本屋

澪「……ふむ」ホンヨミヨミ

澪(To LOVEる は相変わらずえっちぃな……///)

コソコソ、スタスタスタ…

澪「うん?」

律「……」コソコソ

澪(律? 本屋にいるなんて珍しい)

澪「律のことだし、漫画でも買いに来たのかな。おーい、り……」

澪「ひぃっ……!」

律「……」コソコソ、ガサガサ

澪(あいつっ! どうしてアダルト雑誌のコーナーなんかにいるんだ!?)

澪「何かの冗談だろぉ……」チラ

律「これなんかいいかも」

えっちぃ本『Oh yeah!!』

澪(きゃあきゃあきゃー!?)

澪「ダメダメダメ……あれは……!」

律「……ほう」

澪(何見て納得してるんだ!)

律「これでいいだろ」

澪「バカー!」

律「え?」

澪「しまっ……」

律「……澪?」

澪「ち、チガイマス。ヒトチガイデス」

律「いや、そういうのいいからさぁ……で」

律「偶然だなぁ。澪も本買いに来た?」

澪「もってことは……お前も、なんだな」

律「そうだよ」

澪「漫画か?」

律「そんなところー」

澪「ええいっ!!」ゴチンッ

律「あたぁーっ!?」

澪「何が漫画だ? 何が政治だ! バカぁー!」

律「は、はぁ……? お前、どうしたんだよ。落ち着けって」

律「ていうか私が漫画買ったら悪いのかよー?」

澪「どうみてもお前が持ってるそれは漫画じゃないだろ!?」

律「あぁ、いっけね」ポイ

澪「……」

律「……」

律「ほらな?」

澪「や、やめてくれ……やめてくれぇ……」

ガシッ

澪「誤魔化してどうにかなるとでも思ってるのか!?」

律「何だよっ、澪には関係ないだろ!」

澪「幼馴染としてお前がそんなものに手を出すなんて放っておけないんだよ!」

律「いいよ! そんなの遠慮しとくっ」

澪「律ぅー!!」グイグイ

律「はーなーせーよぉ~おー」

律「つーか大体、私もう18いってんだぞ!」

澪「知るか!」

グイグイ…ドテッ

律「痛っ……」

澪「あっ!」

澪「あわあわあわあわ……」アタフタ

律「……」

澪「あ、あ、あっ、律っ、その……」

律「もういいよ」

律「私、別の本屋行ってくる」

澪「律!?」

律「別に澪にムカついたとそういうのじゃなくてな」

律「ここにある本以外にも色々見てみようかなって思って」

澪「お、おい!」

律「んじゃ、また明日な」スタスタスタ…

澪「あ……」

どうして私はこのとき止める事が、追う事ができなかったのだろう。

エロ本を求める律を。

足が動かないんだ……震えて、震えて。



ダメだよ律、ダメ絶対。



律「……で」

律「何でまた゛偶然゛本屋で私と澪が会っちゃうわけ?」

澪「いや、まぁー! ははは……」

律「お前は私のストーカーか何かかよ」

澪「違うよ! 偶然なんだ、本っ当」

澪(でも律がまたエロ本コーナーにいるのはさすがにもう偶然じゃないよな)

