さわ子「確かもう何も無かったはずよね~」

さわ子「どこかで食べて帰ろうかな」

掘込「山中先生、お先に失礼しますよ」

さわ子「はーい、お疲れさまでしたー」

さわ子「さて、私も帰ろっかな」

さわ子「それじゃ失礼します」ガラッ

先生「お疲れさまでした」

いちご「あ、先生今帰り…?」

さわ子「そうよ、若王子さんもあんまり遅くまで残ってちゃだめよ」

いちご「…わかりました」

さわ子「気をつけて帰るのよ?」

いちご「…はい」

さわ子「それじゃあね」

さわ子「受験生の担任ってやっぱり大変なのね」テクテク

さわ子「掘込先生もよく私たちの担任やり通したもんだわ」テクテク

さわ子「さてと」ピッ

さわ子「あ、ガソリン入れないと」バタン

さわ子「最近ガソリン高くて嫌になるわ」キュルルル

さわ子「自転車通勤にしようかなー」ブロロロ

さわ子「ダイエットにもなるし」ブウーン


ガソリンスタンド

さわ子「142円・・・」

さわ子「はあ、食費削るしかないわね」

さわ子「とりあえず外食は無しで」

さわ子「コンビニもやめとこ」

さわ子「スーパーで何か買って米だけ炊けば安上がりなのよね~」

さわ子「・・・」

さわ子「彼氏欲しい」


スーパー

さわ子「作るか出来合いのものを買うか」

さわ子「どっちにしよう」

さわ子「うーん」

憂「あれ?山中先生?」

唯「ほんとだ!さわちゃ~ん」

さわ子「え?唯ちゃん憂ちゃんじゃない」

唯「どうしたのこんな所で」

さわ子「買い物よただの」

憂「晩御飯の買い物ですか?」

さわ子「そうよ、憂ちゃん達も?」

憂「はい」

唯「さわちゃんは彼氏と一緒にご飯食べるの?」

さわ子「」

憂「ちょっとお姉ちゃん、プライベートな事に踏み込んじゃ駄目だよ」

さわ子「彼氏なんていないわよ!」

唯「そうだったの?」

さわ子「ぬぐぐ・・・」

憂「ご、ごめんなさい」

さわ子「いいのよ、悪いのは唯ちゃんだから」

唯「うっ」

憂「今日はおひとりなんですか?」

さわ子「・・・そうよ」

憂「じゃあ家で一緒に食べませんか?」

さわ子「え?」

憂「その、予定が無いなら家で一緒に食べて行きませんか?」

さわ子「いいの?」

憂「勿論ですよ、二人分も三人分も変わりませんから」

さわ子「憂ちゃんなんて良い子なの」

さわ子「生まれてくる順番を間違えたわね貴方達」

唯「え~そんな事ないよね憂?」

憂「そうだね、よしよし」

唯「えへへ」

さわ子(やっぱり間違ってる)


憂「こんなもんかな」

唯「憂アイス買って~」

憂「しょうがないなあ」

唯「これとこれと・・・」

憂「ひとつだけ」

唯「ぶ~ぶ~」

さわ子「あんまり買わないのね」

憂「家にも材料はあるので」

さわ子「すごいわね憂ちゃん、高校生とは思えない」

さわ子「あ、私のところにお嫁に来てもいいのよ?」

憂「え?えーっと・・・」

唯「憂は私の物だから駄目だよ!」

さわ子「はいはい」

憂「ふふ」

さわ子「それじゃ行きましょうか」

唯「さわちゃんの車久しぶりだね」

憂「そうだね」

さわ子「そう言えば前にも乗せたことあったんだっけ」

唯「マラソン大会の時だね」

さわ子「あ、あの時唯ちゃんのせいで」

唯「あわわ、しゅ、しゅっぱーつ!」

さわ子「・・・まいっか、じゃあ出発!」ブロロロ

唯(危なかった)

唯「楽チンだね」

憂「ありがとうございます、先生」

さわ子「お礼を言うのはこっちの方よ」

唯「はっ!」

さわ子「どうしたの?」

唯「暖房でアイス溶けないかな」

さわ子「ええ?溶けないと思うけど・・・」

唯「溶けると駄目だから今食べちゃおうかな」

憂「ドライアイス貰って来たから溶けないよ」

唯「なんと!」

憂「もう、お姉ちゃんの行動はお見通しだよ」

唯「なんてしたたかな子」

さわ子「さすが憂ちゃん」

憂「いえそんな」

唯「憂にはかなわないや」


平沢家

さわ子「着いたわよ」

憂「ありがとうございます」

唯「ありがと~」

さわ子「どういたしまして」

憂「それじゃ上がってください」

さわ子「ええ、お邪魔するわ」

さわ子「あ、車ここに停めても大丈夫?」

憂「はい」

さわ子「警察が来ませんように」ピッ

憂「じゃあご飯作るので適当に待ってて下さい」

さわ子「はーい」

唯「何して遊ぶ?さわちゃん」

さわ子「勉強しなくていいの?」

唯「・・・せっかくさわちゃんが来たんだし今日くらい遊んでも大丈夫だよ!」

さわ子「・・・担任としてはこの時期に遊んでる生徒を見るのって複雑ね」

唯「ぶれいこうだよ!」

さわ子「無礼講の意味分かってる?」

唯「さあ?」

さわ子「うーん」

さわ子「ちゃんと勉強するのよ?」

唯「分かってるよさわちゃん」

唯「じゃあゲームしよ」

さわ子「何の?」

唯「ギターフリークスだよ」

さわ子「ああ、あのゲームセンターにある」

唯「コントローラーも買ったんだ」

さわ子「この手のゲームって実際に楽器やってる人には嫌われてると思ってたけど」

唯「でも楽しいよ!」

さわ子「そうよね、意外と面白いのかも」

唯「じゃあまずはね~」

さわ子「最近のゲームってすごいのね」

唯「さわちゃんも歳だねえ」

さわ子「うるさい」

唯「さわちゃん上手い上手い」

さわ子「なかなか面白いじゃない」

唯「でしょでしょ」

憂「お姉ちゃん、先生」

唯「なに?」

憂「ご飯出来たよ」

さわ子「あら、早いのね」

憂「下準備してから買い物に出かけましたから」

さわ子「何から何まで完璧ね、私も憂ちゃん欲しい」

唯「駄目!」


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最終更新:2012年01月31日 08:01