【駐車場】
律「今度は私が運転だなー」
澪「う、わぁ・・・」
律「げっ」
澪「駐車場いっぱいだな」
律「で、出られるかな・・・?」
澪「祈る他ないな」
律「やっぱり澪代わって・・・」
澪「わっ、私だって無理だよっ!」
律「うぅ~~」
澪「ちゃんと誘導するから」
律「擦ったら家賃払えないな」
澪「早くも解散かぁ。頑張ってくれ律!」
律「どうにでもなーれ♪」
ブロンッ
律「う、あ・・・」
そろそろ
澪「そのまま回して。うん。もっと、そのままのスピードで。OK。戻して。まっすぐに」
律「あ・・・ぁ・・・」
そろそろそろそろ
澪「はい、できた!」
律「もう運転やだぁ」
澪「はいはい。上手だったから。そのまま家電屋さん行くよ」
なでなで
律「うー。頑張る」
ブオーン
【家電量販店】
ブロロロ
律「ここも車多いなー」
澪「人も多いから慎重に行こう」
律「駐車は苦手だなぁ」
ブルン
澪「さ、レンジと加湿器と、あといろいろ買おう」
律「ドライヤーは持ってきてるから・・・何かいるかな?」
澪「ポットかな。あ、フライパンといっしょに鍋とかヤカンも買わないとな」
律「ヤカンかポットだな」
澪「安いのは安いし・・・」
律「高いのは高っかいなー」
澪「当たり前だけど、値段なりの性能なんだろうな」
律「まぁ、レンジは食べ物が温まればいいし、ポットはお湯がわけばいいから安いのでいいよね?」
澪「うん。安いので」
律「問題は加湿器か」
澪「ちょっと高いけど空気清浄機にしちゃおうか?」
律「うーん。どうしたもんか」
澪「・・・電気ポットの蓋を開けて加湿とか?」
律「どっかの芸人か!」
澪「一石二鳥だな!」
律「加湿できるのか?それ」
澪「できて無いだろうなー」
律「わかったよ。空気清浄機買おう」
澪「本当?いいの?」
律「その代わり電気ポットは無しになるな。エアー式のポットにヤカンだ」
澪「紅茶が飲めればなんでもいいさ」
律「ムギの紅茶にはかなわないだろうえどね。茶葉の質からいって」
澪「いっしょに飲む人が重要なんだよ」
律「言うねー」
澪「見てるといろいろ欲しくなるな」
律「うん。テレビも備え付けのじゃなくて大っきいの欲しくなる」
澪「余計な買い物しないうちに帰ろうか?」
律「待って。スマブラ欲しくないか?」
澪「それが余計な買い物だよっ!」
律「冗談だよ。どうせそのうち唯か誰かが買うだろ」
澪「その時には入り浸ってやろう」
律「おう!他の家電必要になったらその度に買おう」
澪「うん。じゃああとはヤカンとフライパンと鍋買いにホームセンターだね」
律「歯ブラシとかティッシュも買わないと」
澪「あー。思ったよりホームセンターで買う物多いかも?」
律「あそこも商品の種類多いからなぁ」
澪「あれ?もしかして今度は私が運転?」
律「もっちろん♪」
澪「あぅ・・・」
【ホームセンター】
ブロロロロ
澪「こっちも混んでるなー」
律「休日の午後はやっぱり人多いよね」
ブルン
澪「駐車場空いててよかった」
律「さ、行こうか」
澪「買い物も3件目だともうクタクタだな」
律「うん。晩ご飯もどっかで食べようか?」
澪「今日は料理とか洗い物する気にならないよね」
澪「よく考えたら洗剤とかハンガーとかゴミ袋とかラップとかトイレットペーパーも買わないといけない」
律「想像以上の買い物量になりそうだな」
澪「今回ははじめからカート2台で行こう」ガラガラ
律「了解っ!つーか私たち段取り悪いなー」ガラガラ
澪「完全に新生活の準備を舐めてたよ」
律「カート2台で並んで買い物してたら迷惑かな?」
澪「一旦二手に別れようか?律は右側行って、私が左側の通路で必要な物買ってくから」
律「わかった。お互い生きてまた会おうな!」
澪「ホームセンターは魔窟か何かなのか?」
―――
澪「・・・心配だ」
澪「律のヤツ、絶対余計な物買ってる」
澪「合流したとき変な物買ってないか見ておかないとな」
澪「・・・ん?このホッチキス針が要らないんだって?凄い発明だなぁ」ひょい
律「澪のヤツ、変な物好きだからなー」
律「今頃わけのわからない道具買ってなきゃいいけど」
律「こっちは電動工具とかの売り場かー」
律「あっ、ライト付きのヘルメットみっけ」かぽっ
律「スイッチオン!」ペカッ!
