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こんにちは、平沢唯です

わたしは今、生命の危機にさらされています
こうしている今はやつらからなんとか逃げ切って…

コンコン

梓「みぃつけたあ」ニタア

唯「ひいいやあああああああ!?」

遡ること1時間前、部室――

律「なあ唯」

唯「なあに?」

律「唯は好きな人でもいるのか?」

唯「えっ?好きって…みんな好きだよ?」

律「ちがうよ!好きって言ってもライクじゃなくてラブだよ!」

唯「ラブ?愛してますってこと?そんなのいないよ?」

梓「いないんですか!?」

唯「うわっ!?ど、どうしたのあずにゃん?」

梓「いないってことはないはずです!さあはやく言ってください!」

唯「だ、だからいないってばあ…」

律「じゃあ唯!わたしと付き合え!!」

唯「へっ!?な、何言ってんのりっちゃん!?」

律「好きな人いないんだろ?じゃあわたしと付き合えばいいんだよ」

唯「なにその超絶理論!?」

梓「律先輩ダメです!そうやって唯先輩をだまそうとして…」

唯「あずにゃん…たすけ」


梓「わたしが唯先輩と付き合うんです!いっしょににゃんにゃんするんです!邪魔しないでください!」

唯「あ、あずにゃんまで…」


律「はっ!ゴキブリごときがなにできるんだか」

梓「デコで顔の総面積の半分占めてる人に言われたくないです!」

律「なにを~!」

梓「唯先輩!わたしの方がいいですよね!?」

律「唯!わたしといた方が楽しいよな!?」

唯「ひいっ!?み、澪ちゃん助けて!」

澪「ほら、唯も怖がってるだろ?二人ともやめな」

律「じゃまするんじゃねえ澪!」

梓「そうです!わたしと唯先輩との甘く切ないラブストーリーを止めないでください!」


唯「急にどうしたの二人とも!わたしは普通の女の子だよ!?女の子を好きになれないよ!」

澪「…そんなことないぞ、唯」

唯「えっ…澪ちゃ」

ブチュウウウウウウウウウウ

唯「むぐっ!?」

律「あああっ!?澪のやつ唯と!」

梓「わたしの唯先輩が…」


唯「ん…んぐ…むはあ!」

澪「はあ…どうだ、これでも女の子は好きになれないか?」

唯「は、はじめてのキス…だったのに…」ヒック

律「澪!なにひとりでやることやってんだよ!」

澪「しかたないだろ、わたしも唯のこと好きだもん」

梓「だからといってチューするのは最低です!」

唯「うう…みんながわたしのこと好きだったなんて…」

紬「大丈夫?唯ちゃん」

唯「ムギちゃん、いたんだ…じゃなくて、ムギちゃんもわたしのこと好きなの?」


紬「いいえ。わたしは中立の立場よ」


唯「わたしこのままじゃみんなにあんなことやこんなことされちゃうよ!」

紬「ふふふ。大丈夫よ唯ちゃん。わたしにいい考えがあるの」

