唯「もう!りっちゃんのいけずぅ!」

律「いやいや!ゆいちゅわんには恐れ入ったよ!」

澪「いいから練習するぞ、おまえら!」

唯律「はーい...」

紬「うふふ」

梓「ムギ先輩も笑ってないで叱ってやってくださいよ!」

紬「唯ちゃん、りっちゃん!練習するわよ!」

律「いやームギの淹れてくれるお茶が美味しくてさ!」

紬「あらまあ、もっと飲む? 違うのもあるわよ!」

梓「...」

澪「ムギ!」

唯律紬「はーい...」


とまあ私たちはいつもこんな感じにぐだぐだと練習して、やるときはやって...と繰り返しです。

見てる側も辛いのかもしれないけれどやってる側ってね

もっと辛いんだよおお!



唯、自宅-

唯「うーいー...」うるうる

憂「どうしたのお姉...お姉ちゃん?! なんで泣いてるの!?」

唯「人生飽きちゃったんだよぉー!」

憂(そう...きましたか...)

憂「まだまだ始まったばっかりだよ!」

唯「でも毎日同じこと繰り返してる気がしてきたんだよおー!!なんか調べたらエンドレスエイトって現象みたいなんだよおー!!」

憂「的確だけど...いや、自分で楽しくしていけるのがお姉ちゃんの良いところだと思ってたけどなあ?」

唯「もうそれができないんだよおお!!!」

憂「うーん...どうしたいの?軽音部は辞めたくないよね?」

唯「そりゃそうじゃ!」

憂「なら頑張らなきゃ!」

唯「そうだよね...毎日楽しいなんてなかなかないよね...」

憂「私は毎日お姉ちゃんと暮らせて楽しいよ♪」

唯「うーいー!!」ダキッ

憂「♪」

憂「そろそろ寝た方がいいんじゃない?」

唯「歯も磨いたし寝るとします!」

憂「くすっ♪ 了解です! おやすみであります!」

唯「あります!」

私は憂が姉なんじゃない?なんてよく言われるけど、内心そのほうがよかったのかもしれないと思う

ああ、妹になりたい。
朝起きたら逆転してないかな。

そんなバカなことを考えていたら睡魔に襲われ、ギー太と眠っていました。


ジリリリリ

唯「うぉー...」

リリリリリンッ!

私はいつものように目覚ましを止め、ふと鏡を見るとそこには!


唯「う...い...?」

唯「はあ...そんな漫画みたいな展開ないよね...私でもそう思うよ」

ガチャ

憂「どしたの?早くしないと遅刻しちゃうよ? 朝ご飯はできてるからね!」

唯「ほいほいー」


我ながら良い妹に恵まれたよ、
憂がお姉ちゃんでよかったのに。

私はいつものようにご飯を食べ、満足し、そのまま寝たくなるのを我慢し、いつものように憂と登校するのだ。


憂「はあー寒いねー..」

唯「...うん」

憂(まだ昨日のこと引きずってるのかな?)


