コトブキ牧場


唯「ムギちゃーん来たよー!」

紬「待ってたわ唯ちゃん」

唯「わあ!ムギちゃんミルクがいっぱいだぁ」ふんす!ふんす!

紬「そうよ~。これを街まで運ぶのが今日のお仕事なの」

唯「手伝うよ!手伝うから、手伝うからムギちゃんのミルク飲ませてぇ・・・///」

紬「仕事が終わってからよ唯ちゃん♪」

唯「あぅうっ・・・待てないよぉ///早く飲みたいのっ、ムギちゃんのミルク飲みたいよぉ///」ハァハァ

紬「だーめ♪まだガマンよ唯ちゃん・・・いい子だから、ね?」なでり

唯「はぁん・・・何でもするからぁ///飲ませてぇ、ムギちゃんのミルク飲みたいのぉ///」あへっ

紬「いいわぁ・・・唯ちゃんすごくイイっ・・・!」ゾクッ

唯「ねえムギちゃん、私はどんなお仕事をすればいいの?」

紬「唯ちゃんは私といっしょに馬車に乗ってもらうわ」

唯「荷物番とかかな?」

紬「いいえ、荷物番も馬車の操縦も使用人たちが担当するわ」


執事「「お任せ下さい、紬お嬢様」」ビシッ


唯「ほえ?じゃあ私は何をするの?」

紬「唯ちゃんには私の『身の回りの世話』をしてもらうわ。要はメイドさんね♪」

唯「へえ・・・馬車で街に行くだけなのに、身の回りの世話なの?」きょとん

紬「そうよ?普段は別の子がいるんだけど、今日はちょっと『疲れちゃってる』みたいなの」ニコニコ

唯「ふーん?そういうものなんだね~」

紬「ええ、たったそれだけでミルクがもらえるの・・・唯ちゃんにとっては良い話だと思うわ~」

唯「そ、そうだよねー!ムギちゃんミルクが飲めるなら・・・
いや、ムギちゃんのためなら私どんなことだってできるよ~!」ふんす!ふんす!

紬「それを聞いて安心したわ~」ニコッ

唯「あはぁ♪ムギちゃんのミルクのことを考えただけで身体が火照ってきちゃったな///」ハァハァ

紬「まあ大変♪馬車の中は温かいから・・・少し着ているものを脱いじゃいましょうか?」ニコニコ

唯「え?でも・・・」もじもじ

紬「あら、平気よ?だって・・・」


紬「馬車の中は・・・・・・私以外は誰も見ていないもの・・・・・・♪」ニコォ



【次の日の夜 あと35時間】


ガタゴトガタゴト

唯「ムギちゃんはカーニバルの日はどうするの?・・・・・・街に来るのかな?」

紬「それは・・・どうしようかしらね」

唯「??」

紬「友達の結婚式がある・・・かもしれないの」

唯「・・・かも?」

紬「うん、私の親友同士が結婚することになったんだけれど、一人が行方不明になってしまったの・・・」

唯「それってもしかして・・・」

紬「律っちゃんと澪ちゃんっていうのよ。もしかして知ってた?」

唯「うん。二人とも友達だよ~」

紬「あら♪すごい偶然ね!」

唯「・・・そだね」

紬「・・・それでね、二人とも私の幼なじみなの
昔からずーっといっしょに遊んでいた律っちゃんと澪ちゃんがついに結婚しちゃうんだー」

唯「・・・。」

紬「ようやく式を挙げられるようになって、いろいろと準備も済ませたのに
律っちゃんは澪ちゃんの前からいなくなってしまった・・・」

唯「・・・。」

紬「明日の、明日の午後まで律っちゃんが戻って来なかったら・・・
澪ちゃんはすべてを諦めて、私の牧場に避難してくる手はずになってるのよ」

唯「・・・。」

紬「だから、カーニバルの日は結婚式が『あるかもしれない』なの」

唯「律っちゃんはきっと帰って来るよ。どんなことがあってもね」

紬「・・・・・・そうね」

唯「律っちゃんは澪ちゃんのことが大好きだもん」

紬「・・・・・・そう、よね」

唯「・・・。」

紬「ところで唯ちゃん、そろそろ『お仕事』を始めましょ?」

唯「はーい!バイト代は弾んでもらうよ~?」

紬「ええ、もちろんそうさせてもらうわ♪」

唯「やったー!」わくわく

紬「ムギちゃんミルクを気に入ってもらえたみたいで嬉しいわ」ニコッ

唯「あの濃厚な味は忘れられないよ~///」ふんす!ふんす!

