124. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:39:39.28 ID:IXB7RD5ro

―――――お化け屋敷


梓「夏は中に入ったの?」

「うん。ついさっきね」

梓「むぎせんぱいも?」

「琴吹先輩?うん、一緒だよ」

梓「夏・・・」ワナワナ

虎徹「・・・」フッ

梓「私も入る」

「ペットとのご同伴はお断りしております」

梓「じゃ、そこで待っててね」

虎徹「・・・」ピョン

梓「ちょっ、危ない」

「置いてかれても困るし、抱きかかえるならオッケーだよ。中で放置しないでね」

虎徹「みゃー」

梓「止むを得まい・・・。夏め・・・」

「一名・・・二名様入りまーす」

梓「すごい・・・雰囲気が出てる・・・」

虎徹「みゃ〜」

「二名様だよね、1人しか確認できないけど」ヒソヒソ

「マジだ・・・受付は誰を確認したんだよぉ・・・」

ガサガサッ

梓「っ!」ビクッ

虎徹「みゃー?」

梓「怖くないよ、別に」

虎徹「みゃーみゃー」

梓「怖くないって」

スタスタ

125. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:40:52.39 ID:IXB7RD5ro
ガサッ

冬「お憑かれさまですご主人様ぁー」ヌッ

梓「なんだ、冬か」ホッ

冬「あれ、梓・・・?」

虎徹「みゃー」

冬「虎徹ちゃんも・・・どうして・・・?」

梓「話してる場合じゃないの、後でね」

冬「待って」

クィッ

梓「ふぎゅ」

冬「さっき紬先輩と夏も通ったんだけど、夏ってば梓と同じリアクションしたんだよ」

虎徹「・・・!」

梓「まぁ・・・そのメイドさんの格好されてもね・・・」

冬「怖がらせるにはどうすればいいかな?」

梓「クラスメイトに聞いてよ・・・じゃ」

クィッ

梓「ほふっ」

冬「もうそろそろ姫子先輩と風子先輩が来るから驚かせたいの!」

梓「・・・」

虎徹「・・・!」ピョン

梓「あ、こら」

虎徹「フカーッ!!」

冬梓「「  え・・・  」」

虎徹「フーッ!!」

梓「虎徹!」

126. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:42:23.40 ID:IXB7RD5ro
「ちょっとぉ・・・やだぁ、ネコの威嚇の声が聞こえるぅ」ブルブル

「怖がりだなぁ弘子は」

弘子「ほんとに聞こえたんだよ、ゆう君には聞こえなかったの?」

ゆう「いや・・・全然」ハハッ

「ちょっとちょっとっ!立ち話しないでよ」ヒソヒソ

冬「あ、ごめんね」

「冬ちゃんは隠れてっ、お客さんは進んでっ」ヒソヒソ

梓「う、うんっ」ダキッ

虎徹「フーッ!」

スタスタ

梓(毛が逆立ってて痛いっ)

虎徹「フカーッ!」

梓「どうしたの一体・・・?」

ガタッ

「右足の骨を・・・ちょうだい・・・」

虎徹「みゃっ!?」

梓「あ、治まった・・・」

「それで歩けるの・・・」

虎徹「みゃみゃ」ブルブル

梓「・・・」

スィー

「ネコの声がしたような・・・まぁいいや」スッ

127. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:43:13.88 ID:IXB7RD5ro
梓「・・・ふぅ」