律「何なんだよ、まったく」

澪「……なぁ、律」

律「は?」

澪「律は確かにちょっと男の子っぽいところもあるよ」

澪「でもだからってそんな! 本当に中身までそうだったなんて思いもしなかったっ」

澪「……ちょっと悲しい、かも!」

律「澪……」

澪「……」

律「お前、何か勘違いしてない?」

澪「え?」

律「私自身はこんな本とかに興味ないぞ」

律「いや、全くないわけでもないかもだけど……」

澪「ほらぁっ!」

律「うるせぃ。とにかく興味ないの!」

澪「じゃあ何でこんなの見てるんだよ! こんなの!」

律「プレゼントだよっ」

澪「は!?」

律「プ・レ・ゼ・ン・ト !」

澪「はぁ!?」

律「だからぁっ」

澪「お前冗談なのか!? バカなのか!」

・・・

澪「……」

澪「話は大体わかった」

律「ようやくかよ」

澪「あんまりにもおかしな話すぎて理解し難かったんだよ」

律「そう……?」

澪「当たり前だ! 弟の誕生日プレゼントにえっちぃ本なんておかしすぎる!」

律「そうかなぁ」

律「だってほら、聡もいい歳なわけだし……」

澪「だろうけどっ。ああ、私の感覚がズレてるのかぁっ」

律「でもさ、聡も貰えば喜ぶよな!」

澪「私が聡ならお前に話しかけなくなるぞ」

律「えー」

澪「律……お前には羞恥心ってやつがないのか」

澪「私は女の子だし、そんなに男の子のことってよくわかんないけど」

澪「聡にもそれなりのプライドってあるんじゃない……?」

律「それなりだろー? あはは」

澪「だからっ(今の笑うところだったの?)」

澪「どうしてもっと普通のプレゼントが考えられないんだ!?」

律「いや、私だって色々考えたんだけどなぁ……」

律「実はさ」

澪「うん?」

律「この前聡の部屋掃除してたんだけど、そしたらまぁ……探すじゃん?」

澪「探す……?」

律「男の部屋入って探すって言ったらアレしかないだろ」

澪「ふむ……」

律「そしたらさ、無いんだよね。アレが」

澪「無い?」

澪「それって……え、だって聡は今中学生なんだよな?」

律「うん。とっても中学生」

澪「中学男子と言ったらもう、あれだよね」

律「そう、もう年中無休でエロムンムン」ワッショイワッショイ

律「それが普通だろ?」

澪「あ、ああ……」

律「無いんだよ、これが。一つも、一冊も」

澪「でも、PCの中にとか」

律「うちはPCは共有して使ってる。それだとリスクが高いからあり得ないんだ」

澪「聡ぃ……」

律「だから姉からのせめてもの気持ちをってことでさ……」

澪「そ、そうだったんだ。色々悪いこと言ってごめんな、律……」

律「いや、わかってくれるだけでも嬉しいよ。それに」

律「話も分かってくれたことだし、澪も手伝ってくれるよな」

澪「え」

澪「いやいや! 私関係ないっ」

律「みぃーおぉー……そんな釣れないこと言わないでよぉ~……」

律「ここは一つ! 聡の為だと思って!」

澪「でも……」

律「このままだと田井中一族が根絶えるぅーっ!」

澪「根絶えてしまえ!」

律「祟るぞ!」グワシ

澪「ああもうっ、わかったよ……」

澪「でも私が手伝えることなんてあるのか? わ、私そんなえっちぃ事なんて」

律「To LOVEるガン見してたぐらいだし、ああいうことに色々興味あるんだろ?」

澪「は……えっ!?」

澪「……見てたのか」

律「うっひっひー」

澪「……」

澪「お願い! みんなには内緒にしててくれっ」

律「別に漫画くらい大したことないとは思うけどなぁ」

澪「To LOVEるはマズいだろっ!!」

律「じゃあなんで見てんだよ」

澪「絵が……可愛いから。とにかく内緒に!」

律「ま、協力次第だねっ」

・・・

澪(ううっ)

律「~♪」

澪(いざえっち本漁るとなると、人目が凄い刺さってくる……)

澪「恥ずかしい……」

律「え、なにー?」

澪「恥ずかしいって言ったんだ! 何も本屋で買う必要もないだろ!」

澪「ほら、ネット通販とか……Amazonとか、Amazonがある!」

律「そんなのダメだろー」

澪「はぁ……?」

律「ナマで自分の目で選別して、そんでレジに持っていくドキドキが堪んないの」

律「澪が言ってるのは邪道だよ! 邪道!」

澪「お前、本当に聡の為に買うんだよな?」

律「ああ、聡はこのワクワクドキドキを知らないでいるのかぁ。残念な奴め」

澪「知らないなら知らないでいいと思うんだけど」

ガヤガヤ、ガヤガヤ

律・澪「ん?」

澪「あの子たち、中学生かな?」

律「制服見る限りはそう見えるねぇ」

律「見てろよ、健全な男子ならエロ本コーナーに直行だからな!」

澪「いや、あそこでジャンプ読んでるみたいなんだけど……」

律「これだから最近の草食男子どもはよ……!」

澪「……律、あの集団の中にいるあれって……聡?」

律「なにっ」

律「ホントだ、聡」

澪「な?」

律「聡……お前バカっ、なんでそんなむさっ苦しい奴らと一緒にいんだよ……」

澪「普通に友達とかなんじゃ」

律「まぁ、それはそうだろうな。でも」

律「私、聡が女と話してるの見たことないんだよ」

澪「えぇ!?」

律「携帯のアド帳見ても女子が私とお母さんのみ!」

澪「それは……酷いな」

澪「まさか聡……本当に……うそっ……!」

律「だからこそ私たちはあいつの為に至高のエロ本見つけださなきゃなんだよ……」

澪「……」

律「澪ぉ! なに勝手に手と目休めてんだぁ! さっさととんでもエロス見つけろよ!」

澪「ねぇ、律」

律「……どうした、澪?」

澪「聡の後、追いかけて様子見てみないか」

澪「本当に、本当に聡がホモなのかどうか……私信じられないんだ」

律「澪……私だって、信じられないし、信じたくないよ」

澪「だったらなおさら! 行こう、律っ」

澪「私たちには聡のプライベートを覗く義務があってもいいはずだ!」

律「おー!」


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最終更新:2011年10月14日 20:25