料のしたごしらえ・・・ちょっと・・・違和感ですよ」ヒソヒソ

英子「ふふ・・・そうだね」

純「?」

夏香(泣き疲れちゃっただけなんだけど・・・ね)ジャブジャブ

澪「・・・」ジャブジャブ

律「・・・ひっく」シクシク

澪「怒られたか」

律「・・・うん。体がふわって飛んで・・・次の瞬間天井見上げてた」シクシク

澪「・・・そうか」ジャブジャブ

律「未体験だったのでビックリです」シクシク

澪「体痛めたところとかある?」

律「無いです」シクシク

澪「ど素人の律に怪我させないように・・・。強いんだな」

律「はい・・・。情報に無かったので更にビックリしました・・・」シクシク

澪「これ運ぼうか」

律「はい」


922. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:32:27.54 ID:LfYoVJIxo
―――――味付け班


唯「こんどは味を統一させるんだね」

憂「うん。予定していた人数を超えちゃったから、なるべく早く作れるように」

唯「そうだよね〜」

いちご「・・・」

未知子「いちごさん・・・?ぼんやりしてるけど・・・大丈夫?」

いちご「・・・うん」

グツグツ

憂「もうそろそろいいのでは・・・?」

いちご「・・・うん」

カチッ

唯「うんうん、いい香りだよ〜」クンクン

憂「今回は姫子さんのリクエストで味噌野菜鍋です」

姫子「ありがと」

923. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:33:37.21 ID:LfYoVJIxo

――・・・


さわ子「あなたたち・・・これで何度目の鍋なのよ」

紬「・・・」サンッ

梓「一週間に三回も食べていますね」

さわ子「・・・」

律「あれ・・・、鳥は?」

澪「?」

梓「そこにありますよ律先輩」

律「あったあった・・・。野菜オンリーかと思ってビックリしたぁ」

澪「やさいおんりー」

冬「ブフッ」

律「・・・」

多恵「・・・?」

冬「?」

律「困ってるのはこっちだ・・・。笑う要素あったのか?」

冬「・・・澪先輩がそこを突いたから・・・意味があるんですよね?」

澪「いや・・・ないけど・・・」

冬「あれ?」

律「脈絡ないんだから深読みすんなよ」

姫子「テンション上がってるの?」

夏「はい。楽しいんですよ」

姫子「そっか・・・」

信代「よいしょっと」コト

潮「りつー、準備できたよー」

律「オッケー・・・。ってなんで私なんだよ、さわちゃんが仕切れよ」

さわ子「今さらー?」

律「・・・いいけど。みんなそれぞれに必要なもの揃ってるなー?」

「「  はーい  」」

律「後から『先生!愛ちゃんのお椀が足りません!』とか言っても遅いぞー」

澪「先生かおまえは・・・」

冬「ブフッ」

愛「どうして私なの・・・?」

ますみ「本当に足りてないから」

愛「本当だ」

律「見えてるんだよ」

憂「はい、どうぞ」

愛「ありがとう憂ちゃん」

春子「この妹完璧であった」

924. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:35:05.30 ID:LfYoVJIxo
夏「・・・ど、どうぞ」

信代「・・・私は足りてるから・・・張り合わなくていいよ」

姫子「・・・」ニヤリ

夏「な、なんですか」

姫子「妹だもんねぇ」

夏「・・・」

唯「りっちゃん!」

律「はいよー。梓」

梓「なんですか?」

さわ子「恒例のヤツよろしく」

梓「・・・せっかくだから趣向を凝らして」

律「凝らさなくていいって」

梓「ぐっ・・・」

紬「・・・」コクリ

梓「普通の事しか言えませんよぉ・・・」スッ

純(それでもやるんだよね・・・)

エリ「いよっ、梓ちゃん!」

唯「いよっ、ご両人!」

梓「誰と誰ですか、宴会じゃないんですよ」

三花「じゃないの?」

アカネ「・・・」

「っぽいよね」

「・・・?」

圭子「そ、そうなんじゃないのかな?」

冬「ある程度まとまった人数が食事・・・飲食を行いコミュニケーションを深める行為をいいますから
    適当だと思います。名目がハッキリしていれば問題ないかと」

夏「・・・」

「「  ?  」」

唯「春菜ちゃんとしずかちゃんは初めましてだね〜。夏ちゃんと双子の冬ちゃんです」

冬「あ、よ、よろしくお願します」

しずか「よろしくね」

春菜「夏ちゃんのお姉ちゃんなんだよね?」

夏「はい」

風子「・・・っ」

英子「・・・」

夏香(あらら、また・・・)

