・・・
律「ただいまっと」ボフッ
澪「寝るな」
澪「いや、寝るか」
律「よーし、洗濯物取り込むぞー」
澪「」
・・・
澪「よいしょ。これで律の布団はふかふかだな」
律「おう。今日は気持ちよく寝れそうだ」
澪「」ピクッ
律「澪が大人しくしてればな」
澪「」ショボ
澪「明日はウォーキングないんだしいいじゃん!」
律「昨日散々やったじゃん!」
澪「それはそれ、これはこれ」
律「・・・」
澪「ねぇいいだろりつぅー」
律「だーめ!今日はたくさん歩いて疲れたの!」
澪「・・・映画館で寝てたくせに」
律「うっ・・・」
律「と、とにかく今日は大人しく寝るからな!」
・・・
律「ふぅ、いい湯だった」ポカポカ
澪「・・・うん」
律「さ、髪乾かしたらもう寝るぞ」
澪「・・・本当にしないの?」ウルウル
律「たまには我慢することを覚えろ」
律「私が乾かしてやろう」ブオーッ
澪「」ショボ
律「子供の頃もこうやって私が乾かしたことあったな」
澪「・・・そうだな」
澪「最初はドライヤー下手で、必ずどこか乾いてないんだよな」クスッ
律「うるせー」ブオーッ
律「(綺麗な髪だ)」
澪「あの時から、だいぶ変わったな」
律「主に澪がな」
澪「見も蓋もないことを」
律「ほれ、終わりだ。私のもやってくれ」
澪「はいよ」ブオーッ
澪「・・・なぁ。今の私と、昔の私。どっちが好き?」
律「そりゃー昔の澪かなぁ」
澪「」
律「大人しかったし、かわいかったし、襲ってこないし」
澪「」グサグサッ
律「・・・でも、今の生き生きとしてる澪も好きだよ」
澪「律・・・」
律「襲ってこなかったらもっといいな」
澪「それは難しいなぁ」
律「あれ、そこはもう襲わないよって流れじゃ・・・」
澪「まぁこれは私の愛情表現として諦めてくれ」
律「」
澪「よし、サラサラだ」
律「さんきゅ。じゃあとっとと寝るぞ」
澪「なぁ、一回だけ・・・」
律「今日はだーめ。ほら、何もしないって約束するなら私のベット入ってきていいから」
澪「・・・うー。しかたない、今日は同衾で我慢するか・・・」
律「手出したら向こう一週間私が攻めるからな」
澪「・・・それもそれで」
律「・・・まじか」
律「・・・まぁいいや、とにかく信用してるからな」
澪「任せろ!」モソモソ
律「ほい、電気消すぞ」カチッ
律「やれやれ」モソモソ
ダキッ
律「・・・澪さん?」
澪「ただ抱きついてるだけだろ?」
律「(せ、背中に胸の感触が・・・)」
澪「それよりこっち向いてよー」
律「も、もう寝るの!」
澪「ちぇー」
律「はい、おやすみ」
澪「おやすみー」
ムニッ
律「(うぅ・・・。一緒に寝るって言うんじゃなかった・・・)」
律「(集中、寝ることに集中・・・)」
律「」スゥスゥ
澪「・・・」
澪「(・・・なんだ、寝ちゃったのか。・・・じゃあ約束通り私も)」
澪「」スゥスゥ
数日後!
