コトブキ牧場
唯「ちょっと遅れちゃったかな?」とことこ
唯「それにしても宇宙人なんてホントにいるのかな~?」
紬「宇宙人は『いる』わよ?」
唯「どわぁあっ!?ムギちゃんっ!」ビクッ
紬「こんばんは唯ちゃん♪来てくれて嬉しいわ~」
唯「え、ええ。まあ、約束しちゃったし・・・」あせっ
紬「そろそろヤツらが現れるわ!がんばってね!」ふんす!
唯「りょ、了解・・・」
紬「私は牛小屋から援護するわね♪」
唯(うーん、本当に来るのかな?)
UFO「ミューレミューレミューレミューレ」
唯「うわぁ!ホントに来た!宇宙人来た!」
宇宙人「ワレワレハ今後もミューレ所属の声優4人についての情報を取り扱っていきます」
紬「現れたわ!唯ちゃん、今のうちにヤツらを*して!」
唯「オッケー!何だか知らないけど、私もこの宇宙人は*していいんじゃないかと思えてきたよ~」
紬「やっちゃえ唯ちゃんっ!」ふんす!
宇宙人「ぐふっ・・・訴訟しちゃらめぇ・・・」バタッ
唯「ふぅ!結局ほとんどムギちゃん無双だったね~♪」
紬「ふふっ♪エイリアンVSムギちゃんね!」
唯「映画化決定だね!」
紬「映画といえばあと一ヶ月くらいよね~」
唯「そうだねムギちゃん!あと一ヶ月くらいで私たちの映画が始まるよっ」ふんす!
紬「12月3日(土)に公開しますよ~♪」
唯「覚え方は『1、2、3は、けいおーん!』だよ~」
紬「みなさんよろしくお願いします♪」
唯「みんな、映画館に観にきてねー!」
唯「朝日だ!」
紬「すがすがしい朝ね・・・」
唯「そうだねぇ」
紬「ゆーいちゃん♪」むぎゅっ
唯「わっ、ムギちゃん?」
紬「ありがとう」むぎゅぅ
唯「ほぇ?」
紬「私一人だったらヤツらには勝てなかったわ。唯ちゃんのおかげよ
だから・・・ありがとう」ぎゅっ
唯「そうかな?私は何もできなかったよ~」
紬「ううん。唯ちゃんがいたから、唯ちゃんが私を信じてくれたから・・・///」むぎゅぅ
唯「えへへ・・・ありがとうムギちゃん///」ぎゅっ
紬「うん♪」ぎゅっ
紬「そうだ!お礼にこれを飲んでみて・・・ムギちゃんミルク!」ばばーん
唯「ムギちゃんミルク?」
紬「牧場のイチオシ商品よ!飲めば力が出る特別なミルクよ!」
唯「そうなんだ!いただきまーす」ごくっ
紬「どうかしら?」
唯「おいしい!おいしいよコレ!」
紬「よかったわ~♪」
唯「飲みたい!もっと飲みたい!」ふんす!ふんす!
紬「うーん、でもコレは街のミルクバーで出す商品だから・・・」
唯「飲ませてよぉ!もっともっと飲みたいよぉ!」ふんす!ふんす!
紬「それじゃあ唯ちゃん、こんなのはどう?
私は今日の夕方に街に配達に行かないといけないの
それを手伝ってくれたら、もう一本あげるわ♪」ニコッ
唯「手伝う!手伝うからっ!ムギちゃんミルクを飲めるなら何でもするからぁ!」ふんす!ふんす!
紬「よかったわ~♪じゃあ夕方にまた会いましょうね!」
唯「このミルクすごいよぉ!すご過ぎだよっ!めちゃくちゃ力が溢れるよー!」ふんす!ふんす!
紬「ね?『キく』でしょう?」ニコニコ
唯「これなら3日間くらい寝なくても休憩しなくても大丈夫そうだよ!
ありがとうムギちゃん!」ふんす!ふんす!
紬「喜んでもらえてよかった~」
唯「私このまま山まで行って来る!バイバイムギちゃーん!」┣¨┣¨┣¨┣¨ド・・・
紬「バイバイ唯ちゃん!」ノシ
唯「いてっ!」ドンガラガッシャーン!
紬「あ、コケた」
唯「うぉおおおおおおお!ふんす!ふんす!!」┣¨┣¨┣¨┣¨ド・・・
紬「すごい速さで行っちゃったわ♪」
紬「ふふっ♪特別なミルク・・・・・・キき過ぎちゃたかしら?」ニコォ
【次の日の朝 あと48時間】
スノーヘッド
唯「ふう、ようやく落ち着いたよ~」
唯「『仮面機械獣ゴート』、強かったな」
唯「ムギちゃんミルクが無かったら危なかったかもしれないよ」
唯「さてと、街に戻ってポストマンさんの尾行しないと!」
唯「澪ちゃんのためにも律っちゃん見つけないとね!」ふんす!
