今日は雨。
昨日も雨。
ここ最近は梅雨のせいで雨続き。
ギターも学校に置きっぱなしだ。
だから最近家では暇だ。
代わりにしてる事があるっちゃあるんだけど…
憂「梓ちゃん、今日も部活だよね?」
梓「うん」
憂「今日授業で遅くなっちゃったし、掃除は私に任せて!」
梓「でも、いいの?」
憂「部活頑張ってね梓ちゃん!」
梓「ありがと、憂!部活いってくるよ」
廊下
ほんと憂は優しいな。
私もあんな風になったら、唯先輩にちゃんと見てもらえるかな?
ってなんでそこで唯先輩が…
梓「よし!がんばろっ」
私は部室へと歩みを進める。
だだだだだ…
唯「あーずにゃーんっ!」だきっ
梓「へっ!?」どてっ
突然抱きつかれて後ろを振り返ることも出来ず、私は頭を地面にぶつけないよう手を出すので精一杯だった。
…その代わりに唯先輩と頭ぶつけちゃったけど。
唯「いてててて…」
あれ?私しゃべってないのに…
梓「もう!唯先輩いきなりなにしt…」
私の声がおかしい。
そして、私の前にいたのは唯先輩ではなく、私だった。
唯「ごめんねあz…」
唯先輩も気づいたようだ。
唯梓「唯先輩ですよね?」
私は私の体へ話しかける。
梓唯「うん、そうだけど…」
これってもしかして…
唯梓「もしかして入れ替わってます?」
梓唯「そうみたいだね…」
唯先輩は元気が無いみたい。
そりゃそうだよね。
唯梓「とりあえず部活行きましょう」
梓唯「うん…」
がちゃ
律「唯遅かったなー。唯までどっかいっちゃったのかと思ってたよ」
梓唯「ごめんねりっちゃん」
場が凍りつく。
律「え…梓?」
唯梓「ごめんりっちゃん!今日はちょっと私達休むね!」だっしゅ
私は慣れない口調でそう言うと、
唯先輩を連れて学校を出た。
唯梓「はぁはぁ…」
唯梓「とりあえずここまでくれば大丈夫でしょう。私の家いきませんか?」
梓唯「うん、いいよ」
中野家
梓唯「ごめんね、あずにゃん」
唯梓「気にしないでください。なったものはしょうがないですよ。
元気だしてください」
梓唯「だって…」
梓唯「だってあずにゃんに抱きつけないじゃん!」
唯梓「そんなことないですよ。ほら、抱きついてきてください」
梓唯「…あずにゃん」
唯梓「はい、なんでしょう?」
梓唯「いくら私でも自分には抱きつかないよ」
唯梓「あ…」
私は鏡を見る。
確かに鏡の向こうでこっちを見ているのは唯先輩だった。
その後私達は他愛のない会話をし、私は唯先輩の家に帰った。
唯梓「あ、これからのこと話すの忘れてた」
まあいっか。
平沢家
唯梓「ただーいまー」
憂「おかえりお姉ちゃん、ごはんできてるよー」
唯梓「うんわかった、すぐ行くね」
そういえば私、唯先輩の部屋に行くんだ…
考えただけで顔が真っ赤になってしまう。
唯梓「ご馳走さま。憂、美味しかったよ!」
憂「そっか、よかった~。今日はお姉ちゃん食べる量少なかったからどうしようかと思ったんだ」
唯先輩毎日どれだけたべるんだろう?
憂も毎日大変だな…
あれ?
私は重大なことに気づいた。
唯の部屋
私は唯先輩の携帯を開け、着信履歴を見る。
唯梓「たしか昨日電話したし…」
唯梓「え…」
着信履歴はほとんど
中野梓からだった。
私ってこんなに電話かけてたっけ?
顔が熱い。
とりあえず私は私の携帯に電話を掛けた。
唯梓「もしもし、唯先輩?」
梓唯「あっ、あずにゃん」
唯梓「晩ご飯、どうしました?」
梓唯「大丈夫!ちゃんと買って食べたよ」
唯梓「そうですか…」
とりあえず一安心。
唯梓「明日は親帰ってくるんで、ご飯は大丈夫ですよ。朝は私が迎えに行きます。お昼は購買で何か買ってください」
梓唯「ありがとね、あずにゃん」
唯梓「はいっ!」
梓唯「ちょっ!?あずにゃん?」
唯梓「はい、どうしたんですか?」
梓唯「隣憂の部屋なんだけど…」
しまった…
唯梓「すみません…。口調も変えましょうか」
梓唯「そうだね…」
唯梓「…じゃ、じゃあね!あず…あずにゃん!」
梓唯「うん……はい!唯先輩」
ふう。疲れた。
憂「お姉ちゃん入るよ~」がちゃ
憂「今の電話、梓ちゃん?」
唯梓「うん」
憂「かかってきたの?」
唯梓「ううん、掛けたんだよ」
憂「最近よく電話してるね~」
唯梓「そ、そうかな?」
憂「そうだよ、いつもお姉ちゃんあずにゃんから電話かかってきた~って嬉しそうだもん!あっ、お姉ちゃんお風呂わいてるよって呼びにきたんだった」
唯梓「あ、うん。お風呂はいってくるよ」
梓唯(私ってそんなに唯先輩に電話掛けてたんだな~)ぬぎぬぎ
あーーーーーーっ!
下着になってやっと一番重要な事に気づいた。
だめだ…お風呂入る前にのぼせちゃう…
下は見ないように下着を脱ぐ。
唯梓「はあ…」
湯船でもゆっくり出来ない…
ほんとに疲れるよこれ。
あっ、体どうやって洗ったらいいの?
唯梓「しょうがないよね」
そう言い聞かせ、湯船からあがると、私は体を洗いはじめた。
唯梓「おっ♪………はあ」
胸が大きくなっていて嬉しかったがよく考えたらこれは唯先輩の体。
もういいや。あがろ。
私は石鹸を流すと風呂を出た。
明日は唯先輩迎えに行くし早く寝よっと。
―――
憂「おはよう、お姉ちゃん」
唯梓「憂、おはよ。今日は日直だし先行くね」
憂「そうなんだ、はい、お弁当」
唯梓「じゃあいってきます」
中野家
唯梓「唯先輩いきますよー?」
梓唯「ごめんねあずにゃん」
唯梓「じゃあ行こっかあずにゃん」
梓唯「はい、唯先輩!」
唯梓「おはよ~」
こんなかんじかな?
律「おっす唯!」
澪「おはよう唯」
紬「おはよう唯ちゃん」
よかった、ばれてない…
澪「唯、ちゃんと宿題やってきたか?」
唯梓「なにそれ?」
宿題があるなんて…
ってか勉強のこと何も考えてなかった。どうしよう…
唯梓「で、宿題ってどこなの?」
澪「しょうがないなー。今日だけ見せてあげるよ」
唯梓「ありがとう澪…ちゃん」
律「澪~私も~」
澪「お前は自分でやれ!」
律「澪のけち!」
先輩にタメ口使うの慣れないよー。
唯先輩うまくやってるかなぁ?
昼休み
よかった…
授業なんとかいけそうだよ
さて…
律「あれ?唯弁当残すの?」
唯梓「うん…ちょっとね」
私だってちゃんと考えがあるんだから!
律「じゃああたしが…」
唯梓「それはだめっ!」
最終更新:2012年05月24日 23:11