律「りっちゃんフラーッシュ!」
律「・・・誰も見てないのにやってもなぁ」
澪「洗剤もいろいろあるな」
澪「洗濯、風呂、床とか窓は・・・ああ、これ一本でいいのかな?」
澪「トイレ用に、キッチンに、漂白剤?あとは洗濯だと・・・柔軟剤、あ、ファブリーズが安い」
澪「大変だなー」
律「澪っ!澪っ!」
澪「ん?どうした律?買い物終わったのか?」
律「建築資材フェアだって!木材20パーセント引きだって!」
澪「いや、木材はいらないだろっ!」
律「あとさ、電動ドライバーが1500円なんだって。すげーよな!」
澪「それ、大丈夫なのか?」
律「プロ用じゃなくて、家庭用の小っちゃいやつ。買っていい?」
澪「使わないだろ電動ドライバーなんて」
律「でも、家具の組み立てしないといけないだろ?」
澪「組み立て?」
律「カラーボックスとかの」
澪「あー・・・そっか。アレ組み立てないといけないんだよな」
律「澪、できる?」
澪「できない。律やって?」
律「そう来ると思ったよ」
澪「だってできないし。電動ドライバー買うから。ね?」
律「やってみるけどさー」
律「それより澪。このホッチキスと、よくわからない筒は何?」
澪「そうだ律!このホッチキス凄いんだ!針が要らないんだって!」
律「うんうん。で、この筒は?」
澪「これはな、シュレッダーなんだよ!こんなに小さくて安いのにスゴいよな~」
律「どっちもいらなーい!」
澪「ううっ・・・」
律「まったくもう。澪はほっとくとすぐこれだもの」
澪「り、律こそっ!」
澪「何だよこの大量の鉢植えは?」
律「新生活に花を添えてみようかなー?ってさ。凄いだろ?半額だぜー?」
澪「これは花の鮮度が落ちて弱ってるから半額なんだよ」
律「そうなの?」
澪「ところどころ枯れてるだろ?素人にはこれは無理だよ」
律「うーん、そっかー」
澪「庭や花壇がある家なら植え替えできるんだろうけど、完全素人がこのまま育てても枯らしちゃうだけだよ」
律「良いと思ったんだけどなぁ」
澪「戻して来なさい」
律「うん、わかった。澪もだぞ?」
澪「うっ・・・」
澪「でも、花か。良いかもしれないな」
律「何か一個欲しくない?」
澪「うん。何か育て易いのは無いかな?」
律「最悪造花でも良いんだけど、出来れば生の植物の方が癒されるかなー。って」
澪「あとで見てみようよ。まずは必要な物から揃えよう」
律「うん。あと足りないのはある?」
澪「ティッシュとトイレットペーパーとゴミ袋とか」
律「わかった。まわってくる」ガラガラ
律「紙系は適当に安いのでーゴミ袋は指定の買うだろ?」ガサガッサ
律「ジップロック系の箱と袋、ラップは・・・どれが得なんだろ?」
律「業務用のデカイのは場所取るかな?普通のにするか」
律「ラップって中身だけ売って外箱と刃を繰り返し使えるようにすれば安くならないのかな?とか思ったり」
律「スポンジ、ゴム手袋、三角コーナーに着けるアレ・・・」
律「やべー。すげえ荷物になるぞ」
律「シャンプーは澪とか何使うんだろ?」
律「同じの買って使ってもいいのかな?」
澪「律!律っ!」
律「お、ちょうどいいところに。シャンプーとかボディソープどうする?」
澪「それより律!テーブルってあったっけ?」
律「え・・・?」
澪「テーブル。無かったんじゃないか?」
律「そういえば・・・無い!」
澪「どうする?買ってっちゃう?」
律「無いとご飯食べられないもんな。良いのあれば買おうよ」
澪「じゃあ見てくるよ。シャンプーは律と同じのでいいや」
律「へ?えっと、なんかこだわりとかは無いの?」
