【あいらーびゅ】
唯「りっちゃん、アイラービュ!」
律「へっ、ああ、うん。ありがとう」
唯「反応うすーい!」プンスカ
律「うるせっ。……て言うか、普通そこは“アイラビュー”じゃねーの?」
唯「“アイラービュ”の方が英語っぽく聞こえるくない?」
唯律「アイラービュ」
律「……あ、本当だ」
【大好き!】
唯「りっちゃん、大好き!」
律「私も好きだぞー」
唯「……小さくなっちゃった」
律「はあ?」
唯「……大好きって言うなら?」
律「え?……ああ!……唯、大大好きだぞー!」
唯「んふふー♪私もー」ダキッ
律「(何か可愛いから良いや)」ギュッ
【眠い!】
律「んんー眠い……」
唯「およ?どしたの?」
律「昨日夜遅くまでゲームしててさ……眠い~」
唯「じゃあ皆が来て部活が始まったら起こすから、寝てて良いよ?」
律「ん……じゃあ頼む。おやすみー」グー
唯「はいはーい。……もう寝たのかな?」
唯「えーっと携帯をっと……カシャッとな」ピロリーン
唯「ふふっ、りっちゃんフォルダに画像が増えたー!」
唯「えへへへへ……」
【お酒は二十歳になってから!】
唯「んふふー、りっちゃあ~ん」
律「急に遊びに来てどうした……って酒臭ぁっ!」
唯「あはー、お家にあったー日本酒をーぉぉ飲みましたぁー」
律「こら、ダメだろ!……まあいいや、取り合えず部屋に入れ」
唯「ええー?いいんれすかーぁ」
律「家族に見られると面倒だからな……てか、何でうちに来たんだよ」
唯「だめー?」
律「泥酔したまま来たら危ないだろ」ガチャバタンッ
唯「あはは……ところで、りっちゃん」
律「ん?」
唯「やらないか」キリッ
澪「あ、律からメールだ」
件名:唯が唯さんになった
From:律☆★
―――――――――――――――
お酒は二十歳になってから。約束だぞ
澪「何だこれ」
【家族です!】
唯「……それでねー、りっちゃん達がー」
憂「あはは、そうなんだ。本当に軽音部は仲が良いね」
唯「でしょー」
憂「うん、まるで家族みたい」
唯「家族かー。それならムギちゃんがお父さんでー」
憂「うんうん」
唯「澪ちゃんがお母さんかお姉ちゃん。あずにゃんは……妹?」
憂「っぽいかな?で、律さんは?」
唯「嫁」
憂「えっ」
唯「りっちゃんは私のお嫁さーん!」
憂「あはは……そうなんだ」
憂「(……律さんのことをお姉さんと呼ぶ日は、そんなに遠くないのかも)」
【雪の日!】
唯「りっちゃん起きろー!」ガバッ
律「ん……うお、寒ぅっ!!」
唯「外は雪降ってるからねー」
律「あ、あー……そうなん?」
唯「およ、りっちゃん震えてる。寒い?」
律「誰かさんが寝起きに布団を強引に剥がしてくれたお陰でね」ブルブル
唯「じゃあ私の体温をりっちゃんに分けてあげよう」ギュー
律「んー、唯あったかい」ギュギュー
唯「でしょでしょ。……それでね、温まったらね」
律「んー?」
唯「一緒に、雪だるま作ろうね」ヒソヒソ
律「あはは、りょうかーい。つか、何でヒソヒソ声なんだよ」
唯「何となくー」ギュゥゥ
律「そっか」ギュウギュウ
【進路!?】
さわ子「さて、進路希望調査でも見ようかしら」パラッ
さわ子「あら、珍しく唯ちゃんとりっちゃんが早めに書類だしてるじゃない」
さわ子「どれどれ……」パラパラッ
『第一希望:りっちゃんのお婿さん』
『第一希望:唯のお婿さん』
さわ子「……」
ピンポンパンポーン
『放送します。3年生の平沢さんと田井中さんは至急職員室に来なさい』
唯・律「あれえ?」
【!】
唯「りっちゃーん!」
律「おう、どしたー?」
唯「愛してるー!」
律「……わ、私も愛してるぞー!」
【?】
律「ゆーい?」
唯「なーに?」
律「んー……呼んだだけ?」
唯「何で疑問系なの?」
【♪】
唯「りっちゃあん♪」
律「んー?」
唯「んふふー、あのねー今週末暇?」
律「おう、暇だぞー」
唯「じゃあデートしようよっ」
律「さんせーい♪」
【☆】
律「唯ぃ☆」
唯「おお、テンション高いね、りっちゃん。何でー?」
律「唯がいるからーっ」
唯「へっ、あ、ああぅん」カアァ
律「んふふー」
唯「(……りっちゃんは、天然タラシ)」
【二人は】
唯「ショートヘアー!」
律「茶髪ー!」
唯「黄色いヘアアクセー!」
律「部室でお隣さんー!」
唯「仲良しー!」
律「好きあってるー!」
唯・律「つまり、恋人ー!!」
【テスト!】
唯「…………りっちゃんや」
律「…………どうした、唯さんや」
唯「……中間テストの結果……」
律「言うな……それ以上は言うな……」
唯「まあ……テスト準備期間中にデートしてたし……?」
律「お泊まり会もしたし……?」
唯「……変なとこで愛が裏目に出たね……」
律「さて……軽音楽部のみんなになんて言うか……」
唯「補習のテスト勉強もどうするか……」
唯・律「…………」
唯「……今からデートしよっか、りっちゃん……?」
律「おまそれ無限ループ……」
【えすえむ!】
唯「SMって知ってる?りっちゃん」
律「ああ、鞭と蝋燭のやつだろー」
唯「そう、それー!ちょっとやってみて良い?」
律「は?何いってんだお前……っわ!何だこれ!」
唯「手錠だよ!なんと私は、今話してる間にりっちゃんに手錠をつけたのでーす!」ジャジャン!
