紬「りっちゃん」ピコピコ

律「ん?」

紬「戦う術がないと草むらに入れない世界ってどうなの」ピコピコ

律「あー…確かになぁ」

紬「この世界の少女達はお花畑で蝶を追うことも出来ないのね」ピコピコ

律「…このへんにも無いけどな。さらに居ても蛾だな」

紬「あとね」ピコピコ

律「うん」

紬「『毒消し』が売れ筋の商店がある町になんか絶対住みたくないわ」ピコピコ

律「ああ、それはあるなぁ」

紬「…そして私は結論を見つけたの」

律「ほう」

紬「どの世界でも、一番のモンスターは人間よ」ピコピコ

律「まぁな」




唯「テーブルに付いたら~」ジャカジャカ

唯「息つく暇はな~い~」ジャカジャカ

唯「サイは投げら…れて」ジャ

唯「りっちゃん、さ

律「安心しろ。唯の考えてるサイじゃないから」

唯「そうなの?ビックリしたなぁ…ふふっ、以心伝心だねっ」

律「…あぁ。第一サイをブン投げるって無理だろ。バキじゃなしに」

唯「だよねぇ…」

律「おおよ…続けて。…唯の歌、もっと聴きたい」

唯「あいあい!…目だけが物を言う~」ジャカジャカ




律「澪」

澪「なんだ?」

律「今日は何の日か解るか?」

澪「?、…律の生理はまだのはずだが…」

律「ぶん殴るぞ。ヒントは『今日は30日』だ」

澪「あぁ、サンジy律「おい」

律「…わっかんねぇか…『みおの日』だよ」

澪「…」

律「な、何だよ」

澪「いや、律も乙女なとこあるなぁと…」

律「う、うっせ。…ほら何か欲しいもんでも無いのか」

澪「…そうだな。じゃあ律の『みおの日』の残り時間を貰おうかな」

律「おお。やるよ」

澪「ん」




律「~♪」シャカシャカ

梓「先輩、何聴いてるんですか?」

律「ん?梓か…アークエネミーだよ」シャカシャ…

梓「うわぁ…」

律「な、何だよ…」

梓「律先輩ぽいなぁと…で、初期ですか?」

律「ってお前も聴くんかい…うんにゃ、ボーカルが女になってからのだよ」

梓「私、最近のは聴いてないんですよ。…イヤホン片方貸してください」

律「おう。…近いな」

梓「あ、ついでなんで肩もかりますよ」

律「おーおー。使いんしゃい」

梓「ふふっ。悪くないですね」

律「曲か私か…って野暮か。止めとく」

梓「ん」





和「あら、唯。どうしたの?古典の授業は終わったわよ」

唯「あのね、和ちゃん」

和「ええ」

唯「浦島太郎ってこんな鬱々しいお話だったの?」

和「あぁ、そんなこと」

唯「そんなことなんて酷いよ…」

和「浦島太郎なんかまだましな方よ。シンデレラなんて前科持ち説が有るんだから」

唯「ええー…」

和「ハッピーエンドの裏側にはね、得てしてバッドエンドが有るのよ」

唯「よく解んないや」

和「その方がいいわ」




※バナナ


紬「ねぇ澪ちゃん」

澪「ん?なんだ?」

紬「朝食バナナダイエットって知ってる?」

澪「あぁ…そんなのもあったな…」

紬「?」

澪「あのダイエットは止めておいた方がいいよ」

紬「え?どうして?非常に効果的だって聞いたのだけど」

澪「うん。確かにお通じも良くなるし、バナナはお腹にたまるから腹持ちも良い」

紬「ええ」

澪「…が、いかんせん飽きる」

紬「あぁ…」

澪「飽きたから、って、チョコバナナなんかに手を伸ばすと…いや、止めておこう」

紬「ええ。そうしましょう」




※バカップル


梓「お疲れさまでーす」

紬「あら梓ちゃん、お疲れ様。さぁ、此方へいらっしゃいな」

梓「はい、唯先輩はまだなん…何であの二人言い合いになってるんですか」

紬「唯ちゃんはまだよ。…んー、そうねぇ、言うなれば痴話喧嘩かしら」

梓「はぁ、今日はまた何が原因で?」

紬「りっちゃんの首筋にキスマークがあったらしいの」

梓「ガチ喧嘩になってもおかしくない理由ですね」

紬「…まぁあのキスマークの主は澪ちゃんよ。いくらチャラいりっちゃんと言えど、身体までは許さないでしょう」

梓「えっ」