さわ子「ではHRを終わります。班ごと、自由行動で行く場所決めておいてくださいね」
純「京都かぁ。楽しみだね!」
梓「だね、名所いっぱいあるし。今日は部室で話し合おうか」
憂「うん!お姉ちゃんから京都のガイドブック借りてきたからみんなで見よう」
・・・
純「私金閣寺見たい!」
梓「全体行動で行くって」
純「あ、そっか」
憂「純ちゃん、上機嫌だね」
純「えへへ、テストの点よかったからね。お小遣いアップしてもらったよ!」
憂「そうなんだぁ。それはよかったね」
純「ほんと、憂のおかげだよー」
梓「・・・」
純「あ、ついでに梓も」
梓「もう純には教えない」プイッ
純「じょ、冗談ですよ!」
憂「みんなテストの結果よかったし。気持ちよく修学旅行にいけるね」
梓「ムギちゃん達は自由行動で渡月橋見に行ったんだよね」パラッ
憂「うん。お猿さん見たって言ってたね」
純「なぜお猿・・・」
梓「嵐山いいなぁ。ほら、竹林がすごくきれい」
憂「わぁ。すごいね」
純「私はこの錦市場っての行ってみたいな。食べ歩きしたい!」
憂「ここもおもしろそうだね」
梓「いろいろあって迷うね」
純「あ、この鳥居いっぱいのテレビで見たことある!」
ガチャ
さわ子「ちーっす」
梓「あ、先生」
憂「今お茶淹れますね」
さわ子「ありがとー、憂ちゃん」
さわ子「あら。早速行く場所検討してるのね」
純「はい!」
梓「先生は去年も行ったんですよね」
さわ子「そうよ。今年は唯ちゃんとりっちゃんがいないから静かな旅行になりそうね」
純「あはは・・・」
さわ子「あなた達は静かにお願いね」
梓「心配なのは純だね」
純「失礼な!私だって場所はわきまえるよ!」
憂「はい、どうぞ」コトッ
さわ子「ありがとう。・・・あぁ、癒される」ホワァ
憂「先生は旅行中どこか観光したんですか?」
さわ子「基本見回りだからね。じっくり観光はできなかったかなぁ」
さわ子「まぁ本部で待機よりマシだけど」ズズッ
梓「先生も大変なんですね・・・」
さわ子「で、あなた達はどこに行く予定なの?」
梓「まだ全然決まってないです。見たいところがいっぱいで」
さわ子「ふふっ、しっかり話し合って決めなさい。一生に一度の修学旅行なんだからね」
憂「・・・一生に一度」ゴクリ
純「そういわれると重いね・・・」
梓「う、うん。・・・とりあえず各自行きたいところ選んで、明日決めようか」
純「だねー。別に今日中に決める必要ないんだし」
憂「他のページも見よう」ペラッ
純「・・・あっ、これおいしそう!」
梓「さっきから食べ物しか見てないじゃん」
純「だって京都って言ったら神社やお寺だけじゃないよ!」
純「和菓子だって超有名じゃん!」
憂「八つ橋おいしいよね」
純「抹茶もね!」
梓「・・・まぁ、そだね」
純「なので自由行動は京都の味覚を堪能するコースを希望します!」
純「どうせ有名どころは全員で見に行くんだしさ」
梓「私はいろんな神社とか見たいけどなぁ」
憂「どっちも楽しそうで迷っちゃうね」
梓「とにかく、今日は帰って各自行きたいところをまとめるように」
憂「はーい」
純「私は和菓子と漬物だね」
さわ子「私はまた縁結びの神様に・・・」ボソッ
梓「じゃあ今日はこれで解散ね」
憂「うん。じゃあ洗い物しちゃうね」
梓「あ、私も手伝うよ」
純「おー、豆乳ドーナツもおいしそうだなぁ」ペラッ
さわ子「今度は違う神社でお守り買おう・・・」
梓「これで終わりっと」カチャ
梓「自分で飲んだんだもん。当然だよ」
梓「純もたまには手伝ったらどう?」
純「・・・高価なカップを割らないようにあえて手伝わないんだもん」
梓「・・・まったく」
憂「じゃあ帰ろうか」
梓「そうしようか」
さわ子「じゃあ鍵預かるわね」
梓「はい。お願いします」
・・・
梓「じゃーねー」フリフリ
純「ばいばーい」
憂「また明日」
梓「さて、帰ったらいろいろ調べないと」テクテク
梓「・・・修学旅行かぁ」
梓「ムギちゃんと一緒に行きたかったなぁ・・・」
梓「・・・はぁ、早く帰ろ」
梓「ただいまー」ガチャ
紬「おかえり、あずにゃん」
梓「ただいまです」
梓「・・・はぁ」
紬「お疲れ?」
梓「あ、違います」
梓「(ムギちゃんと一緒に修学旅行に行きたい。なんて言えないよね・・・)」