律「学園祭の前祭りって事で」

純「4日後・・・だから・・・前々々々夜祭」
925. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:37:21.35 ID:LfYoVJIxo
梓「コホン・・・。学園祭に向けて頑張っておられると思いますが」

さわ子「うちの進捗状況・・・かなり危ないんだけどね」

「「  うっ・・・  」」グサッ

紬「・・・」グサッ

夏「あ、あのっ!」スッ

律「どした?」

唯「?」

夏「今日は、本当にすいませんでした」ペコリ

冬「・・・」

律「気にすんなよー、私らの団結力みせてやるよー」

和「・・・」コソコソ

姫子「どうしたの?」

和「学校から戻ってきたのよ」

姫子「そっか・・・」

律「な!総合班長!」

姫子「え?あ、うん」

さわ子「いい返事ね」

つかさ「おぉ・・・」

姫子「・・・?」

和(状況理解してないわね・・・)

夏「さ、梓続きを・・・」

梓「学園祭を大成功させましょうっ!乾杯ですっ!」

「「  か、かんぱーい!  」」

紬「・・・」ニコニコ

926. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:42:23.18 ID:LfYoVJIxo
梓「さ、どうぞ」

紬「・・・」アセアセ

梓「遠慮しないでください」

紬「・・・」アセアセ

梓「大丈夫です。恥ずかしいことなんてありませんから・・・。はい、どうぞ」

律「見てるこっちが恥ずかしくなるんだよ」

さわ子(よく言ったわよりっちゃん!)

梓「私は仕方なくやっているんです」

律「そうかもしれないけどさ、さすがにこれだけの人の前で食べさせてもらうのは・・・」

紬「・・・」コクコク

夏「そう思って、じゃん!スプーンとフォークをお持ちしました」

梓「スプーンで食べるって?ここは欧州じゃないんだから・・・」フッ

夏「紬先輩の立場を考えてよ、後輩に食べさせてもらうなんて耐えられないよ。文化なんて二の次だって」

梓「む・・・」

夏「これは握られますか?」

紬「・・・」コクリ

律「スプーンで鍋ってのも・・・ちょっと風情が無いな」

梓「ですよね!」

冬「後輩じゃなかったらいい・・・のですか?」チラッ

澪「ゑッ!?」

姫子「とんでもないフリだね」


和「おいしいわね。・・・誰が主催なの?」

憂「律さんだよ」

和「春子のうちが道場やっているなんて知らなかったわ」

春子「言ってないからね」モグモグ

純「紬先輩のところがなにやら賑わって」

和「純、触らぬ神に祟り無し・・・よ」

純「は、はい」

未知子(我関せずが正しいよ)モグモグ


唯「はい、むぎちゃん。あーん」

梓「ちょっ!」

紬「・・・」モグモグ

唯「どうかな、おいしい?」

紬「・・・」カァア

唯「ん?」

律「恥ずかしがっているぞー・・・」

927. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:44:01.66 ID:LfYoVJIxo
風子「・・・」モグモグ

