―桜高校・音楽準備室
美琴「あ、あの…すいませ~ん」ガラッ
紬「はい?」
澪「ぅん?」
唯「え?」パクパク
律「…お」
美琴「え、…えっと」
紬「あら、何かご用でしょうか…?」
澪「えっと、靴の色からして、新入生の方で?」
美琴「あ、はい…そうです」
唯「新入生の人が何の用なんだろうね、りっちゃん?」パクパク
律「えーと、校内で道に迷ってたまたまここにたどり着いたとか…?」ウ~ン
美琴(あれ…?)
美琴(やたらお菓子を食べてる人の声…なんだかすごく聞き覚えがあるような…?)
美琴(ま、まあ気のせいよね…?)
美琴「あ、いや、その…たまたまとかそういうのじゃ…」
澪「そうだぞ律。そんな唯みたいな人がそうそういるわけないだろ」
唯「え~!? ひどいよ澪ちゃん!?」
紬「あっ」
澪「どうしたムギ?」
唯「どしたのムギちゃん…?」
美琴(ム…ギ…ちゃん!?)
美琴(無関係とは言え…、何か嫌な奴の顔が脳裏に…!)
律「あああっ!!!」
澪「お前までどうしたんだ、律?」
唯「りっちゃん教室に忘れ物でもしてきたの?」
美琴(そういえば、あのカチューシャの人…リツ…さん?)
美琴(以前どっかで会ったような気が…?)
美琴(いや、…気のせいかしら…?)
紬「ひょっとして…!」
律「うちの部に見学に来た人とか…!」
美琴「あ、その、…!」
澪「そ、そうだったのかっ!?」
唯「ほんとにっ!?おいでおいで~お菓子もあるよ~」
澪「おい…唯、ここにあるのは皆ムギが作ってくれた奴だろ…」
紬「あら、いいのよ澪ちゃん。私気にしてないから」
律「ちょっ!?唯~!私の分にまで手を出すなって!」サッ
美琴(ま、まずいわ…)
美琴(私、上手く表現できないけど…)
美琴(すごいのっぺりとしたペースに飲み込まれつつある気がする…!)
美琴(は、早く…、はっきり伝えなきゃッ!!)キッ
美琴(け、軽音部に入りたいです、…って!)
澪「あ、えっと…見学の人でしたっけ?」
律「どうぞどうぞもっと中の方へ…!」
紬「今お茶とお菓子を用意しますからね~」
美琴「あ、あの…! ちょっと聞いてください…! 先輩方!」
唯「ん、何~?」
美琴「わ、私…!」
唯「わ、」チラ
澪「わ」チラ
紬「た」チラ
律「し…!」ヨシッ
美琴「軽音部に、入りたいんですッ!!」
唯「」
澪「」
紬「」
律「え」
美琴(い、言っちゃった~///)
澪「」
紬「」
律「…」
唯「い、今…何と…?」
美琴「え…、いや、ですから…、軽音部に入部…したいな~、って」
唯「わああああ…!!」パアアア
澪「ほ、ホントにか…!!」パアアア
紬「ゆ、夢じゃないのね…!!」パアアア
律「っしゃああ」ダッ
美琴「え」
律「確保おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ」バッ
美琴「ひっ!?」
美琴「ひいいいいいいいい!?」
ビリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ
―5分後
律「も、もぉ~…、電気使えるんなら予め言ってよ~」シュー
美琴「ごめんなさいッごめんなさいッごめんなさいッ…!」ペコペコ
澪「―いや、さっきのはいきなり飛びかかった律の方が悪いだろ」マッタク
唯「でもびっくりしちゃったね」アハハ
紬「電気系統の能力って、持ってたらすごく便利そうよね~」
唯「そうかな~、私はムギちゃんの持ってるような力が欲しかったな~」
律「確かにムギのも便利だよな。材料さえあれば料理できるし~」
―更に5分後
律「えええええええええっ!?」
澪「…レ、レベル5だったのかっ…!?」
唯「すご~い!!」
紬「聞いたことがありますよ…!ひょっとして常磐台中学校出身の超電磁砲さんっ…?」
美琴「あ、はい…まあ、そんな感じです…」
律「と、とりあえずコレ記入して…!」つ入部届
唯「早く早く~」
澪「せかすな」
美琴「あ、はあ、はい、…」カキカキ
澪「その前にお互いの自己紹介のほうが先だろ…」
紬「お茶が入りましたよ~」カタッ
美琴「あ、どうもありがとうございます」ズズズ
紬「お口に会えばいいのだけれど…」
美琴「わあ~!とってもおいしいです…!」コトッ
唯「でしょでしょ~」
律「お菓子もいっぱい食べてくれよな…!」
澪「自己紹介…」
美琴「こ、こんなにいっぱいタ、タダで食べちゃっていいんですか…!?」
美琴「高級な銘柄のばかりだし…!」
紬「あら、やっぱりわかる~」ウフフ
唯(お嬢様だ~)
律(お嬢さんですな~)
澪「自己…」
澪「あ~もうっ」バンッ
美琴「え!? ど、どうしました…?」
律「あ、気にしないでいいよ。澪はたまにパンクするから」
唯「澪ちゃんもはい、お菓子あげるよ~」
紬「おかわりはいっぱいあるから安心してね♪」
美琴(み、澪先輩っていうんだ…)
美琴(ムギ…さんもだけど…)チラリ
紬「?」
美琴(この人…!)