和「唯ー!憂ー!」

憂「わあ!和さん!」

和「久しぶりね、今日は早いじゃない」

憂「そうですかね?」

和「まあ...あなたたちは唯次第でしょうけど...」

憂「あはは お姉ちゃん言われてるよ?」

唯「...」

和「...露骨に聞いてないわね...なにかあったの?」

憂「関係あるかわかんないんですけど、昨日実は かくかくしかじか で...」

和「たぶんそれね...あなたたち本当にどっちが姉なのよ」

唯「だよね!逆になりたい! いや一日でもいいから!」

和憂「びっくり(するわね!)した!」

唯「ほぇぇ?」

和「いやまあ...でもなに割りとマジで変わりたそうなのよ...」

唯「違う人は楽しいのかなって」

和「隣の芝は青く見えるものよ」

唯「えぇ!? 緑のほうがいいよ!」

和「...」

憂「隣の芝は青く見えるっていうのは、他の人は楽しそうに見えたりするものだー とかそういう意味だよー」

唯「なんでそうなるの? 青い芝なんて見たことないよ...」

和「とにかく!」

唯「?」

和「あなたは自分でなんでも楽しくできる才能があるわよ、つまらなさそうな唯なんてらしくないわよ」

憂「うんうん!」

唯「んー...わーかったよお...」

和「わかったのかしら...」

憂「どうでしょうね...」

和「それで思い出したわ。憂は、唯がライブの日に風邪でダウンしてた時に唯に変装して部室に行っても気づかれなかったらしいじゃない?」

憂「はい♪ 似てると改めて思えて嬉しかったです! また驚かせにやってみたいくらいですよ♪」

和「勘弁してあげて」

憂(あ、コレだ。)

和「じゃあ私生徒会行くね」

憂「あ、はい!」

憂(...気づいたらもう校門もすぎてたんだ...)

憂「お姉ちゃん! 楽しくなるかもしれない作戦思いついたから帰ったら話すね!」

唯「!!」

唯「はい!!」

流石は私の妹だよ!毎日お弁当にアイスでもいれてくれるのかな!

溶けちゃうか

そんな一日上の空な私を時間は待ってくれることもなく、いつものように授業を受けいつものように部室でお茶を飲んで一日の終わりを告げるチャイムを聞いた。

律「帰りまひょか」

澪「そうだな 唯のギター今日遅れ気味だし律はいつも通り走り気味だしどうしたんだよ」プンスカ

唯「帰ろ!」

梓(聞こえてないですね)

紬(まあまあ..なんか悩んでいるのよ)

澪(うーん、まあ明日もアレだったら聞いてみようか)

唯「どーしたのー?」

律「今行く!」

いつも通りの道を帰宅した。
違うところを挙げるとすれば久しぶりの感覚がある。
まるでゲームボーイの発売日の学校帰りのような、家に帰ればやったことのないゲームの待っているような感覚