梓「今日のご飯はなんですか?」
紬「今日は炊き込みご飯よー」
梓「わぁ、おいしそうですねぇ」
紬「あずにゃんはいっぱい食べてね」ペタペタ
梓「もちろんです!」
紬「ふふっ。はい、どうぞ」
梓「いいにおい・・・」ウットリ
紬「お味噌汁も」コトッ
梓「こっちもおいしそうです・・・」
紬「えーっと、これで大丈夫かな?」キョロキョロ
紬「うん、じゃあ」
紬梓「いただきます!」
梓「おいしい・・・」モグモグ
紬「ふふっ。ありがとう」
梓「(修学旅行中はムギちゃんのご飯、食べられないんだよね・・・)」
梓「・・・」モグモグ
梓「おかわりお願いします!」
紬「あら、今日はお腹空いてたの?」ペタペタ
梓「えへへ、あまりにもおいしいので」
紬「もう、あずにゃんったら」
梓「(今のうちに堪能しておこう)」
梓「・・・食べ過ぎた」ケプッ
紬「ゴロゴロしてるあずにゃん、かわいい」
梓「うぅ、お腹が苦しいです・・・」
紬「あんなに食べるから、自業自得よ」ナデナデ
梓「だって、少ししたらムギちゃんのご飯食べれなくなるから・・・」
紬「あっ・・・」
紬「」シュン
梓「(しまったぁ!)」
紬「そっか、もうすぐなのね・・・」
梓「あ、その・・・」
紬「私のことは気にしないで、楽しんできてね!」
梓「・・・はい」
紬「ふふっ。お土産、期待してるから」
梓「はい・・・」
紬「・・・本当は私も行きたいけど、さわ子先生に怒られちゃうし。他の生徒の迷惑になっちゃうし」ナデナデ
梓「そう、ですね・・・」
紬「帰ってきたらまた一緒におでかけしようね」
梓「はい」
紬「ふふっ」ダキッ
梓「わっ」
紬「・・・なるべく早く帰ってきてね。待ってるから」
梓「もちろんです。寄り道せずにまっすぐ帰りますよ」
紬「えへへっ」
紬「あずにゃん達は自由行動でどこ行くの?」
梓「・・・あっ。今日はそれを調べようと思ってたんだった」ムクッ
紬「私も一緒に見ていい?」
梓「はい!」
梓「私はいろんな神社見たいんですけど、純はこの錦市場に行ってみたいって言うんです」ペラッ
紬「錦市場かぁ。クラスの子が行ったけど、楽しかったって言ってたわね」
梓「へぇ、そうなんですか」
紬「あずにゃんはどんなところ見たいの?」
梓「うーん、具体的には決まってないんですけど」
梓「学問の神様がいるところに行ってみたいですね」
梓「北野天満宮の他にもう一つくらい」
紬「あずにゃんなら大丈夫よ」
梓「念には念を入れたいんです!」
紬「テレビで見たところがいっぱいねぇ」
梓「はい。やっぱ有名なところ行ってみたいです」
梓「伏見稲荷大社かぁ。ここも有名ですね」
紬「商売繁盛の神様ね。あと入試合格とかも書いてあるね」
梓「!」ピクッ
梓「ちょっと候補に入れてみます」メモメモ
紬「この鳥居、一度くぐって見たいなぁ」
梓「なんか幻想的ですよね」
梓「他見てみましょう!」
・・・
梓「ふぅ。結構見ましたね」
紬「・・・いいなぁ、行ってみたいなぁ」ウズウズ
梓「今度、二人でですね・・・」
紬「うん・・・」
紬「さて、お風呂入って寝ようか」
梓「はい!」
次の日の放課後!
梓「二人とも、考えてきた?」
憂「うん」
純「バッチリ!」
梓「純はどこ希望なの?」
純「昨日のまんま。錦市場行ければいいかなぁ」
梓「憂は?」
憂「実は私も。お姉ちゃんにいっぱいお土産買ってあげたいし」
さわ子「あそこならいろいろ買えるからね。いいんじゃない?」
純「梓は?」
梓「私は伏見稲荷大社ってところに行ってみたい」ペラッ
純「おっ、昨日見た鳥居のところだね」
梓「うん。商売繁盛や入試合格とかのご利益があるんだってさ」
憂「へぇ、私は賛成だよ。行ってみたい」
純「入試合格と聞いちゃあ黙ってられんね!」
さわ子「でもここ、結構歩くわよ?坂道とか多いし」
純「そこは若さでカバーすると言うことで」
さわ子「私だってまだ若いわよ!」
さわ子「じゃあ、伏見稲荷行って錦市場かな?」
梓「はい。それでいいよね?」
憂純「異議なーし!」
さわ子「わかったわ。それで受け付けたから」
梓「楽しみだねぇ」
純「ここの抹茶パフェは絶対食べる!」
憂「おいしそうだね」
梓「・・・私たちは道に迷わないようにしようね」
憂「・・・そだね」
最終更新:2012年03月19日 01:23