この物語の簡単な説明


和「月にはウサギさんが住んでるのよ!」

唯憂「な、なんだってー!!」



        ういうさ!



ここはお空に浮かぶお月様!


唯うさ「ういー、起きてういー!」

憂うさ「うぅぅ……うぅぅぅう」


憂うさ「はっ!」 ガバッ

唯うさ「起きた!おはよう!うい!」

憂うさ「お姉ちゃん…おはよう!」 ニコッ

唯うさ「うなされてたけど、大丈夫?」

憂うさ「うん、平気だよ。 お姉ちゃん

    ただちょっと悪い夢を見ちゃって…」

唯うさ「へー、どんな?」

憂うさ「あんまりよく覚えてないんだけど…

    なんて言うか…学校の屋上から叩き落される夢?」

唯うさ「それは災難だったね」

憂うさ「うん、本当に」

憂うさ「ところで、お姉ちゃん」

唯うさ「なんだい、妹よ」

憂うさ「なんで私たち、ウサギなのかな?」 ピコピコ

唯うさ「おぉ!いい事に気がついたね!憂!

    花丸シールをあげよう!」

憂うさ「わーい、やったー!」 ピョン!


憂うさ「…おほん!

    それはともかく、どうしてなのかな?」

唯うさ「それはねぇ、

    このSSがジャンピング憂ちゃん企画だからだよ!」 フンスッ

憂うさ「えーっと…つまり?」

唯うさ「ジャンピング憂ちゃん企画って言うのは、

    みんなで憂が可愛くジャンプするSSを書くって企画なんだけどね」

憂うさ「うんうん」

唯うさ「それが、月に住んでるウサギさんだと何かと都合がいいんだよ」

憂うさ「そうなんだ」

唯うさ「そうなんだよー」


唯うさ「まずウサギって可愛いよね」

憂うさ「うん、可愛いよ!」

唯うさ「だから、もうそれだけで憂うさは高得点です!」

憂うさ「えへへー」 ピコピコ

唯うさ「それにウサギってピョンピョン跳ねるよね」

憂うさ「そっか!だからジャンプ企画には都合がいいんだね!」

唯うさ「その通り!」


唯うさ「そして知っての通り、この月面は無重力です!!」

憂うさ「月にも重力はあるよ、お姉ちゃん」

唯うさ「あれ、そうなの?」

憂うさ「うん、地球の1/6くらいなんだって」

唯うさ「なるほどー」

憂うさ「月の重力が今回の企画と関係してるの?」

唯うさ「うん!あのね、重力がないと…あれ、あるんだっけ…?

    まあ、いいや!とにかく月面では地球よりも高く跳べるでしょ!

    だからいいんだよ!より高い所まで跳べればそれも高得点だからね!」

憂うさ「えっ?…可愛さを競う企画であって、高さは関係ないんじゃ…」

唯うさ「あるよ!すごくあるよ!

    憂がより可愛く!そしてより高く!

    すごいジャンプをすることが今回の企画の意義なんだよ!!」

憂うさ「うーん……どうだろう…て言うかそんな事誰か言ってたっけ…?」

唯うさ「憂は高くジャンプしてくれないの…?」 ウルウル

憂うさ「!……わかったよ!お姉ちゃん!

    私高く跳べるように頑張ってみる!」

唯うさ「よく言ったよ、憂!その意気だよ!」

憂うさ「お姉ちゃん!」

唯うさ「憂!」

憂うさ「お姉ちゃん!」

唯うさ「憂!」

唯うさ「跳ぶからにはやっぱり一番を目指さなきゃ!」

憂うさ「うん!」

唯うさ「でも周りも強敵ぞろいだからね!」

憂うさ「うぅ、私勝てるかな…」

唯うさ「大丈夫だよ!憂うさなら大丈夫!」 ブイブイ

憂うさ「お姉ちゃん…!」 ウルウル


唯うさ「まあ、さっきも言ったけど可愛さって点で言えば

    憂うさはもうウサギってだけで合格点だと思うんだよ」

憂うさ(お姉ちゃんに褒められるのは嬉しいけど……それはどうだろうか…)