唯「いい考え?」

紬「みんな!唯ちゃんをひとり占めにしたいわよね!?」

律「もちろんだ!」

澪「ああ!」

梓「やってやるです!」


紬「では、これより第1回チキチキ唯ちゃん争奪鬼ごっこを開催します!!」バーン

唯「な、なんだと~!?」


紬「ルールはシンプルにしてひとつ!唯ちゃんを捕まえれば勝ち!あとは煮るなり焼くなり好きにしていいわ!」

唯「まさかの裏切り!?」

紬「唯ちゃん。わたしはね、理想(百合)の世界を実現するなら手段を選ばないの。」

唯「そ、そんな!?」

紬「みんな準備はいい?」

律「おうよ!唯!待ってろよ、あとで一緒にデコの擦り合いでもしようぜ!」

澪「唯、さっきの続きしような」

梓「先輩、わたしとにゃんにゃんしましょうね!?」

唯「ひぃぃぃっ!?」

紬「では、唯ちゃん逃走開始!」

唯「うわああああああああああああ!!」ダダッ


――廊下

唯「はあはあ、つかまったらなにされるか分かんないよう~」ダダダ

和「あれ?唯どうしたの?」

唯「ああっ!和ちゃん!」

和「そんなに息切れしちゃって…どうしたのよ」

唯「今ね、軽音部のね、みんなにね、追われててね、捕まったらね、わたし汚されちゃうの!」

和「そうなの…大変ね」

唯「助けてよ~和ちゃ~ん!」

和「じゃあ生徒会室に来なさい。こっちなら隠れることができるでしょ」

唯「さすが和ちゃん!」


――生徒会室

和「で、なんで追われてるの?」

唯「なんかね、みんながわたしのこと、その…好きなんだって」

和「ふ~ん、じゃあ捕まったらその人と付き合うことになるのね」

唯「うん…」

和「それは困ったわね。わたしも困るわ」

唯「和ちゃん…」

和「だってわたしも唯のこと好きなんだもん」

唯「ふえっ!?」

和「軽音部のみんなよりずっと付き合い長いもの。そう簡単に奪わせはしないわ」

唯「の、和ちゃん?うそでしょ?」

和「うそじゃないわ。わたしは唯のことが好きよ」

唯「そんな…和ちゃんもあちら側の人だったなんて…」

和「さあ唯、一緒に帰りましょう?勉強おしえてあげるわ」コツ

唯「な、何の?」ジリ

和「性について。実技もあるわよ」コツ

唯「う、うわああああああああああああ!」ダッ


和「あ、待ちなさい!」ダッ


唯「そんな、和ちゃんまで…わたしってこんなにモテたっけ?」タタタ

唯「なんとかして校門までたどり着かなきゃ…今は3階ぐらいかな?」

律「あ、いた!」

唯「うおわっ!逃げなきゃ!」ダダダ

律「まて~!」ダダダ



――理科室

唯「はあはあ、なんとかここまで来たけど…階段から遠くなってしまった…」

唯「このままやり過ごそうかな」

コツコツ…

唯(! 誰か来た!)

コツコツ…

唯(ここにくるな~!)

コツ…

唯(と、止まった!)

……

唯(お願い!あっち行って!)

