#すまぶら!
唯「りっちゃーん、あずにゃーん、今日はうちでゲームやろうよ!」
律「よーし、憂ちゃんも入れてちょうど4人だからスマブラやろうぜ!」
唯「私スマブラは得意だよっ! 負けないよ~」フンス!
梓「へぇ、唯先輩ゲーム得意なんですか、意外です」
憂「がんばろうね、お姉ちゃん!」
れでぃーごーっ!
ポチュンポチュンポチュン
律「ぐわっ」
梓「ひいぃっ!
律「う、憂ちゃん、一瞬にして2人を!」
律「残るは唯だけかー、こりゃ憂ちゃん楽勝だな」
唯「いくよ~うい~!てい!てい!」
ポチョン
憂「ああ、やられちゃったー」
律「えっ」
梓「えっ」
唯「やったー勝ったよー優勝ー!」
憂「お姉ちゃんつよーい!」
律「どう見ても憂ちゃんわざと負けただろ・・・(-。-) ボソッ」
唯「いぇいっ!」タッチ
憂「いぇいっ!」ハイタッチ
律「よし、もう一戦だ!」
律「梓・・・私が唯を狙う。おそらく憂ちゃんは唯をかばってくるから、その隙に憂ちゃんを狙え」ボソボソ
梓「(コクコク)」
唯「次も負けないよぉー!」
憂「お姉ちゃんかっこいいー!」
れでぃーごーっ!
サシュッヒュンバーンバーン
律「ひっ!」
梓「そんな! 幻の瞬殺技!?」
唯「あれぇ、あずにゃんもりっちゃんももうやられてるー弱いなー」
憂「いくよーお姉ちゃん!」
唯「ふふふ、お姉ちゃんに勝とうなんて甘いよ、うい~」
ドボン
憂「ああん! またやられちゃった」テヘ
律「」
梓「」
唯「やったっ! また優勝だぁ!」
憂「お姉ちゃん天才~!」
唯「うい~♪」ピョンピョン
憂「お姉ちゃん♪」ピョンピョン
律「よし、作戦変更だ梓、まずは憂ちゃんを挟撃だ。唯は後でどうにでもなる・・・ボソッ」
梓「やってやるです!ボソッ」
れでぃーごーっ!
スチャッ
律「憂ちゃん、覚悟っ!」
スチャッ
梓「・・・ごめん、憂」
憂「! くっ・・・」
パンパンパンパン!!
ボン!
律「Ah!」
ドカン!
梓「Ouch!」
唯「りっちゃん、あずにゃん! 憂を狙い撃ちは許さないよっ!」キリッ
憂「お姉ちゃん!」パアアア
唯「えへへ~、10戦10勝だようい~!」ギュウ
憂「さすがだよ、お姉ちゃん♪」ギュッ
律「ま、まあ・・・この姉妹はこれでいっか」
梓「はい、勝てる気がしませんし」
【おしまい】
#不思議の国の・・・
憂「お姉ちゃん、急いで-、遅刻しちゃうよ!」
唯「待って待って、うい~」
お姉ちゃんが片足けんけんで靴を履きながら玄関から出てくる。
唯「うぉう! いい匂いだねぇ~」
憂「キンモクセイだね。もうそんな季節になったんだね」
唯「この匂い好き~。なんか、甘くて優しい匂いだよねえ」
お姉ちゃんの匂いじゃん、と言いかけて言葉を飲み込んだ。
私の少し前をスキップするようにふわふわ歩くお姉ちゃんを見つめながら、学校へ急いだ。
目の前が白くなって、キンモクセイの匂いがかき消された。
”時間を止めてあげようか?”
憂「だれ?」
そこには、ピンクの眼をしたウサギが居た。
ウサギ”今の時間がずっと続けばいい、と思っただろう?”
ウサギ”それが君の望みなら、叶えてあげられる”
憂「うーん・・・」
ウサギ”いつまでも一緒に居たい人と、ずっと同じ時間を過ごせるよ”
憂「・・・いらない」
ウサギ”へぇ・・・珍しい答えをするね。それはどうして?”
憂「今と同じ時間がずっと続いたら、今しかできないことができないから」
ウサギ”ふうん。”
憂「過ぎていく時間だからこそ、できることがあると思う」
ウサギ”そうかもしれない。そうじゃないかもしれない”
憂「ここからどうすれば戻れるの?」
ウサギ”過ぎていく時間なら、君はなんでもできるだろう?”
憂「! ・・・ありがとう、ウサギさん」
目を瞑ると、お姉ちゃんの声が聞こえた。
唯「うい~? うい? どうしかした?」
お姉ちゃんの大きな目が、不思議そうに私の顔を覗き込んでいた。
憂「ふふ、なんでもない! 急ごう、お姉ちゃん」
お姉ちゃんの手を握って走り出す。
唯「ああっ、待ってようい~!」
いつもの通学路は、甘い花の匂いに覆われていた。
#姉妹げんか!
唯「ういー・・・ごめんってば」
憂「知らない。もう寝るから電気消すよ。今日は抱きついてこないでね」
唯「え・・・・・・手は?」
憂「手も握らない。おやすみ」パサッ
唯「うぅ・・・」
憂「・・・・・・」
唯「・・・・・・うい~・・・グスッ・・・」
憂「・・・」
唯「・・・グスッ・・・・・・ヒグッ・・・スピー」
スゥスゥ
憂「・・・お姉ちゃん、もう寝た?」
唯「」スゥスゥ
ゴソゴソ
憂「・・・泣いちゃだめじゃん・・・・・・もう」
フキフキ
憂「ん・・・よしっと。おやすみ、お姉ちゃん」
憂「・・・」ギュ
□□□
□□
□
唯「・・・ふぁぁ」
唯「あれ・・・手繋いでる」
憂「」スゥスゥ
唯「ういまだ寝てる・・・昨夜眠れなかったのかな」
憂「ん・・・あれ、お姉ちゃんおはよ」
唯「おはよう、うい~・・・昨日はごめんね」
憂「ううん。私こそ、怒ってごめんね」
唯憂「えへへ・・・」
憂「お姉ちゃん、朝ごはん作ってくるね」
唯「うん」
憂「・・・離してくれないと、ごはん作れないよ?」
唯「・・・憂から離せばいいよ」
憂「・・・昨日の残り物でいい?」
唯「うん」
憂「しょうがないなぁ、お姉ちゃんは・・・」ギュ
【おしまい】
最終更新:2012年01月03日 19:02