純「」ウトウト

和「・・・」

梓「・・・」

純「・・・はっ!」

姫子「・・・いいね、ちょっとリズムが速いけど」

紬「うん。年の瀬には合わないけど」

和「この時間には合っているわね」

律「・・・」

澪「・・・」

紬「あら・・・?」

澪「終わったな」

律「もう一回だ、梓」

梓「起こしてしまいましたか?」ピッ

~♪

澪「ベースの音に起こされたな」

律「・・・」

梓「音、もう少し小さくしますね」

紬「この曲って最後少し寂しくなるのね・・・」

梓「私が最初に受けた印象と同じです」

律「それで、曲の最初に戻ると・・・」

澪「また、新しく生まれ変わる感覚・・・かな」

紬「・・・うん」

梓「・・・」

姫子「・・・やっぱり時間は動いていたんだなって感じる」

紬「・・・うん」

律「こうやって一つの曲をみんなでじっくり聴くなんて、高校生の頃はやらなかったもんな」

澪「・・・そうだな」

純「・・・なんか、いいですね」

和「そうね・・・」

唯「」スヤスヤ

憂「」スヤスヤ

こむぎ「」スヤスヤ

さわ子「・・・」

紬「外・・・雪が凄くなってきたわ」

澪「ほんとだ・・・」

姫子「・・・帰らなくて正解だったね」

梓「そうですね」

風子「どうせ泊まるんなら持ってくればよかったね」

紬「なにを・・・?」

風子「お・さ・け」

梓「またですか」

風子「最近は控えてるよ」

梓「そうですか」

風子「あ、信じてない」

律「そんなに好きなのかよ」

風子「うん。みんなでお酒を交わす、あの雰囲気がたまらなく好き」

姫子「むぎ、どうする?」

紬「明後日にしましょうか」

澪「風子、残念だったな」

風子「うん、残念。むぎさんとゆっくり飲みたかったな」

紬「そうね~」

和「明後日ゆっくり飲むつもりは無いわけね」

風子「だって、久しぶりにクラス全員揃うんだよ」

梓「うわ・・・。気合入ってる」

紬「うふふ」

律「梓も明後日、参加するのか?」

梓「・・・やっぱり・・・ダメですよね」

風子「今まで参加してたのに・・・?」

姫子「今更遠慮するの?」

梓「・・・」

律「なんていうか、風子と姫子と仲がいいっていうか、繋がってるっていうか」

姫子「・・・」

風子「りっちゃんは居なかったから分からないよね」

和「そうね。梓が中心になってクラスとむぎを繋いでいたのよ」

律「へぇー・・・」

梓「律さんがそういう役を押し付けたんですけど」

律「そうだっけ?」

澪「明後日が楽しみだな」

紬「うん~♪」

純「終わった・・・」

澪「もう一回だ」

梓「聞き飽きませんか?」ピッ

~♪

風子「私は起きたばっかりだから、平気~」

紬「ふぅちゃん、酔ってる?」

風子「雰囲気に酔ってるのかな」

律「なんだよそれ」

澪「あはは」

姫子「こんな風子初めて見た。・・・ね、梓」

梓「はい」

さわ子「それならもう出しちゃっていいんじゃない?」

梓「それならってなんですか。ダメですよ」

さわ子「ちぇっ」

紬「唯ちゃんと憂ちゃんは強いの?」

梓「うー・・・ん・・・」

和「そういえば、そんな姿見たこと無いわね」

紬「和ちゃんが見たことないなんて・・・」

風子「憂ちゃんは一口だったね」

律「え、一口でダウン?」

梓「はい。口にして、一気に顔が赤くなって・・・突っ伏してしまうんです」

憂「」スヤスヤ

純「へぇ・・・」

唯「体中の細胞が『やめとけー!』って止めるのよ」

さわ子「・・・それはそれでいいわね」フフフ

澪「ロックで飲ませたんじゃ・・・」

梓「いえ、ちゃんと割ってです」

澪「そ、そうか・・・」

紬「澪ちゃんは?」

澪「日本酒なら飲むかな。ビールはちょっと無理」

唯「通ですな」

律「そうか? 通ならウォッカだろ」

姫子「通とは違う気がする」

さわ子「日本酒舐めるんじゃないわよ」

律「え、怒ったの・・・?」

さわ子「日本酒のどこが悪いのよ」

律「え、酔ってるの・・・?」

風子「泡盛おいしかったね」

梓「はい」

唯「おいしかったね~」

紬「唯ちゃんが泡盛?」

唯「そうだよ。クースだよ」

姫子「お土産に一緒に飲んだっけ」

風子「私は現地で。ね?」

唯「ね!」

こむぎ「」スヤスヤ

紬「そうなの」ナデナデ

唯「でもふぅちゃんほど飲めないよ」

梓「それが普通なんですよ」

風子「私が普通じゃないと・・・」

律「そう言ったな」

純「律さんはウォッカを飲むんですか?」

律「いや、すまん。通ぶったけど、アレはまだ無理」

さわ子「なによ、えらそうにしてたのに」

澪「そうだぞ」

律「だから、すまんって謝ったじゃん」シクシク

唯「あ、終わった・・・。あずにゃん」

梓「いいですけど、むぎ先輩はまだ聴きますか?」

