♪~平沢家~♪
ガチャッ
憂「ただいま~、お姉ちゃんごめんね…これから晩御飯の用意するよ」

唯「う~い~…お腹すいたよ…」

コタツにひれ伏しぐったりする唯、もはや動く気力もないようだ。
ぐ~きゅるるるる…とお腹の虫もご立腹らしい。

憂(お姉ちゃん…冬場でもやっぱりかわいい♪)

トントントンッ
憂は軽くリズミカルな足音を立て台所へ向かった。

憂(澪にゃんには何してもらおうかな~ っと♪)


―翌日―
ナイシャオダークニャン♪ チッチャクタッテイイモン ナイショダカーラネ アタシノムネノウチ♪
ソレデモ オキニハネコミミメイド? チャイナドレスモ イイデショー♪

土曜日の朝、澪は携帯電話の着信音で目が覚めた。
一晩中泣きつづけたのだろう、澪の顔は涙でぐじゅぐじゅになっている。
そして瞳は血の涙を流さんばかりのルビーの瞳。

澪「…今日は誰にも会いたくない…。」

彼女はこのまま1日中引き篭っていようとしていた。
しかし、発信相手の名前を確認すると、外に出なくてはいけないようだ。


差出人:平沢 憂
件名:(non title)
添付ファイル:xxxxxxx.jpg
―――――――――――――――
15時に添付している地図の場所で
待ってます。



簡素な文章に添付されているのは近所の公園を示した地図。
人通りはほとんどなく、昼間でも若干薄暗い。

澪「わたし…どうなっちゃうんだろ…」
 (きっと、脅迫されて汚されて…人生の終わりを告げるんだろうな…。)


♪~公園~♪
キィ… キィ…
薄暗く静かな公園。
ブランコの若干錆付いた音が、ピリピリしている澪のカンに触る。
彼女はシャワーを浴びてきたのだろう。凍えた周りの空気を暖め、甘い香り付けをしている。

憂「あ、澪にゃん来てくれたんだぁ♪」

ブランコに乗っている少女は喜んではいるものの、目は笑っていない。
ギッ…

ピョンッ…とブランコから飛び降り、澪の元へ近づいた。
瞳に光は灯っておらず、正気の沙汰ではない様子である。

澪の正面に立ち、表情を伺う憂と息を飲む澪…。

澪「何が目的なんだ!?」
憂「何が目的なんですかぁ?」

互いに発した言葉はハモり、耳にした言葉に戸惑った。

澪・憂「「…え!?」」



ギシッ…
二人は古びたベンチに腰かけ、中央を軽く沈ませる。
澪と憂は冷え切った体を温めるかのように寄り添うが、とても気まずい空気が漂う。

澪「あのっ!」
憂「あのっ!」

話すタイミングが見事に被ったが、澪はそのまま止めることなく話を続けた…。

澪「憂ちゃん、今まで黙っていてゴメン…実は―…」

淡々と全てを話す澪…
軽音部のみんなが唯と憂の仲の良いところに興味があり、偵察すること。
唯と憂の様子を盗聴し、それを梓の写真と交換すること。
ただの遊びのつもりが、ここまで発展した理由を赤裸々に話す。
その話を憂は集中し、内容全てを脳に焼き付けている。


澪「ふぅ…全て話せて胸が軽くなったよ…」
あずにゃん(澪にゃんのおっぱいは重いけどね♪あずにゃんのはつるつるにゃー♪)

