――10年前


幼憂「おねえちゃん!お外にあそびに行こうよ!」

幼唯「えーっ今日はゴロゴロしときたーい」

幼憂「だーめ!ゴロゴロばっかしてたら牛さんになっちゃうよ!」

幼唯「牛さんか~。おいしそうだね!」

幼憂「でも牛さんになったら食べられちゃうんだよ」

幼唯「ええっ!だ、だめだよそれは!」

幼憂「じゃあいこう!」

幼唯「ああまって~!うい~」タタタ

幼憂「おうだんほどうは、ちゃんと青になってから進むんだよ」

幼唯「そんなのわかるよ~。だってお姉ちゃんだもん!」

幼憂「そうだよね!」

パッ

幼憂「あっ!青になったよおねえちゃん!いこう!」

幼唯「うん!まっ…」

キーーーーーーーーーーーーーーーン

幼唯「いてっ!」

幼憂「おねえちゃん!?」

幼唯(なにこれ…頭が…痛い!!)



幼憂『もう…先行ってるよ!』タタタ

幼唯(ああ、まってよういー)

キイイイイイイイイイイイ

幼憂『あっ…車が…』

ドグシャアアア

幼唯(うそ…うい?ういーーーー!?)


サーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

幼唯「はっ!」

幼憂「おねえちゃん?どうしたの?」

幼唯(あれ?今のはなに?)

幼憂「もう…先行ってるよ!」タタタ

幼唯(さっきと同じ…?ハッ!?)

幼唯「まってーーーーーーーーーーーー!!ういーーーーーーーーー!!!」

幼憂「えっ!?」クルッ

キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ…


幼憂「うわっ…車が…」

大丈夫か!? ケガは? 危なかったわー

幼唯「ういーーーーー!!」ダッ

幼憂「おねえちゃん…おねえちゃああああああん!!」ウワアアン

幼唯「だいじょうぶだった?ケガはない?」

幼憂「こわかったよおおおおおおおおお!!!」ウワアアアン

幼唯「よしよし」ナデナデ

幼唯(なんだったんだろう…今の)

幼唯(頭が痛くなったと思ったら…景色がかわった)

幼唯(そして、ういが車にひかれたと思ったら…また元に…)

幼唯(う~ん、わかんないからいいや!)


?「……」



――現在

憂「っていうことが昔あったんだ~」

梓「へえ、危なかったね、憂」

憂「うん。もしお姉ちゃんが止めてくれなかったらわたし死んでたよ」

純「それでお姉さんにゾッコンってわけか」

憂「ち、ちがうよ~。ずっと前からだってば///」

純「はいはい、わかりました」

梓(いいな~憂)

憂「ところで梓ちゃん、部活でのお姉ちゃんの様子はどう?」

梓「べつにいつも通りだよ?」

純「その話何回目?」

梓「千回からは数えてない…」

憂「お姉ちゃんの話は話題が尽きないから」アハハ

梓「それもそうだね」アハハ

純(ぐっ…軽音部っていいなあ)


キーンコーンカーンコーン

憂「あっ、また今度ね」

純「うん、また」

梓「うん」

梓(唯先輩って、やっぱりなんか常人離れしてるところあるよなあ)

梓(まさか超能力者とか!…そんなわけないか)



――放課後

ガチャ

唯「やっほー」

律「ん?遅かったな唯」

唯「えへへ、補習ってやつでして…」

澪「また赤点とったのか…」

唯「面目ない…」

紬「唯ちゃん、お茶はいったわよ」

唯「やったー、ムギちゃん大好きー!」

紬「あらあら、ありがとう唯ちゃん」

梓「……」ムー

律「あー!梓、嫉妬してんのかあ!?」

梓「そ、そんなわけないです!」

唯「そうなの?あずにゃん」

梓「ち、ちがいます!断じてちがいます!」

澪「すごい否定っぷりだな」

唯「もうあずにゃんったら恥ずかしがり屋さんなんだから!」ギュー

梓「あうっ…///」ホワーン

唯「いいこいいこ」ナデナデ

律「いつもどおりだな」

澪「ああ」


紬「ずっと…ずっとこんな感じだったらいいのに…」

律「ん?なんか言ったかムギ?」

紬「な、なんでもないわ」アセアセ

澪「? おかしなムギ」


律「ああ…おいしいなこの紅茶」ズズズ

紬「ええ。特別に取り寄せたの。喜んでもらえてうれしいわ」

澪「おいしいよ。ありがとなムギ」ズズズ

梓「……」フーフー

唯「あれ?あずにゃん、それ熱いの?」

梓「あ、はい。わたし猫舌なもんで…」

唯「ふーん」ゴクゴク

律「おい、唯。もっとお上品に飲めよな」

唯「えー。だってこれおいしいんだもん」ゴクン

澪「紅茶はもっとこう、まったりと飲むもんなんだよ」

唯「そ、そうなのかあ…ムギちゃんおかわり」

紬「いいのよ唯ちゃん。唯ちゃんが好きなように飲んでみて」コポコポ

唯「はーい、ムギちゃんがいうならそうする!」

律「まったく…」ズズズ

唯「へっへへー」ゴクゴク

キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

唯「いてっ!」

唯(また、頭が…)

律『ふう、ほんとにおいしいな』スクッ

ピシッ パリン ビシャア

律『うわっ!あつっ!』

唯(ああ!りっちゃんのティーカップが割れちゃったよ…)

サーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

唯(あれ、もどった?)

