「DJ.純ちゃんの
純CHAN★JAN★RADIO!」
純「初めましてのあなたも、またお会いしたあなたも、こんばんは!」
純「“DJ.純ちゃんの純CHAN★JAN★RADIO!”の時間です!」
純「初めてお会いした方のために言っておきましょう。
この番組は、果たして何をやるのか……?」
純「ぶっちゃけ決まってません!」
純「リスナーの方々から届いたお手紙に沿って、
アドリブで番組を進めていくというスタイルとなっております!」
純「質問、無茶振り、プロポーズ何でもOKです、
どんとこいで~す!」
純「ついでに今日のゲストも、どんとこいで~す!」
唯「どうも~」
純「今日のゲストは、今話題沸騰中のガールズバンド“放課後ティータイム”の
リード&ボーカルの
平沢唯さんです」
純「唯先ぱ……唯さん、今日はお願いしますね」
唯「もう、先輩でいいのに~」
純「そうですか?では改めてお願いしますね、唯先輩」
唯「任されたよ!」
純「何も任してないですけどね」
純「……では、最初のお手紙いきましょう」
唯「おー!」
純「ペンネーム、“おけぶいん”さんからのお手紙です」
“私には好きな人がいます。
あなたです。結婚してください(笑)”
純「お断りします」
純「では、次の手紙いきましょう」
唯「えっ?」
純「どうしました?」
唯「いやだって純ちゃん、プロポーズだよ?
そんな簡単に相手の気持ちを蔑ろにしていいと思う?」
純「この手紙には蔑ろにするような気持もありませんけど」
唯「いやいや、そんなことないよ。
この“括弧笑い”の部分がポイント高いよね」
純「史上最低得点だと思いますけど」
唯「面白いじゃん」
純「唯先輩も意味わかってるんじゃないですか」
唯「さあ純ちゃん、お返事を」
純「お断りします、二重の意味で」
純「二枚目のお手紙いきましょう」
純「ペンネーム、“メイドの土産”さんからですね」
“結婚できません。
教え子に先を越されるのではないかとビクビクする毎日……。
しかし仕事が忙しく、まともに相手を探す暇がありません。
ここまできてしまったら諦めて、違う楽しみを見つけるべきなのでしょうか?”
純「結婚相談ですか……」
唯「どっかで見た事ある字体だね」
純「その言葉一つで個人が特定されますので、止めてください」
純「しかし相手を探す暇がない……。
教え子という言葉から察するに、この方は教職の方なのでしょう」
純「先生って、結構狭い世界でしか生きていけませんからね……。
新しい出会いといっても、ただの生徒達だけですし。
これは難しい問題かもしれません」
純「しかしご安心ください。
“DJ.純ちゃんの純CHAN★JAN★RADIO!”では、
これ以上ないスッキリとした回答を、唯先輩が用意してあります」
唯「えっ!?」
純「唯先輩、どうぞ」
唯「えーと……諦めましょう」
純「だそうです」
唯「嵌めたね純ちゃん!?」
純「その割にはノリノリでぶっちゃけたじゃないですか」
唯「だって後で謝っておけば、何とでもなりそうなんだもん」
純「その発言一つで個人が特定されますので、止めてください」
純「三枚目のお手紙いきましょう」
唯「ペンネーム、“ですよなんですよ。”さんからのお手紙です。ででん!」
純「口で言わなくても大丈夫です」
“私のさらさらストレートヘアーを羨む人がいます。
その人は酷い癖っ毛の持ち主で、正直爆発してます(笑)
どうにかその人から妬まれるのを避けたいのですが、
どうしたらいいでしょうか?”
純「凄く親近感を覚える手紙ですね」
唯「純ちゃんは羨む側の人だけどね」
純「言わなければわからなかったのに、何で言っちゃったんですか」
唯「大丈夫だよ純ちゃん、その髪型とっても可愛いと思うから」
純「えっ……本当ですか?」
唯「うん」
唯「そのアフロヘアー」
純「断じて違う!!」
唯「えっ、だって頭にアフロを二つ縛りつけてるんでしょ?」
純「そんな見られ方されてたんですか」
唯「出会った時からね」
純「意外と長い」
純「これはツインテールなんですよ」
唯「えっ?」
純「どこに疑問を持ったんですか」
唯「じゃあ、あずにゃんの髪型は?」
純「あれもツインテールというものですよ」
唯「そんな……私が愛するツインテールが、アフロの仲間だったなんて……」
純「アフロじゃないですってば!!」
純「もう、四枚目のお手紙いきますよ!?」
唯「えっ、さっきの人の質問に答えないの?」
純「そういうことはちゃっかり覚えてるんですね……。
そうですね、“ですよなんですよ。”さんが自分自身にパーマをかけてしまうのはどうでしょう」
純「そうすれば誰にも自分のストレートヘアーを羨ましがられません」
唯「人にアフロを強要するなんて、純ちゃん卑劣だよ!」
純「そこまで極端じゃなくていいです」
唯「でもストレートヘアーには憧れるなあ。
放課後ティータイムの中でも、あの黒髪の二人のストレート具合は特に羨ましい!」
純「あー、あれはすごい良い髪質してますよね。
でも唯先輩は、癖っ毛が可愛いじゃないですか」
唯「純ちゃんの爆発ヘアーと違ってね!」
純「わざわざ言わなくていいです」
唯「でもね、この前、髪をストレートにしたんだよ。
そしたら思った以上に評判が良くてさ……」
純「ああ、4thシングル“Listen!!”の時ですか?