美冬「・・・」モグモグ

ちか「楽しそうだね」モグモグ

エリ「あ、そうだ・・・。春菜ちゃんたち布団もってきた?」

春菜しずか「「  布団!?  」」

アカネ「持参するものじゃないよ」モグモグ

春子「広い寝茣蓙があるけど、上からかけるものは限られててさ」モグモグ

圭子「朝方は冷えるから油断したら風邪ひいちゃいそう」

信代「やけに慣れてるけど、よくやってるの?」

春子「うん、合宿とかね。名ばかりで遊んでばっかだけど」モグモグ

潮「ほぉ」

春菜「みんな泊まるの?」

エリ「んー・・・。みんなではないんじゃないかな?」

アキヨ「・・・」モグモグ

千雨「・・・」

信代「2年生食が進んでないねー。萎縮しちゃってるのかな?」

来美「それもあるんですけど・・・」

由記「あの二人がその・・・」

憂「見た事の無い素顔っていうのかな、新鮮だよね」

千雨「・・・うん・・・特に梓」


紬「・・・」シュルルルル

澪「耐え切れず解いたか・・・」

梓「あ・・・」

夏「梓が積極的すぎるから・・・」フゥ

紬「・・・」ニギニギ

律「大丈夫なのか・・・?」

紬「・・・」ヒョイヒョイ

さわ子「お箸くらいは問題ないみたいね」

紬「・・・」モグモグ

唯「どう?」

紬「・・・」パァア

冬「おいしいですよね〜」

姫子「過保護だったかな」

梓「・・・」

928. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:45:35.52 ID:LfYoVJIxo
風子「・・・」モグモグ

冬「ここ座ってもいいですか?」

風子「うん・・・。どうぞ」

冬「あ、あの・・・」

風子「なにかな?」

冬「よそいます!」

風子「あ、うん・・・」

英子「・・・」モグモグ

冬「えと・・・嫌いなものとかありますか?」

風子「この鍋の中にあるもの全部食べられるよ」

冬「わ、分かりました」ヒョイヒョイ

夏香「嫌いなものってあったっけ?」

風子「・・・レーズンくらいかな」

冬「私も嫌いでしたよ。はい、どうぞ」

風子「ありがと・・・。過去形だね」

冬「はい。食感が苦手で、どうしてわざわざぶどうを干すのか・・・って」

夏香「・・・なるほど」

風子「うんうん」

冬「でも、私が入院している時に夏が持ってきたんです。『身体にいいよ、Fe成分が豊富なんだよ』って」クスクス

風子「・・・っ」

冬「でもその時はFeが鉄分だなんて知らなかったんです夏は」

夏香(姉さんから聞いたことある・・・)

冬「先生に身体にいい食べ物はなにか聞いていたそうで・・・。それを看護師さん、夏香先輩のお姉さんから聞いて
    食べるようになりました」

風子「・・・そっか」

冬「ありがとうございます」

風子「?」

冬「いつも遊んでくれて、一緒に居てくれて」

風子「っ!」

冬「風子先輩もいてくれたから、縁が遠い先輩方とも一緒にいられるんです」

風子「そ、そんなことっ」

英子(限界かなぁ・・・)

929. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:48:20.31 ID:LfYoVJIxo
律「すまん、こっちの鍋をつつかせてくれ」

冬「どうしてですか?」

律「唯がまた変なの入れたんだよ・・・。はい、お願い冬ちゃん」ウフ

冬「は、はい」

律「鶏肉と白菜と長ネギと豆腐ともやしを黄金比で頼む」

冬「え、えぇと、鶏肉と・・・豆腐と・・・もやしと・・・白菜・・・」ヒョイヒョイ

風子「律さん、苦手なのってある?」ヒソヒソ

律「まいたけだな」

冬「長ネギ・・・まいたけ・・・っと。よし」

律「なんで!?」

冬「すいません・・・黄金比は難しかったです」

律「ちげえ!まいたけ苦手って言っただろ!」

冬「そうなんですか・・・?」

風子「よそったものはもう戻せないよね」

律「そ、そうだけどさ・・・」

英子「ふぅの声が小さかったから、冬ちゃんには聞こえなかったみたい」

夏香「相変わらずいじわるだね・・・」

ガラガラッ

姉「こんにちはー!」

夏香「なんで!?」

夏冬「「  あっ!  」」

紬「・・・」ニコニコ

テッテッテ

春子「え、と・・・?」

姉「私、夏香の姉やってます。荷物を持ってきました」

春子「はぁ・・・。夏香ー」

テッテッテ

夏香「・・・どうして、ここへ?」

姉「それはねぇ」

春子「ここで立ち話もなんですから、よければご一緒してください」

姉「お言葉に甘えまして〜」

テッテッテ

夏香「・・・」

風子「なっちゃん、お姉ちゃんが来て顔が青くなった」

英子「・・・びっくりしてるだけだよ」

930. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:49:29.49 ID:LfYoVJIxo
律「まいたけうめえ」モグモグ