律「ふう、ほんとにおいしいな」スクッ

唯「ああ!りっちゃん危ない!」

律「へ?なにが?」

ピシッ パリン ビシャア

律「うわっ!あつっ!」

澪「大丈夫か!?律!?」

律「あ、ああ。ちょっと冷めてたから大丈夫だったよ」

紬「はい、タオル」

律「サンキュー。あ、でも唯」フキフキ

唯「ふえっ!?なに!?」

律「なんでわたしのティーカップが割れちゃうってわかったんだ?」

唯「えっ!?えーとー…なんとなく!」

律「なんとなくでわかるもんなのか」

唯「そんな気がしたの!」

律「ふーん」

唯(今の感じ…むかしあったなあ)

唯(たしか、憂が事故になりそうになったときにあったんだ)

唯(今見えたのは…未来?)

唯(ま、そんなわけないか)


紬「……」



ジャーーーーン

律「よし!今日は解散!」

澪「結局30分だけ練習か…」

律「いいじゃん、澪だってのんびーりしてただろ?」

澪「わ、わたしは…その…してました」ボソボソ

律「そうそう!なにごとも正直がいいぞ!」ウンウン

澪「う、うるさい!」ベコン

律「いまのは不当な暴力だ~」サスサス

紬「あらあら」ウフフ

唯「じゃあかえろっかあずにゃん」

梓「はい!」


律「じゃあな~唯、梓」

澪「気をつけてな」

紬「また明日」

唯「ばいば~い」

梓「しつれいします」


梓「あの先輩!」

唯「ん?なに?」

梓「今日憂から聞いたんですけど…憂が事故にあいそうになったのを唯先輩が助けたんですか?」

唯「うん!ちょうどあそこらへんの交差点かな」

梓「すごいですね!憂も『お姉ちゃんがいなかったら死んでたよ』って言ってましたよ」

唯「いやあそれほどでも~」

梓「でもなんで車が来るってわかったんですか?」

唯「それはね…憂が横断歩道を渡るときにね、頭がキーーーンってなってね、それで憂が車にひかれちゃって…そしたら、憂が横断歩道を渡る前にもどってたんだよ」

梓「??? は、はあ」

唯「あ、わかんないよね」

梓「まあ唯先輩がすごい人ってことがわかりました」

唯「そ、そう?あはははっ」

梓「じゃあここでお別れですね」

唯「ああん、あずにゃんと別れるのがさびしいよ~」オヨヨ

梓「何言ってんですか…じゃあまた明日です!」

唯「うん、ばいばい」


唯(今日のってやっぱり…未来がみえたのかなあ)

唯(数秒先に起こる出来事に対して、その未来がみえる…)

唯(これっていわゆる予知能力ってやつ?)

唯(そうだとしたらいいけど…わたしにはいらないや)

唯(未来なんて後からわかるのに…先に知ったらつまんないよ)


ガチャンコ

唯「ただいまー」

憂「おかえり!お姉ちゃん!」

唯「ほーれ、おみやげだぞー」

憂「うわあ、紬さんのおかしだあ!ありがとうお姉ちゃん!」

唯「どういたしましてー」


唯「うーん…未来なんて見えなくていいとは言ってみたけど…」

唯「やっぱりちょこーっとだけ知りたい…」

唯「でもどうやったら見ることが出来るんだろう…」

唯「念じるとか…」

唯「はあああああああああああ…」

唯「せいやあっ!」カッ

シーーーーーン

唯「これで見れたら苦労しないよ…」

唯「じゃあ何かきっかけみたいなのがあるのかなあ…」

唯「ベタな話…その人に触ると未来が見えます!なんてあるかも!」

唯「う~い~」

憂「なあにお姉ちゃん」ガチャ

唯「ちょっとごめんよ~」サワサワ

憂「ひゃあっ!なにするのお姉ちゃん///」

唯「ちょっと試したいことが…」ナデナデ

憂「く、くすぐったいよ~///」

唯「あれ~ちがうのかな」モミモミ

憂「あ、あ、あっ、だ、だめだよぅ…///」

唯「ん~だめだ!ちがった」バッ

憂「あっ…もうおわり?」

唯「ごめんごめん、もう戻っていいよ」

憂「うう、いいところで…」バタン


唯「人に触ってもダメかあ」

唯「そういや未来が見えたとき体触ってないや」

唯「ふぁ~あ…もうねよう…」


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最終更新:2010年01月28日 01:40