純「この子はなにか芸できるの?」

梓「どうだったかな?」

純「お座り!」

ユノ「」フリフリ

純「おすわーり!」

ユノ「」トトトッ

憂「えへへー」ナデナデ

純「・・・」

梓「だめみたいだね」

ピンポーン

憂「はーい」

律「こーんにーちわー」

澪「今日は呼んでくれてありがとう」

憂「どうぞあがってください」

律「おっ、純ちゃん久しぶり」

純「ご無沙汰してます」

ユノ「クゥーン・・・」スススッ

梓「どうしたの?」

律「ユノちゃんもいたのか」ナデナデ

澪「」ショボ

梓「?」

律「どうもユノちゃんは澪の事を怖がってるらしくてな」

憂「そうなんですか?」

律「この通り影に隠れちゃうんだ」

梓「へー。なんででしょうね?」

律「野生のカンってやつだな!ユノちゃんが正しい!」

澪「なんでだ!」ゴツン

律「いたた。そういやまだ言ってなかったな」

律「みんなおかえり」

梓「はい、ただいまです」

澪「ところでなんでみんなで玄関先に?唯達は?」

憂「今日はお姉ちゃん達がご飯作ってくれてるんです」

純「お手伝いもさせてもらえないのでユノちゃんと遊んでたんですよ」

梓「純は別に手伝わないでしょ」

純「私だってたまには手伝うもん!」

律「へぇ。唯達のやつ、張り切ってるなぁ」

澪「私達は上に行ってもいいのかな?」

憂「たぶん大丈夫だと思います」

律「じゃあ上の様子でも見てくるよ」

トントントン

梓「ユノちゃん、もう大丈夫だよ」ナデナデ

ユノ「クゥーン・・・」ヒョコ

純「うーむ、澪先輩はよく律先輩にツッコミを入れてるから。・・・なのかな?」

憂「なんでだろうね?」

純「にしてもお腹空いたー」


―――

律「おーっす、って!」

澪「・・・すごい料理だな」

唯「あ、澪ちゃーん」

紬「ふふふっ、今日は張り切っていっぱい作っちゃった」

律「そうだ、ほれ。手ぶらじゃ悪いと思ってジュースとか買ってきた」ガサッ

唯「わぁ、ありがとー!」

澪「最初はケーキにしようと思ったんだけど」

律「きっとムギ達が作ってると思ってな」

紬「せいかーい」

唯「もうちょっと待っててね。すぐにできるから」

律「ほいよー」

澪「なにか手伝おうか?」

紬「大丈夫」

澪「にしてもこの量、また体重増えそう・・・」

律「走る量増やせばいいじゃん」

澪「ヤる回数増やすか・・・」

律「」

唯「できたー!」

律「おっ、これまたおいしそうだなー」ソーッ

唯「あーっ、つまみ食いはだめだよー」

紬「じゃあテーブルに持ってっちゃうね」

澪「おぉ・・・、テーブルが料理で埋め尽くされた・・・」

律「張り切りすぎだぞー」

唯「だってー、ねー」

紬「ねー」

和「うれしそうでなによりだわ」

唯「じゃあ憂達呼んでくる!」

唯「うーいー、もーいーよー」

憂「お姉ちゃん!」

純「かくれんぼ?」

憂「じゃあ行こうか」

梓「うん!」

ガチャ

憂「うわぁ」キラキラ

梓「すごい・・・」

純「おいしそう!」

純「去年お泊りに来たときもすごかったけど、もっとすごいかも!」

唯「えへへー。手洗ってきて、早く食べよう」

憂「うん!」

ジャーッ

梓「にしてもすごいね」

憂「うん、びっくりしちゃった」

純「来てよかったー」

梓「お待たせしました」

紬「ふふっ、おかえりなさい」

紬「では、みんな揃ったところで。唯ちゃん、なにか挨拶を!」

唯「えっ、私?」

和「唯が最初にやろうって言ったんじゃない」

唯「え、えーっと。・・・本日はお日柄もよく」

律「それなんか違くね?」

唯「あわわっ。・・・とにかく!」

唯「みんな、おかえり!」

憂「ただいま!」

梓「ただいまです!」

紬「ふふふっ」ナデナデ

唯「今日はムギちゃんと和ちゃんの三人で作ったんだよー」

律「」グクーッ

憂「和ちゃん、ありがとう!」

和「私は少し手伝っただけよ」

梓「ムギちゃんはどれ作ったんですか?」

紬「ふふふっ。どれか当ててみて」

律「ゆ、唯。そろそろ・・・」ウズウズ

唯「お、そうだね。では、いただき・・・そうだ!」

律「だぁー」ズルッ

唯「ケーキも焼いてあるからここでお腹いっぱいにしちゃだめだよー」

純「ケーキ!」

唯「では今度こそ!いただきます!」

全員「いただきまーす!」

梓「あ、これはムギちゃんですよね?」

紬「せいかーい」

憂「おいしいよ、お姉ちゃん!」

唯「えへへー」テレテレ

澪「さすが、おいしいな」

律「にしても、憂ちゃん達がいない間大変だったんだぞー」

唯「り、りっちゃん!」アセアセ

律「勉強は手付かずで、ずっと携帯見てな」

澪「あぁ。よっぽど寂しかったんだな」