澪「ん、どうした?」ボイーン
美琴(めちゃくちゃ大きい……)ショック
美琴「律さん…!」
律「ん? どしたの~」ペタン
美琴「ちょっとだけほっとしました…」ホッ
律「へ?」
唯「???」
澪「ってそれより…!」
唯「どしたの澪ちゃん? トイレ?」
律「しょうがないな~連れでついてってやるよ」
澪「ちが~うッ!!」
紬「なかなか話が先に進まないわね~」
美琴「分かっててボケてたんですか…?」
律「と、いうわけでお互いの自己紹介を始めようではないか~皆の衆」
唯「お~」
紬「お~」
美琴「お、お~」
澪「 や っ と 、ここまで来たか…」ツカレタ
律「その前にトランプでもして遊ぼうぜ」シャシャシャ
唯「何やる?」
紬「美琴ちゃんの好きなものをやりましょうっ…!」
美琴「え、私ですか? …えーと、…ポーカーとかどうですか!」
澪「大勢なら大富豪とかもいいな…!」
澪「ってちが~う!!」
律「ポーカー嫌なのか?」
美琴「あ、別に私、大富豪でも全然オッケーですよ…!」
紬「大富豪って地域によっては大貧民って言ったりもするわよね~」
唯「えーと、どんなルールだったっけ…?」
律「おいおい唯、昨日も確かやったぞ…」
紬「革命はありよね」
美琴「何か縛りもつけます?」
澪(…もう、後でいいか…自己紹介…)ハア
―10分後
紬「勝ちました~」ブイッ
美琴「ムギさん強いですね…!」
唯「三着~」
律「やーい、大貧民め~」
澪「律にまで負けるなんて~!?」ショック~
―それから30分後
紬「ごめんね澪ちゃん…」
美琴「だ、大丈夫ですか澪先輩…」
唯「澪ちゃんどしたの? 顔色悪いよ?」
律「そろそろ別のことして遊ぶか…?」
澪「ぅ、…ぅん。そうしてくれ…」グッタリ
―それから30分後
紬「嶺上開花~!」スチャッ
美琴「ええっ!? ま、またですかっ!?」アゼン
唯「?そんなにすごいの…?そのリンなんとかってやつ…?」パクパク(※見てるだけ)
澪「あ~もうッ…!!」プシュー
律「そうテンパるなよ澪ちゃ~ん」クスクス
―更に30分後
澪「こ、こ、国士無双ッ―――――――――――――――――!!?」(※交代した)
唯「え? これが?ってそれなあに??」カチャカチャ
律「」
美琴「マジっすかッ!?」
紬「唯ちゃんすご~い!」
律「ちょっと待つんだ皆…!」ガタッ
律「さっきから私達は一体何をやっているんだッ…!?」
律「ここは軽音部なんだぞッ!!」
律「しっかり練sh」ボカッ
澪「…都合が悪くなったからって急に態度を変えるな」
律「うわ~ん澪が殴った~!!」イタイヨ~
美琴(み、澪さんって意外と暴力的…?)
紬「そろそろ…下校時刻ね」
唯「帰ろっか~みこにゃん~」ギュッ
美琴「ゆ、唯先輩~あんまくっつかないでくださいよ~」ム~
美琴(…何でだろ)
美琴(これが黒子だったらすごく鳥肌立つけど…)
美琴(唯先輩だと…何だか全然嫌じゃないっていうか…///)
美琴(…ヘンな下心とこか全然感じないからかな?)
紬「食器のお片づけ終わりました~」
律「じゃ、帰ろ~ぜ」
澪「まあ、もう、今日は遅いし…そうだな、今日はもう帰ろうか」ハア
唯「よしよ~し、帰ろうね、ギー太~」
美琴「ギー太…?」
澪「あ、ああ、…唯は自分のギターに名前を付けてるんだ」
律「まあ…可愛がってるっていうか…」アハハ
美琴(あ、…そういえばここ軽音部だったっけ)
美琴(何ていうか…すっかり忘れてた)
紬「あら、美琴ちゃんの鞄についてるお人形さん…可愛らしいわね~」
唯「あ、ほんとだ~」
澪「どれどれ…?」
律「何これ? カエル??」
美琴「ああ、これはゲコ太っていうマスコットキャラなんですけど…」
美琴「とっても可愛いですよね…!!!」
唯「うん、とってもかわいいよ~!」サワッテイイ?
紬「私もお揃いのを買おうかしら~」
澪(う、う~ん…)
律(まあ、人にはいろんな好みがあるからな…)
ガラッ
さわ「ちょっと、あなたたち~? いつまで校舎内に残って…、ってあら…!?」
最終更新:2012年01月11日 00:12