ピョン

虎徹「・・・」フゥ

梓「何もなかったような顔して・・・」

虎徹「みゃー!」

テッテッテ

風子「あれ、虎徹ちゃん・・・どうして?」ナデナデ

虎徹「みゃ〜」ゴロゴロ

姫子「梓と一緒にいたんだ・・・」

梓「付いてくるんですよ」

風子「仲がいい事は悪いことじゃないんだよ?」

梓「むぎせんぱいがいない」キョロキョロ

風子「無視しないでっ」

虎徹「みゃー!」

姫子「中に入ったの?」

梓「はい。あ、冬って、遊園地の案を取り入れたんですね。あれは良かったですよ」

風子「ネタバレ禁止っ」ギュッ

姫子「・・・」

梓「虎徹、もう一回入ったらいいよ」

虎徹「みゃー?」

梓「癪に障る反応だなぁ・・・」

風子「さぁ、入ろうよ姫ちゃん」

姫子「うん。それじゃね」フリフリ

梓「はい、それでは後ほど」

虎徹「みゃ〜」

梓「あ、調理室に行かなきゃ」

128. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:44:10.07 ID:IXB7RD5ro

―――――調理室


ちか「梓ちゃんどうしたのー?」

いちご「どうしたの?」

梓「出店の状況を伝えに来たんですが・・・。唯先輩は・・・?」

ちか「行き違いになったんだね、出店の方へ行ったよ」

梓「そうですか。報告遅れましたが、少しずつ入ってますよ」

虎徹「みゃー」

いちご「少し多めに見繕ったけど、甘かったかな」

美冬「うん。唯さんの報告待ちだったけど、ペース上げておこうか」

いちご「うん」

ちか「よぉーし!」

潮「あちょー!」

ちか「私たち、2週間の歴史をみせてヤルネ!」

潮「・・・は?」

ちか「・・・ひどいよそれ」

梓「叩き落としましたね・・・」

ちか「ほんとだよ、あちょーとか言うから中国のノリだと思ったのにぃ」

ガラガラガラッ

三花「お湯をくださーい!」

潮「まかせるよろし!」

シュボッ

ちか「今沸騰させてるアルネ!」

三花「・・・は?」

潮「さっきから、ちかが変なんだよね・・・」

ちか「・・・」

さわ子「チャイナ服あるわよ?」キラリ

ちか「着るアルヨー!」

美冬「自棄になった・・・」

梓「行こうか・・・」

虎徹「・・・・・・みゃ」

スタスタ

129. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:45:14.02 ID:IXB7RD5ro

梓「むぎせんぱいはどこへ・・・」キョロキョロ

虎徹「・・・」

スタスタ

唯「あずにゃーん!」

信代「おーい」

梓「あ・・・」

虎徹「・・・」

唯「座んなお嬢さん」ポンポン

梓「はい、お邪魔します」

信代「虎徹はこっちね」

虎徹「・・・」スト

唯「あずにゃんたち少し話題になってるよ」

梓「え・・・?」

唯「ネコと歩いている和服の子って」

梓「・・・」

虎徹「」ウトウト

信代「野点班の報告だから間違いないよ」

唯「宣伝してくれてるんだね!」

梓「無駄に歩いてるからですね・・・」ハァ

虎徹「」スヤスヤ

梓「唯先輩の報告待ちでしたけど、ペース上げるそうです」

唯「あ・・・」

信代「順番が変わっただけだから、結果良し」

梓「・・・ここでなにをしているんですか?」

唯「ういが焼きそばを―」

梓「焼きそばといえば・・・むぎせんぱいはどこですかね?」

信代(話を遮ってまで・・・)

唯「んー・・・。今は着替えてるのかな?」

梓「あ、そうか・・・。出店に立つ時間ですね」

憂「お待たせ〜」

律「たこ焼きも買ってきたぜー。少し早いけど昼飯だな」

梓「虎徹のご飯がありませんよ?」

律「エリから預かってるぞ」

虎徹「」スヤスヤ

梓「寝てるから後でいいですね・・・」

憂「・・・」ニコニコ

130. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:45:50.87 ID:IXB7RD5ro
唯「ん!うまい!」テレッテレー

律「うめえ!」

信代「もぐもぐ」

「私もお邪魔していいかな?」

唯「おぉ、よしみちゃん、ウェルカム!」

姫子「私も」

信代「お化け屋敷どうだった?」

よしみ「2年生の?」

姫子「うん。面白かったよ」

梓「感想間違えてますよ」

虎徹「みゃ・・・?」

律「はい、梓」スッ

梓「どうもです・・・」カチッ

カパッ

虎徹「みゃ〜♪」ムシャムシャ

憂「・・・」ニコニコ

よしみ「感想間違えたの?」

姫子「風子と一緒だったからかな・・・怖いなんて感想持てないよ」

唯信代梓憂「「「「  あぁー  」」」」

よしみ「風子さんと一緒なら楽しいんだね・・・。頼んでみよう」

憂「あ、私も行きたいです」

唯「わたしも〜」モグモグ

姫子「お化け役の人かわいそう・・・」

信代「興味を引き立てられるね・・・」

夏「楽しそうですね、みなさん」

梓「むぎせんぱいは?」

夏「着替えに行ったよ」

唯「さっき、そう言ったよ〜」

梓「そうでした・・・」

律「・・・」モグモグ

憂「夏ちゃんも座って」

夏「お邪魔〜」

131. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:47:46.20 ID:IXB7RD5ro
梓「お化け屋敷どうだった?」