姉「ここ失礼するねぇ」

アキヨ「どうぞ」

姉「いい香り〜」

冬「どっ、どうしたんですか!?」

姉「紬さんに誘われててね〜」

憂「どうぞ〜」

冬「紬先輩が?」

紬「・・・」コクリ

姉「ありがとうー。憂ちゃんだよね?」

憂「はい」ニコニコ

姉「仕事終えて・・・この癒し空間は満たされるなぁ・・・」ウットリ

さわ子「分かるわぁ」

姉「あ、先ほどはどうも」

さわ子「こちらこそ、ありがとうございました」

姉「いえいえ。紬さん、手は?」

紬「・・・」ブイッ

姉「・・・よさそうね」

純「馴染むのはやいな〜」

姫子「・・・うん」

いちご「・・・職業柄なのかな」

夏「看護師さん、よそいますよ!」

姉「ここでそれは止めてほしいな」

夏「では、なんとお呼びしましょう?」

姉「お姉ちゃんでいいよ」

夏香「・・・」ハァ

ちか「すごいね、この場の空気をもっていっちゃった・・・」

潮「私たちは端っこで、もそもそと食べていようか」

由記「え・・・」

信代「変なこと教えないでね」

夏冬「「  お、お姉ちゃん・・・  」」

姉「・・・」バタン

多恵「?」

夏香「放っておいていいから」

風子「雰囲気が似てるね」

姫子「・・・うん」

未知子「誰と似てるの?」

姫子「・・・ちょっとね」

931. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:50:55.32 ID:LfYoVJIxo
姉「冬ちゃんが入院していた時、姫子さんの話よく聞いてたよ」

姫子「?」

夏「さて、と・・・」スッ

冬「夏ってば・・・」

姫子「なんですか?」

姉「遊園地行ったときは話せなかったけど、もういいよね」

英子「はい」

夏香「うん」

和「・・・」

姫子「?」

姉「送球をミスったりとか」

姫子「夏はどこへ行ったの?」

冬「お、お手洗いです」

姫子「・・・」ゴゴゴ

澪「興味あるな」

唯「うんうん、他にはなにがあるのかな?」

姉「それはねぇ」

冬「あーはやくたべないとこげちゃいますよー」

律「焦げねえよ、なんだよその棒読みは」モグモグ

風子「知らないんだ・・・鍋って焦げるものなのに・・・」

律「どうせ長時間火に通していたらー、とかだろ?ひっかかりませーん」

風子「・・・ふふっ」

律「ちょっとまて、鍋料理なんだから水分でこげたりしないだろ」

風子「誰も鍋料理なんて言ってないよ。雑炊を焦がしちゃう事もあるって話だよ」

律「そ、そうか・・・」

風子「この後楽しみだね〜」

冬「は、はい・・・」

律「た、卵だな。卵雑炊にしようぜ!」

風子「雑炊なんてしないよ?ラーメンにするんだけど」

律「もうやだ」シクシク

スタスタ

夏「・・・?」

冬「なつ・・・野菜を取ってぇ」

夏「うん、持って行くよ」

冬「ありがとー」

姉「・・・」ナデナデ

冬「あ、あの?」

932. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:52:18.30 ID:LfYoVJIxo
姉「よく頑張ったね」ナデナデ

冬「・・・・・・はい」

律「うむ・・・」ナデナデ

冬「あ・・・の・・・」

夏「どうぞ」

姉「ありがと〜」

姫子「・・・何をお話したって?」

夏「さて・・・席に戻ろうかな」スッ

姫子「・・・」クイッ

夏「違うんです・・・」

つかさ「・・・」モグモグ

933. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:54:08.56 ID:LfYoVJIxo
グツグツ

紬「・・・」ガサゴソ

唯「・・・甘いね」

梓「どうしてマシュマロ入れたんですか」

唯「それは・・・その・・・」タラタラ

さわ子「・・・まだ具が残ってるわよ」

澪「はい・・・。律・・・上手く逃げたな」

紬「・・・」ジャン!