澪「律と同じのがいい。じゃあ任せるね!」タタッ
律「・・・えへへ」
澪「テーブル、テーブル・・・」
澪「組み立てかぁ。全然考えてなかったな」
澪「律に任せっぱなしじゃダメだよね」
澪「組み立て済みのテーブル無いかな?」
澪「・・・高いなぁ」
澪「ん?ちゃぶ台か。これだと折りたためるから車で持って帰れるな」
澪「組み立て済みだし。これでいいかな?」
律「澪ー?いいのあった?」
澪「律、安いちゃぶ台あったんだ。これじゃダメかな?」
律「良いんじゃない?車に積める大きさだし」
澪「なら決まりだ」
律「あとは買うものあったっけ?」
澪「フライパン」
律「おー!忘れるところだった」
澪「そろそろ荷物が限界になってきたな」ガラガラ
律「カート3っつ使う程では無いんだけどなー」ガラガラ
澪「さて、IH対応のフライパンにしないとな」
律「最近だと安いフライパンいっぱいあるんだな」
澪「大きさとか深さは律が決めてくれ」
律「まぁ、普通のフライパンと鍋でいいかな」
澪「明日からは律のご飯が食べられる」
律「澪にも教えるから、いっしょに作ろう」
澪「よろしく律先生」
律「私の修行は厳しいぜー?」くすっ
澪「あと思いつくのは・・・」
律「木材?」
澪「ちゃぶ台やめてテーブル自作しちゃうか?」
律「むーり~」
澪「花の鉢植え買うって話だったな」
律「それなんだけどさ、あっちに熱帯魚もたくさんいるんだけど・・・」
澪「生き物は難しいって。絶対死なせちゃうもん」
律「やっぱり?」
澪「植物がギリギリのラインじゃないか?」
律「そうだね。お魚はここで観て癒されよう」
澪「あとでいっしょに観に行こうな」
律「じゃあ、植物コーナー行くか」
律「育て易くて、あんまり場所取らなくて、どこにでも置けそうな花か」
澪「あるのかな?そんな都合良い植物」
律「・・・サボテン?」
澪「その手があったか」
律「いや、でもサボテンって癒されるかー?」
澪「トゲトゲしいからなぁ。うっかり触ると意外と痛いし」
律「小っちゃいサボテン売ってるし安いけど、どうしよ?」
澪「鉢が別売りか。かわいいしいろんな種類の鉢が用意されてるな」
律「でも」
澪「サボテンは無いよなー?」
レジ「○○円が1点、○○円が2点・・・」ピッピ
澪「いっぱい買ったな」
律「こんなに買い物したの初めてかもしれない」
澪「私だってそうだよ」
律「車に積めるよな?」
澪「たぶん・・・」
レジ「こちらのサボテンは箱にお入れしますね」
澪律「お願いします」
レジ「サボテンと鉢が6点ずつ・・・」ピピッ
【駐車場】
澪「もう夕方か・・・」ガラガラ
律「一日早えなー」ガラガラ
澪「よいしょっと」バタン
律「後部座席のシート倒そう。そうすれば余裕で積める」パターン
澪「ちゃぶ台は横にしないと危ないな」
律「サボテンは潰しちゃダメだから・・・」
澪「膝の上に乗せてっちゃおうか?」
律「その方が良いかもな。帰りの運転は私だっけか?」
澪「そのはず。頑張ってー」
ブロロロロ・・・
律「そろそろ宅配便でベッドが届く時間だ」
澪「ギリギリ間に合ったな」
律「ああ。ベッドさえ家に入れちゃえば今日の仕事はおしまいだ」
澪「なんかドッと疲れたよ」
律「ベッドの設置終わったら一回お風呂沸かしちゃおうよ」
澪「うん。汗流したい」
律「・・・ねえ澪」
澪「ん?」
律「前の宅配便のトラック、ずっと私たちの前走ってるんだけど、もしかして」
澪「うちのベッドだったりしてな」クスクス
最終更新:2012年03月17日 22:25