コツコツ…

唯「ほっ、よかった」

澪「何がよかったんだ?」

唯「うわああああああああああああああ!?み、澪ちゃん?」

澪「もう、探したんだぞ?」

唯「ああわわわわわわわわわ…」ガクガク

澪「唯、安心して。わたしは唯を助けに来たの」

唯「助けに?」

澪「そう。いままでみんなの目を欺くためにわざと唯のことが好きって言ってたんだ」

唯「そ、そうなんだ…。あ、でもキスしたのはなんで?」

澪「あれもわざとだよ。もしかして続きがしたくなったとか?」


唯「ち、違うよ!/// 急にやったからびっくりしただけだよ」

澪「あはは、あそこまでしないとみんなの目はごまかせないからな。とくにムギの目は」

唯「…でも、どうやってここから逃げるの?」

澪「まずは階段を下りないとな。そうしないと外に出れないだろ」

唯「うん、そうだね」

澪「じゃあ行こうか」

唯「うん!」



澪「この非常階段なら見つからずに下までいけるぞ」

唯「早く行こうよ!」

澪「ああ」

梓「待つです!」

唯「! あずにゃん!」

梓「唯先輩、だまされちゃだめです!澪先輩は唯先輩をだまして持ち帰ろうとしてるんです!」

唯「ええっ!?そうなの澪ちゃん?」

澪「そんなわけないだろ。梓のいうことは無視するんだ」

唯「う、うん」

梓「ああっ!待ってください!」

唯「あずにゃん…」

澪「唯?」

唯「澪ちゃん、ほんとにわたしをだまそうとしてない?」

澪「ああ、当たり前だ!」

唯「じゃあ、わたしを好きにしていいよ?」

澪「なっ…!?」

梓「唯先輩!?」

唯「わたしのこと好きでも何でもないなら何もしないよね?」

澪「ぐっ…!」

唯「ほら!はやくして!さっきみたいにして!」


澪「ゆ、ゆいいいいいいい!!」ガバッ

唯「や、やっぱりぃぃぃっ!?」ダッ


梓「さすが唯先輩です!」

澪「くそっ!あんなこと言われたら我慢できないじゃないか!」

梓「わたしなら見つけたらすぐにでもにゃんにゃんしちゃいますけどね」

澪「まんまと逃がすとは…やっぱ唯は可愛いな」デヘヘ



――2階 空き教室

唯「はあはあ、あやうく澪ちゃんにだまされるところだった…」

唯「なんとか2階まで来れたけど、今度はどこから降りようかな?」

律「ゆいいいいいいいいい!どこだああああああああああああ!」

唯「!」ビクウ

律「ここかああ!」ガラッ

シーーーーーーーン

律「違うか…」

唯(あんな大声出してたら気づかれちゃうじゃん。りっちゃんはバカだなあ)

律「ならばここかああ!」ガラッ

唯(! きた!でも静かにしとけば…)

律「むむむ!あそこにあるのは唯のヘアピンじゃないか?」

唯(へっ?あっ!いつのまにか取れてる!わたしもバカだったよ…)

律「へっへへ~!ゆい~、いるのはわかってんだ。でてこい!」

唯(そんなんで出てくるバカはいないよ)

律「じゃあこっちから行っちゃうぜ!」

唯(! まずい!)

律「ここかああ!?」ヒョイ

律「ちがうか」

律「じゃあここかああ!?」ヒョイ

律「ここもちがうか」

唯(ああ、つぎはわたしのところだよ…)

律「ならば…ここかああ!?」

唯(!)



先生「なにしてるの?」


律「!」

唯(!)

律「ああ、いやあ、その…ここに忘れ物があって…」

先生「そう。早めに帰るのよ?」

律「は~い」

唯(うわ~ん、結局数秒だけ命拾いをしただけだったよ)

律「さてと…つづきを…」

律「あ、その前に…」

唯(? なにをするの?)

律「あ~唯のヘアピンだ~」スリスリ

唯(うわ!デコに擦りつけてるよ!)

律「唯!唯!唯!唯!あ~唯!大好きだよ~!」スリスリ

唯(これは見てはいけない場面じゃ…)

律「あ~もう!なんでお前はそんなにかわいいんだよ~!」スリスリ

唯(あれに夢中になってるうちに逃げ出すしかない!)ソロソロ

律「ひゃっほ~~!唯さいこう!」

唯(ばいばいりっちゃん!あとであれかえしてもらわないとね)タタタ


……

憂「ふう、つかれた~。早く帰ってお姉ちゃんのごはんの準備しなきゃ」

純「うい~!」

憂「あっ!純ちゃん!」

純「憂!大変だよ!憂のお姉ちゃんが…」

憂「えっ?お姉ちゃんが何?」


純「…というわけなの」

憂「…そう。そうなんだ」

純「うん!だから早く助けないと…」

憂「ふふふ。お姉ちゃんに手を出すなんて…そんな愚かなことはしない人たちだと思ってたのに…」

純「憂?」


憂「ありがとね純ちゃん。わたし用事できたから先帰ってていいよ」

純「へっ!?うい!?」

憂「お仕置きしなきゃね。お姉ちゃんに手を出したらどうなるか身をもって教えないと…」

純「こ、こわすぎる…」

ピリリリリリッ

純「あ、ムギ先輩ですか?今憂に知らせました」

紬『ごくろうさま。死にたくなかったら早く帰ったほうがいいわよ?』

純「そうします。巻き添え食らったらいやなんで」

紬『ふふふ。賢明よ、純ちゃん』


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最終更新:2010年01月25日 18:49