憂「ふふっ」ギュッ

律「ムギもなー」ニヤニヤ

紬「」///

純「それを言うなら梓だって」

梓「ちょ、やめてよー!」アセアセ


・・・

律「食った食ったー」

澪「お腹いっぱい」

梓「すごくおいしかったです!」

紬「ありがとう」

梓「あ、おいしかったと言えば」ゴソゴソ

梓「お土産です。忘れる前に渡しておきます」

律「おっ、八つ橋だー!」

澪「ありがとうな」

梓「和先輩にも、どうぞ」

和「わざわざありがとう」

純「私からも、どうぞ!」

律「お、あぶらとり紙かぁ」

澪「そういえば去年買ってる生徒いっぱいいたな」

和「純ちゃんもありがとう」

純「いえいえー」

律「お土産もうれしいけど、次は土産話を聞かせてもらおうかなー」

澪「夜の話とか詳しく聞きたいな」


唯「憂、空いたお皿片付けるの手伝ってくれる?」

憂「うん!」

憂「(お姉ちゃんと一緒に家事するのも久しぶりだぁ)」

唯「そうだ。和ちゃん、ユノちゃんのご飯だけど」

和「じゃあ私があげてくるわ」

唯「私も一緒に行くー!」

憂「私も見たい!」

純「ずるい!私も見に行くー」

紬「みんなが行くなら私も見たーい」

唯「ならここに呼んじゃおうよ!」

和「え、でも・・・」

憂「大丈夫だよ。あとでお掃除すればいいんだし」

紬「うんうん」

和「・・・確かに、みんな揃って玄関に行くっていうのもね」

律「やったー!」

和「じゃあちょっと連れてくるわね」

律「よし。澪、お前は別の部屋に行け」

澪「なんでだよ!」

律「だって澪がいるとユノちゃんが怖がるしー」

澪「うっ・・・」

唯「きっと大丈夫だよー」

ガチャ

和「おまたせ。足拭いてたら遅くなっちゃった」

ユノ「」キョロキョロ

純「やっぱかわいいなぁ」

唯「ユノちゃーん。ご飯だよー」コトッ

ユノ「ワン!」フリフリ

律「そうだ。餌で釣るってのはどうだ?」

梓「餌、ですか・・・」

律「澪がユノちゃんにご飯あげれば警戒を解いてくれるかもしれないだろ?」

純「一理ありますね!」

和「ならこれあげてみる?ユノの好きなお菓子」

澪「・・・やってみる」

澪「」ソロソロ

唯「澪ちゃんファイト!」

律「すでに動きが怪しいぞー」

ユノ「」モグモグ

ユノ「」ピクッ

澪「!」

澪「ほ、ほら。お菓子あげるから一緒に遊ぼう」

純「・・・この台詞だけ聞くとかなり怪しいですね」

律「だな。小学校の時、ついていっちゃいけないって教わったぞ」

梓「あはは・・・」

ユノ「」ササッ

和「あ、逃げた」

律「こりゃ諦めるしかないな」

和「・・・そうね。距離があるなら怖がらないんだし」

澪「うぅ・・・」

紬「澪ちゃん・・・」

律「と、言うわけでー。このお菓子は私があげよう」ヒョイ

ユノ「!」

ユノ「」ピョンピョン

律「おーう。元気いいなこいつー」ナデナデ

唯「りっちゃんずるーい!」

澪「しょうがない。私はこっちで土産話の続きを聞くよ・・・」

純「あ、夜の話でしたっけ?」

澪「そうそう。どんなだった?」ワクワク

純「いやぁ、梓が寝言でー」

梓「え、なに!?」

紬「なんて言ってたの!?」

唯「おぉう、くすぐったいよー」

憂「お、お姉ちゃん。次私なでたい!」

律「じゃあその次私な!」

和「見事に二グループに分かれたわね・・・」


・・・

唯「いっぱい遊んだねー」

律「満足じゃー」

ユノ「」スリスリ

和「ユノも楽しそうで何よりだわ」

紬「そろそろお茶にする?」

唯「そうだ!ケーキあるんだった!」

純「食べたいです!」

梓「お茶淹れるの手伝いますよ」

紬「でも今日は・・・」

憂「私ももっとお手伝いしたいな」

唯「えへへ、憂がそう言うならー」

紬「なら一緒においしいお茶淹れようか」

梓「はい!」

純「どんなケーキが出てくるのかな」

律「楽しみだな」

澪「また走らないと・・・」

律「明日から再開するぞ」

唯「おまたせー」

律「おぉ!うまそう!」

紬「お茶もどうぞー」

澪「いい香りだ」

ユノ「ワン!」

和「あなたはこのケーキはだめよ」

唯「そっか、食べれないのか・・・」

純「はい、ユノちゃん用お菓子はこっちだよー」

ユノ「」モグモグ

律「おっ、こりゃうまい」モグモグ

澪「甘さ控えめでいいな」

和「この紅茶と合うわ」

紬「ふふっ、よかった」

憂「おいしいよ、お姉ちゃん!」

唯「でへへー」

梓「(今度は私もケーキ作りしてみよう)」


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最終更新:2012年04月29日 22:12