夏「へ!?」ビクッ

姫子「怖いみたいよ、よしみ」

よしみ「期待しちゃう・・・」

梓「遊園地と一緒で付いてくる影あったよね」

夏「・・・?」

律「私と勘違いしたっていうアレかぁ」モグモグ

梓「・・・姫子先輩?」

姫子「いや・・・無かったよ。梓が言うから注意してみてたけど」

梓「虎徹が威嚇していたんですけど・・・」

よしみ「絶対に行こう!」キラン

信代「あ、潮も誘ってあげて。シブったら今の話を聞かせてね」

よしみ「うん」ワクワク

夏「・・・」ブルブル

虎徹「・・・みゃ」

梓「食べ終わった?もうないよ」

虎徹「・・・」ゴロゴロ

「唯さん、さわ子先生の番号知ってるよね?」

唯「うん」

「ケータイ貸してくれるかな」

唯「ごめんね、今持ってないんだよ〜。りっちゃん持ってる?」

律「いや・・・。置いてきたな」

姫子「携帯しないの?」

律「店番するからさ、一応礼儀かと思って」

信代「見直した!」

律「見直された!」

132. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:48:27.82 ID:IXB7RD5ro
憂「どうしたんですか?」

「買出し頼んだんだけど、一つ書き忘れたメモを渡しちゃった」オロオロ

律「落ち着けよ、ちづる」

ちづる「その材料扱っている店が近くにひとつしかなくて・・・
        いつも利用している店とは逆方向になるの」オロオロ

憂「あ・・・。時間のロスになりますね」

姫子「出店に影響出るかも・・・」

律「いつ渡したんだ?」

ちづる「ほんのさっき・・・」

信代「もう出たのかな?だとしたら運転中になるから・・・」

夏「よし、行ってきます!」ガタッ

律「どこへ?」

夏「車が出る場所は一つですよ!」ダッ

タッタッタ

律「梓はあっちだ、さわちゃん車が通る場所」スッ

梓「なんで私なんですかっ!」ダッ

タッタッタ

虎徹「みゃっ!」

テッテッテ

律「ケータイ取ってくる」ガタッ

タッタッタ

唯「事件だね!」ワクワク

憂「沖縄の料理は材料の代理が難しいから・・・」

133. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:49:11.58 ID:IXB7RD5ro

―――――校門


梓「あっ!さわ子先生ー!」

ブォォオオオオオ

梓「あー・・・」

虎徹「みゃー・・・」

タッタッタ

夏「梓ー!そのタクシーに乗って!」

梓「う、うん!」サッ

虎徹「みゃっ」ササッ

「ちょっとお客さーん、ペットの」

バタン

夏「前の車追ってください!」

「事件かい?任せな」キラン

ブォォオオ

梓「赤い車です!」

「アレだな、追跡するんなら距離を取るべきだぜ?」キラン

夏「並んでください!」

「ここ一斜線だぜ?」キラン

梓「うーん・・・」

虎徹「・・・」ファ

梓「眠たいのならどうしてきたの・・・」

夏「あの車を止めたいんです、運転手さん!」

運「まかせなっ!」

グルッ

梓「にゃっ」

虎徹「みゃっ」

夏「おっと」

134. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:49:56.67 ID:IXB7RD5ro
運「近道だぜ」キラン