紬「そうよね?ミルクのためなら、唯ちゃんは私の言うことを何でも聞いてくれるのよね?」ニコニコ

唯「うん!それくらいムギちゃんミルクは美味しいもん!」ふんす!ふんす!

紬「そっか・・・なら///」クスッ


紬「唯ちゃん、私の側に来てくれる?・・・・・・///」ニコォ


クロックタウン郊外


唯「はぁ・・・あっという間だったね~」

紬「そうね~すっごく楽しい道中だったわ♪」

唯「えへへ///」

紬「納品も終わったし、帰ったらまずはシャワーね」

唯「そうだね。私も汗とかでベトベトだし・・・」

紬「ふふっ♪」クスクス

唯「もう・・・ムギちゃんのせいだよ?///」

紬「唯ちゃん可愛かったわよ?」ニコニコ

唯「あぅ///恥ずかしいな・・・」かぁぁぁ

紬「それじゃあ・・・例のお礼よ♪」

唯「わぁ!」ふんす!ふんす!

紬「唯ちゃん?ミルクが飲みたいかしら?」

唯「飲みたいよぉ・・・欲しい、ムギちゃんのミルクが欲しいよぉ///」ハァハァ

紬「クスッ・・・唯ちゃんは素直ねぇ」

唯「飲ませてっ、お願いムギちゃんのミルク私に飲ませてぇ///
ムギちゃんのミルク欲しいのっ!飲みたいのっ、飲みた過ぎておかしくなりそうなのぉ///」ハァハァ

紬「はぁい唯ちゃん。今日のお礼よ♪」すっ

唯「あはぁ///ムギちゃんのミルクだぁ///」とろぉ

紬「唯ちゃんったら嬉しそうに見つめてるわ」

唯「太くて大きくて硬い・・・・・・瓶に入ったムギちゃんのミルク///」れろっ

紬「あら、瓶を舐めても味はしないわよ?」クスクス

唯「うん・・・でも、愛おしくてつい///」れろ、ちゅっ、ちゅぱっ

紬「唯ちゃんったら・・・///」ぞくぞくっ

唯「んちゅっ、レロォ、好きぃ///ムギちゃんのミルク大好きなのぉ///」ちゅぱ、ちゅ、ぺろっ

紬「いっぱい飲んでね♪」

唯「うん!舌の上で転がしながら・・・味わって飲むね///」

紬「喜んでもらえてよかったわ~」ニコニコ


唯「バイバイムギちゃん!」ノシ

紬「またねー唯ちゃん!」ノシ


唯「ふぅ・・・じゃあ、さっそく飲もうかな?」ふんす!ふんす!

唯「あぁ・・・興奮してきちゃったよぉ///」ふんす!ふんす!


泥棒鳥「くえー!」(トロそうな人間がいるぞ!)バッサバッサ

泥棒鳥「くえー!」(俺様のエモノだぜー!)ヒューン

バシュッ!!

唯「ほえ?」

唯「あー!私のミルク盗まれたー!」

泥棒鳥「くえー!」(バカすぎワロタwww)バッサバッサ

唯「待って!返してーー!!」ふんす!ふんす!

泥棒鳥「くえー!」(脚wwwおせえwwwwwww)

唯「いてっ!」どたっ!

泥棒鳥「くえー!」(コケたwwwwオラッ!もういっちょwwwwwwww)ヒュー

バシュッ!

唯「ああっ!それはダメ~~!」

泥棒鳥「くえー!」(何このカチューシャwww高wwそwwwうwwww)バッサバッサ

唯「それは盗っちゃダメっ!ホントにダメー!返してぇ!」

泥棒鳥「くえー!」(バーカ!バーカwwwwwwww)バッサバッサ

唯「ああ・・・待ってよぉ!」たったった

唯「いてっ!」どてっ!