紬「寝惚けて忘れてるんでしょう…何よりあの痕の付き方は澪ちゃんで確定よ」

梓「何者だあんた」




※プリクラ


唯「あ、プリクラだ。こんなとこにも有るんだね」

和「あぁ、アレね。この間律と撮ったわ。…と言っても無理矢理だったけど」

唯「…撮ろうよ。いや、撮るよ」

和「ちょっと、放しなさい。手が痛いわ」

唯「これは後で澪ちゃんにも報告しなくちゃね」

和「何でそこで澪が出てくるの。わかったわ撮りましょう、二百円ずつでいいわね」

唯「うん。良いよ」

和「ちょっと、近くないかしら?」

唯「普通だよ」

和「そうなの?」

唯「うん」




律「うへぇ…スーツってちょー堅っ苦しいなぁオイ」

澪「しょうがないだろ…ほら、着崩すなよ」

律「かーっ…。おぉ…良いケツしてんな姉ちゃん」

澪「うるさい。…でもやっぱり私にスカートは似合わないよ」

律「なーに言ってんの。えろっちーぜ?」

澪「そうか?…なら律もスカートにすれば良かったのに」

律「なんで?」

澪「……」

律「…今から入学式なんだが」

澪「構うもんか」

律「ちょ」




※エイプリルフール


唯「むぎちゃん」

紬「あら、唯ちゃん。どうしたの?」

唯「そこの空き教室でりっちゃんと澪ちゃんが二人っきりで話してたんだけど、何話してたんだろ?」

紬「ちょっと偵察に行ってくるわ」

唯「あっ、むぎちゃん…エイプリルフールだよ…ってはやっ」



紬「唯ちゃん」

唯「あ、むぎちゃん。おかえり」

紬「良い情報をありがとう」

唯「えっ」




※料理


梓「律先輩」

律「なんだよ」

梓「お腹が減りました。何か作ってくださいよ」

律「断る。が、そこの角の家から鯉をギってくるなら鯉の煮付けでも作ってやらんことはない」

梓「お前の頭の中はほんと鯉のぼりだな」

律「空っぽって言いたいんだろ。解るぞ」

梓「心は繋がってるんですね」

律「あらやだ。この子ったら」

梓「はいはい。で、ガチで料理作ってくれません?」

律「へーへー。手伝えよ」

梓「解ってますよ…何しますか?」

律「じゃあそこのポットで湯を沸かしてくれ」

梓「お前を三分で料理してやろうか」




※陸上競技


律「…」

澪「ただいま、何見てるの?」

律「う?お帰り。陸上の中継」

澪「律がスポーツ見るなんて珍しいな。いつもなら「スポーツは見るもんじゃねぇ!するものだ!」って言うのに」

律「いや、面白いもんだぞ?」

澪「まぁ、頑張ってる人を見るのは悪くないけどさ…」

律「選手じゃないんだ」

澪「?。だったら何が面白いんだよ」

律「温度差」

澪「あぁ…」

律「何にせよ人のために熱くなれるのは良いことだよ」

澪「だな」




律「梓」

梓「律先輩、何ですか?」

律「『コインはどっちにあるでしょかゲーム』だ。…ほれ、どっち」

梓「…律先輩の事だからどうせゴミでした、ってオチでしょう」

律「なワケねぇだろ…ほれ」

梓「じゃあ…右」

律「ん、大当たりだ。…ほれ、手ぇ出せ。やるよ」

梓「律先輩は馬鹿だから右ばっかで…え?これ…」

律「丸い物は丸い物でも…コインなんかより、ずっと素敵だべ?」

梓「…キザ女」

律「ふふん」




紬「りっちゃん」

律「おう?なんだい」

紬「昨日使った葱の根っこを水に浸けてたら、本当に葱が生えてるわ」

律「えらく庶民的だなぁ、お嬢よ」

紬「ふふふ、逞しいのね」

律「あァ、大和魂ってな。日本人は皆持ってるのさ」

紬「葱だけどね」

律「まぁそうだけど。葱だろうが人だろうが、諦めたらそこでおしまいだよ」

紬「どんなことがあっても?」

律「そうだよ。綺麗事だって言われるけどね」

紬「真理は得てして綺麗なものよ。いろんな意味で、ね」

律「そうだな」

紬「ええ」




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最終更新:2011年10月21日 21:26