純「ねぇねぇ!みんなでクリスマスパーティーしようよ!」

梓「何よ急に」

純「だってクリスマスだよクリスマス!」

梓「理由になってない……それに私無理、予定あるし」

純「なんだ彼氏か。裏切り者めしぬがよい」

梓「違う、家族と過ごすの」

純「なーんだ。……しっかし私達って男っ気ないよねぇ」

梓「その辺は受験生だし仕方ないでしょーが……ていうか受験生なんだから勉強しなよ」

純「クリスマスに勉強なんてやだ」

梓「ちょっ、はぁ……そんなんじゃ大学、落ちるよ?」

純「それは言わないお約束。スミーレたちはどうかなあ……」

梓「まあ無理だと思うけど聞いてみなよ」

ガチャ

菫直「こんにちは~」

梓「ちょうど来たことだし、ね」

菫直「?」

梓「ああ気にしない気にしない」

菫「あ、お茶淹れますね。憂先輩は掃除当番か何かですか?」

梓「うん、まあすぐ来ると思うよ」

菫「じゃあ準備だけしといて先に4人分だけ淹れてきますね」

梓「ありがと、菫」

直「私も手伝うよ」

菫「ありがとう直。じゃあ……」

純「ちょーっと待ったあああああああああああ!」

梓菫直「!?」

梓「ちょっ、急に大声出さないでよ!」

直「鈴木先輩、何かあったんですか?」

純「奥田さん、スミーレ、2人はクリスマス予定ある!?」

菫「クリスマス、ですか?」

純「そうそう、みんなでパーティーでもと思って!梓来れないけど」

菫「私はちょっと都合が……」

直「私も下の兄弟の世話をしないといけないので……」

純「えー、暇なの私だけかー」

梓「だから素直に勉強してればいいのに」

純「やだ!」

梓「ホントどうしようもないなこいつ」

直「あの、平沢先輩には聞いたんですか?」

純「そうだ!まだ私には憂がいた!」

梓「いや、憂も無理でしょ。両親帰ってきて……ないかも」

純「ほほう、それはチャンス」

梓「いやでも憂のことだから……」

憂『純ちゃん、私達は受験生なんだから遊んでる暇なんてないよ?』

純『で、でもクリスマスくらい……』

憂『それに純ちゃんこないだの模試の結果、覚えてるでしょ?』

純『うう……それは……』

憂『そんなんじゃ純ちゃんだけN女落ちちゃうよ?……一緒の大学行きたいし、頑張ろ?』

純『はい……』

梓「こうなりそう」

純「うう……いやでも私は憂を信じる!」

菫「あの、私たちお茶淹れてきますね?」

梓「あ、ありがとう菫、奥田さん」

純「ういーういー、早く来てーお菓子を持ってー」

梓「最低だなこいつ」

ガチャ

憂「ごめーん、遅くなっちゃったー」

梓「お疲れさまー」

憂「ありがと、梓ちゃん」

直「あ、平沢先輩、お疲れ様です」

菫「ナイスタイミングです、憂先輩のお茶も淹れちゃいますね」

憂「2人ともありがと~」

純「うい……」

憂「純ちゃんどうしたの?あ、分かった!待ってね、今日のお菓子は……」

純「いやそれもだけどまあ違うよ」

憂「えっ、違うの?」

梓(何気に純の扱いが憂も酷い)

純「憂……いや、平沢憂さん!」

憂「は、はい!?」

純「クリスマスに私とデートしてください!」

憂「……へ?」

梓「ちょっ!純!?いきなり何言いだしてんの!?」

純「だって梓もスミーレも奥田さんも無理なら2人きりじゃん、2人でパーティーもあれだし」

梓「いやそれはそうかもだけどさ……あれ見なよ」

純「ん?」

憂「で、で、で、ででででででででででで!?」

純「うわぁ……ここまでテンパってる憂初めて見た」

梓「私もだよ、ていうか元凶が何言ってんだ」

菫「お茶淹れてきました~……って」

直「平沢先輩どうしたんですか?」

梓「ああ、さっきの純のバカな発言聞こえてたでしょ?」

純「バカって言うな」

梓「はいはい、で、その発言聞いてテンパっちゃってるみたい」

菫「ふぇ~……憂先輩のあんなとこ初めて見ました」

直「」コクコク

純「おーい、ういー、帰っておいでー」

憂「はっ!?」

梓「あ、帰って来た」

純「で、どうでしょう」

憂「どうでしょうってだってデートってあのそのえっと……」

純「ああそれはちょっとした冗談」

憂「……え?」

純「いやクリスマス暇だしパーティーでもと思ったんだけど、梓もスミーレも奥田さんも無理でさ」

憂「うん」

純「じゃあってことで憂がOKなら2人でどっか遊びにでも行こうかと」

憂「ああ……」

純「で、どう?」

憂「純ちゃん、私達は受験生なんだから遊んでる暇なんてないよ?」

純「う」

梓(え、これ私予想通りじゃない?)