唯「あぅ・・・律っちゃんのカチューシャ・・・盗まれちゃった・・・」サーッ


唯「あああああああああ!!まずいよぉおおおおおおおおお!!!」

唯「ヤバい!本気でヤバいよおおおおおおおお!!」オロオロオロオロ

唯「や、やっちゃった!ヤバいヤバいヤバいヤバい!!」

唯「うわぁああああ!うわああああ!!」ゴロゴロゴロゴロ

唯「どうしようどうしようどうしようどうしよう」バタバタバタバタ

唯「澪ちゃんに渡しておけばよかった!先に渡しておけばよかったぁあああ!!」ガンガンガンガン

唯「ばかーーーー!私のばかぁああああ!!!」

唯「なんでこうなるの!?なんで?なんで盗まれたの!!?」

唯「うあぁあああああああああああ・・・・・・」

唯「・・・・・・どうしよ?」ぐったり


律『この街の盗品はすべて『マニ屋』という店に流れる』


唯「あ」

唯「いや、でも・・・盗んでいったのって鳥だったよね?」

唯「いやいや、でも・・・・・・」

唯「と、とりあえずマニ屋さんってトコに行ってみよか・・・」

唯「お金は・・・一回宿に戻って持ってこないと」

唯「はぁ・・・澪ちゃんと顔合わせたらなんて言えばいいんだろ・・・」

唯「ううっ・・・ごめんね澪ちゃん、律っちゃん」ぐすっ



ナベカマ亭


唯「そーっとそーっと」こそこそ

唯「澪ちゃんと和ちゃんは寝ちゃったかな?」

「~~~~」「~~~~」

唯「・・・・・・ん?」

「~~~~!」

唯「隣の部屋から声が聴こえる・・・」

和「明日・・・ムギの牧場に避難するわ」

澪「・・・・・・うん」

和「大丈夫よ。ムギもきっと私たちを受け入れてくれる」

澪「なあ和、律は本当に・・・ムギのところに居るのかな?」

和「・・・私の口からはなんとも言えないわ」

澪「もし、もしムギと律がいっしょにいたら・・・私・・・」ぐすっ

和「もし律が牧場にいたとしたら・・・そのときは私が律を罵ってやるわ」

澪「和・・・」

和「でも、あなたは二人の気持ちを尊重してあげて?
ムギには大勢の使用人がいても、一人ぼっちなのよ。支えてくれる人が必要だったのよ
律はそんな彼女を放おっておけなかったの・・・」

澪「わかってるさ・・・でも、私は・・・
二人がいっしょだなんて考えたくない、二人を信じたいんだよぉ・・・」ぽろぽろ

和「そうよね。ごめんなさいね澪・・・こんな話をした私が悪かったわ」

澪「ううっ、でも、でも私・・・二人を、信じたいのに、いっつも悪い想像ばっかりで・・・」ぼろぼろ・・・

和「うん、うん、あなたはずっと辛い思いをしてきたわ・・・」なでなで

澪「うわぁあっ!律は、律は私のなんだぁ!私のなのに!私と結婚するのにぃっ!」わぁぁぁぁん

和「律に、律に言ってやりましょ・・・」ぐすっ

澪「うわぁぁぁぁぁん、ううっ・・・あぁぁぁぁん!」ボタボタぼろぼろ・・・


唯「ま、まずい・・・!」ガタガタブルブル

唯「とっ、とんでもない誤解を生んでるっ!」ガタガタガタガタ

唯「はわわ!い、急いでカチューシャを探してこないとぉ!」ダッ


唯「いてっ!」どたっ!

唯「ふぇ・・・コケてる場合じゃないのに・・・」むくり


【次の日の夜 あと32時間】



クロックタウン・西


唯「マニ屋さん、ここら辺なんだけどな・・・」キョロキョロ

唯「そうだ!ここのお店で聞いてみようっと」

ガチャ

唯「すいませーん」

純「らっしゃせ~」

唯「あのー、お聞きしたいことが・・・」(純ちゃんが店員さんか~)

純「あー、自分バイトなんで
聞きたいことがあるなら店長がいる時間にお願いしまーす」

唯「ううん。商品についてじゃなくて」
(純ちゃんフリーター似合いすぎだよー)