紬「おっけ~」ニコニコ

梓「了解です」ピッ

~♪

紬「和ちゃん・・・?」

和「なに?」

紬「しずかだから・・・」

和「色々とね、考えていたの」

唯「どうしたの~?」

和「私も冒険してみようかなって・・・」

姫子「冒険・・・」

純「休みとって旅行にでも行きましょうか。私も合わせますから」

風子「いいなぁ」

紬「純ちゃんと和ちゃんは一緒の仕事場だったわね」ナデナデ

こむぎ「」スヤスヤ

和「えぇ・・・」

純「和先輩が担当する人がベストセラー作家なんですよ」

紬「まぁ・・・!」

和「受け継ぐ?」

純「え?」

唯「・・・」

憂「・・・」

姫子「和・・・?」

和「純ならその人とも交流あるし、他の誰よりもうまくやっていけるわ」

純「・・・」

紬「の、和ちゃん・・・?」

律「どうしたんだよ、いきなり」

澪「・・・うん」

和「ここで集まって、みんなとこの曲を聴いて・・・」

唯「悟ったんだね」

和「そういう事ね」

さわ子「冒険って、なにをするのよ」

和「これといってやりたい事があるわけじゃないんですけど」

純「・・・」

梓「だから、冒険ですよね」

紬「そうね、探していくからそう呼ぶのね」

和「決めた、純」

純「先輩と呼べる人がいなくなるじゃないですか・・・」

和「ごめんね。でも、私も探してみたいのよ」

純「・・・」

和「今年度まではいるつもりよ」

純「・・・後悔しないでくださいよ・・・?」

和「ふふ、そうね」

純「・・・」

和「・・・」

憂「沖縄に来る?」

和「・・・あ」

唯「・・・」

律「あ・・・って・・・?」

和「ストンって落ちたわ」

風子「・・・冒険終わり?」

姫子「随分はやいね・・・」

和「最南端にでも行ってみようかしら」

唯「いいねぇ~」

梓「唯さんのとこに行くと思ってました」

和「そうね。唯がいるから沖縄なのかもね」

唯「めんそ~れ~」

律「ここ、沖縄じゃねえし」

純「あははっ」

和「ふふっ」

唯「気持ち的にだよ~」

憂「沖縄にはね、ゆいまーるって言葉があるの」

澪「知ってる。ゆいは結ぶ。まーるは丸。人と人を丸で結ぶって意味だよな」

律「ほぉー」

さわ子「詳しい話をまとめると、一人に課せられた大きな仕事をこなすには限界があるから、
    みんなで手を貸しながら順にやっていこうという意味合いね。これは本州にもある習慣よ」

唯「・・・」

律「・・・」

さわ子「なによ・・・。先生みたいだ、とか言いなさいよ」

唯「だって・・・」

律「怒るだろ」

さわ子「当然でしょ」

澪「構ってほしいのかな・・・」

憂「私も和さんと一緒に冒険していこうかなって」

和「・・・そう」

紬「いいわね~」ニコニコ

梓「・・・そうですね」

憂「梓ちゃん、もう一回聴きたいな」

梓「・・・分かった。これで最後だね」ピッ

~♪

律「最後かよ」

梓「もういい時間ですよ」

風子「あ、30分前だ」

さわ子「カウントはあの時計でしましょ」

紬「そうですね、では、29分30秒前!」

澪「29分29」

律「29分28秒前!」

純「29分27秒め!」

風子「噛んだ!」

純「早口にしないとちゃんと言えないんですよ」

澪「私言えてなかった・・・」

紬「せめて5分前からにしない?」

律「言い出したの誰!?」

こむぎ「~!」ノビノビ

紬「あら、起こしちゃったわね」

こむぎ「みゃー」

梓「ベッドで寝る?」

こむぎ「みゃ~」

梓「・・・うん」

紬「なんと?」

梓「まだここにいると」

唯「普通に会話してるね・・・」

姫子「・・・ふぁ」

律「・・・ふぁ」

和「」スヤスヤ

憂「あ・・・寝ちゃった・・・」

梓「毛布持ってくる」

スタスタ

紬「和ちゃんも疲れているのね・・・」

純「昨日まで仕事でしたから、今日急いでここに向かったはずです」

さわ子「仕事に疲れてるの?」

純「いえ、楽しそうにやってます。愚痴は・・・たまにですけど、その倍以上楽しんでいるかと」

さわ子「純ちゃんに愚痴をこぼせるのなら、それは信頼できるわね」

唯「うんうん」

純「さっきの話、ちょっとショックでした・・・」

律「意外といい関係だな、純と和って」

純「そうですか?」

澪「そうだな・・・。和も純に支えられていたんだと思うよ」

純「・・・」

和「」スヤスヤ

純「尚更ショックです・・・」

梓「ショックじゃないよ。寂しいんでしょ」ファサ

和「」スヤスヤ

純「バレたか」

紬「うふふ」ナデナデ

こむぎ「・・・」ゴロゴロ


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最終更新:2011年12月03日 22:01