梓「カレーのルウ・・・いつの間に買っていたんですか・・・?」

紬「・・・」トントントトン

梓「手・・・痛くないですか・・・?」

紬「・・・」キリ

梓「・・・」ホッ

澪「買出しに行ったとき・・・?」

唯「その時に買ったの?」

紬「・・・」コクリ

さわ子「そういえば、他の学生服の子たちもいたわねぇ」

梓「そういえばそうですね・・・、その人たちがどうしたんですか?」

紬「・・・」トントトントトン

梓「闇鍋を・・・しようとしていたんですか・・・」

澪「冒険心あるな」

紬「・・・」トントントントトン

澪「『最終的に鍋にカレーさえ入れちゃえば大概のものは結構なんとかなるから、ね?』」

梓「ずいぶんとこなれた風の助言ですね・・・」

紬「・・・」コクリ

さわ子「でも、闇鍋するわけじゃなかったのにどうして買ったのよ」

紬「・・・」チラッ

唯「・・・へい、すいやせん」

梓「なるほどです。この鍋はこれからカレー鍋でいいでしょうか」

澪「うん。異議なし」

さわ子「えぇ、いいわよ」

唯「おぉ、いいね!」

紬「・・・」ポキッ  ヒョイ

グツグツ

934. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:56:41.58 ID:LfYoVJIxo
・・・・・・


俊美「あれ、カレーの匂いがするよ?」

ますみ「・・・あっち」

美冬「カレー鍋に変更したんだね、紬さんたちのところ」

ちか「・・・」

愛「どうしたの、ちかさん?」

ちか「あ、うん・・・。学園祭過ぎちゃったらどうなるのかなぁって・・・」

愛「28日は振り替えで休みだから・・・、ちょうど来週からですよね・・・」

いちご「普通に戻れるのかなって・・・?」

ちか「う、うん・・・」

愛「普通・・・」

和「もう夏前の日常には戻れないわね」

ちか「!」

未知子「・・・」

和「私たちクラスの席が一つ空くのよ」

美冬(そんなはっきりと言わなくても・・・)

ちか「・・・」

いちご「もう、みんな乗り越えているの?」

和「なにを?」

いちご「・・・むぎと、卒業できないという事実を」

和「・・・どうかしら、ね」

いちご「曖昧に答えるんだ・・・。どうして、そんな『席が空く』なんて表現したの?」

ちか「い、いちごさん・・・?」

935. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 01:58:17.79 ID:LfYoVJIxo
未知子「寂しい表現だったよ、紬さんと一緒にいられなくなるって事実を突きつけられた」

和「その事実を受け止めているのよ」

いちご「・・・」

和「そして、乗り越えるのはこれから・・・」

未知子「まるで見てきたかのようだね」

和「えぇ、見てきたわ。唯とむぎと、あの夏の中でね」

いちご「・・・」

和「いちごはどうかしら」

いちご「私は、その旅に参加していない」

和「姫子を通して見えたモノは無い?」

いちご「・・・」

和「姫子は冬と夏の間にある、切れそうな糸を繋げようともがいていたわ」

未知子「・・・そう・・・なの?」

和「・・・はっきりと出さないから、なんとなくだけど」

いちご「・・・」

ちか「繋げたのは姫子・・・さん・・・?」

いちご「・・・ちがう」

未知子「・・・」

いちご「きっかけをいつも作っていたのが、姫」

和「・・・」

ちか「それじゃあ・・・?」

美冬「ひょっとして・・・あの中に居ることで繋がった・・・?」

愛「あの中・・・?」

936. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 02:00:50.54 ID:LfYoVJIxo
・・・・・・