【次の日の朝 あと45時間】
クロックタウン
ポツリポツリ
ザァァァァ・・・
唯「あれ?雨降ってきた」
澪「ん?唯か?」
唯「澪ちゃん!」
澪「カサ持ってないのか?私のにいっしょに入ろう」スッ
唯「ありがとう澪ちゃん」
澪「・・・これから散歩に出かけるところなんだ
いっしょに来るか?」
唯「うん、いいよー」
街の南・洗濯場
澪「・・・座ろうか」
唯「うん」
澪「ふぅ・・・」
唯「澪ちゃんは今日はお休みの日?」
澪「いや、午前中だけ休みをもらったんだよ
唯「そうなんだ・・・」
澪「すまんな。唯にはいつもこんな話に付き合わせちゃって」
唯「ううん。全然良いよー」
澪「こんなことを話せるの・・・唯しかいなくってさ」
唯「そうなの?和ちゃんなら親身になってくれそうだけどな」
澪「うん。和にはすごく良くしてもらってる。・・・でも」
唯「ん?」
澪「和は私との結婚を前にして『逃げた』律にすごく怒ってるんだ
- 私を思ってくれてのことだけど、こういう話はできないから」
唯「ああ・・・和ちゃんらしいと言えばらしいね」
澪「ふふっ、和らしいか。唯とは昨日会ったばかりなのにずっと前から一緒にいる友達に思えるよ」
唯「そうだね~」
澪「・・・・・・私は律が逃げ出したなんて思ってないんだ。思いたくないんだ」
唯「・・・うん」
澪「律は、そんな奴じゃない・・・私から、律が離れるなんて・・・ありえないんだ・・・」ぽろぽろ
唯「澪ちゃん・・・」
澪「でも、でも、明後日には結婚式なんだよ?律はどうして帰ってきてくれないんだ・・・?
どうして手紙だけ届くんだ・・・?律は・・・・・・私が嫌いになっちゃったのかな・・・?」ぐすっ
唯「そんなことないよ。あるわけないじゃん」なでなで
澪「私、私怖くて・・・!律になにかあったのかなって、律は・・・他の人と一緒にいるのかなって、
嫌なことばかり考えちゃってさ・・・!」ぽろぽろ・・・
唯「よしよし、澪ちゃんいっぱいお泣き・・・」なでなで
澪「律、律ぅ・・・」ぼろぼろ・・・
澪「なんとなく、ここに来ると落ち着くんだ。不思議と律に会えるんじゃないかなって思えてさ」
唯「カーニバルの日までには会えるよ。絶対にね」
澪「うん。いろいろとありがとうな唯」
唯「友達の頼みだもん!がんばって律っちゃん捜すからね!」
澪「・・・ありがとう」
唯「よーし!そろそろポストマンさんの尾行に行くね!」
澪「私ももう戻らないと。・・・よろしく頼む」
唯「まかせてよ!」ふんす!
【次の日の朝 あと40時間】
ポストマン「配達に行くのだ」タッタッタ
唯「あれ?ポストマンさんって足速くね?」たったった
ポストマン「今日も定時にお届けするのだ!」タッタッタ
唯「ま、待ってよぉ・・・!」はぁはぁ
ポストマン「何者かがついて来るのだ」タッタッタ
唯「ううっ・・・速いよぉ、ポストマンさんに見つからずに走って追いかけるなんて無理だよ~」ぜーぜー
ポストマン「でもボクの業務にはカンケーないのだ」タッタッタ
唯「いてっ!」どてっ!