夏「運転手さんノリノリですね」

運「客が望む場所へ運ぶのが俺の仕事さぁ」キラン

夏「じゃあ、ピカリウタ展望台まで」

運「そこは北海道だねぇ」

梓「減速した・・・」

運「すまないねぇ・・・俺にも家族がいてなぁ・・・何日も娘の顔をみないと・・・」

夏「冗談ですよぉ」

運「冗談かい、人が悪いぜお嬢ちゃん」キラン

グルッ

梓「にゃっ」

虎徹「みゃみゃっ」

夏「あっはっは!」

運「ふぅ・・・どうだい?」キラン

夏「どうだいって、見失ってるじゃないですか」

運「後ろをみてみな」キラン

梓「あっ!さわ子せんせー」フリフリ

虎徹「みゃー」

夏「あ、車寄せましたね」

運「こっちも寄せるぜ」キラン

ガチャ

梓「お金どうするの?」

夏「さわ子先生に立て替えてもらおう」

運「いらねえよ」キラン

夏「そこまでかっこつけなくてもいいですよ」

運「メーター回してないんだよ・・・忘れてた・・・」

梓「お邪魔しましたー」

虎徹「みゃー」ピョン

夏「おじさん最高だったよ!」グッ

運「はは・・・」

夏「待っててくださいね」

タッタッタ

135. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:50:29.98 ID:IXB7RD5ro
梓「・・・」

夏「どうした?」

梓「電話中・・・」

夏「車寄せて・・・取ればいいんだよね・・・」

梓「うん・・・。運転中だからといって無視する必要も無いって事ね・・・」

虎徹「みゃ・・・」

梓(私たちに気付いて寄せたんじゃないんだ・・・)

ウィーン

さわ子「どうしてここにいるのよ?」

梓「すいませんが、タクシー代を立て替えてもらえませんか?」

さわ子「タクシー?」

夏「あのタクシーで来ました」

さわ子「待っててね。ゴメン、今忙しくなったから、また後で」ガサゴソ

梓「あ、切らなくても」

さわ子「?  これで払って。あと領収書もね」

夏「はい」

テッテッテ

さわ子「今日学園祭だって言ったでしょ?」

梓(学校からじゃないんだ・・・)

さわ子「じゃあね」

プツッ

さわ子「それで、どうしたのよ?」

梓「えぇと・・・材料の書き忘れがあったので。追いかけてきました」

さわ子「分かったわ。何を書き忘れたの?」

梓「・・・」

虎徹「みゃ?」

夏「・・・?」

梓「なにを買えばいいの?」

夏「知らない・・・」

さわ子「・・・」

136. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:51:01.69 ID:IXB7RD5ro
pipipipipipi

プツッ

さわ子「・・・はい」

『やっと繋がった・・・。さわちゃん、材料追加だ』

さわ子「助かるわ」

『ん?』

さわ子「目の前に二人、いえ三人が棒立ちしてるのよ」

『なんだそれ』

さわ子「さぁ、何しにきたのかしらね・・・」

夏「・・・」

梓「・・・」

虎徹「・・・」

さわ子「乗りなさい、行くわよ」

137. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:51:45.05 ID:IXB7RD5ro
ブォォオオオオ

さわ子「さっきの電話クリスティーナだったのよ」

夏「インターナショナルなんですね」

梓「キャサリンは元気ですか?」

さわ子「えぇ、元気でやってるわ」

虎徹「」スヤスヤ

夏「梓も知り合いなんだ・・・。バンドつながりですか?」

さわ子「えぇ、けいおん部は知ってるわね」

梓「クリスティーナさんはいい人だった」

さわ子「『は』って、どういう事かしら?」

夏「?」

梓「到着しましたね」

さわ子「・・・」

虎徹「みゃ?」

梓「そのまま寝ててよ」ハァ

虎徹「・・・〜!」ノビノビ

キキッ

ガチャ

さわ子「車で待ってる?」

夏「降ります!」

ガチャ

さわ子「その格好で恥ずかしくないの?」

夏「私は平気〜」

梓「夏が平気なら私も平気です」

さわ子「格好はいいとしても、猫はダメよねぇ」

虎徹「・・・」

夏「さっさと買って帰りましょう」

さわ子「そうね、梓ちゃん少しだけ待っててね」

梓「・・・・・・はい」

虎徹「みゃー」

138. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:52:18.39 ID:IXB7RD5ro
梓「・・・」

虎徹「・・・」

梓「・・・」

アノフタリカワイイー

「なにかのイベントかな?」

「桜が丘高校で学園祭があるんだよ」

「あぁ・・・」

梓「1人は恥ずかしい」

虎徹「・・・」フッ

梓「なんで付いて来たの、虎徹がいるから入れないんだけど」

虎徹「・・・」クァ

梓「こういう話は聞かないんだよね・・・」

虎徹「・・・」

梓「今日話してないなぁ・・・」

虎徹「・・・みゃ?」

梓「朝は準備でバタバタしていて、今は誰かさんの子守しなきゃいけなくて」

虎徹「みゃー?」

梓「こっちの台詞でいいんだよ・・・」

虎徹「・・・」フンッ

梓「はぁ・・・」

虎徹「・・・」

梓(みんな・・・楽しめているのかな・・・)