唯うさ「後は誰よりも高く跳べれば優勝間違いなしだね!」

憂うさ「誰よりも高く…かぁ、大きい目標だね」

唯うさ「一番高みを目指そう!」

憂うさ「うん!」

唯うさ「ところで、実際に憂うさはどのくらいジャンプできるの?」

憂うさ「ウサギのジャンプ力と月の重力のちからを合わせて…

    だいたい5mくらいかな」 

ぴょーん! ぴょーん!

唯うさ「5mかー、ちょーっと厳しいかもね」

憂うさ「それでも普通の人が跳ぶよりは跳べてると思うんだけど…」

唯うさ「少なくとも学校の屋上から地面までの高さくらいは跳びこしたいね!」

憂うさ「うぅぅ…トラウマが蘇りそう…」 ブルブル


唯うさ「憂選手パワーで、もうちょっと高く飛べないかな?」

憂うさ「そんなパワーないよ…お姉ちゃん…」

唯うさ「憂」

憂うさ「?」


唯うさ「がんばって!☆」 ニッコリ

憂うさ「アップはしなくてもいいかな!」 フンスッ

ぴょーーん!

ぴょーーん!

憂うさ「ふぅ…今のジャンプで10mってとこかなぁ」

唯うさ「おお!2倍になったよ!すごいよ憂!」

憂うさ「えへへー」


憂うさ「でも、これ以上高く跳ぶのは難しいかも」

唯うさ「…うーん、10mでも十分凄いんだけど

    やっぱり周りは強敵ばかりだからね

    どんな跳び方してくるか…わかったもんじゃないよ」


唯うさ「よし!こうなったら!」

憂うさ「こうなったら?」

唯うさ「助っ人を呼ぶしかないね!」

憂うさ「助っ人!?」


現在、憂うさのジャンプ距離は 10m です。


唯うさ「はい!と、言うわけで

    助っ人の亀あずにゃんです!」

梓かめ「あ、どうも」 ノソノソ

憂うさ「助っ人って梓ちゃん!?

    …………なんで亀なの?」

梓かめ「……なんでだろ」

唯うさ「それはほら、ウサギとカメって言ったら有名だからね!」

憂うさ「有名は有名だけど…」(有名だから何だと言うのだろう…)

梓かめ「まぁ、私たちの学校にもウサギとカメ像があるくらいだからね」

唯うさ「それにあずにゃんはトンちゃんのこと大好きだからね!」

梓かめ「いいじゃないですか、別に!」 テレテレ

憂うさ(大好きだから何だと言うのだろう…)


憂うさ「月に亀がいるっておかしいような…あんまり関係ないし」

梓かめ「それを言ったら、月にウサギが居る時点でおかしいよ」

憂うさ「そうかもしれないけど…」

憂うさ(なんか釈然としないなぁ…)