純「はい?」

唯「このあたりにマニ屋さんってお店ありませんか?」

純「え?あー、それなら隣っす」

唯「隣?ありがとね純ちゃん!」ガチャバタン

純「ぁっしたー」


純「って、なんで名前知ってんの!?」


唯「隣、隣・・・ホントだ~看板出てるじゃーん」

唯「すいませーん・・・」ガチャ


さわ「んだどゴルァああああ!!?」

唯「ひっ!」


さわ「故買は善意の第三者じゃあ!
お客様が売りたい物買いたい物を適正価格で売買する。
慈善事業じゃオンドレぁあ!!」

サコン(泥棒)「すっ、スンマセン・・・」ブルブル

さわ「舐めたこと吐かしてっと爆弾屋にチクるぞ?おお?」

サコン「い、いえ・・・ボクは何も・・・」ガタガタ


唯「あーー!昨日の夜におばあちゃんから物盗んだ人だーー!」

サコン「ゲッ!!?昨日のガキ!?」

サコン「あのっ!お姉さんお代を!」アセアセ

さわ「ほらよ、5ルピー」チャリン

サコン「5ルピー!?だってさっきは100ルピーって・・・」

さわ「うーん、そうか?もうちょい考えさせてくれる?うーん」

唯「泥棒ー!泥棒ー!」

サコン「ああああもう!!5ルピーでいいよ!!」チャリン ダッ

唯「逃げた~!まーてー!!」タッ

サコン「うっせー!」タッタッタ

さわ「オイ!待てや嬢ちゃん!!!」

唯「ひゃっ!?」ビクッ

唯「あ、あの・・・ワタクシに何かご用でせうか?」ガタガタ

さわ「お前が店に入って来たんじゃろがい!」ドンッ

唯「ひぃっ!」ビクビク

さわ「お前の探し物は・・・コレだろ?」カチャ

唯「あー!律っちゃんのカチューシャだー!」

さわ「やっぱりか」ハァ・・・

さわ「こいつが流れてきた時は眼を疑ったぜ・・・
律っちゃんが信用してお前に託した物が、まさか盗品として売買されてるとはのぅ?」

唯「そ、その件はですね・・・」ガタガタ

さわ「のう?」ギロリ

唯(みなさまへ)

さわ「まったく、何してくれとんのじゃ・・・!」

唯(いろいろとご心配をおかけしたみなさまへ ごめんなさい)

さわ「まあこうして探しに来たんなら・・・許したるわい」

唯(あたたかいお気遣いや優しい言葉達
どうもありがとうございます)

さわ「だが、次にこんなヘマやらかしたら・・・わかるな?」ギロッ

唯(正直、今も怖い思いをいっぱいしています)

さわ「ほれ、持ってけ」カラン

唯(ですが、とにかくわたしは元気で
日々のお仕事も変わりなくがんばっていますのでご安心ください)

唯「あ、ありがとうございます」ブルブル

唯「あの~それとですね?」

さわ「あん?」

唯「え、えっと・・・ミルクなんかもいっしょに来てたりしませんかね?」おどおど

さわ「ああ?コレもお前のモンかい」ゴトッ

唯「それっ!それです!ムギちゃんミルクですっ!」ふんす!ふんす!

さわ「こっちは有料だ。100ルピーでどうだ?お?」

唯「100ルピー・・・高い・・・」ぐすっ

さわ「ならあきらめんかい」

唯「ううっ、でも憂が宿のお部屋におこづかい置いててくれたから
ちょうど100ルピーあります・・・」ぐすん

さわ「ならちょうどおあずかり。またどーぞ」チャリーン

唯「は、はい!」

唯「え、えへー///」ふんす!ふんす!

唯「ようやく取り戻したよぉ・・・ムギちゃんのミルク///」ふんす!ふんす!

唯「・・・と、律っちゃんのカチューシャ」

唯「ま、まずはムギちゃんミルクを飲むのが先だよね?」ふんす!ふんす!

唯「ああっ!ようやく飲めるよぉ~///」

唯「さっきから身体の震えが止まんなかったのに、
ミルクを手にしたとたんに震えなくなったよ!」ふんす!ふんす!

唯「やっぱり不思議なパワーが有るミルクなんだね!」ふんす!ふんす!

唯「さあ!また盗まれないうちに飲んじゃうよー!」ふんす!ふんす!ふんす!ふんす!


唯「・・・・・・えいっ!」ぐびっ


唯「・・・ごっくん!」


唯「おっ?」ピクッ

唯「・・・キタ」

唯「キタ!」

唯「キタ!!」

唯「キタ~~~~~~~~!!!!!!」

パキパキパッキーン!

唯「うひぉおおおおおおおおおおお!!!」

唯「ふんすふんすふんすふんすふんす!!!!!!!」ドッドッドッドッド

唯「これっ!コレだよ~~~~!!!!」カクカクカクカク

唯「キ、キく~~~~~~!!!!!」パキパキパキっ

唯「はぁー!はぁー!」ふんす!ふんす!

唯「今なら私!何だってやれそうな気がするよー!」ふんす!ふんす!

唯「あはぁ!人生ってたーのしーー♪」ふんす!ふんす!

唯「そうだ!海に行こう!」ふんす!ふんす!

唯「夜明けの海でひと泳ぎだーー!」ふんす!ふんす!


唯「れっつごー!」┣¨┣¨┣¨┣¨・・・



【次の日の夜 あと30時間】


5
最終更新:2011年11月06日 03:29