澪は溜息と共に全て吐き出し、両手を胸元に添えて沈めた。

憂「ところで澪さん…パペット着けてここまで来ていたんですね…。」

ふと澪の手を見ると、今まで気づかなかった"あずにゃん"がそこにいた。

澪「えっ!?あっ… …うわぁぁぁっ!!」

無意識に着けていることに気づき、叫び声を上げる澪。
憂はそっとパペットを抜き取り、自分の手に被せた。

憂「澪にゃん、もう辛い思いはしなくていいんだよ♪」

彼女は頬を紅色に染め、"あずにゃん"をそっと澪の口元へ持っていく…。


ちゅっ…

澪「!!!!!」

突然の出来事にドギマギする澪…真っ赤になって頭から湯気を出す。
そして行動を起こした憂も恥ずかしかった様で、頬紅を顔全体へ広げ俯いた。

再度訪れる沈黙の時間…。
はたから見ると、ベンチに腰掛ける二人はファーストキスを終えたカップルの様に見える。

…はらりと頬に枯葉が掠ったところで、二人は余韻から覚めた。

澪「そ…そそそれじゃぁ、私は帰るからな!」

彼女はぴょこっと立ち上がり、ぎこちなく歩き出す…
その時、力強く"あずにゃん"が澪の手をギシリと強く掴み、何かボソボソと呟いた。

憂「…わたしの用事はまだ済んでいませんよ?」


♪~平沢家~♪
ガチャッ
憂「ただいま~。お姉ちゃん、澪さん来てくれたよ~」

家の中に虚しく響く憂の声、人の気配はするものの唯の返事がすることはなかった。
リビングをそっと覗く二人、唯はコタツをヤドカリのようにしてスヤスヤと眠っている。

憂「うふふ…お姉ちゃん、この時間はお昼寝タイムなんです♪」

いたずらな笑いを澪に向けるも、彼女は無言でビクビクと震え続けている。

憂「澪さん…もう何もしませんよ、これから"してもらう"だけですから」

二人は階段を昇り、憂の部屋へ向かった。


ふわっ…と澪の鼻腔をくすぐる部屋の香りは、唯の部屋の香りとは異なっていた。
澪(姉妹でも、容姿は似ていても香りは違うんだな…)

澪の体に纏わりついている緊張は、部屋に漂うほんのりとした憂の香りで徐々に解けていく。

憂「そういえば澪さん、梓ちゃんのこと好きなんですよね?」

いきなり核心を突かれ、澪の背中にビリリと電気が走った。
それは全身へ波及していき、全身の汗腺を刺激する。

澪「あ…  ああっ!そうだよ、梓のことは大好きだ!!」
 (あわわ、ついに言っちゃった!あずにゃんだいすきぃ☆)

勇気を振り絞り思いの丈を伝え、彼女は真っ赤になり瞳に涙を浮かべ始めた。

憂「…それじゃ、CD・DVDの件と引き換えに…
  梓ちゃんをオカズにしてでオナってもらおうかなぁ?
  澪さんみたいにキレイな人が、どんな風に発情してオナるのか見てみたい♪
  大丈夫、カメラは使わないでじっくりと見ててあげるから… ねっ…
  澪にゃんにゃん♪」

にこにことパペットをふりふりし、新しいおもちゃを欲しがる子供のような表情で澪にねだった。

澪「なっ…!?」
 (あずにゃんはいつもオカズにしているから、何度でもイける余裕あるけど。
  さすがに人に見られるのは恥ずい…。
  でも、あずにゃんになら見てもらってもいいかも!
  いや、むしろ見せ合いっこもいいかもしれない!!!あぁぁぁずにゃぁぁん!)

少し俯き悩み始めるが、選択肢の余地など無い。

スッ…

彼女は立ち上がり、ボトムに手をかけするすると下ろす。
パツッと張りがあり水色と白のストライプで包まれた桃尻、もちもちと適度に肉が付いた太股、そして陶磁器のように白く美しい脚。それらを徐々に露にしていった。