憂「……でもまあクリスマスだしね。いいよ、どこか行こっか!」

純「さっすが憂!信じてた!私は信じてたよおおおおおおおおおおおおおお」ガバッギュウウウウ

憂「ちょ、純ちゃん、苦しいよ……」

純「ああ、ごめんごめん」パッ

梓「そうだった、憂は唯先輩と同じ血を引いてるんだった」ボソッ

憂「梓ちゃん何か言った?」

梓「いえ何でもないです」

純「でもいいの?ご家族とか……」

憂「うん、お姉ちゃんは帰ってくるの年末だし、親はまた旅行に……」

梓(相変わらずだなあ……)

純「そっか、ならちょうど良かったかもね」

憂「うん、私も1人は寂しいし」

純「じゃあ当日はお昼ご飯食べてからってことで……13時に集合!」

憂「は~い!」

梓「話纏まったところでお茶にしようか、折角2人が淹れてくれたのに冷めちゃうしね」

純「そうだね~、2人ともありがと!」

菫「いえいえ」

憂「それじゃ今日のお菓子は~」

………
……

クリスマス当日!

憂「5,4,3,2,1」

純「ごめーん!遅れたー!」

憂「遅れてない、ギリギリセーフだよー」

純「待ったよね、ごめん」

憂「ううん、私も今来たところだから大丈夫だよ」

純「良かったー……ぷっ、くくく」

憂「どうしたの?」

純「いや、あんだけデートって聞いてテンパってたのに、今のやり取りデートみたいだなあと思ったらさ」

憂「あははっ、確かに」

純「さーて、今日はどこ行こっかー」

憂「えっ」

純「ん?」

憂「純ちゃん考えてないの?」

純「私が考えてると思ったの?」

憂「……だよね、そうだよね」

純「なんか最近憂と梓の私に対する扱いが酷いんだけど」

憂「気のせいだよ」

純「うーん……まあいいか、とりあえず買い物行こう!クリスマスプレゼント探さないと」

憂「おっけー、行こっか!」

純「おー!」


商店街!

純「で、とりあえず商店街に来てみたはいいものの……」

憂「カップルだらけだねぇ」

純「うう……ちくしょうリア充どもめ爆発しろ」

憂「爆発しろとか言っちゃ駄目だよ。……うーん、でもリア充ってリアルが充実してる人のことでしょ?」

純「うんまあ、そうだね」

憂「なら私も純ちゃんもそうなんじゃないかな、毎日凄く楽しいし」

純「それはそうだけど……」

憂「それに今、私は純ちゃんといてすごく充実してるけどなぁ……純ちゃんは?」

純「うう……ういー!」ガバッ

憂「わっ!?」

純「嬉しいこと言ってくれるなあ憂は!私も充実してる!ホント今日は憂を誘って良かったよー!」

憂「ありがと、私も誘ってもらって嬉しいよ。でも今は街中だから抱きつくのはそろそろ……」

純「あらこれはどうも失礼しました」パッ

憂「いえいえ」

純「しっかしこの雰囲気はあてられちゃうよねぇ」

憂「うーん、それは確かに」

純「この中を歩いて行くのは流石に辛いね」

憂「……そうだ!」

純「ん?なんか思いついた?」

憂「純ちゃん手出して?」

純「いいけど……」スッ

憂「こうしちゃえばいいんだよ」ギュッ

純「えっ、ちょっ、恥ずかしくない?///」

憂「さっき抱きついて来た癖に」

純「いやだってそれはとっさに……」

憂「みんな浮ついてるから、抱き着きとかならともかくこれくらいじゃ目にも入らないよ」

純「そんなもんかなあ……」

憂「そんなもんだよ、こうしてれば違和感もきっとなくなるよ、行こ?」

純「まあ、憂に騙されたと思って行くかー」

憂「じゃあどこ行こうか?」

純「うーん、とりあえず雑貨屋かな、クリスマスプレゼント色々見つかりそうだしね、3人分」

憂「さん、にん……?」

純「いやいや憂にもちゃんとあげるわよ、ていうかもう用意してます」

憂「えへー」

純「で、それでいいかな?」

憂「うんっ」

純「それじゃしゅっぱーつ」


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最終更新:2011年12月25日 09:22