澪「唯!ちょっと!」

唯「?」

澪「いや!わかるだろ! おまえはいま私たちから10m以上離れたところでキョトンとしてるんだぞ!」

唯「?」

澪「半ば走って帰ってるんだって!」

気づかないうちにすごく早く帰えろうとしてたようだ。

唯「お腹減っちゃって...」

澪「唯らしいな じゃあ、私たちこっちだから...」

唯「また明日ねえー!」

澪「おう 練習してこいよー!」

律「お前のことは忘れない!」

唯「りっちゃん隊長!」

澪「行くぞ!あほ!」


といつも通りが終えるのも今日は早く感じた。

玄関で靴をほとんどサッカーのようにブンブンと蹴り捨てて憂のところへと向かって行く。

唯「うーいー!!作戦!!」

憂「あ、おかえり!手洗ってね」

唯「ちぇっ! ほーい...?憂ヘアピンなんかつけてどうしたの?」

憂「お姉ちゃんはこれつけてきて」

唯「憂のリボンじゃん」

憂「嫌だ...?」ウルウル

唯「つけてきます」

憂「♪」パァァ

さて洗面台で手を洗い、そのまま鏡で慣れないリボンをつけポニーテールになる。 我ながらいつも憂がつけてるとこを見てるだけあって憂にしか見えない。

唯「つけたよおー」

憂「ヘアピンはとってね」

唯「ほい..っていうか作戦はー?」

憂「うん、簡単なことなんだけどね?」

唯「うんうん?」

憂「私たちの人生を」

唯「焦らさないでええ!」



憂「交換します!」



唯「えーっと...?」キョトン

憂「携帯から、なにまで交換しなきゃね」

唯「携帯? ほい」スッ

憂「ありがと。今日は和ちゃんを誘ってご飯を食べたいと思います。」

唯「いーねぇ!」

憂「私が言った通りにしてほしいんだ」

唯「ほぇぇ?」


1時間後-

唯「わかった、ようするに真似してればいいんだね」

憂「うんっ じゃあくる前に練習ね」

唯「ほい」

憂「うーいー」

唯「どうしたの?」

憂「お腹減って力が出ないよ...」

唯「もうすぐご飯できるし、和さんが来るから待ってね?」

憂「はーい...ちぇっ...」

そう、交換したのだ。
人生を。


ピンポーン

憂「あ、和さん来たね これからは逆だからね」

唯「わかってるよおー 私が出るー」

憂「わかったよおー」

ガチャ

唯「はい?」

和「えっと...和です 憂かしら?」

唯「こんばんは、今開けます」

和「こんばんは。 しかししっかり者ね」

唯「いえ、お姉ちゃんのほうが...」

和「ほんとに好きなのね」

唯「上がっててください、ご飯もうできてるので」

和「お邪魔します。」

唯「どうぞ」

憂「和ちゃーん!もう今日から家の子になりなよぉー!」

和「唯は私が来るとそれしか言わないわね」

憂「えへへ...」

和「褒めてないし」

唯「どうぞーお口に合うかわかりませんが」

和「ありがとう、あなたの料理は誰が食べても美味しいと思うはずよ」

唯「ありがとうございます」

憂「いっただっきまーす!」

唯和「いただきます」

このご飯は憂が用意してあったものだから当然美味しい

んまいっ!なんて叫ばないように気をつけながら食べる。

憂「 んまいっ!」

唯「あはは、それはよかった」

和「唯ったら...」

憂「ふぃーごちそうさま!」

和「ごちそうさま」

唯「ごち…お粗末さま」

それから2、3時間ほど話した

私は憂として
憂は私として


和「じゃあそろそろ帰りましょうかね」

憂「うーん!いやだあ!!」

唯「むちゃ言わないの!めっ!」

憂「ぶー...」

唯「よしよし、じゃあ和さん、また明日学校で」

和「えぇ 楽しかったわ。ご飯もごちそうさまね。 また明日」

パタン-

唯「ど、どうだった?!」

憂「完璧だよ!さすがお姉ちゃん!」

唯「なんかもう違和感が逆にあるよ!」

憂「これで明日は学校にいきます」

唯「一日あずにゃんと居られるね、私...!」

憂「そうだね♪」

唯「部活は?」

憂「私が行くよ」

唯「わかったよー!」

憂「だからちょっとギー太貸して」

とすべて言われるがままにしていた

私は楽しみで仕方ないのでお風呂をすぐに済ませて寝てしまった

ジリリリリ

唯「ふぁぁ」

リリリンッ!


唯「うーいー」

憂「憂はお姉ちゃんがやるんだよー?おはようー」

唯「あ、そっか」

唯「お姉ちゃん、制服どこにあるの?」

憂「はいこれ、あとこのリボンつけてね。 クラスはわかるよね?」

唯「うんー さわちゃんはぎっくり腰でしばらくいないし、バレる要素もないね」

朝ご飯もさっさと食べて
さっさと学校に足を運んだ。

唯は二年のフロアへ
憂は三年のフロアへ

二人ともばれないか内心どきどきだったが平然を装う。

もうそろそろ憂のクラスだ

憂ー!

憂が呼ばれている

いやいま憂は私だっ


唯「あ、梓ちゃん おはよー」

梓「...」

唯(やばい)

梓「寝癖あるよ」ナデナデ

唯「あ、ありがとー」

梓「らしくないなあ」

唯「朝早くてさ」

梓「唯先輩が起きるの遅そうだし大変そうだね」

唯「えーでも眠そうなお姉ちゃん可愛いしそれを見るためと思えば安いよ」

梓「そんなこというと思ったけどさ」

唯「あずにゃーん!!」ダキッ

梓「?!」ニャーン!

唯「なんてされたとき嬉しいでしょ?」

梓「ちょっ、びっくりしたよ」

唯「ね、そうゆうことだよ」

梓「どないやねん」

唯(セーフ!だよね!)


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最終更新:2012年05月05日 22:29