梓かめ「あっ、月にスッポンならぬ月とスッポンモドキ的な?」

憂うさ「今思いついた感じだっ」

唯うさ「まあまあ、あんまり突っ込みすぎると話が進まないよ?」

憂うさ「でも、お姉ちゃん

    梓ちゃんが助っ人してくれるのは、とても嬉しいんだけど、

    カメの梓ちゃんが一体どうやって私のジャンプを手伝ってくれるの…?」

唯うさ、梓かめ「えっ」

憂うさ「えっ」

梓かめ「憂、知らないの??」

唯うさ「ジャンプ中にカメを踏んづけたら、もう一段高く跳べるんだよ??」

憂うさ「まさかのスーパーマリオ理論だったよ」


憂うさ「と言うか、私友達踏まなきゃいけないの…?」

梓かめ「友達と思ってるのは憂の方だけかもしれないよ……」

憂うさ「あずざぢゃん…」 ウルウル

梓かめ「冗談です、ごめんなさい」

唯うさ「目標を達成しようと思ったら、時として犠牲は付き物なんだよ、憂」

唯うさ「あずカメを踏んでいつもより高く飛ぼう作戦ー!いえーい!」

梓かめ「パフパフー」

憂うさ「なに、そのノリ」

唯うさ「具体的には憂は全力でジャンプして、

    着地時にあずにゃんを思いっきり踏んづけて高度を稼ぐ作戦だよ!」 フンス

梓かめ「さあ、遠慮なく踏みつけなよ、ぐりぐりと」

憂うさ「さらっと、えげつないよ!!」


唯うさ「憂……これができないと一番高く跳ぶなんて夢のまた夢だよ」

憂うさ「でも……」

唯うさ「憂」

憂うさ「?」

唯うさ「応援してるからねっ☆」 ニッコリ

憂うさ「梓ちゃん!ごめんね!!踏んじゃっても私たちは親友だよ!」 フンスッ

梓かめ(なんだろう、この姉妹)

梓かめ「じゃあ、私は空中で待機してるからー」 パタパタ

憂うさ「飛べるんだ…カメなのに…」

唯うさ「ノコノコじゃなくて、パタパタなんだよ」

梓かめ「て言うか、私天使ですからー」 パタパタ

唯うさ「さっき憂は10m跳んだから、

    あずにゃんはそのくらいの高度を維持しててねー」

梓かめ「了解です」



唯うさ「あずにゃん、スタンバイおーけー!?」

梓かめ「うっす!」

唯うさ「憂、スタンバイおーけー?!」

憂うさ「うん!大丈夫だよ!お姉ちゃん!」

唯うさ「さらなる高みを目指して頑張るぞー!」

憂うさ、梓かめ「おーっ!」

憂うさ「すぅー はぁー」

憂うさ「よし!! 行くね! お姉ちゃん!」

唯うさ「頑張って!憂!」

憂うさ「行くよ!梓ちゃん!」

梓かめ「ばっちこい」


憂うさ「…」

憂うさ「ふんすっ!」 カッ

憂うさ「とりゃああああ!」 

ぴょーん!

憂うさ「ごめん!梓ちゃん!」

げしっ

梓かめ「ぐげっ!」

ぴょいん!


20m突破!!


憂うさ「やった…20m!!」

憂うさ「やったよ!お姉ちゃん!梓ちゃん!!」 ピョンピョン

憂うさ「さっきの2倍のジャン…」

憂うさ「あ…」


唯うさ「あずにゃん!あずにゃん、しっかり!!」

梓かめ「…」 ピクピク

唯うさ「10m強からの墜落だからそりゃあそうなるよねっ!」

梓かめ「ゆい…せんぱい…」

唯うさ「あずにゃんっ!」

梓かめ「私…やっとできました…ひねしょうが…」

唯うさ「それ、私のネタだよ!あずにゃん!!」

梓かめ「ぐふっ……」 グッタリ

唯うさ「あずにゃぁああん!!」


唯うさ「あずにゃん!君の犠牲は無駄にはしないよ!!」

憂うさ「せっかく高くジャンプできたのに全然喜べないよっ!!!」


現在、憂うさのジャンプ距離は 20m です。


唯うさ「あずにゃんの尊い犠牲のおかげで憂は20mまで跳べたけど…」

憂うさ「後味悪いね…」


憂うさ「でも梓ちゃんのおかげで20mも高く跳べたから優勝だってできるよね!」

唯うさ「甘いよ!!」

憂うさ「!!」

唯うさ「20m程度で優勝なんてできたら苦労しないよ!!」

憂うさ「うぅ…あんなに頑張ったのに…!主に梓ちゃんが…」

唯うさ「でもご安心を!実はもっと高く跳べる作戦考えたんだー、

    そのための助っ人ももう呼んでます!」

憂うさ(梓ちゃん、踏まれ損だよ…)


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最終更新:2012年01月23日 22:59