ポストマン「コケたのだ。でもボクは仕事中なのだ」タッタッタ
唯「うぇ・・・痛いよぉ、ポストマンさん待ってぇ・・・!」むくり
ポストマン「待たないのだ」タッタッタ
唯「ふえぇ・・・見失っちゃった」うろうろ
唯「ど、どうしよう!」ガーン
唯「あぅ、とりあえず転んだとこの傷口洗わないと」
唯「さっき澪ちゃんと行った洗濯場ならお水使えるよね」てくてく
洗濯場
ポストマン「お手紙の配達なのだー!」
カランカラーン(呼び鈴)
唯「あ、ポストマンさんいた!」
唯「私ってすご~い♪」
唯「ポストマンさんに見つからないように、っと」こそっ
ポストマン「田井中さーん?お手紙なのだー!」カランカラン
唯「いま『田井中』っていったよね!?」どきっ
唯「それじゃあ・・・ここに律っちゃんが・・・?」
ガチャ・・・
お面をつけた少年「・・・・・・。」
少年「・・・。」スッ
ポストマン「確かに配達したのだ。失礼しますのだ」タタタ
唯「あれ~?律っちゃん出てこないな?」
少年「・・・。」てくてく
唯「ああっ!男の子が家の中に戻っちゃうよ!」
唯「こうなったら・・・!」たっ
ガチャ・・・
少年?「はぁ・・・手紙は澪からか。すまない澪、明後日には必ず・・・」グッ
唯「あの~?」
少年?「ッ!! 誰だッ!!」
唯「ヒッ、ごめんなさいっ!・・・勝手に入りました」ビクッ
少年?「なんのつもりだ?空き巣のつもりか?」
唯「あ、あのっ!その、澪ちゃんに頼まれて・・・その、律っちゃんの手がかりを探しに・・・!」
少年?「・・・・・・澪から?」
唯「ほぇ?澪ちゃんを知ってるの?」
少年?「・・・。」
唯「もしかして律っちゃんの居場所もわかる・・・?」
少年?「・・・・・・。」
唯「知ってるんだね?教えて!教えてください!」
少年?「・・・・・・知ってるさ、もちろんな」スッ
唯「えっ・・・?」ドキッ
少年?「私が・・・律だ」
唯「り、律っちゃん・・・?ど、どうして縮んでるの!?」
律「ん?私とお前は初対面だろ?」
唯「ああっ、私の名前は唯で、カクカクシカジカで・・・」
律「・・・マルマルモリモリなわけだな?」
唯「そうなの!だからけして怪しいものでは~」
律「・・・私は姿を眩ませたあの日の晩に、子猫に襲われたんだ」
唯「子猫・・・?」ピクッ
律「私は澪との結婚を前に浮かれていたんだろうな・・・
あっさり子猫にノサれて子供になる呪いをかけられてしまった」
唯「そんなぁ・・・」
梓『交際を祝福されるカップルが憎いですー!』
律「アイツはそう言っていたよ・・・」
唯「・・・あずにゃん」
律「問題はその後だ」
唯「う、うん・・・」(そろそろ覚えきれなくなってきたよぉ)
律「子供になってしまった私は、その後スリにある物を盗まれたんだ」
唯「不幸すぎるよ、律っちゃん」
律「それは結婚式に絶対に必要なものなんだ」
唯「そんなに大事な物を盗られちゃったんだ」
律「ああ、元の姿と、大切な物を取り戻すまでは・・・私は澪のもとには戻れない」
唯「そんなぁ・・・だって、澪ちゃんずっと」
律「言うな!・・・・・・言わないでくれ・・・」
唯「律っちゃん・・・」
律「すまん・・・だけど、私だって心の整理ができてないんだよ。突然こんな姿にされて」
唯「・・・・・・うん」
律「あと、手がかりが無いわけじゃないんだよ」
唯「そうなの?律っちゃんたちの大切な物見つけられるの?」
律「私は盗人の顔をハッキリ見てるからな。もう一度見れば必ずわかる」
唯「え?でもそれって・・・」
律「大丈夫だ。この街の盗品はすべて『マニ屋』という店に流れる。そして」
律「ここはそのマニ屋の裏口だ」
唯「裏口?」
律「そうだ。ちょっとここからこの窓を覗いてみてくれ」
唯「窓?」カチャ
唯「あっ!」
律「そこが隠し窓になっていて、マニ屋に来た客の顔をすべて覗くことができるようになってるんだ」
唯「お~!すごーい!」
律「これで今日と明日、ギリギリまで捜してみる。・・・それでダメならば」
唯「澪ちゃんにすべてを?」
律「そうだな・・・だから、唯にはまだ澪にこのことは言わないでもらいたいんだ。
心配かけたくないからな」
唯「うん。わかったよー」
唯「えっと、澪ちゃんにはなんて言えばいい?」
律「澪にはコレを渡してくれ。これでわかるから」カショッ
唯「カチューシャ?」
律「彼女との思い出の品だ。愛している、待っていてくれ・・・と」
唯「おお!」
律「・・・そんな目でみるな、照れるだろっ」///
唯「ヒューヒュー♪」
律「うっせー!」///
唯「えへー、確かに届けるよ」
律「頼んだよ、唯」
唯「まっかせて!」ふんす!
唯「ふー。ポストマンさんを見失っちゃったときはどうしようかと思ったけど、どうにかなったね~」
唯「さてと、澪ちゃんはまだ仕事中かー」
唯「それじゃあ先にムギちゃんとの約束を済ませちゃおっかな!」
唯「え、えっへっへ///ムギちゃんミルクも早く飲みたいしね~」
唯「よーし!牧場にしゅっぱーつ!」
【次の日の朝 あと37時間】
最終更新:2011年11月06日 03:28