虎徹「みゃー」

梓「同じ空の下で・・・むぎせんぱいは、楽しんでいるのかな・・・」

虎徹「みゃー!」

梓「うるさいなぁ」

「・・・」ジー

梓「あ、あれ?」

虎徹「みゃ〜」スリスリ

「や・・・」ビクッ

虎徹「」ピシッ

梓(初めて味わったリアクションなんだろうか・・・)プクク

139. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:53:13.68 ID:IXB7RD5ro
「ねこ・・・こわい・・・」ギュ

梓「え、と・・・だいじょうぶだよ、人畜無害だから」

「・・・?」

梓(分かるわけないか・・・何言ってんだろ・・・私)

虎徹「」ピキーン

「・・・」ギュウ

梓「えと・・・。お母さんは?」

「・・・」

梓(反応が無いからどう接したらいいのか・・・分からない・・・)

「・・・」

梓(唯先輩なら・・・)ガサゴソ

「・・・」

梓「ドーナツ食べる・・・?」

「どーなつ?」

梓「おいしいよ」

「しらないひとからもらったらめっ・・・」

梓(・・・どうしよう)

虎徹「」ピキーン

梓「役に立たない愛玩動物・・・」

虎徹「・・・」ムカッ

「・・・」

梓(困ったなぁ・・・)

虎徹「みゃっ」ダッ

テッテッテ

梓「あっ、虎徹!」

「・・・」ギュウ

梓(この子放って置けないし・・・どうしよう・・・)

テッテッテ

虎徹「みゃ」ポロッ

梓「・・・」ホッ

「・・・?」

梓「ネコじゃらしと言ってね。こうやってフリフリすると」フリフリ

虎徹「・・・」シュッ

「・・・」

140. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:54:08.66 ID:IXB7RD5ro
梓「遊んで欲しいって。やってみて」

「・・・うん」フリフリ

虎徹「・・・」

梓「えぇー、なにそれー・・・」

「・・・ふふ」フリフリ

梓「?」

「これおもしろーい」フリフリ

梓「あ、うん・・・」

虎徹「・・・」ウズウズ

梓(難しい・・・。何歳なんだろう・・・)

「・・・あはは、だめー」フリフリ

虎徹「・・・」シュッシュッ

梓「おなまえなんていうの?」

「いつきよ・・・あっ」

虎徹「・・・」カミカミ

梓「つかまらないように、フリフリしてみて」

いつき「うん。えいっ」フリフリ

虎徹「・・・」シュッシュ

梓「いつきちゃんはいくつなのかな?」

いつき「みっつ」フリフリ

梓(数えで4歳かな・・・)

虎徹「・・・!」バシッ

いつき「ねこちゃんこわくない」

梓「うん。わるいねこじゃないよ」

いつき「わるいねこ・・・?」

梓「あ、えっと・・・。いいねこってことだよ」

いつき「?」

梓(難しいな・・・)

虎徹「みゃー」

梓「あ・・・、おかあさんは?」

いつき「・・・」

梓「ふぅ・・・。迷子センターに連れて行ったほうがいいのかな・・・」

虎徹「みゃー!」

梓「・・・いっしょにおかあさんをさがそうか」

いつき「・・・うん」

141. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:54:48.33 ID:IXB7RD5ro
梓「これ、たべる?」