確かに似合ってましたよね」
唯「純ちゃんもそう思う?」
純「思わず“誰?”と思いました」
唯「褒めてるつもりなんだろうけど、傷つくよその言葉」
唯「この際だから一緒に髪型からイメチェンしようよ、純ちゃん」
純「いいですね、一緒にイメチェンしてしまいますか」
唯「ニュー純ちゃん、楽しみにしてるよ」
純「期待していてください」
唯「純ちゃんのアフロ」
純「アフロから離れてください」
純「さて、四枚目いきますよー!」
純「ペンネーム“トルエンクメン”さんからのお手紙です」
“純ちゃんはモノマネが得意だと聞きました。
何でもいいので、今ホットな人物のモノマネをしてみてください!”
純「そんなこと言った覚えないんですけどね。
“トルエンクメン”さんは一体どこからそんな誤情報を聞いたんでしょう」
唯「あれ、結構広まっちゃったみたいだね?」
純「意外と近くに主犯はいたみたいですね」
唯「まあ純ちゃん、これでレパートリーが増えるから良かったじゃん」
純「元々レパートリーが無かった場合はどうすればいいんでしょうね」
唯「さあ純ちゃん、モノマネをどうぞ!」
純「マジでやるんですか……ちょっと待ってください」
唯「今の時代に輝く、ホットな人物じゃないとダメだよ~?」
純「……では」
純「『あ~ずにゃん!』」
唯「ん!?」
純「『あずにゃんは今日も可愛いねえ~!最高の抱き心地だよ~』」
唯「ちょちょちょっとストップ!ストップだよ純ちゃん!」
純「『コード忘れちゃった……また教えてくれる、あずにゃん?』」
唯「何で純ちゃんへの無茶振りで、私が恥ずかしくならなくちゃいけないのさ!?」
純「『あずにゃん、大好きだよ!』」
唯「うぅ……もう降参だよ純ちゃん」
純「どうでした、唯先輩のモノマネ?」
唯「妙に上手かったよ……。
そして高校生の時のはしゃぎ様が、今になって恥ずかしくなってきたよ……」
純「そういうこともありますよ」
唯「……後悔はしてないけどね」
純「してないんですか」
唯「今でも所構わず抱きつきたいと思ってるし……。
あっ、これあずにゃんには秘密だからオフレコでね」
純「これ生放送ですよ?」
唯「……じゃあ、さっき言ったことは全部冗談ってことにするよ」
純「そういうこと言うから怒られるんですよ」
唯「……じゃあ素直に怒られるよ」
純「ご愁傷様です」
唯「ううー……まあしかし、不思議な縁だよねえ。
中学と高校の後輩と、こんな場で出会うなんてさ」
純「まったくですね」
純「あっ、実は私、HTTのメンバーと同じ高校に通ってたんですよ!
唯さんに限っては中学も同じなんです!」
唯「私のこと先輩って呼んでた時点で、リスナーの人達も気付いてるんじゃない?」
純「皆さん、羨ましいですよね?」
唯「それは自分が断定することじゃないよ、純ちゃん」
純「いえ、きっとリスナーの中にもHTTのファンは沢山いるはずですから」
唯「本当かな?」
純「もちろんです」
唯「四人ぐらい?」
純「どういう計算したんですか」
唯「リスナーが七人であると仮定してみました」
純「そんな番組だったらとっくに潰れてます」
唯「ミラクルだね!」
唯「あっ、ミラクルといえば、私達放課後ティータイムのニューシングル“Utauyo!!MIRACLE”が
先日リリースされました!」
唯「高校生の溢れる想い、私達が歌に込めた想い、
私達の歌を聴いてくれる皆さんへの想いをギッシリ詰め込んだ曲です!」
唯「是非聞いてくださいね!」
純「……無理矢理宣伝にこじつけましたね」
唯「あれ、ダメだった?」
純「いえ、問題ありませんよ。
DJ.純ちゃんも大好きな放課後ティータイムのニューシングル、絶賛発売中です!」
純「では、五枚目のお手紙にいきましょう」
唯「ぱんぱかぱーん」
純「ペンネーム“うる目好き”さんからのお手紙です」
“ここ最近は純ちゃんのラジオが楽しみな毎日です。
そんな人を楽しませることの出来る純ちゃんの、一発ギャグを披露してください。”
純「出ました、このラジオ特有の無茶振りです!