姉「姫子さんがフクロウのストラップを大事に持っている、とか」

夏「なんで知っているんですか!?」

姫子「こっちの台詞なんだけど、夏がどうして知ってるの?」

夏「し、知りません!」

姫子「意味が分からないよ・・・?」

姉「あはは、ごめんねー。実はさっき病院でストラップを拝見したのよ」

姫子「あぁ・・・。あの時」

姉「そう。律ちゃんはヤタガラス」

律「ん?・・・あぁ、これな」フリフリ

姉「澪ちゃんはそれ」

澪「はい。玄武です」

純「和先輩と狛犬を交代したんですか?」

澪「うん。私は北だ・・・」

姉「唯ちゃんが南の朱雀」

唯「もぐもぐ」コクリ

冬「なるほど・・・。守護神?がりですね」

姉「正解。さっすが冬ちゃん」

夏香夏「「  うん・・・?  」」

冬「アイヌ民族の信仰でフクロウは村を守る神様とされているの」

夏香夏「「  なるほど  」」

律「いつの間に買ったんだよ?」

姫子「一ヶ月前くらいかなぁ・・・」

夏「嘘です!先月までは持っていませんでしたから!」

姫子「う・・・」

風子「私もね、買ったんだよ。ほら」フリフリ

澪「風神・・・」

純「雷神様は居られるのでしょうか・・・?」

英子「・・・」

風子「どうして見せないの?」

英子「・・・ちょっと・・・派手だから・・・その・・・」

風子「は、外したんだ・・・」ガーン

英子「着けてはいるけど・・・」

律「で、いつ買ったんだよ?」

姫子「4日に・・・」

律「嘘つく必要あんのかよ・・・」

澪(紙鍵盤を渡した日・・・かな・・・)

937. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 02:02:49.35 ID:LfYoVJIxo
冬「みなさんとおそろいですね」

夏「ブフッ」

姫子「っ!」ビシッ  ビシッ

冬夏「「  いたっ!  」」

律「冬に手をあげたら後が怖いぞ姫子」

風子「姫ちゃんはいいの」

律「そうか、私はダメなんだ」

姉「ふふ。・・・あれ、風神雷神って悪神じゃなかったかな?」

風子「仏教では千手観音の守り神とされているよ。立派な善神だよお姉ちゃん」

澪(お姉ちゃん・・・?)

英子「・・・」

姉「ふーん。・・・神様を守る神様かぁ」

純「千の手があるんだから自分で守れますよね〜」プクク

律「・・・」

シーン

純「あれ、空気が止まった?」

律「そのうち天罰が下るであろう」

冬「千の手で受け止めるんです。純ちゃんの青龍も守ってくれるから大丈夫」

律「なにを受け止めるんだよ・・・」

冬「悪い事すべて・・・です・・・」

純「あ、ありがと・・・楽になった・・・」

律「ははっ・・・」

風子「あ、ヤタガラスが飛んでいった」

律「見捨てないでくださいっ!」


938. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 02:04:24.69 ID:LfYoVJIxo
・・・・・・



和「そういうこと・・・ね」

ちか「姫子さんがきっかけを与えたのなら、それが冬ちゃんと夏ちゃんを繋げたことになるんじゃ・・・?」

いちご「・・・ちがう。姫自身はそう思っていない」

未知子「・・・結果的に繋がったから・・・それで・・・良し。じゃない・・・の?」

いちご「姫は繋げたがっていた。けど、それができなくて・・・らしくなかった」

和「いちごはどこまで見ているの?」

ちか「どこまでって?」

いちご「・・・その奥」

ますみ「カレー鍋を囲んでいる・・・」

俊美「紬さんたち・・・?」

いちご「梓・・・と、むぎ」

和「なるほど」

未知子「・・・」

ちか「・・・どういうこと?」

いちご「・・・」

和「私が学んだことを教えるわね、いちご」

いちご「・・・」

和「言葉に出す事」

いちご「!」

和「そうする事で、自分の思っている事を自分と相手で確認できる。旅で出会った人たちはそうしていたわ」

いちご「・・・っ」

和「そうする事で、たくさんの景色をみることができたのよ」

いちご「・・・っ!」

未知子「私たちでは役不足かな・・・」

いちご「ち、ちがう・・・そうじゃ・・・ない・・・」

和「本人を呼ぶわよ?」

いちご「・・・・・・・・・うん」


939. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/10(土) 02:05:33.12 ID:LfYoVJIxo


冬「姫子先輩、呼んでますよ」

姫子「?」

律「ほら、襖の隙間から・・・『おいで、おいで』と白い手が手招きを」

澪「っ!」ゴスッ

律「いたぁ!」

唯「ふすまなんて無いよ」

夏「和先輩が・・・」

姫子「うん、分かった」スッ

スタスタ

唯「私も和ちゃんたちと鍋を囲んでこよー」スッ

テッテッテ

姉「あっち側、少し空気が違うけど・・・大丈夫なのかな」

律「いつつ・・・唯が行ったから大丈夫じゃないかな」

澪「・・・・・・うん」





最終更新:2011年10月06日 02:00