いつき「うん・・・」

梓「どうぞ」

いつき「・・・ありがとぅ」パクッ

梓「さて、どうしたものか」

虎徹「・・・」

いつき「もぐもぐ」

さわ子「はぁ・・・しょうがないわねぇ・・・」

梓「いつの間に・・・」

夏「先に荷物載せちゃいますね」

さわ子「よろしく」

いつき「っ!」ビクッ

梓「こわくないよ」

いつき「・・・ほんと?」

梓「・・・・・・うん」

いつき「や・・・」ギュウ

さわ子「梓ちゃん、1人でなんとかできるのね?時間無いけどできるのよね?」

梓「こわくないよー。ほら、虎徹もなついているひとだから」

虎徹「みゃ、みゃ〜・・・」スリスリ

さわ子「嫌々やってるじゃないの・・・」

いつき「・・・」ササッ

梓「虎徹!ちゃんとやってよ!」

虎徹「みゃー!」

梓「はやく学校に戻りたいのに!」

虎徹「みゃみゃー!」

ザワザワ

さわ子「人が集まってきたわよ」

梓「・・・」

虎徹「・・・」

いつき「・・・」ジー

梓「じんちくむがいのひとなんだよー」

夏「なんかもう、テンパって思考回路ショートしてますよ」

142. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:55:25.17 ID:IXB7RD5ro
さわ子「お店の人連れてくるわ」

虎徹「みゃっ」

いつき「うん・・・」

さわ子「あら?」

夏「分かったんだ・・・」

梓「どうしましょう」

いつき「・・・」

ギュウ

さわ子「梓ちゃん、肩車しなさい」

梓「・・・」

さわ子「高いところから探せば親を見つけられるわ」

夏「なるほどー。親も見つけてくれるかもしれませんね」

虎徹「・・・」

梓「さわ子先生の方が高いじゃないですか」

さわ子「梓ちゃんに懐いているんだから・・・」

梓「は、はい。分かりました」スッ

いつき「・・・?」

さわ子「よいしょ」クイッ

いつき「わわ・・・」

梓「よーいしょっと」

夏「どう?」

いつき「・・・あ」

「いつきっ!」

夏「はやっ」

143. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 18:56:09.93 ID:IXB7RD5ro

ブォォオオオ


夏「裏門で待ってるそうです」

さわ子「どうして裏門なのよ?」

虎徹「」スヤスヤ

夏「調理室と近いからじゃないですか?」

梓「忙しいのかな・・・」

さわ子「夕方までは車出せないから、次の買出しは荒井先生に頼んでね」

夏「はい」

梓「あ、ふぅ先輩です」

さわ子「・・・」

キキッ

ガチャ

風子「おつかれさま」

梓「忙しいんですか?」

千雨「とってもね!夏走って!」

夏「う、うん!」

タッタッタ

梓「私もっ!」

風子「あ、待って!」

梓「は、はい?」

風子「虎徹ちゃんと一緒だから調理室はNG」

梓「・・・」

虎徹「・・・」クシクシ

梓「出店の方へ行ってきます」

風子「うん、お願いね〜」

テッテッテ

梓「・・・行くよ」

虎徹「みゃっ」


144. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 19:35:51.10 ID:IXB7RD5ro
―――――茶店


春子「むぎ?調理室に行ったよ」

梓「やっぱり・・・」ガッカリ

虎徹「・・・」ピョン

エリ「そこで大人しくしててね」

虎徹「みゃ」

梓「・・・」ジー

虎徹「・・・」モゾモゾ

梓(福を招いてこないよね・・・)

虎徹「」ウトウト

梓「・・・はぁ」

虎徹「」スヤスヤ

夏香「梓ちゃん、これ4番椅子へ運んでくれるかな」

梓「は、はい!」

ワイワイガヤガヤ

梓(お客さん増えてる・・・みんな頑張ってるのに、私だけ遊んでたみたい・・・)

テクテク

「あ、キタキタ」

梓「お、おまたせしました」

カチャ

「へぇ・・・本格的だ・・・」

「チンビンだって、面白い名だね」

梓「こちらのジャスミン茶とお召し上がりください」

「うん、ありがと〜」

「では、さっそく」パクッ

梓「失礼します」ペコリ

「んっ?」

「どう?」

「濃い味・・・」

「お茶と食べてって言ってたよ」

「うん」ゴクゴク

「どれどれ」パクッ

「あ、なんか合うね。爽やかぁ」

梓(ちょっと嬉しいかも・・・)

夏香「ありがと」

梓「いえ、私は律先輩と露店の方へ行ってきます」

夏香「うん。頑張ろうねー」

梓「はい!」

145. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 19:36:51.15 ID:IXB7RD5ro

律「お、来たか・・・。わりぃなまだ時間じゃないのに」

梓「律先輩もですよ」

律「私は屋台班だからいいけど、梓は違うだろー?」

梓「いいですよ、これくらい」

「水あめくださーい」

梓「ひとつでいいの?」

「うんー。はいおかねー」

梓「はい、ありがとう。きをつけてね、おとさないでよ?」

「だいじょーぶ。ありがとー」

テッテッテ

梓(いつきちゃんに比べて楽だった・・・)