パサッ

ボトムを脱ぎ終え、徐々に紅色を帯びていく澪の下半身を舐めるように見つめる憂。
澪の滑稽な姿に、彼女はくすくすと微笑む。

憂「そんなの冗談ですよ♪ホントの要求はこっちです。」

律が澪をいじっている風景を何度か目にしたこともあるせいか、
早くも"澪のいじりかた"を覚えたようだ。


コツコツ
憂は自分の携帯電話を取り出し、カメラの部分を指先で小突いた。
どうやら既に憂の頭の中ではシナリオが出来上がっているらしい。


憂「おねえちゃん、こんなところで寝ているとカゼひいちゃうよ?」

コタツの中に手を入れ、ヤドカリの中身を揺する。

唯「ん~? あ"ぁ~…?」

起こされた唯はゾンビの様に、のたのたとコタツから這い出て来た。


寝起き早々、ぼ~っと部屋を見渡す唯を見て、憂はクスクスと笑う。

憂「おねえちゃん、どうしたの??」

唯「ん~? なんか澪ちゃんが来ているような気がして…」

ねぼけなまこで返事をする唯…しばらくは現実の世界には戻ってこれなさそうだ。

憂「…澪さんなら目の前にいるよ?」

憂はすこし呆れた表情をし、人差し指を澪へ向けた。
毎日のようにからかわれて出している涙とは違い、非常に重苦しい涙を流している。

澪「ぐすっ… ぐすっ…」

唯「澪ちゃん…泣いてる… …なんで?」

状況を把握できず、ぽけ~っと混乱しだした…。

憂「実は澪さん…」

憂が口を開くと同時に始まったのは、言葉の嵐だった。


数秒で唯の記憶容量はオーバーフローし、頭の中の回路が壊れる兆しを見せ始めた。
聴覚野に入る情報は海馬をひたすらオーバーラップしていく。
そして、シナプスは分離と結合を繰り返し、唯のリソースをまたたく間に枯渇させていった。

数分経過した頃、脳のリソースは完全に枯渇し栄養補給をするよう四肢に指示を出す。
ティッシュをもふもふ食べ始めたかと思うと、今度はガジガジガジと爪と髪の毛を
少しずつ食べ始めた。
節子…それはドロップやない。

20分経過した頃、唯の脳はパンクし、各部位から発信される危険信号に応答し
白目を剥いて全身を痙攣させている。
ビクンッ!ビクンッ!ビクンッ!と動くたび、口から泡がこぽこぽと漏れる。
さらに、時折「むきゅー!むきゅー!」と小動物の様なうめき声が鼻の奥から聞こえた。

憂「…ということがあったの。
  それでね、澪さんに取り付いている悪い悪い虫を取り払わなくちゃいけないの。
  お姉ちゃんも協力してくれるよね?」

唯「うぐゅ、よくわからないが…かまいませんですわよ? かしら?」

完全にバーストし瀕死になった唯は、意味不明な言葉遣いで返事をした。

そして2回目…
憂は少しずつウソを交えて今までの状況を、ゆっくり丁寧に話す。
一語一句聞き漏らさぬよう、唯は言葉を理解し"うんうん"と頷く。

唯「ん~と、つまり…わたしと憂が、"ちゅー"している映像を撮れば
  澪ちゃんが無事解放されるんだよね?」

憂「さすがお姉ちゃんだ、理解が早いっ♪」

パチンと指をならし、唯を褒める…手馴れたものである。
憂と唯のやりとりを見ていた澪は、驚きと恐怖で泣くのを忘れ呆然としている。

澪「…はっ ……うえーん(棒読み)」
 (唯の脳を情報でパンクさせて空っぽにし、
  似通ってはいるものの誤った情報を少しずつ詰め込み洗脳するなんて…すごい荒業。
  …今度、律で試してみるか。)


ジーッ…
カーテンの影から唯と憂の姿を録画する澪。
カメラは全体、顔、唇へと徐々にズームし捉えていく。

憂「それじゃ…おねえちゃん、しよっか…」

唯「うん」

ちゅっ… っぷ…
憂は唯の膝の上に乗り、唯のぷるっとした瑞々しい上唇を吸う。
そして軽く下唇にキスをし、二人は唇を重ね舌を絡め始めた。

にゅるぬるっ… ぷは… んっ…
粘膜が絡む音はいやらしく、二人は熱い吐息と悩ましげな喘ぎ声を混じらせ息継ぎをする。
互いから溢れる吐息を交わし、粘ついた音と共にキスを再開する。


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最終更新:2010年01月27日 02:56