律「全然気付かなかったぞ!?……てか、これ外せ!」ガチャガチャッ
唯「えーいいじゃんかー、ケチー」
律「ダメだ、外せー!」
唯「ちぇっ、分かったよ、外すよー」ガチャガチャ
律「ったく、何でこんなもん持ってんだよ……」
律「……唯?」
唯「……どうしよう、りっちゃん……これ、外れない……」
律「は、はあ!?う、嘘だろ?……ちょお、唯!!」ガチャガチャッ!!
唯「あ、あははー……どうしよ……。……こうなれば……」
律「……?」
唯「の、残されるは放置プレイのみ!」ダッシュ!
律「ちょおおおおお!!!!逃げんなお前ええぇぇぇぇぇえええ!!!!!!」ガチャガチャガチャァッ!!!
【えすえむ!2】
律「……というわけで、何とかしてこれ外せよ、唯」
唯「そうだね……手錠は足枷じゃないもんね……普通に走ることは可能だね……」タンコブプクー
律「まったく、お前が悪いんだからな!バカッ」
唯「ごめんなさいーっ。お許しをぉ!!」ダキッ
律「うわばか!こんな状態で抱きつかれたらバランスとれね……っ!」グラッ
唯「ほへ?」グワア…
バッターン!!!
律「ったぁ……」
唯「いたた……りっちゃん平気?」
律「ん……平気だぞぉ」
唯「……りっちゃん、あのさ」
律「ん?」
唯「そんな……拘束された姿で涙目で見つめられたら……私……我慢できないよ……」
律「は、はあ?おま、拘束したのは唯だし、こかして涙目にしたのも唯だろ!」
唯「そんなの知らないよ、りっちゃあああん!!!」ガバッ
律「ちょいちょいちょい、バカバカバカ!!いいからこれを外せ――――ぅあっ」
【澪「けんかするな!」ポカッ】
唯「絶対私だよ!」
律「いーや、私だ!」
梓「……お二人はどうしたんですか?」
紬「何だか喧嘩中らしいの。お婿さんになるのはどっちかってことで」シャランラ
梓「馬鹿らしいなあ」
唯「馬鹿らしくないよ、あずにゃん!!」
梓「わっ、聞いてたんですか?」アチャー
律「梓、これは大事なことなんだぞ!これで田井中唯か、平沢律かが決まるんだ!」
唯「絶対平沢律だよね!りっちゃんのが可愛いし、料理できるし、美人だし!」
律「いいや、田井中唯だ!唯のが可愛いし、唯には仕事より家事のが向いてそうだし!」
唯「何言ってるの!?りっちゃんのバカ!」
律「何をー!!」
澪「しかし、実際にこんなことで喧嘩するカップルがいるんだな」
梓「ラブラブですからね、お二人は。でも私は早く練習したいんですけど……」
紬「二人の喧嘩が終わらない限り、練習はできそうにないわね」
澪「本当にそう思うか?」スッ
梓「そ、それは……!」
紬「遊び優先の軽音楽部を練習の方向へ引っ張ることの出来ると言う、唯一無二の武器……!」
澪「拳、だよ」ニコッ
【たこちゅー!】
唯「りっちゃん」チュッ
律「んゎっ……びっくりした」
唯「んふふ」ギュッ
律「んー?どうかした――――っぷは」
唯「ぷはあっ。……うふー、二度目の不意打ちチューでした!」
律「……バカヤロー」
唯「えへへ、りっちゃん顔真っ赤だよ」
律「だってさあ、二回もさあ……っつか、唯も真っ赤だし」
唯「私はーほら、タコだから」
律「タコなのか?」
唯「うん、だからもう離れられなーい」ギュギュッ
律「ふーん。……あのさ、私もさ、タコなんだ」
唯「そうなの?」
律「そうなの。……だからさ、そのさ、キスしても良いか?」
唯「んー……だめ」
律「えええっ!?」ガーン
唯「だって、りっちゃん茹でタコなんだもん。キスは私からします!」
律「……私の顔、そんなに赤いか?」
唯「食べたいくらい真っ赤だね」
最終更新:2012年04月01日 20:53