律「成長したなぁ」シクシク

梓「なんですかそれは」

虎徹「」スヤスヤ

「これください」

律「いらっしゃいませー」

「休憩所ってどこかな?」

律「あー、この店の裏になるんですけどー、蛇の絵が描かれた傘がありますんで」

「?  分かった、ありがとう」

律「ありがとうございましたー」

梓「野点班の隣に休憩所を設置するなんて、さすが和先輩ですよね」

律「あぁ、店の機能と休憩所の空気が混じって商売繁盛だ」ウシシ

146. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 19:37:37.38 ID:IXB7RD5ro
――・・・


虎徹「」スヤスヤ

由記「梓、交代しよ」

梓「まだ時間じゃないよ?」

由記「そうだけど、梓は早めに入ったでしょ?」

律「そうだな、こっちは落ち着いてきたから茶店の方加勢してやってくれ」

梓「は、はい」

虎徹「」ピクピク

梓「それでは」

スタスタ

「これなんですか?」

由記「サーターアンダギーと言う、沖縄のお菓子なんです」

「へぇ・・・」

由記「・・・」

律「材料はドーナツと同じなんですけど、独特の味がしておいしいですよ!」

「そうか、それなら一つ頂戴」

律「ありがとございまーす!」

由記「・・・」ゴソゴソ

「沖縄のお菓子か・・・」

律「このお店の裏側に休憩所もありますよ」

由記「はい、どうぞ」スッ

「休憩所行ね、情報ありがと」

スタスタ

由記「り、律先輩、ありがとうございました」

律「ん?」

由記「言葉が詰まってしまって・・・」

律「慣れだ、慣れ!」

由記「ふふ・・・」

律「千客万来のネコだな、虎徹は・・・あれ?」

由記「いないですね・・・」

147. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 19:42:49.57 ID:IXB7RD5ro

「見てみて」ヒソヒソ

「あ、ほんとだ〜」

「ちゃんと後をつけてる、かわいい〜」

梓「?」

虎徹「?」

夏「いや、あなたたち二人を指しているのかと」

梓「・・・二人?」

虎徹「みゃ?」

梓「あっちの机の下でじっとしててよ。蹴られるよ?」

虎徹「みゃっ」

テッテッテ

夏「これ、どこに持っていけばいいかな?」

梓「虎徹が居る机の上にお願い。今取りに行こうと思っていたところだった、ありがとう」

夏「いえいえ。もうちょっとペース上げたほうがいい?」

梓「えーと・・・」

アカネ「そうだね、そう伝えておいてくれるかな」

夏「ラジャッ」ビシッ

テッテッテ

澪「次、これ持っていくな」

未知子「お願いねー」

美冬「未知子はこれ。3番椅子ね」

未知子「うん」

澪「お、おまたせしましたー」

「お、ありがとう」

「おねーちゃん、ありがとー」

澪「ふふっ、ゆっくりしていってね」

「うん!」

未知子「よいしょよいしょ」

スタスタ

梓「未知子先輩、茶店衣装似合いますね」

多恵「うん・・・。いいなぁ」

梓「多恵先輩も似合ってますよ」

多恵「あ、ありがと」テレッ

148. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 20:42:31.91 ID:IXB7RD5ro
憂「梓ちゃん、紬さんの居場所知ってるかな?」

梓「教えて欲しいくらいだけど」

憂「そっかぁ・・・」

梓「・・・エリ先輩は調理室?」

憂「うん。しばらくは虎徹ちゃんよろしくねって」

梓「・・・はぁ〜」

テッテッテ

虎徹「みゃ?」

梓「呼んでないって」

さわ子「あ、梓ちゃん、ここにいたのね」

梓「な、なんですか」

さわ子「構えないでよね」

梓「・・・」

さわ子「校門にお客さんが帰るから、見送ってあげて」

梓「お客さん?」

さわ子「ひ・み・つ☆」ウィンク

虎徹「・・・」

さわ子「なによ」

虎徹「みゃ・・・」

憂「あ・・・!」

さわ子「憂ちゃん」

憂「は、はい」クスクス

梓「?」

149. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 20:43:24.29 ID:IXB7RD5ro