この“うる目好き”さんは、しっかりとこのラジオを聞いている様子ですね」
唯「音だけしか向こうには届かないから、しっかりと練り込んだ一発ギャグじゃないと伝わらないよ!」
唯「『任せてください、この時のために用意したものがありますから』」
純「何でこのタイミングで私の声真似するんですか!?」
唯「何のことだかサッパリだよ純ちゃん。
自分で上げたハードルなんだから、自分で跳び越えなくちゃ」
唯「跳べない人は、ただの人だよ」
純「だって人ですもの」
純「しかし何ともえげつないです、HTTのリード&ボーカル平沢唯さん!
かつてない不安と恐怖に襲われ、DJ.純ちゃんもまともに喋ることも出来ません!」
唯「十分に喋ってるよ?」
唯「そんな御託を並べられるぐらいだし、もう用意出来てるんだよね?
さあ純ちゃん、どうぞ!」
純「うーん……」
純「……チアリーダー」←自分の髪を持ちながら
純「……」
「…………」
唯「ここでお天気です、此処スタジオ地方は氷点下10℃の極寒です。
平沢気象庁は猛吹雪警報を発令しており、注意を呼びかけています」
純「実況しないでください」
唯「なお、お顔が真っ赤の純ちゃん周辺では比較的温かい風が吹いており、
人々が哀れみの目を向けて止みません」
純「実況しないでください!!」
純「あー、恥ずかしい!」
純「しかも冷静に考えたら、このネタじゃ“うる目好き”さんをはじめ、
リスナーの皆さんには届かないじゃないですか!」
唯「自分でやったんだから、八つ当たりはよくないよ」
純「元はと言えば唯先輩のせいですよね」
唯「まあまあ、スタジオの雰囲気的にもゴーサイン出てたし」
唯「ゴーといえば、放課後ティータイムのライブ“レッツゴー!”の開催が決定されました!
演奏やトークショー等、内容も盛りだくさんなので、是非来てください!」
純「また無理矢理宣伝にこじつけてきましたね」
唯「これぞメンバーの鑑だよね?」
純「こじつけ方を直しさえすれば、何とか」
純「え~、DJ.純ちゃんも登場しちゃう放課後ティータイムのライブイベント“レッツゴー!”のチケット、
先行販売は再来週に開始されますので、皆さん取り逃がさないように!」
唯「えっ?純ちゃんが登場するとか初耳なんだけど」
純「私も今初めて聞きました」
唯「捏造は良くないよ」
純「唯先輩、こんな言葉があることをご存知ですか?」
純「嘘から出た実」
唯「それを狙ってるんだね」
純「さて、そろそろ最後のお手紙紹介にしましょう。
今回読まれなかった~っていう方のお手紙も、いずれ時期が来れば読まれるかもしれませんよ~?」
唯「リサイクル、まさにエコだね!」
純「リサイクルとはちょっと違うと思いますけどね。
では、最後のお手紙はペンネーム“放課後ティータイム一同”さんから……って」
純「えっ?」
唯「私が読み上げるね」
“皆さん、今日はDJ.純ちゃんの誕生日なんです。
多分言わなければ、誰にも祝われることなく終わった誕生日でしょう。
でも純ちゃんには、私達がいます。
一緒に祝いましょう、この時を!
……放課後ティータイム一同より代表させていただき、
リード&ボーカルの平沢唯より、可愛い後輩の一人純ちゃんへ向けて”
純「これ……」
唯「ふふ、おめでとう純ちゃん。
実はスタッフの皆さんにも協力してもらってたんだよ?」
唯「今回読まれた手紙の差出人の頭文字、一つずつ読んでごらん」
純「えーと……あっ!?」
唯「それが私達からの贈り物だよ。
ハッピーバースデー、純ちゃん!!」
「おめでとー!」
純「そんな……皆……」
唯「これが誕生日プレゼントのアフロのカツラです。
さあ今すぐ被って!」
純「被りませんよ。そんなことよりですね」
唯「そうやって、そんなこと扱いするー……」
純「まあ、受け取ってはおきますね。それよりもですね、あのー……」
唯「受け取るだけじゃダメ!
被らないと、純ちゃんじゃないよ!」
純「被った時点で私ではないですから。そんなどうでもいいこととは別でですねー……」
唯「ど、どうでもいいこと!?
それは聞き捨てなら無いよ、酷いよ純ちゃん!」
純「……私の誕生日、昨日なんですけど」
唯「え?」
唯「……えっ?」
純「……」
唯「……えーとですね……そのー……」
純「私の誕生日、今日じゃなくて昨日です」
唯「う、うーんとね……あのね……」
純「……」
唯「……」
「…………」
純「……なんちゃって」
唯「えっ!?」
純「さーて、お時間が来たようです!
今日の“DJ.純ちゃんの純CHAN★JAN★RADIO!”はこれにて終了とさせていただきます!」
唯「ねえねえ、どういうこと!?」
純「皆さん、また来週お会いしましょう、さようなら~!」
唯「結局どっちなの~!?」
「DJ.純ちゃんの
純CHAN★JAN★RADIO!
‐完‐」
おわりです。
次の方、どうぞ
最終更新:2012年04月18日 20:20