―――――校門


梓「わざわざ見送れって・・・どういう事だろう・・・」

虎徹「・・・みゃ」

姫子「梓・・・?」

梓「あ、姫ちゃん先輩」

姫子「・・・どこへ行くの?」

梓「すぐそこまでです。誰かを見送れと」

姫子「見送れ?」

虎徹「みゃっ?」

スッ

梓「みゃっ!」

「ふふ、だーれだ?」

梓「だ、だれですか!目隠しする人なんていないはず!」アセアセ

姫子「・・・誰?」

虎徹「みゃ?」

和「よく知っている人よ、梓」

梓「和先輩?」

「私が誰か当ててね」

梓「・・・?」

姫子「???」

和「そうね、姫子も分からないでしょうから、ヒントをあげるわ」

「和さん、ダメ」

梓「え・・・その声・・・」

「久しぶりね、と言っても・・・1ヶ月とちょっとだけど」

150. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 20:45:13.44 ID:IXB7RD5ro
梓「さとみさん!?」

さとみ「あたり〜」

梓「・・・ど、どっどど!?」

和「姫子、夏の旅で出会った、千歳さとみさん」

さとみ「はじめまして、さとみです」

姫子「立花姫子です・・・」

虎徹「みゃ?」

さとみ「かわいい〜」ダキッ

虎徹「みゃっ!」

さとみ「梓ちゃんの後ろをちゃんと付いて来ていたわ〜」スリスリ

虎徹「みゃぁ〜」ジタバタ

梓「どうしてここに!?」

和「学園祭を遊びに来たらしいわ」

梓「知りませんでしたよ!?」

和「私たちも知らなかったわ」

さとみ「朝一で来たのよ〜」スリスリ

虎徹「みゃみゃー!」

姫子「・・・」

さとみ「さわちゃんに高校繋がりで誘ってもらってね」

和「そうだったのね」

さとみ「澪さん、律さん、唯ちゃん、憂ちゃん、純ちゃん、みんなに会えたわ」

梓「い、いつの間に・・・!」

さとみ「むぎさんとずっと一緒にいたの」スリスリ

梓「・・・」

さとみ「全然変わらないのね。なんだか、嬉しくなっちゃった」

梓「・・・」

さとみ「?」

梓「私は変わってしまうところでした」

さとみ「・・・」

梓「いえ、失うところでした」

さとみ「・・・そう」

梓「むぎせんぱいが隣に居てくれたから、自分を失わずにすみました」

さとみ「うん」

梓「・・・」

さとみ「そろそろ帰らなくちゃ」

梓「明日の演奏見ていきませんか?」

さとみ「・・・」

梓「私たちの・・・」

姫子「・・・」

和「・・・」
151. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/09/15(木) 20:45:44.81 ID:IXB7RD5ro
さとみ「やめとくわ」

梓「・・・」

さとみ「一つの区切りになるのよね?」

梓「はい」

さとみ「私の中の区切りは、あの旅の中にあったから」

梓「・・・」

さとみ「あなたたちの区切りを、大切にしてください」

梓「はい」

和「・・・」

姫子「・・・」

さとみ「・・・なんて」

梓「ずっとむぎせんぱいと一緒に?」

さとみ「そうよ。楽しかったわ〜。夏ちゃんとお化け屋敷に行って、
        冬ちゃんとプラネタリウムに行って、和さんと写真展へ行って
        ちゃんとサーターアンダギーも食べて」

梓「学園祭満喫ですか!」

さとみ「うん!」キラキラ

梓「ぐっ・・・」

和「来てくれてありがとう。楽しかったわ」

さとみ「うん。とっても楽しかった」

和「むぎも、楽しそうだった」

さとみ「そう言ってくれると、とっても嬉しいわ」

和「また、どこかで会いましょう」

さとみ「えぇ、きっとね」

梓「・・・」

さとみ「梓ちゃん」

梓「『別れ』は『終わり』じゃないですよね」

さとみ「そうね」

梓「また、です!」

さとみ「えぇ、またね」

姫子「・・・」

さとみ「さようなら、姫ちゃん」

姫子「ちょっ!」

梓「さとみさん、虎徹を置いていってください」

虎徹「みゃー・・・」グッタリ

さとみ「うふふ」



最終更新:2011年10月06日 03:07